北部薩南海域海洋観測 | COPE (KU Plankton Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんばんは。主宰です。
このところ出張が多くて(ここ数日も長崎に出張中)、なかなか更新できずすみません。今回は、南星丸で行っている北部薩南海域の海洋観測および生物標本採取について説明します。
薩南海域は、我が国の水産資源で重要な魚介類が産卵や仔魚輸送を行う海域となっています。例えば、マイワシ資源が多かった時に薩南海域には大産卵場が形成されたことで有名です。また、高解像度のモデルシミュレーションによると、北部薩南海域には黒潮源流域で形成されたサブメソスケールの渦が頻繁に押し寄せ、滞留することが分かってきました。鹿大プランクトン研究室では、北部薩南海域には特異的な餌環境が形成されているため、これらの魚介類が産卵や仔魚輸送をこの海域で行っていると考えています。これを解明するため、魚類仔稚魚の生態に詳しい久米さん、植物プランクトン生態に詳しい熊本県立大学の一宮さん、安定同位体生態学に詳しい熊本県立大学の小森田さんと一緒に共同研究を行っています。
今回は、天候や海況に恵まれ、予定していた海洋観測と生物標本採取を全て行うことができました。少々揺れて船酔いする人もいましたが、自分の責務を全うする姿、初対面でも十分にコミュニケーションとろうとする姿を見て、この1年間の人間的な成長が感じられました。うちの研究室の大きな特徴は、乗船を通して人間的に大きく成長することができることだと思っています。
今年度末には、今まで人生の先輩として飲んかたに付き合って頂いた山崎さん、甲板作業に尽力して下さった横内さんがご退職となります。まだ3月に航海が予定されているので、その時には盛大にパーティーをしたいと思っています。
今回は、全員での記念撮影画像を置いておきます。
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