海洋観測乗船実習@かごしま丸:その2 | COPE (KU Plankton Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんにちは。主宰です。

かごしま丸にて行われた乗船実習の報告を続けます。

 

観測中には修論生の培養実験も同時進行していたので、いろんな画像を撮影する時間が取れずじまいでした。そんなこんなで、終盤戦になってからの画像撮影再開です。今年は、途中から海況・天候が急速に悪化し、海洋観測や生物試料採取を半分くらいで諦めざるを得ませんでした。鹿児島ではこの時期から急に冷え込むので、まぁこんなものかと思っています。せっかく練習船を使える機会ですから、悪天候・悪海況でも行える教育研究コンテンツも準備しています。

悪天候・悪海況では外洋域での作業が困難ですので、沿岸域に回避します。培養実験は海水を採取できればいつでもどこでもできるので、これは継続しました。ただ、これは実習生にとってはさほど興味関心が持てる内容ではないので、釣り実習を行いました。今回は故障ぎみだったので使用しませんでしたが、音響装置を使って水中の魚影を確認します。夜間になると海洋生物は鉛直移動を行うため、音響装置で確認できる魚影が表層に上がってくる様子が確認できます。これを確認しながら釣りを行います。明るいうちから始めたのでなかなか釣れませんでしたが、暗くなってからは爆釣の様子。坊主にならず、全員釣れたみたいです。

女子学生にとっては釣りの経験も少ないでしょうから何か釣れるといいなぁと思ってましたが、無事ゲットできたみたいです。

うちの卒論生も随分立派なチダイが連れて、ご満悦。ティーチングアシスタントを頑張ってくれたので、そのご褒美でしょう。

よっぽど楽しかったんですかね。釣り名人に聞いたら、こんな風にもつのだそうです。フグが釣れましたが、分類学をやっている学生さんが試料として欲しいという連絡を受けたので、冷凍保存試料になりました。

せっかく釣れた魚は大切に利用するため、まず魚拓をしました。試行錯誤してましたが、すぐにこんないい感じのものができたみたいです。

中にはこんなものも。ウバザメは釣ってないはずだが?まぁ、フグは鱗が無いので魚拓が難しいんだけどね。

最後に全員で記念撮影。みんな上手にできたみたいです。外部形態観察に使って下さい。

水産学部あるあるですが、うちには必ず魚を上手にさばける学生さんがいます。その学生さんに教えてもらいながら、魚の上手なさばき方を学びます。大学の実習でやることではないといわれるかもしれませんが、水産学部卒の学生が魚をさばけないということはあってはならないことで、私はとても大切な要素だと思っています。

みんなで刺身にして、美味しくいただきました。新鮮なので、歯ごたえが楽しめます。ただ食べるだけではなく、なぜ歯ごたえがあるのか、旨味とは何かも一緒に勉強します。