夏い熱 ![]()
神社関係者の方から、「車いすやベビーカーを利用する方、ご高齢の方にも、安心して茅の輪をくぐってもらいたい」とご相談をいただきました。
そこで今回、茅の輪の足元にある段差を小さくするため、行事の期間中だけ設置できる簡易スロープを製作。
神社の参道は、雨水を左右へ流すため、中央がわずかに高くなっています。そのため、段差の上に板を置くだけでは、ガタついたり傾いたりしてしまいます。
今回は、車用スロープや砂袋(小さな空間は砂を入れたレジ袋を使い微調整)を使って高さと傾斜を調整し、その上に木板を配置しました。木板は一枚ものではなく、地面の不陸になじみやすいように4分割。
さらに、木板をトタン板とビスで固定し、歩く部分にはゴムマットをかぶせる。
使用した主な材料は、車用スロープ、砂袋、木板、トタン板、ゴムマット、ビスなどです。特別な材料ではなく、ホームセンターで手に入るものを中心に組み合わせています。
ゴムマットの端には、わずかな段差が残ります。そこで段差部分に白い斜線を入れ、足元の変化に気づきやすくしました。
段差をできるだけ小さくすることはもちろん大切ですが、完全になくすことが難しい段差については、その位置を見えやすくすることも安全対策の一つです。
「ここに段差があります」と目で伝えることで、つまずきや転倒の危険を減らすことができます。
この方法の利点は、大がかりな工事を必要とせず、行事の期間に合わせて設置や撤去ができることです。
境内や参道の形、傾斜、地面の状態は神社ごとに異なるため、実際の設置には現場に合わせた調整が必要です。
それでも、身近な材料を工夫して組み合わせることで、車いすやベビーカーを利用する方、ご高齢の方など、参拝者の負担や転倒の危険を減らせる場合があります。
同じように、茅の輪の段差や参拝者の安全対策に悩んでいる神社関係者の方々に、少しでも参考にしていただければ幸いです。
材料や製作方法などの情報はこちらにまとめました。プレゼン資料や安全対策の検討などにご活用ください。
今回は設置を見合わせましたが、砂袋の重みを利用して安定させるタイプの手すりを設置することも可能です。
地面に穴を開けることが難しい場所や、期間限定で手すりを設置したい場合の方法として、ご参考ください。
2024年の全国統計では、転倒・転落・墜落によって亡くなった方は11,912人でした。一方、交通事故による死者数は3,510人です。約3.4倍ですね。
小さな段差に見えても、転倒すれば大きなけがにつながることがあります。
段差を小さくする、滑りにくくする、段差の位置を見えやすくする。
こうした一つ一つの工夫が、誰もが安心して参拝できる環境づくりにつながるのではないでしょうか。
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