ラブライブ!は面白い。
五年をかけて育ててきた製作に携わった方々、ファンの熱意無しにはこれだけ大きくならなかった。
熱意を込められる理由は、スクールアイドルというコンセプトを大事にしたところ、何より作中の場面を丁寧に描けたから記憶を辿りながら観られたところであるように思いました。
彼女たちがμ’sである理由、μ’sでいられる理由をアニメらしく描いた二期は秀逸だったと思いますが、作品の根幹であるものをしっかり描いた事が、彼女たちの頑張りを生み、応援する側の理解を得やすかった気がします。
スクールアイドルは活動期間に限りがあります。
だからこそ、美しく、心に響くものが多かったですし、何より大半の人が仲間との別れという同じ体験をしている事が、彼女たちへ心を寄せやすくする理由でしょう。
少し映画の話をすると、主人公の穂乃果を始め、一期で少し迷走したように思えたものの、二期で大円団を迎え、劇場版ではボーナスステージを楽しめる、そんな印象です。
ボーナスステージでは、僕らがラブライブで得た感情を想起してくれるような演出があり、彼女たちの思い出を共有する事で、胸が苦しくも、温かくもなりました。
一期、二期と重ねきた時間をうまく映画の中に取り込んでいたように感じています。
また、アニメに求めるものは人それぞれだと思いますが、今作はアイドルアニメなんだし、喜怒哀楽に満ちた彼女たちの表情の変化を楽しめる映画でした。
丁寧な作画によって表情豊かに、描き分けられた彼女たちは多くの人に愛されるだけの何かがありました。
作品への熱意が、作画に、声に、演出になり、それがより大きな熱量に迎えられる、そんな雰囲気を作れている気がします。
大きな感動はありませんでしたが、あぁやっぱりラブライブ!が好きでよかった、のぞえりが好きでよかったと思えた時間でした笑