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こばごうのコレ切ってアレ食って

小林剛による天鳳名人戦自戦記など

連日開催となるミューリーグ7節。今期の最終戦である。


6節との連日開催であり、2日前とはポイント状況は激変、

最終戦を迎えて決定戦争いはこのようになっていた。


高見沢 治幸 +93.8

山本 裕司  +56.7

清水 英二  +12.3

藤原 健   +5.8

小林 剛   +4.1

上位ふたりはほぼ大丈夫で、清水藤原小林のうち一人が

11期将王決定戦に進むことになる。


藤原とは同卓なので、上回れば勝ち。

清水とは別卓。

ミューリーグの順位点は4-12。つまり1順位ごとに8000点の差がつく。

おおざっぱにいえば、清水よりひとつ上の順位を取るか、同じ順位だった場合は

持ち点で8200点以上差をつければ勝ちである。


ということで、最終戦の目標はトップをとること。

さらに別卓の清水が大きい2着でも大丈夫なように

自分はできれば大きめのトップをとっておきたい。

目安は4万点以上か。


そんな中始まった東1局親番。8巡目の手牌である。
六萬七萬八萬九萬六筒七筒五索五索五索六索發發發 ドラ二萬

今にもアガれそうではあるが、問題はテーマにそった打点である。

4万点を目標とすると、2600オールになりそうなこの手牌はかなりのチャンス。

特に、一発裏ドラテンパイ料のないルールでは貴重である。
そこに上家から五筒が切られた。

場にはすでに五筒1枚八筒2枚が切られていて、

この2枚めの五筒はゼヒとも欲しいところ。

チーすれば1500のアガリは固いので普段なら当然鳴くところだ。


ただ、この時は鳴かなかった。理由は先ほどあげた条件と、

五筒八筒の切られ方にあった。

このときは場にピンズが安く、西家が五筒八筒を1枚ずつ、

南家が八筒を切っているという状況だったのだ。

そこで北家が切ったのが五筒

確かに見た目の枚数は減っているものの、次の五筒八筒

誰がつかんでも切ってくれそうだったのだ。

それならば、先にマンズかソーズが入ってダマテンならば

アガリが固いので、焦って鳴かなくても大丈夫そう。

そして、もし先に五筒八筒をツモれば予定通り九萬切りリーチで

打点を稼ぎにいくのだ。


普段なら鳴くのになと思いながら次のツモに手を伸ばし、

ツモってきたのが五筒

これは勝った!当然の3メンチャンリーチにいった。
六萬七萬八萬五筒六筒七筒五索五索五索六索發發發

あとはツモるのを待つだけ。。。


と思っていると、対面の藤原が押し返してきた。

生牌のダブ東、そしてドラの二萬

これはゾクゾクする。間違いなく勝負手が入ってる!

やはりチーテンを取っておくべきだったのか。。。

しかしツモ六索

予定通りの2600オールのアガリとなった。

普段なら絶対にチーテンを取るところ。最終戦ならではの

アガリだったといえるだろう。


次局は簡単な3900オールをツモアガリ。

道中追い上げられたが、終わってみると45200点持ちのトップ。


別卓の清水は2着で、無事私の勝ちとなった。


第11期ミューリーグ最終成績

高見沢 治幸 +116..8

山本 裕司  +46.0

小林 剛   +31.3

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 以上 将王決定戦へ

清水 英二  +19.8

三原 孝博  △26.8

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 以下、プロランキング戦と入れ替え

藤原 健   △28.6

井出 洋介 △73.3

武則 輝海 △90.2



将王決定戦進出は、高見沢・山本・小林。

今期、私はかなりの時間を降級ゾーンの中で過ごしたのだが、

無事10年連続の決定戦に残ることができた。

10年間。毎年決定戦にだけは必ず残るつもりでやってきたが

今年はホントに危なかったなあ。。。

10年前自分はどんな生活をして、どんなマージャンを打って

いたのかいろいろ考えてしまう。


同一タイトル戦での連続決定戦進出の記録は

私の知る限りでは金子正輝プロの9年連続最高位決定戦。

この偉大な先輩の記録を抜いてしまったのだが、この先に

何があるのだろう。

一年に一度、団体の頂点を決めるこの将王決定戦だけは

毎年出続けたいものである。



~~~将王決定戦日程~~~


今期は2~4節をニコニコ生放送「スリアロチャンネル」で

放送予定!

初日は今まで通り観戦可能です。


第1節 10/28(月)   まーちゃお下北沢店 13:30~
第2節 11/25(月)   ニコニコ生放送    14:00~(予定)
第3節 12/1(日)   ニコニコ生放送    14:00~(予定)
第4節 12/23(月・祝)ニコニコ生放送    14:00~(予定)

4回戦東1局1本場。

対面の多井が、この早い巡目にいきなり両面をチーしてきた。

そして打牌はトイツ落としとなる九筒
こばごうのコレ切ってアレ食って-34t110
これはけっこう強烈だ。

そこそこの勝負手が入っているのは間違いない。


門前でいけそうな手ならば、軽々しく両面からは仕掛けないのが

普段の多井である。それを仕掛けたということは、すでに高いテンパイか
五筒八筒が急所だった。つまり二度受けだった可能性が高い。

五筒八筒二筒五筒といった受けが残っているはずだ。


それに対して独歩がドラの三索切り、さらに七萬をポンして

マンズのホンイツ模様。

多井も負けじと続々と手出しをして、最後に赤五萬まで切ってきた。
こばごうのコレ切ってアレ食って-34t111
こ、これはイカン。。

こちらはチートイツの2シャンテン。もはや二人には対抗できず、

小さなツモられか横移動で終わるのを願うのみである。



ところが。


こばごうのコレ切ってアレ食って-34t114
なんと、たった2巡でテンパイが入ってしまった。

打牌候補の五筒東は超危険牌で、もちろん待ちとしても

イマイチだ。


ここで5つの選択肢ができた。

五筒タンキリーチとダマ。

東タンキリーチとダマ。
一筒を切ってオリ。


正直なところ、どの選択もあまりいい感じはしないが、

どれかを選択しなければならない。


まず五筒タンキだが、リーチでもダマでも待ちとして悪すぎる。

また、東が通った場合でも、ポンされるかもしれないし

手のうちで孤立していた人も楽になってしまうので、

その後攻め返されて失点する可能性も高まる。


では東タンキはどうか。

リーチでもダマでもやはりあまり出は期待できないが、ホンイツの人

が抱えていた場合はテンパイとともに打ち出される可能性はある。

しかし切る五筒は多井に超危険牌である…


もうひとつはベタオリ。

ただ、オリというのはツモられか流局ノーテンに向かうもので、

一番いい結果だったとしても横移動での±0。

しかも安全牌が一筒しかなく、今後手詰まり放銃もありえる…



さて私の選択は。。。


こばごうのコレ切ってアレ食って-34t112

東タンキリーチ!

五筒切りのリスクは大きいが、その後の収入を最大にする選択だ。

また、もし東をトイツで持っている人や1枚だけ持っている人が

いれば、このリーチで困るの相手のほうだ。

東タンキダマでは、どうせアガリにくいうえに相手は自由に

進められてしまうので、かえって失点が増える可能性があるのだ。


さて、相手三人の手を見てみると。

東家 多井

二筒二筒六筒六筒七筒三索四索六索七索八索 横八筒六筒七筒

南家 独歩
一萬三萬三萬三萬四萬四萬東東南北 七萬横七萬七萬

北家 びりー
一萬二萬四萬三筒三筒四筒四筒五筒二索四索東北北


なんと期待通り!

多井の手は五筒八筒受けが残ったイーシャンテン。

独歩とびりーの手には東があり、このリーチによって

完全に殺されている。


そして一人テンパイで流局となった。

この劣勢の状況で一人テンパイとは、最良の結果である。


さて、この5つの選択肢だが、おそらくどれを選んでも

予想されるトータルの収支はマイナスであろう。

全部マイナスと思われる5択の中でも、一番収支がマシなものを

予想して選ぶことが大事なのだ。

「このリーチはマイナス!」という理由だけで、このリーチをかけない人が

多いが、そこで思考を止めてはいけないのだ。


今節の結果は、二度目のラスを引いて石橋と並んでしまった。

以前から繰り返し言ってきたのだが、独走ではなかったのが

わかってもらえたと思う。


次節3ラスをひくと7位敗退もあるんだなあ。。。


第三期天鳳名人戦 4節終了時

1   235.7  14.73  16  5/ 4/ 5/ 2 2.25 Ⓟ小林剛
2   218.1  13.63  16  3/ 8/ 3/ 2 2.25 Ⓟ石橋伸洋
3   128.8   8.05  16  5/ 5/ 2/ 4 2.31 Ⓟ渋川難波
4    52.7   3.29  16  4/ 3/ 6/ 3 2.50 Ⓟ多井隆晴
5   -31.9  -1.99  16  4/ 3/ 5/ 4 2.56 びりびり☆ビリー
6   -63.4  -3.96  16  5/ 4/ 1/ 6 2.50 独歩
7   -64.1  -4.01  16  3/ 5/ 4/ 4 2.56 Ⓢ福地誠
8  -475.9 -29.74  16  3/ 0/ 6/ 7 3.06 ASAPIN

残り2節となった第11期ミューリーグ。

明日、明後日の2日間で決着です。


観戦自由。

明日は会場がいつもと違うのでお気をつけください。



9/22(日)13:30~

柳八重洲店

中央区八重洲2-6-4 松岡ビル3F
こばごうのコレ切ってアレ食って-柳八重洲

9/23(月)13:30~

まーちゃお下北沢店

世田谷区北沢二丁目8番4号 松田ビル3階A号室
こばごうのコレ切ってアレ食って-まーちゃお下北沢
http://www.marchao.co.jp/shimokitazawa2/



前節までの成績はこちら。

高見沢治幸+56.5

藤原 健  +30.1

井出 洋介 +14.7

山本 裕司 +13.4

武則 輝海 △9.9

小林  剛 △20.0

三原 孝博 △42.9

清水 英二 △45.9


上位三人が将王決定戦へ。

下位三人が降級。


10年連続の決定戦か、それとも降級か(゜Д゜)!?

みなさん見に来てくださいね~

麻将連合のプロ全員が揃うリーグ戦。
その立会人は、前年度優勝者である将王が務めるのが
慣例となっている。

現在の将王は忍田幸夫。
麻将連合の代表であるだけでなく、麻将連合の公式戦である
ミューカップにおいて、優勝・決勝進出・準決勝進出数で最多。
まさに現在の麻将連合の代表選手だ。

競技のキャリアは私より10年先輩というベテランではあるが、
その打ち筋はかなり若々しいもの。
今ではすっかり定着している牌効率という言葉は、
実はこの忍田が「牌効率打法」として広めたものである。

その忍田の手牌。
南場南家 4巡目 ドラ白
六萬七萬七萬三筒三筒三筒五筒七索八索八索八索南南
ここから七萬をポンして六萬切り。
すぐに七索をツモって五筒を切り、南をツモアガったというのだ。

いまどきの若者でもなかなかできない仕掛けだが、
この譜はなんと20年前、テンパイ料のないカタいルールでのもの。
もちろん、遠い仕掛けばかりではなく、あらゆる面で優れているから
こその実績ではあるのだが。



そんな忍田さんが立会人をしながらやってくれているのが
リーグ戦の速報係。
https://twitter.com/mahjongMu
麻将連合の公式ツイッターなので、そんなに主観的なことは
書いていないが、忍田さんの視点が見えてなかなか面白いので
ぜひみなさんに見てもらいたい。

さて今節の結果は…

ミューリーグ5節終了時
高見沢治幸+56.5
藤原 健  +30.1
井出 洋介 +14.7
山本 裕司 +13.4
武則 輝海 △9.9
小林  剛 △20.0
三原 孝博 △42.9
清水 英二 △45.9

残り2節。
上位3人が将王決定戦へ。下位3人が降級。
忍田将王に挑戦できるのか、それとも降級か。
そろそろ危なくなってきたな(゜Д゜)。。


その忍田幸夫が、いよいよニコ生に登場!
みなさん見てくださいね!!

四神降臨~2013王座決定戦~
各麻雀プロ団体の頂点が激突!

9/7(土)19:00~

【対局者】
近藤 誠一(最高位戦日本プロ麻雀協会)
鈴木 たろう(日本プロ麻雀協会)
忍田 幸夫(麻将連合)
谷井 茂文(RMU)

【ナビゲーター】
小林 未沙

【解説】
土田 浩翔(最高位戦日本プロ麻雀協会)
片山 まさゆき

放送ページ
http://live.nicovideo.jp/watch/lv149914641
特設ページ
http://www.alban-studio.com/shishin2013/


こばごうのコレ切ってアレ食って-名人戦ロゴ

明日は天鳳名人戦第4節!

そろそろ負けると言われ続けて早1年。

もう危ないっ(゜Д゜)!?


【対局者】
A卓 石橋伸洋 × ASAPIN × 福地誠 × 渋川難波
B卓 独歩 × 小林剛 × びりびり☆ビリー × 多井 隆晴


今回は独歩さんと初対決(゜∀゜)!


放送ページはこちら。

http://live.nicovideo.jp/watch/lv150652376



そして牌譜解説は来週の水曜日。


【天鳳】こばごーとるりかの天鳳名人戦検討配信

こばごうのコレ切ってアレ食って-るりか
http://live.nicovideo.jp/watch/lv150055575


今回はうっかるりかが厳しくツッコミ(゜Д゜)!?



みなさん両方見てくださいね~