月曜日の今日は、私の誕生日。73歳。

夕食後に、娘が手作りのケーキを食べる。


なんかはっきりしない天候が続く。曇りのち晴れだが、案外気温は上がらない。

週末にはまた雨らしいが、まだ梅雨入りにはならない模様。


仕事帰り、市立図書館分館へ。

土日に読了した三冊と、途中で挫折した一冊の四冊を返却。

新たにまた四冊借りた。

今日借りた本


青山美智子

「月曜日の抹茶カフェ」

宝島社、2021


原田ひ香

「図書館のお夜食」

ポプラ社、2023


森沢明夫

「桜が散っても」

幻冬舎、202412


王谷晶

「他人屋のゆうれい」

朝日新聞出版、202501



仕立屋探偵  桐ヶ谷京介。シリーズ二作目の今回は、京介が独自の視点から未解決事件の謎解きに挑戦して、見事に解決に導く事件簿が五作。


最初の事件は十二年前に南雲警部が見つけた捨て子。以来、成長する子供を見守ってきた南雲。十二才になった、その子から母親を探してほしいと頼まれたものの、なんの手がかりもなく、京介を頼ってきた。捨てられたときに赤ん坊が身に付けていたものしか残っていない。

京介は果たして母親をたぐりよせることができるかどうか?


第二の事件は十五年前に起きた老女殺害事件。友人知人が多く、活発で社交的な独身の老女が自宅で絞殺死体で見つかる。なぜか殺される前ごろから緑のものに執着し、全身が緑の状態で死んだ。それに目をつけて捜査を始めた京介は犯人にたどり着けるのか?


第三作は京介の相棒ともいえるヴィンテージ古着屋の店長小春が自宅のベランダに干してあった下着を盗まれ、代わりに使い古しの男物の下着が吊り下げられていた。警察に通報したが、下着泥棒では捜査らしきものもされず、頭に来た彼女は南雲と京介に連絡して、犯人探しをすることになる。どうやら三年前から続く下着泥の仕業らしく、盗犯係からも依頼がくる。はたして京介は謎の下着泥を見つけることができるか?


第四作は、京介が買い物の途中で見つけた女子中学生に、その服装などから暴力を受けていると看破。迂闊に声もかけられないと、あとをつけていたら、その少女の通報で警察につれていかれる京介。南雲により解放されたものの、かなり時間がかかった。小春をつれて少女を見つけ、彼女のあとをつけると、奇妙な行動に。京介は真相を見抜き、少女を助けられるのか?


第五作は、十六年前に、起きたそばアレルギーで窒息死。事故と判断されたものの、事件性を疑っていた南雲。

はたして京介は真相にたどりつけるのか?


第六作は、十年前に起きた服飾学校生の殺人事件。農家の一人娘だったが、家族の反対を押しきり上京し、バイトをしながらの苦学生。器用でもなく、地味な女性が何を夢見て学んでいたのか?京介はその点から彼女の死の真相に迫る。

第一部では三人の所轄の新米刑事たちが描かれる。才能はありながら、失敗したり、自信をなくしたりしていた三人。そこへ季節外れの新人刑事が異動されてきて、彼らの相棒として捜査に加わり、捜査上のあれこれをアドバイスして、彼らに自信を持たせていく。

警部補となり本庁から所轄の係長になったばかりの女性刑事、益山瞳は管理職になったものの、率先して現場に行こうとして混乱させていた。そんな彼女の前に現れたのは中年の刑事向井。本庁の人事課からの異動というが、捜査にも堪能なベテラン刑事。

所轄の刑事所は、取り調べのベテラン刑事として本庁で活躍することを目指していた。しかし、乱闘騒ぎを起こした大学生を取り調べるも、自供させられず職場で肩身の狭い思いをしていたが、そこに現れた向井が彼に取り調べのノウハウを教えることになる。

有名な窃盗犯の動向監視を命じられた西条だが、尾行を見破られる失敗を繰り返していた。ひとつには人並み優れた高身長のために見破られやすいからだ。そんな彼に向井は尾行のテクニックを教えるとともに、高身長の利点も教えてくれる。


そんな三人が期せずして本庁に異動となり、同じ班となるのが第二部。主任となった瞳の班に加わったのが所と西条だが、本庁がはじめて二人のために開いた飲み会の席で、三人は共に向井の指導を受けていたことがわかる。彼の正体を知りたくなる三人。

折よく起こった女子大生暴行殺人事件。過去にもにた手口で侵入された女子大生殺人事件があったと知る。調べてみると、そのときの被害者は向井の実の妹だった。ベテラン刑事だった向井は捜査をはずされた上に、結局迷宮入りとなり、荒れた。そのために現場から事務職の人事課に異動されていた。しかし、彼の能力を惜しんだ上層部が、新人刑事のコーチとして、向井をあちこちの所轄に短期間だけ派遣していたらしい。

もしかすると、向井の妹の事件も同じ犯人かも知れない。そういう口実をつけて、向井を捜査本部に入れて、一緒に捜査をしようと画策した三人。

結局、同一犯ではないとわかったものの、向井はいまだ刑事魂を持っていることを確信した三人は、その無能のために異動となった班の補充として、向井を仲間に迎えることに成功する。