今週末、トークイベントがあります!

「アジアシネマ的感性」でも紹介した、

ホアン・シー監督「台北暮色」を上映後、トークをします。

お時間あります方は、ぜひ〜✨

夜の上映となりますので、行き帰りも、

少しは暑さも和らいでいるはず💫


● Asian Cinema Sensibility VOL.1

台北暮色

with kobashi megumi


日時:7月14日(日)

開場:18:30

開演:19:00

*「台北暮色」上映後に、小橋めぐみによるトークイベントあり

会場:武蔵野市立武蔵野スイングホール

〒180-0022 東京都武蔵野市境2丁目14番1号

料金:前売1,600円 当日1,800円 ※自由席

企画・運営:A PEOPLE CINEMA

主催:パブリックアーツ

チケット発売


https://l-tike.com/order/?gLcode=34275




*イベント終了後、小橋めぐみサイン会を実施します。

すでに購入された方は、「アジアシネマ的感性」をお持ちいただければサインいたします。購入されていない方は当日、「アジアシネマ的感性」の販売を行っていますので購入後、サインさせていただきます。



お待ちしております!





🇫🇷

SOMPO美術館で開催中の

「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」へ。


19世紀末フランスを代表する画家、ロートレック。

紙作品の個人コレクションとしては世界最大級のフィロスコレクションより、約240点が紹介されています。

ロートレックと言えば、ポスターが代名詞であり、その印象が強かったのですが、展覧会の始まりに展示されていたのは、素描でした。版画とは異なり、「1点もの」である素描は、ロートレックのタッチを、その息遣いを、直に感じられるようで、ぐっと惹き込まれました。










それからやっぱり、ムーラン・ルージュや自由劇場など、

世紀末パリで活躍した女優や歌手を描いた作品に興味津々で…!どんなに華やかで、熱狂的だったのだろうなぁと、

当時のエンターテイメントの世界に想いを馳せました。

ロートレックは、人懐こい性格で、晩年までみんなに愛されたそう。生まれつき身体は弱く、36歳で旅立ってしまったけれど、自分が愛する世界に愛された、幸せな人生だったのだなぁと、胸が熱くなりました。




展覧会ラストは、常設のゴッホのひまわり。

ゴッホとロートレックはモンマルトルで交流があり、

ロートレックはゴッホの肖像画を描いていたり、

ゴッホにアルルを勧めたのもロートレックと言われているそう。

9月23日までSOMPO美術館にて開催中です🇫🇷


★一部の作品に限り、撮影可能です





💐

6月は、お花屋さんだった叔父の命日があるので、

いつも以上に、お花を想う日々が続きます。

まあこさんがヨモギ蒸しサロンをオープンするので、ディナーの時にサプライズでお花を渡しました。

あまりに喜んでくれたので、私の方が嬉しくなっちゃった。





そのブーケをオーダーした、外苑前にあるFUGAというお花屋さん 。

ピンク系でお願いしたのですが、可愛いではなく、オトナのピンク系で🩷とのオーダーにバッチリ応えてくださいました。店内も広々していて、素敵なお花屋さんだったなぁ。




連作短編集、

山本幸久著「花屋さんが言うことには」。

ブラック企業で心身ともに疲れ果てた紀久子は、駅前の小さな花屋さんで働き始めることに。

章のタイトルは、「向日葵」「泰山木」「菊」「ミモザ」など、その季節の花々。

花言葉や花が歌われた俳句や短歌など、物語を通して自然に花の知識が深まっていくようで、ワクワクしました。

向日葵は本数で花言葉が違うことを初めて知りました。

7本は、ひそかな愛。1本は、一目惚れ、だそう。

ちなみに999本だと、何度生まれ変わっても君を愛する、

と言う意味になるそうですが、あげるほうも、もらうほうも、ちょっと大変ですね😲

向日葵畑に連れていくしかなさそう🌻🌻🌻

本に添えた青い花は、デルフィニウム。

デルフィがギリシャ語でイルカ🐬を意味し、

蕾がイルカに似ていることから名付けられたとか。

💐

花を買いにくるお客さんたちの物語を読みながら、

叔父が、500円玉を握りしめて、お花を買いに来た男の子のことを話してくれたことを思い出しました。

誰にあげるのか聞いたら、「亡くなったお友達に」って言われて、と。

幸せな時も、悲しい時も。

見上げたそこに、下を向いた地面に。

花はあり、そっと寄り添う。

これからも、花に心を動かされながら、

生きていきたいです。






『アジアシネマ的感性』刊行記念

今後のトークイベントのお知らせ📢


先月のトークイベントでもちらりと告知しましたが、

夏に向けて、毎月トークイベントがあります🙋‍♀️

本を書き終えてからも、日々、アジア映画やドラマ、アジア文学に触れていて。またそのお話しもできたらなぁと思っています。

大阪も行きます!楽しみです🥰


💫5月25日(土) 小橋めぐみトークイベント 


● チェッコリ(神保町)

著者・小橋めぐみが語るアジア映画が「私を深めてくれたこと」

日時:5月25日(土) 18:00~19:00

会場:チェッコリ

東京都千代田区神田神保町1-7-3 三光堂ビル3階

チケット発売中



参加費:会場&オンライン参加 1,650円(税込)

オンライン参加&「アジアシネマ的感性」書籍付券 4,720円(税・送料込)

★会場参加は満席になりました🙇‍♀️

オンラインでのご参加のみ、まだご購入頂けます。


💫6月9日(日)  小橋めぐみトークイベント 

梅田/梅田ラテラル


日時:6月9日(日)

開場:17:00

開演:17:30

会場:梅田ラテラル

大阪府大阪市北区堂山町10-11 H&Iビル 2F

チケット発売中



参加費:前売 2,500円 当日3,000円(税込)

配信 2,500円(税込)


💫7月14日(日) 「Asian Cinema Sensibility」

「台北暮色」上映×小橋めぐみ登壇 武蔵境/スイングホール


日時:7月14日(日)

開場:18:30

開演:19:00

*「台北暮色」上映後に、小橋めぐみによるトークイベントあり

会場:武蔵野市立武蔵野スイングホール

〒180-0022 東京都武蔵野市境2丁目14番1号

電話番号:0422-54-1313 

料金:前売1,600円 当日1,800円 ※自由席

企画・運営:A PEOPLE CINEMA

主催:パブリックアーツ

チケット発売中

https://l-tike.com/order/?gLcode=34275&fbclid=PAZXh0bgNhZW0CMTEAAaZk6C9yexhIFgJXsA7YU1IDSxVoKMBRzgUJlO33qNvCRK4aFHNyUU3jb8A_aem_AULMULhdVu-_EqbEsoXwC4ESRAmEgcCFmNomtDf6k_22rgTivh1kCSPAvkpU0Y9WRMjH178Po55R6JT3i5Rs1YtD


*イベント終了後、サイン会を実施します。

すでに購入された方は、「アジアシネマ的感性」をお持ちいただければサインいたします。購入されていない方は当日、「アジアシネマ的感性」の販売を行っていますので購入後、サインさせていただきます。


お待ちしております!!




先日、楽しみにしていた、東京都美術館で開催中の「デ・キリコ展」内覧会へ。

(許可を得て撮影しています)



20世紀の美術界を揺るがしたイタリアの巨匠、ジョルジョ・デ・キリコ。

国内では10年ぶりとなる大規模な回顧展です。


デ・キリコといえば、形而上絵画と呼ばれる、

不思議な感覚を呼び起こす作品のイメージが強かったのですが…生涯において、何百枚もの自画像を描いたそうです。


「自画像」1929年頃 

ヨーゼフ・ダッレ・ノガーレ・コレクション

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


一度見たら、忘れなさそうなお顔!

街でお会いしたら、あ!キリコさん!

と、すぐ気づかれちゃいそうです。

ご本人のお写真もあったのですが、





そっくりでした。イタリアの血を感じる、彫りの深い顔立ちです。


「秋」1935年 ノヴェチェント美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


自画像のほかに、肖像画も多く描いていました。

こちらは後に妻となるイザベラ・ファー。

この絵がとても好きで、しばらく見惚れてしまいました。作品の中心テーマは、秋の詩情で、

デ・キリコは常に秋という季節に、絵画制作における深遠な着想源を見出していたのだとか。

半袖なので、まだ秋が深まる前なのでしょうか。

装いも、とても素敵で、

デ・キリコの秋シリーズを、もっと観たいなぁと思いました。



「形而上的なミューズたち」1918年

カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


デ・キリコの絵にマヌカン(マネキン)が登場した時期は、第一次大戦の勃発と、それにともなう最初の爆撃の発生にぴったりと一致することを、初めて知りました。

実物を目の前にすると、

無力感や哀しみのようなものが伝わってくるようで。

がらんとした空洞のような心と、

それでも毅然とした態度を保とうとする画家の意志を感じました。


「南の歌」1930年

ウフィツ美術館群ピッティ宮近代美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


時代が進むと、マヌカンがより人間化され、肉体を持ち、明るい雰囲気に変化していきました。

背景がルノワールのよう!

と思ったら、ルノワールに着想を得て、発展していった時期の作品でした。

古典主義と地中海的理想というモティーフで、

寄り添う二人から親密さと温もりを感じます。


「風景の中で水浴する女たちと赤い布」1945年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


デ・キリコのイメージとは対照的な作品。

40年代にはバロック期の作品に惹かれ、伝統的な表現の研究と実践に力を注ぐようになります。

形而上絵画とは対極をいく姿勢は、論争も生みましたが、そもそもその論争を引き起こすことさえ意図していたことでした。

研究熱心!かつ自由!

あんなに新しいことやってたのに!とか、

今さら古典回帰なんて!とか言われたんだろうなぁ。でも、当時のメインストリームを形成していたのが前衛芸術だし、周りがみんな同じようなことをやっていたら、そこから抜け出したくなる気持ち、分かる気がする。

同じような役ばかりを演じていたら飽きちゃうように、

違う役も演じたくなっちゃうし、そこでまた新しい発見も沢山ある。

それこそ飽きられる前に、

自分から抜け出したのかもしれない。

「眠れる少女 (ヴァトーの原画に基づく)

1947年 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024



そして彼は、どんどん進化する。

「瞑想する人」1971年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024



この絵の迫力と異様さに強烈に惹きつけられた。

素性の分からない人物が、謎めいたものに覆われている。

舞台美術も手がけたデ・キリコは、

役者の肉体から発せられるオーラだとか、

感情的なものからも、影響を受け、自分に取り入れていったのだろうか。

「オデュッセウスの帰還」1968年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


 右の窓からは画家の故郷ギリシャの風景が、

左の壁には形而上絵画がかけられている。

室内の椅子などもデ・キリコが過去に描いたモティーフで、画家は英雄と自身の人生を重ね合わせながら、この絵を描いた。

長く、険しく、果てしない旅路のようでありながら、結局は部屋の中をぐるぐる回っているようなものであったと考えたのか。

とにかく、この作品、なんとも可愛くて…好きです。


まだまだ素晴らしい作品が沢山ありますが、

それは観てのお楽しみということで!

グッズコーナーへ!


「デ・キリコ展」オリジナルグッズは、素敵なもので溢れかえっていました。

一番惹かれたのが、シルクスクリーンプリントで直接インクを焼き付けたグラス。インクの層を厚くすることで裏側に白を敷かない仕上げで、こういう優れた技術をもつ日本の町工場が減ってきているのだそう。色は、デ・キリコの絵から想起された4色。

私は茶色にしましたが、



最後まで隣の黄土色と迷いました。

4色買いをしたかった…



ビスコッティが4種類入った箱も、

ちゃんとデ・キリコ風。

ナナメっています。

マグカップ。ただの名前入りマグカップではありません。

これは、デ・キリコの時代からあるフォント、ボドニを使っていて、イタリアの方が見れば、すぐに分かるほど有名なフォントだそう。



「風変わりで色とりどりの玩具でいっぱいの、

奇妙な巨大ミュージアムを生きるように、世界を生きる」by デ・キリコ


彼のこの言葉のように、奇妙でユーモラスな、

巨大なおもちゃ箱の中に迷い込んだような、

面白い展覧会でした。

目に映る世界が、急に変わる日が来るのかもしれない。


デ・キリコ展は、8月29日まで。

東京都美術館で開催中です。

ここまで作品が集まるのは滅多にないので、

ぜひ。


会期:2024年4月27日(土)~8月29日(木)

休室日:月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)~16日(火)

※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日

(月)、8月12日(月・休)は開室

開室時間:9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00(入室は閉

室の30分前まで)

観覧料:一般 2,200円/大学生・専門学校生1,300円/65

歲以上1,500円