消防官大山が友人二人と犯罪にも取り組む、お馴染みのシリーズの第四作。

今回は関東に大型台風が直撃直前に起きた消防隊出動で出くわした事件が描かれる。

自宅駐車場が冠水し、車のしたに老母が取り残されたという通報。他の出動の続きで現場に向かった大山。

老母は近所の人たちの手で、車のしたから引き出されていたが、臨死状態。救命処置をしたが、すでに死んでいた。長女の娘から、何でもっと早く来てくれなかったのか、と嘆かれたことがいつまでも気になった大山。

調べてみると、母と無職の娘の仲はよくなかったという。娘が母親を殺したのかと疑ってみたものの、解剖の結果、事件性はないとされた。

後悔と責任感から老母の葬儀に行った大山は、顔見知りの老人から気になること場を聞く。大山がたちには責任はないと。

気になった大山はさらに調べを進めていき、その男が泥棒で現場付近を調べていて、犯行の一端を目撃していたことを知る。泥棒の協力で、容疑者の娘を追い詰め、警察に引き渡すも、自供を得られない。なき老母が日ごろ非難していた長女に、財産の大部分を残したことを遺言書によりしった容疑者は、ようやく自白。


警察官になった息子と県知事を勤める政治家の父親との相克を描いた警察小説。ラストが曖昧で、いまいち楽しめなかった。

銀座の高級クラブで放火事件が起こる。警視庁で火災の捜査を担当する刑事滝上が捜査を始める。開店前の店に入ってきた若い女性がガソリンをまき、自らも被って焼身自殺をする。店の奥の部屋にいたオーナーのママと容疑者が死亡。

調べを進めると、容疑者との関係が見えてこず難航する。

そんなときに知人から垂れ込みが。滝上の父親は国会議員から静岡県知事となり二期目。ママは知事の元愛人だった。知事になるときに別れていた。大学生の時に薬物に溺れ、身を持ち崩した滝上は、父親に勘当され、その後更正して警察官になった。政治家である父親を嫌い、疎遠だった親子。

さらに、父親の元秘書が銃で殺される事件が起こる。父親が関係しているのか?疑問を抱いた滝上は上司にも話さす、単独で調べ始める。

容疑者の体内から珍しい薬物が発見される。昔滝上が溺れた薬物。その線を追った滝上がたどり着いたのは、知事の秘書の暗躍。すべての元凶は父なのか?

ラストに父と子が話す場面はあるが、自供もなく、さらに主として動いた秘書も病死してしまう。

捜査はどうなるのか?

なんかスッキリ終わらないのはやはり面白くないな。

250ページほとで、それほど厚くはないが、丸々二日かけて読了。

なかなか興味深く、読みごたえがあった。

著者は発酵文化の研究者でスペシャリストとして、世界各地の発酵食に詳しい。

そして、その起源をたどっていくと、神せんの存在にたどりついた。神に捧げられた食物。

それをキーワードに、食文化をたどれば、食事のルーツにたどりつくのでは、と。こうして、食を通して日本の歴史をふりかえる。現在普通に食べている食材の製法と起源がわかる。食と信仰の関わりまであきらかになる。

米と麹から、塩と醤油、味噌、だし、お茶と懐石、おすし、粟・豆・麦・芋、獣と鯨という章名からも興味深かった。