晴天のため、仕事があまりなく手持ち無沙汰。

仕事帰りに、市立図書館分館へ。

五冊返却し、新たにまた五冊借りてしまう。

今日借りた本


佐々木譲

「砂の街路図」

小学館、2015


瀧羽麻子

「うちのレシピ」

新潮社、2019


川瀬七緒

「詐欺師と詐欺師」

中央公論新社、202405


日明恩

「それでも、警官は微笑う」

双葉文庫、2011-2018


ギョーム・ミュッソ

「作家の秘められた人生」

集英社文庫、2020



バイオホラーとでもいうか。

北海道旭川の近くに、黄泉の森といわれる禁忌の森林地帯があり、アイヌの時代から人が入ることが禁じられていた。

その地に観光会社がリゾートを作るために買い占めて、工事が始まったものの、突然工事する人々が行方不明となる。小屋は荒らされていて、何者かに襲われたらしい。ヒグマかと、猟師を集めて、駆除隊が送られることに。

森林の向こう側にある牧場で、家族四人が七年前に忽然と行方不明になった事件があった。道央大病院に勤務する外科医、佐原茜の実家はその牧場。両親と祖母、そして警官だった姉が行方不明となり、いまだに気にかかっていた。茜は僚友会に所属する猟師でもあり、駆除隊に参加して、黄泉の森にはいる。

予想通り、巨大な熊が現れ、仲間がほとんど餌食になってしまう。しかし、辛うじて工事人たちの遺体を発見し、その遺体の法医学者である友人四之宮の助手として、司法解剖に参加。なんとそこで見つけたのは、光る小さな蜘蛛たちだった。新種の蜘蛛で、四之宮はイメルヨミグモと名付ける。遺体には、熊ではできない切り傷があり、熊以外の何かが原因かもしれないと考えられたが、そんな蜘蛛ではありえない。

知り合いの熊専門の猟師と再度森にはいった茜は、問題の熊が何者かと戦って倒された死体と、暴れまわる少女を発見。なんとか捕まえて、大学病院で調べてみると、腹部に異常な腫瘍があった。それが原因で脳炎となり、異常な行動を起こしていた。その腫瘍を摘出して調べようとしたら、中から巨大な蜘蛛のようなものが現れ、茜をおそう。なんとか退治したものの、その正体を探るべく、四之宮に依頼する。

他の生物に寄生して成長し、腹を破って出てくる怪物。アイヌにより黄泉の女神につかえたヨモツイクサか?

姉たちの消息を知ろうと、猟師たちと共に森に入り、ヨモツイクサを探す。ついに現れた怪物は森林の樹上を飛びながら移動していた。だから、猟師たちが簡単に倒されたのだ。

辛くも生き残った茜ら三人は、明治初期の廃集落をみつけ、さらに鉱山を見つける。そこが、ヨモツイクサと女神のすみかだった。

ただ一人生き残った茜は、鉱山とそれに連なる鍾乳洞をダイナマイトで破壊し、これで終わったかに見えたラスト。

次の女神候補が実は茜だったとわかる。


なんとも馬鹿馬鹿しくて、怖い話だ。

横浜みなとみらいに新規オープンしたホテルでの人質をとっての立てこもり事件に敢然と立ち向かう一人の警官。警視庁鎌田署の刑事、武本はその日、三階のレストランで見合いをしていた。武骨で口下手、誠実だが不器用、見た目は強面。考えるのが苦手。そんな武本に見合い相手に30分であきられて、帰ろうとしたところ、ホテル内で異臭騒ぎが起こる。気になった武本はホテルスタッフについていく。

同じ頃に二十階にある、会員専用のフロアに、謎の犯罪集団が侵入者、そこで取引されていたナチスが奪った名画を横取りする。参加していた売り主飼い主六人は殺害される。サイコキラーの双子の少年の仕業だった。

彼らが侵入の際に戸棚に隠した警備係を武本が見つけたことで、彼は現場まで上がり、犯人と遭遇。

お陰で犯人グループは計画が狂い、ホテルを封鎖して、立てこもることになる。

近くの携帯の基地を爆破した犯人グループ。携帯が繋がらず混乱するホテル周辺。犯人はホテルの出入り口にも爆弾をしかけたというから、包囲した神奈川県警も迂闊に飛び込めない。

膠着するなかで、武本はホテルスタッフ西島と逃げ回りながら、犯人に立ち向かい、拳銃一丁と無線機を手にいれるも、武本自身も足を負傷。

捜査本部からは閉め出されながらも、武本がいると聞いたキャリア警視の潮崎。茶道の家元の生まれで、かつて警視庁で警部補として、武本と相棒を組んだ。退職したあとに、キャリアとして神奈川県警に入っていた。その潮崎は、本部に向かい、武本と無線で話をする。犯人にも聞かれるために、その内容は一見馬鹿馬鹿しいものだか、かつて相棒だった二人はなんとか意思を伝え会う。

武本の頑張りで、人質は無事に保護され、犯人グループは四人が死ぬも、二人が名画を手にいれて逃走。

犯人が逮捕されなかったのは残念だが、なかなかよかった。