東京は好きやけど |  ◆ R I N G O * H A N

 ◆ R I N G O * H A N

歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

◆ cinemazoo-映画のちらし
野村修司さんの展示『伝言』風景。
映画のチラシと手書きの伝言が混在する様に、
新宿の雑多な空気を思い出した。


「東京が嫌いだから奈良へ来たんでしょ?」
って、よくきかれる。
違うねん。東京は嫌いじゃない。
最後まで離れがたく、
ゆったりした奈良の暮らしの中にいても、ふと、
変わった人の全国区・東京が
恋しくなる時がある。

なぜ奈良へ来たのか、
もうすぐ奈良暮らしが丸2年になるこの頃
よく答えのひとつとしているのは、
東京を客観視したかったから。

11月の初め、東京へ帰った。
そして、ずいぶん久しぶりに、
朝のラッシュアワーの電車に乗って、
ああ、東京だ…なつかしいと思う。
でも、自分の手足がバラバラで、
どこにあるのか分からない…
窒息死しそう。
これが毎日だったら…?

狂ってしまいそう。

異常だよ。危ないよ。
詰め放題100円のじゃがいもじゃあるまいし、
あのギュウギュウぶりは変。
あれをなんとかしなきゃ、
痴漢に間違われて当然。
線路に落ちて当然。
改善しなきゃ。

といっても、
東京行きの電車を増やせばいいってわけじゃない。
新たに路線を造ればいいってわけじゃない。
窒息寸前の満員電車は、
東京だけの問題じゃなくって、
地方がもっと魅力を発揮しなきゃって思う。

私が暮らすならまちには、
東京よりも先を行ってると思えるところが、
いくつもあるんよね。

まちづくりって、
弾丸スタートがモノいう100m走ではなく、
山あり谷あり、メリハリをもった長距離走。
ウサギと亀にたとえるなら、
「東京さん、そのままじゃ危険ですよ」
ならまちには声をかけるだけの人情が残ってる。

もうすぐ2年になる奈良暮らし。
人混みがかなり苦手になっている自分に気付く。
まちの活気は人の多さじゃなくて、
土地の磁力であってほしいと思う。
東京は、どの駅も人が多いけど、
疲れた顔の大人がすごく目立った。
駅前のお店が似たりよったり、
これは東京だけじゃないけれど。

東京の異常な混雑を和らげ、
東京も地方も「その土地らしさ」を発揮できたら…
そうして、地方へ流れる人がもう少し増えたなら…
この国はもう少し、
呼吸しやすくなるんじゃないかしらと
あの日、空気の薄い満員電車で思った。


クローバー ベルクを応援する『LOVE! BERG!』ブログ
巨大ターミナル駅で
新宿ローカル色を発揮している小さなお店「ベルク」を
5*SEASONは応援しています。

5* 5*SEASONギャラリー「五想庵」のご案内
土日祝のみにオープンする5*SEASONの常設ギャラリーです。

やぎ座5*SEASON's Home
『つぶやきの動物園』TSUBUYAKI ZOO


▲ブログトップ