奈良少年刑務所の美 |  ◆ R I N G O * H A N

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『知られざる名建築 ~旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美~』
という長いタイトルの展覧会を観に京終町へ。
タイトル長いんだけど、
そう成らざるをえないという、
歴史の重みが伝わる写真展。
人間の尊厳ってなんだろう、なんて、
真剣に、たくさん語りたくなる。
主催は「ならまち通信社(松永洋介さん/寮美千子さん)」。

この展覧会を、ひとりでも多くの人に観てほしい。

私が「知られざる名建築・奈良少年刑務所」を
わざわざ現地まで見に行ったのは去年の夏ごろ
もちろん、外観だけだったから、
内部を紹介してくださった本展覧会には深く感謝。
展覧会スタッフのみなさまへ
心からありがとうございます。

展覧会には、少年刑務所前に立ったときの想いを、
リアルに思い出させてくれる臨場感があった。
ロール紙にプリントされた迫力の写真が、
ギャラリーの壁面を ぐるりと囲んでいて、
真ん中に立って見回していると、
ここで少年たちは何を考え、
何に触れ、何に喜びを感じているんだろうと、
「見知らぬ日々」に胸の内が ユラユラする。

先に尊厳などと、
ちょいと重い言葉を書いてしまったけれど、
展覧会は重苦しいものではなくて、
「こんなに素晴らしい遺産が、
 まだ日本にあったんだ」と知らせてもらえる、
かなり喜ばしい空間です。写真の中には
「ゲージツ的なイメージ作品」も組まれていて、
それらは私たちの身近なところでも見つけられる。
『さびれた建物に行けば、普通に見かけられる風景』
そういうイメージ写真があることで、
奈良少年刑務所が、塀の向こうのことではなく、
私たちの日常にもリンクする、
そんなふうに思った。

~展覧会サイトより抜粋~
奈良市般若寺町の奈良坂の丘にそびえる奈良少年刑務所は、今から102年前の明治41年、明治の五大監獄の一つ奈良監獄として竣工しました。大量の煉瓦は、当時の受刑者たちが焼いたもの

明治政府は近代刑事制度の完備を欧米列強にアピールする目的を持っており、五大監獄はいずれも壮麗な建築となりました。しかし既に千葉・金沢・長崎・鹿児島では、完全に解体されたり、一部建物を残すのみ。明治建築の全容が保存されているのは唯一奈良だけです。

ならまち通信社の松永洋介と寮美千子は、奈良少年刑務所で2007年に始まった先進的更生教育「社会性涵養プログラム」で受刑者向けの童話と詩の講座を担当しており、刑務所の中に入って、その建物の美しさに感銘を受けました。どうにかして広く一般にこの明治建築の実像を伝えたいと考えて、今回、撮影許可を申請し、プロカメラマンを東京から招いて、刑務所職員ですら目にすることがないという奥の奥まで、徹底的な撮影を行いました。


京都にも明治時代の古い洋館は残っていますが、
ルネサンス風やゴシック調のものばかり。
奈良少年刑務所と同じロマネスク建築の古い建物は
大阪や東京にいくつか残っているけれど
博物館や教会等だったと記憶していますので、
刑務所として造られた建物は貴重中の貴重、
世界に誇れる日本遺産として、
後世に伝えるべき愛しきもの、なのです。
もしかしたら、平成の「鹿鳴館」になれるかも?
奈良らしく「鹿」の字も入ってるやん!

◆ cinemazoo-あかり
会場の『京終画廊』さんに点っていた小さな灯り。
この展覧会で点った小さな希望みたい。


そして。

◆ cinemazoo-次の展示
『知られざる名建築』展が終わると、
次は私の番。
『しくるくん』展の会場もここなのです。
ああん 焦るわぁ。


クローバー 『知られざる名建築
~旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美~』のご案内

ナガノカメラワークさん2F「京終画廊」にて開催中~5/1(土)まで
クローバー撮影/上條道夫氏(写真家・フォトグラファー)サイト
今年の1月、撮影のために奈良へお越しだった上條さんが
寮美千子さんと共に「五想庵」へお立ち寄りくださいました。
ブログに「五想庵」の写真をたくさん載せてくださっています。
↓ありがとうございます!
クローバー 上條道夫ブログ/ならまち散歩

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