一人娘が婚約者を連れてくるところから始まる平凡な家族の物語。
娘と婚約者が結婚するまでのあれこれ、それと共に、還暦近くになって、体にも心にもがたがきてきた娘の両親の夫婦関係の危機を描いた物語。
ぶっきらぼうな夫を支え、陽気付けてきた妻もいつからか、夫の態度に耐え、我慢するだけの毎日。そんなストレスが、娘の結婚を機に吹き出してくる。夫は夫で、定年が近づき、再就職の見込みもなく、将来に不安を覚える毎日。自宅ではつい、ため息をしてしまう。そんな夫のため息に、自分が無視されたように感じてしまう妻。
娘の婚約者の両親はネットで有名で、少しセレブ。結婚式などの取り決めをしていくうちに、両家の間と娘たち二人の関係もぎくしゃくしていく。
仕事に疲れた夫は、母親が入院する施設で知り合った音楽ボランティアの女性に、昔諦めた音楽、ギターを思いだし、しばしの癒しをえる。
一度は婚約破棄となった若い二人は、最後には仲直りし、無事に夫婦となる。
両親は互いに好きなことをしていくことで新たな道を見つけていく。
はじめは退屈にも思えたが、あちこち飛ばし読みしていて、結局読めた。