米がない。
水がない。
トイレットペーパーがない。
カップめんがない。
被災地の話ではありません。
東京都羽村市の話です。
震災後日野工場がまったく動いていないので、
仕事がなくなり毎日家にいる夫と、
自転車でカインズホームにいったら、長蛇の列。
ガソリンスタンドも長蛇の列だし、
小さなのどかな街が異様な雰囲気につつまれている。
昨日も、たまたまスーパーでママ友と会って、
レジに並ぼうとしたら長蛇の列。
彼女が持っていたのは人参2本・・・
そんで、並んでいたところがちょうどパンコーナーだったんだけど、
「うわぁ。パンも全然ないねぇ。」と話していたときに、
自動ドアがウィーンと開いて、パンの仕入れが・・・
一山持ってきて、また次の商品をとりに配送業者の人が戻ったとたん、
レジ待ちで並んでいた人が、まだ陳列されていないパン達にむらがり、
奪い合うようにとっていく。
パートのおばちゃんが、「怪我するとあぶないから、今並べますから~!」
と叫んでいるのに、まったく聞かない。
浅ましい光景だった。
住みやすい良い町だと思っていたんだけどなぁ。
頭にくるのが、そういうことやってる人って、
たいがい50代60代ぐらいのおばちゃんやおっちゃんなんだよね。
子を連れている私達なんかは、フットワーク軽くないから、
やりたくてもできない。やらないけど。
家に帰って、夫に、「じじばばなんか必要カロリー数すくねーんだから
多少食わなくたって平気だろー。」と憤っていたら、
「わかんないじゃん。家に帰ったら養子10人くらいいるかもしれないんだから」と言われた。
「他人のやることに文句言ってたってしょーがねーよ。」と。
おお、なんてステキな夫なんだ。
と、昨日は惚れ直していたんだけど、
今日実際に自分がレジに長時間並ばされて、
「購入は1袋にしてください」と言われていた米を、
じじとばば1袋ずつ違うレジに並んで買っていた夫婦を見て、
「3日ぐらい断食しろ」と怒っていたのを見て、
なんだかホッとした。
それにしても、本来被災地に一番近くて一番力のある東京都民なのに、
まったく役に立っていないという悲しい事実に、私はやはり憤るしかできない。
結果的には自分も一緒だということに絶望すら感じる。