主人公は元アメリカ海兵隊員。イラクに何度か派遣され、多くの仲間を失ったものの、奇跡的に生き延びた。最後の派遣で知り合い、一緒に帰国した親友は、それは写真のお陰だという。

戦場で拾った写真。二十代の美女の写真。あまり、験担ぎを信じていなかった彼だが、親友を目の前で事故でなくしたことで、彼が生前、写真には仮がある、と言っていたのを思いだし、彼女を探してみようと思い付く。

写真がとられた場所を類推し、故郷のコロダドから徒歩で長い旅に出たローガン。

見つけた彼女は、バツイチのシングルマザー。両親を早くになくし、祖父母に育てられるも、高校時代に付き合った地元の有力な一族の男と、できちゃった婚したものの、離婚。子供の親権をとられないように、何かと今でもちょっかいする元夫を拒否できないでいる。

理由を明かさず、その女性エリザベスの祖母が営む犬の訓練所に勤め始めたローガン。彼女の息子、祖母に気に入られ、ついには彼女とも恋仲になるも、元夫がローガンの秘密、写真のことをあばく。

台風に襲われた夜、川に流された息子を助けようと後をおう母親、父親とローガン。

その結末はいかに?

内田康夫財団事務局が、名探偵浅見光彦シリーズの設定のもとで、新たに産み出したお手伝い須美子を探偵役にしたシリーズの二作目が、これ。

以前読んだ一昨目では、須美ちゃんが買い物にいく商店街で出会った事件を、光彦張りに一人で推理して解決していた。

今回は須美ちゃんの住む浅見家の家族四人にまつわる事件に挑む。

光彦の甥である中学生の雅人が、友人の盗作で悩むのを、須美ちゃんが見事に解決していた。

姪の高校生智美は、友人の知り合いの大学生からラブレターをもらい、悩むが。

須美ちゃんにより、その真相が明らかになる。

兄嫁の和子が音楽会に出掛けて出会った謎は、同行した須美ちゃんにより、解決する。

散歩に出掛けて、商店街で出会った二人の少女の言動に不審を覚えた光彦の母親雪江。心配した須美ちゃんが、見事に解明して、雪江の憂いを張らす。

今回もなかなかよかった。

意外と面白かった。謎解きミステリーは、あまり好きではないのだが、主人公になる素人探偵たちが、おもしろく、魅力的な人物になってるからか。

高齢者向けの共同住宅に住む90歳の老女ペギーが死んだ。自然死のように思われ、事件化はされなかったが、彼女の身近にいた介護士のナタルカは不審をいだく。推理小説の生き字引のようだったペギーには、殺人コンサルタントと書かれた名刺があり、蔵書の大部分が、彼女への献辞が書かれていた。多くの犯罪小説家の作品に協力していたらしい。

ペギーの死への不審をナタルカは、地元の警察の女刑事ハービンダーに相談すると共に、ペギーと親しかった二人の男性と素人探偵を始める。元放送局に勤務していた80歳の老紳士エドウィンと、元修道士で、今はペギーがいた施設の前で、コーヒーショップを営む50代のベネディクト。

ペギーの息子が遺物を早急に処分したがっていることに不審を抱き、残された書物をひそかに調べていたナタルカとベネディクトは、覆面をしたものに銃をつきつかれ、一冊の本をとられてしまう。今は絶版になっている古いミステリー。

さらに、ペギーに献辞を送っていた売れっ子作家が、自室で銃殺されて見つかる。同じように献辞をしていた他の作家にも話を聞こうと、素人探偵団は、イギリス南部の海岸から、スコットランドまで、車で出かけることになる。

最初は半信半疑だった刑事ハービンダーも、彼らの後をおい、スコットランドへ。そこでも事件が起こる。

さて、素人探偵団は見事事件を解決できるかどうか?


現代のイギリスらしく、同性愛が普通に出てくるのが驚いた。エドウィンしかり、刑事ハービンダーしかり。

同じ刑事ハービンダーが主人公の前作があるらしい。読んでみたいな。