南星丸ブルーム航海2024 | COPE (KOBARI Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

おはようございます。主宰です。

 

この時期になると、熊本県立大学と共同で北部薩南海域における海洋観測・標本採取をするため、南星丸でブルーム航海と名付けている乗船実習を行っています。もうかれこれ、10年間継続しています。今回は流れ藻観測も兼ねるため、ほぼ満席状態の実習となりました。

こちらが、今回の参加メンバー。鹿児島大学水産学部と熊本県立大学環境共生学部でほぼ半々くらいの割合になります。

まずは、海洋環境を把握するため、環境要因を測定する観測機器を操作します。たいへん高額で繊細な観測機器なので、緊張しながらやらないといけません。この機器で環境を測定すると、海中の様子がよくわかるようになります。

この観測機器には、海水を採取する機能が搭載されており、海中のある深度から海水を採取します。鹿児島湾内と湾外の海水がどれくらい混合しているかを調べるため、海水中に含まれる微量元素を測定するための海水を大量に採取しています。

こちらは、魚類の餌となる動物プランクトンを採取し、実験室での解析のために標本処理をしているところです。まだ数回しか乗船していませんが、もう何もアドバイスせずとも流暢にタスクを完了してくれるようになってくれました。頼もしいです。

こちらは、この実習で最も重要な作業である、仔稚魚をサンプルから識別・分別する様子。揺れる船内で、たいへん小さな仔稚魚を抜くには、かなりの集中力が必要になります。船酔いすることもありますが、期待していた魚類がたくさん採取され、船酔いもふっとびました。

この乗船中には、激レアメニューのハンバーガーが出ました!10年ぶりくらいの登場です。乗船した学生さん・研究者たちは、みんな興奮してました。大人数の食事提供でたいへんだったとおもいますが、司厨長おひとりでこれを提供していただき、感謝感激です。このブログをみている新入生のみなさん、鹿児島大学水産学部の飯はとても美味しいので、ぜひ乗船実習に参加して下さい。

開始した頃にはまだよくわからないことがたくさんあったのですが、継続して研究成果が集積するにつれて、北部薩南海域は海洋学的にも水産学的にも極めて重要な海域であることがわかってきました。今回の航海ではたいへん驚くべき発見があって、いずれ久米さんから報告がなされることとおもいます。楽しみにしておいてください。