語彙力ってどうやったら身につくのだろう…… | 神戸国語教育研究会カプスのブログ

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語彙力をどうやって身につけさせるか。とても難しい。

 

世の中には、評論文の重要語を集めた本があれていて、教育現場においてもその本を用いて小テストを実施するケースがある。

 

それはそれでアリだとは思うんだけど、でも生きた語彙力ではないように思う。

 

10年ほど前、同僚の英語教員の言ったことば。「単語集で英単語を覚えようとするのは、電話帳で人の名前を覚えるようなものです」

 

核心を突いていると思う。英単語集の短い例文で覚えるよりも、長文を読みながら、そこで出会った単語を覚えていく。文脈とか、ジャンルとか。そういう生きた流れの中で出会った単語は、覚えやすく忘れにくい。

 

ただ、これはいちいち辞書を引かなきゃいけないので、時間がかかる(そういう点で、Z会の『速読英単語』系はよく考えられていると思う)。

 

日本語の場合、何でもかんでも辞書を引く必要はない。よほど気になる言葉、評論文で出てくる堅苦しい文章語などは、辞書で引いてもいい。あとは、文脈でなんとなくとらえる。

 

読書量を増やせば、いろんな単語と、生きた文脈の中で出会い、自ずと語彙力が身につく。

 

……というのは、理想なのであって、実際、中高生は本を読まない。活字離れ、というのもあるけれど、クラブ活動や学校の宿題、塾・予備校に追われる毎日を過ごしていたら、読書する時間はなかなかない

 

しかも、基本的な語彙力は、中学よりも前、幼児期や小学校の段階で、どれだけ多くの本に出会い、冊数だけでなく幅広いジャンルの本に出会ったか、というところが影響していると思う。

 

だから、正直な話、中学・高校になって、語彙力の少ない生徒を相手に、国語を教えるというのは、そうとう難しい。中学入学前で、すでにスタートラインが違うのだから。

 

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