女性の探偵森田みどりには悪い癖がある。謎にぶつかると、とことんまで突き詰めてしまう。そんな彼女が関わった事件簿。

時計職人の息子が、父親の工房に閉じ込められたとき、どのようにして助けが得られたのか?

千里眼を持つと名乗る少年の正体は?

父親を殺す計画をたてる少年を止めることができるか?

クルド人への差別発言と住宅へのイタズラ書き。真犯人は誰だったのか?

父親の故郷で会った女性と、その母親であった陶芸家との確執。事件を介して、みどりは息子にも自分と同じ癖が流れているのを知り、それが所長である父親にもかつてはあったことに気づく。自分は異質ではなく、探偵の子だったんだと。

電動自転車のブレーキの不具合で事故が続発し、死亡者も出て、世間で糾弾された会社。その社長が社内の自室で、首吊り自殺した。

そんな会社の関係者が、匿名のメールで呼び出され、指示のままにいき、森の中の廃墟に閉じ込められる。しかもそこには自殺した社長の部屋を模した一室しかない。

そして、届いたメッセージ。四十八時間後に毒ガスを流し、皆死ぬ、と。ただし、社長を殺した犯人が名乗り出れば、犯人だけは殺さないと。

こうして彼らは、自らが犯人だと名乗り、それが事実だと認めさせるために、事件の様子を話していくことになる。

最後に生き残ったのは、はたして誰か?


捜査に行き詰まった警察に提案して、最後に生き残った男に話を聞いたと言う探偵が、探偵たちを集め再現劇を演じる。

そして彼が突き止めた真相とは、驚天動地のものだった。


正直、よくわからなかったし、面白くもなかった。

辻さんの昭和シリーズに先立つ時代を舞台にした作品。

後世に名探偵と言われた明智小五郎がいまだ中学生時代に関わった殺人事件。大正時代の初期、いまだ村だった東京郊外の世田谷に小五郎は、彼の本家の従兄弟である売り出し中の探偵小僧と共に来る。村一番の富豪である守泉家が、邸内になかむら座を招いて上演をする。知り合いに誘われて、それを見に来た小五郎たち。

その屋敷、むの字屋敷で起きた惨劇に関わり、推理により事件を解決した小五郎の、若かりし活躍を描いた作品。

なかなか面白かった。