なんとも後味がいまいちよくない警察小説。
暴力的で心ない口を利く夫を嫌い、別居し、離婚調停をしていた奈津美。幼稚園児の娘をもつ彼女は伯母の仕事を引き継ぎ、電気メーターの検針員をしていた。そんな彼女の担当地域内で二つの事件が起きる。ストーカーが女子大生の母親を怪我させて、娘を人質に立てこもる事件と、資産家の老夫人宅に空き巣に入り、折り悪く帰宅した夫人を殺害した事件。
そこは、奈津美が回る家だった。以来、彼女は誰かに見られている気配を感じて、不安になる。
思いきって、捜査本部を訪ねて、訴えた。相手をしてくれたのは、ベテランだが、見立て屋と呼ばれる一人で動き回る刑事穂積。
本部ではいまだこれといった情報もなく、膠着状態。穂積は、一人画策して、犯人をおびきだそうと、犯行には目撃者がいた、それは検針員だと、密かに懇意な新聞記者だけに漏らす。秘密にと念を押したものの、いつかは噂になると考えていた。それを知れば犯人を動き出すと。
奈津美ははじめは、監視者は夫ではないかと考えていた。うまくすれば、離婚調停をうまく切り抜けると。しかし、穂積から監視者の体格を聞いて不安になる。夫ではない、では殺人犯か?
こんな状態でなかなか進展しなかったのがラストになり、一気に動き出す。そして意外な犯人まで登場して、ちょいと乱暴な展開に。
私としては、ちょっとできすぎな感じがして、少しはなじろむ展開だな。