ケアレスミス。教育現場でよく耳にする・口にするキーワード。
数学の計算ミス。英単語のスペルミス。
比べて、国語はケアレスミスが起こりにくい教科のように思える。
でも、実は、文章の読解問題でもケアレスミスがよく見られる。
それは、問いの条件をきちんと読んでいないときに発生する。
最も多いのが、選択肢の問題で「適切でないものを選べ」という条件。ご丁寧に、「適切でないもの」を太字にしたり、傍点をつけたりして、強調していても、これを見逃して、適切なものを選んで答えようとする。生徒は、「あれ? ①も②も③も合っている気がするなぁ……」と迷う。この時点で、「もしかしたら適切でないものを選べ」という条件の問題ではないか、と気づいてくれ。そう指導しているのだが、なかなか思い通りになってくれない。結局、何度も本文を読み直し、時間をかけて不正解。徒労に終わる。
記述問題で、「『猫が……こと。』」の形で答えよ、という条件。さすがに、「こと。」は忘れないのだが、「猫が」という主語を忘れる生徒続出。
「枝はなぜはね上がったのですか。」という理由説明の記述問題で、「~となって枝が動いたから。」と答える。「~」の部分は合っているのに、文末に「枝が動いたから。」と書いてしまう。これって、「枝がはね上がった理由」を聞いているのに、「枝が動いたことが理由」と答えていることになる。聞かれたことをオウム返ししただけで、答えたことにはならない。
ほかには、漢字の問題でもケアレスミスが起こる。
ミスしやすい熟語というのがある。代表例が「ごりむちゅう」。多くの生徒が「五里夢中」と書く。「霧の中で何も見えない=どうしたらいいかわからない」という意味を説明していても、間違える。「むちゅう」が自動的に「夢中」と頭の中で変換されてしまうからだ。出題者もそれをわかっていて、四字熟語のうち1字を空欄にして書かせる場合、「霧」を答えさせる。
ななかな直らず、教師の頭を悩ませる。
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