6.第22章 水辺にて4-4 | 開運とファンタジーの扉

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ファンタジー編 



惑星神話シバルバ
第6部 バード族の平野
第22章 水辺にて4-4

 

 

 

 

ヘラは得意げに言った。

 

「僕とアグルの二人で

コアトル王子と生贄の少女を救い出したんだっ」

 

 

ミームはヘラに笑いかけ

さっそく皆の分の食事を用意してくれた。

 

それはもう全員

完全空腹状態だった。

 

バード族の少年達も

コアトルも

エカリーも

キャティも

取り付かれた様に食べ続けた。

モグモグ ガツガツ モグモグ ガツガツ

 

ふとコアトルはキャティが木の実ばかりを食べている事に

気が付いた。

 

「どうしたのキャティ」

「元気がないけれど」

「お肉は食べないの?」

 

「ガルガル、そのお肉おいしい?」

「キチェ族のお肉よ」

「わたしは同族のお肉を食べられないわ…」

 

コアトルはしまったと思った。

またやってしまったか。

これはキチェ族のお肉だったんだぁ。

 

「気にしないでいっぱい食べて」

「元気になる為にはキチェ族のお肉をいっぱい食べなきゃ!」

そう言ってキャティは

木の実を食べ続けた。

カリッ コリッ カリッ

 

「ありがとうキャティ」

「おいしくいただきます」

コアトルは手を合わせ

感謝の気持ちをその食事達に現した。

 

コアトルの横にいたエカリーも

コアトルに習って

両手を合わせ食事達に感謝の念を現した。

 

深く頭を下げるエカリー。

 

 

その日はみんな疲れていたせいか

日が落ちると共に眠りに付いた。

 

 

 

暗黒神が去って二日目の朝。

 

コアトルが小川で顔を洗っていると

ヘラが飛んでやって来た。

 

「ギャーッ ギャーッ コアトル王子 コアトル王子」

「あなたが乗っていた白い空飛ぶ馬が

見つかりましたよ」

 

「ミーム達が生存者を探している時に見つけたんです」

 

「小川の上流のみんなが集まっている場所に連れて来ています」

 

「僕達も上流に行きましょう」

 

 

コアトルは顔を拭きながら言った。

 

「どうもありがとうヘラ王子!」

「何から何まで、お世話になってしまった」

「ヘラ王子には感謝の気持ちしかないよ」

 

「いいえ、これくらい何でもないですよ」

「コアトル王子はもう出発してしまうのですか?」

 

 

「うん、マックを助け出さなければならないし

今度は北のウタ族が危険だから」

 

そう言いながらコアトルは

エカリーとキャティに声を掛けた。

 

「エカリーにキャティ

上流のみんなの所に向かうよ ガルガル」

 

上流に歩き出す三人。

 

三人の後を付いて来るヘラ。

 

珍しく飛ばないで、歩いて着いて来ていた。

 

 

「ねえ、コアトル王子」

「お願いがあるんだけど」

 

コアトルは軽く後ろを振り返りヘラを見詰めた。

「お願い?」

 

 

ヘラはモジモジしながらもキッパリと言った。

「僕と僕の仲間の少年達も

一緒に連れて行ってくれないかい?!」

 

コアトルは答える。

「ダメだよ」

「これ以上ヘラ王子達に迷惑はかけられない」

 

「連れて行く事は出来ないよ!」

 

 

 

 

 

第6部 バード族の平野
第22章 水辺にて4-4

 

ヘラ達によって助けられたコアトルとエカリー。

キャティも何とか自力で脱出できた。

 

束の間の水辺での平和なひと時。

 

しかし

マックを救出に行かなければ!

 

コアトルはヘラ達を仲間に加える事にするのか?

 

待っててください次回。

 

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