7th Zooplankton Production Symposium ~その4 | COPE (KOBARI Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんばんは。主宰です。

 

楽しい時間は早いもので、もう最終日となってしまいました。国際学会に参加するまでは、いろんな期待もありましたがそれ以上に緊張感もあり、世界各国からやってくる研究者と協議・議論などができるのかとても心配でした。英会話はうまくなりたいものです。

中間地点が過ぎてからの2日間にあった発表は、とても聞きごたえがありました。大御所とされる研究者の総括的な講演では、研究に至る経緯・背景などがわかりやすくまとめてあり勉強になりました。例えば、学生時代にお手本としていたプランクトン食物網の炭素収支を発表されたフィル・ボイド博士、私の師匠と共に動物プランクトン生理学を牽引したサンチアゴ・フェルナンデスレオン博士など、背筋を伸ばして聞き入っていました。また、若手研究者の研究発表には数々の驚きがあり、とても面白い内容で興奮気味に聴講したものが多々ありました。コロナ禍の中でも、動物プランクトン研究が確実に進展していることを実感しました。これについて説明しだすとまた長くなってしまうので、別の機会にしたいとおもいます。

私が参加している国際学会では、最終日に必ず閉会セッションが行われます。実行委員会や後援科学機関(パイセス・アイセス)の方から、総括の報告と参加者へのお礼が述べられました。

今回の国際学会には、16セッションと5ワークショップに、282件の口頭発表と75件のポスター発表があったとの報告がありました。中でも驚いたのは、38の国から315人の参加者があったうち、161人が若手研究者だったことです。半分以上が若手研究者であり、世界の動物プランクトン研究はすでに世代交代していることに気づかされました。

この閉会セッションで最もエキサイティングなのは、ベストプレゼンテーション賞の発表です。この国際学会では、若手研究者の育成のために口頭・ポスター発表した若手研究者に対して評価を行い、受賞者を推薦・選出します。僭越ながら、私も評価委員を担当させてもらいました。その結果、ポスター発表から2人、口頭発表から2人の若手研究者が受賞となりました。東京大学から参加された学生さんは最優秀口頭発表で受賞され、日本人として誇らしかったです。みなさん、受賞おめでとうございます。

この国際学会が終わるにあたって頭の中を整理すると、今回の参加は「あ~、やっぱり学会に参加して多くの知的好奇心をくすぐられ満足させられることは、この上なく幸福感を感じるなぁ」とおもっただけでなく、「自分の研究発表だけでなく、若手・学生の発表を多く醸成させることが中堅・古参研究者のやるべき仕事」とも思いました。

次回の国際学会がどこでいつ開催されるのか紹介はありませんでしたが、次回は今回よりももっと魅力的な研究内容をひっさげて参加したいとおもいます。