マイケル・ジャクソン THIS IS IT |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

$◆ cinemazoo-ピース
『KISS』
『ドクロス』展のために描いた小作品ですが
込めた想いは大きな大きなLOVEのつもり。

カラー画像はこちらで。
MJに捧ぐ、なんちゃって。


スーパースターはやはり孤独だった。
溢れんばかりの仲間や同志に囲まれていても、
スーパースターの憂いは
スーパースターにしか埋められない。

スーパー・スター、MJ=マイケル・ジャクソン。
未だ明らかにされないMJの死。
さまざまな情報がささやかれ、
「とんでも裏情報」こそが
真実ではないかと噂される中、
私は50歳の若さでMJを死に追いやったのは、
私自身だったと反省せざるを得ない。

MJにまつわる様々なバッシングを知るにつけ、
やつれたスーパースターの姿を哀れみを持って見た。
おもしろおかしくネタにした。
恐ろしいことに、
いつのまにかパガンダに染まってた。愚かだ。

MJの最も印象に残る楽曲をあげるなら、
私にとっては『ビートイット』でも
『スリラー』でも『BAD』なく、
作詞作曲もMJ自身が手掛けた
『Earth Song』 ~You Tube~


京都議定書が時代の理想として、
高らかに掲げられた ずっと前、
すでに地球の危機を楽曲にしていたMJ。
壮大な優しさと厳しさと、
悲哀がこもった「愛の歌」を私は
このドキュメント映画『THIS IS IT』を観るまで
すっかり記憶の底に沈めてた。ホンマもんの阿呆だ。
映画を観た一番の思い、それは懺悔。
「ごめんね、マイコー」。

映画館で拍手が起こる映画など、
今の時代、そうざらにはない。
『THIS IS IT』では、それが何度も何度も。
ステージが完璧に向かって山を越える度、
MJ支持の拍手が さざ波のように湧き起こっていた。
希望を残してくれたスーパースターにいいたい、
「ありがとう、マイコー」。


★★★★☆☆☆ 7点満点で4点
私は'80年代のバブル景気を金銭的に謳歌しなかった。
けれど、たっぷり謳歌したものがある、それは音楽。
MTVを夢中になって見た私は、
今から思えば「音楽バブル」の渦中にいた。
熱心なファンではなかったとはいえ、
MJは皇帝の如く君臨した人だった。

音楽をエンターテイメントに変えた人、
一般的にはそんな印象のMJだけど、
私の場合はダンスやパフォーマンスよりも、
ボーカリストとしてのMJが深く残っている。

熱心なファンでもなく、
エンターテイナーよりも歌声が好きだった私にとって、
MJのリハーサル風景を繋ぎ合わせた この映画は、
DVDの特典映像クラスの出来映えにしか思えない。
そうして、急遽の作という荒さが目に付いたのは
私が色眼鏡で映像を追っているせいだ。

なのに、胸を打たれた。
皆が一人のために、一人が皆のために、
ステージが進化していく有り様に感動した。

けれど生前、あんなにも完璧主義だったMJを思うと、
「未完成」であるリハーサル風景を
「作品」として公開していることに罪深さも覚えた。
MJがリハーサルで一瞬、
本気になって歌った時、胸が締め付けられた。
本気で歌うMJが見たい。

そう、リハーサルの完成形を心から見たい。
いったい、どんなステージになったんだろう?
スーパースターの死を、心から悼みたい。
ロンドン公演が行われていたら、
世界は大きく変わっていたかもしれない。
MJは本気で世界を変えようとしていた。

なのに、こうも思う。
巨額の制作費をかけたエンターテイメントは、
バブル期の後追いのようで、私は少々、疲れる。
とはいえ、MJにしか出来ないステージに違いない。
けれど、いいや、とも思う。
MJは「歌」に原点回帰すべきだったのでは? と、
ともかく、たいへん複雑な想いを抱いた一本。

最も心を揺さぶられた場面がある。
冒頭に短く登場する、無名の人たちのコメント。
オーディションに合格した彼等の一言一言に泣けた。
その中の一人が、目に涙をいっぱいためて、
こう言っていたのが忘れられそうもない。
「人生は辛いだろ?」
MJの姿が重なって…。

~シネマデプト友楽にて鑑賞~


『Earth Song』Michael ackson / You Tube
日本語字幕入りです。ぜひ、ご覧ください。

●マイケル・ジャクソン『THIS IS IT』サイト
映画館で観ておくべき一本。
劇場公開は終わってしまいましたが、いつかどこかで、
何らかの形で観られるチャンスがあれば、ぜひ。
来年1月末にDVD発売予定。

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