ある日、ひょっこり現れた柴犬。赤いベルトには、マジックと書いてあり、名前らしい。しつけはされているようで、排泄するときには、ちゃんと場所を選んで済ます。むやみに吠えないし、噛んだりもしない。臭いもしない。

飼い主がいるはずと思い、一時的に預かることになった人々。一緒に散歩をしたり、食事を与えたりするうちに、次第に情がわく。犬がいるだけで、見知らぬ人とも話をするようになり、孤独な生活が一変する。

そんな人々を描いたハートウォーミングな話。

認知症気味で、近所にすむ息子の家族とも疎遠だった、一人暮らしの老人は、マジックのお陰で、近所の人とも親しくなり、孫娘ともマジックを介して親しくなり、息子夫婦とも話せるようになる。


中古で買った三味線をギターに変えて、昔の洋楽を夜の商店街で路上演奏する若者は、マジックとの掛け合いが噂を呼び、ネットで拡散して、デビューのきっかけをつかむまでになる。


親の残した理髪店を営みながらも、自堕落でメタボ気味な若者は、マジックの散歩をきっかけに、体力訓練に目覚め、年上のシングルマザーとも知り合い、新たな未来が見えてくる。


迷犬マジックは奇跡を起こす名犬なのかな?

ピアニストで、ドビッシー研究家であるとともに、エッセイストであると共に、ミステリー愛好家でもある著者による音楽エッセイ。

古今東西の文学作品にでてくる名曲や作曲家、演奏者を話題にして、音楽の魅力やそれがもたらす意味にまで言及する音楽エッセイ。

なかなか興味深いものの、がちのクラシックには疎い私には、多少よくわからないことが多く、読み上げるだけに、二、三日かかってしまった。

ジャズについて取り上げたところが、興味を引き、奥泉光さんの小説が読んでみたくなったが、かなりの長編だし、読めないかな?

シリーズ四作目にして、完結編。

月子が星座館にきて、二年目の秋、星座館には過去に関わる人々が現れる。

月子の祖父ばかりでなく、父親までも現れ、月子を引き取りたいと言い出す。

その男はかつて和真の雇い主だったギャング。

育ての親より実の親に月子を渡そうとした和真たちには、月子の思いへの気遣いがかけていた。

星座館のはいるビルのオーナーだった老人はただの年寄りではなかった。しかも、過去の和真の事件にも深く関わりのある人物だったことがわかったとき、和真たちは老人に窮地を救われる。

都市計画により、ビルが壊されることになり、近いうちに立ち退くことはきまっているが、いずれどこかに星座館は、新たにでき、そこに集った仲間たちもまた集まるだろう。