国語の変な設問(2) 出典に何度も出てくる言葉を漢字に改めさせると…… | 神戸国語教育研究会カプスのブログ

神戸国語教育研究会カプスのブログ

神戸国語教育研究会カプスのブログです。現代文の副読本、アクティブ・ラーニング、課題解決型学習のテキスト『生き方GET』を制作しています。
公式サイトは「カプス」で検索を!

読解問題で、文中の傍線部のカタカナを漢字に改めよ、という問いがある。ど定番だ。

 

が、文中に何度も出てくる語句を漢字に改めさせる問題を作ってしまうと、非常に厄介なことになる。

 

同じ語句が文中に出てくるたびに、その語句がカタカナ書きされている。そりゃ、そうなる。もしここで原典どおり漢字で書いてしまったら、最初に問題にしたところの答えを示してしまうことになるから。

 

だが、どうも文章を読んでていて、本来漢字であるべきところがカタカナで書かれていると、違和感を感じざるを得ない。

 

漢字は、表意文字だ。対して、仮名は表音文字、音しか表さない。漢字で書くことによって意味を持たせているのに、それを仮名で書かれてしまうと、意味を失う。

 

文中に複数回出てくる語句は、その文章にとって展開上、重要度のある語句とも考えられる。それをカタカナで表記するのは、ますますおかしい。

 

この漢字を書かせたい、という出題者の強い気持ちはわからなくはないが、やはり複数回出てくるような語句は、漢字で書かせる問題にすべきではない。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ

 

課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら

 

↓クリックしてランキングアップにご協力ください。

にほんブログ村 教育ブログ 国語科教育へ
にほんブログ村