どうも主宰です。
とある場所に~フィールドこぼれ話~なるものを出したので、このブログにもおいておくことにしました。良かったら読んで下さい。
船に乗る仕事ですというと、それはたいへんですねとよくいわれます。海の上で暮らしたことがない人にとってみれば、想像すらできない世界なので当然のことでしょう。船に酔ったらどうすればよいのか、どんな場所でどんな人と生活するのか、嵐がきたら生きて戻れるのか・・・などなど。海では逃げ場がないので、仕事はもとより生活の全てが自然に支配されます。
確かに、海の仕事は楽ではありません。多くの時間・人手・資金をかけていく場所なので、やれる時には睡眠をとらずに仕事をつめこみまくります。もちろん、船酔いしたなどいえる余地などどこにも見当たりません。なので、この仕事を続けていると肉体的・精神的にタフにはなるかもしれません。
しかし、辛いことばかりでもありません。いや、不思議と楽しかったことや印象深かったことのほうが多く思いだされます。在外研修中には、アメリカ西海岸で日本からの震災漂流物に出会いました。海から出ている部分には何もなかったのでただの浮きかとおもったのですが、拾い上げてみると水面下にはびっしりとエボシガイがくっついててキモチ悪いことこの上なし。これを見た瞬間、海坊主のモデルはこれなんだと独りで納得してしまいました。霧深い北洋では夜になると漆黒の闇になるのですが、アメリカ人の友だちに連れられて船の外を見るとたくさんの光が海の中に・・・。ハダカイワシや動物プランクトンが生物発光するからなのですが、海の中に空を見た気分でした。そういえば、この時にはエンジンを冷却して暖かくなった海水でみんなとジャグジーしたっけ。地中海では経済状況の悪いスペインの研究船に乗ったのですが、前菜・メイン・デザートと続いてすごくゴージャスでびっくりしました。お金がなくても気持ちは豊かにっていう文化に感激しました。
そういえば、うちの大学の練習船でも美味しくて楽しいご飯を出してくれますよ。カレー・オムライス・チキン南蛮・ラーメンなど匂いで待ち遠しくなるご飯だけでなく、アイスクリーム・ゼリー・フルーツなどのスイーツも出ます。
そういえば、1つだけしんどいことを忘れてました。陸との連絡が取れなくなるので、家族が恋しくなります。
どうですか?一生に一度は海に出てみるのも悪くないですよ。新しい刺激が欲しい時、珍しい体験をしたい時、あるいは生活に疲れた時など、そんな時にはどうぞ水産学部の練習船をご利用ください。
