極楽を見た夜 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

大文字送り火があった土曜日、
奈良の夜にはもうひとつ特別な行事、
東大寺「万灯供養会」がありました。
この時、大仏殿の観相窓(かんそうまど)という窓が開き、
お顔を参道から拝見することができるのです。

おおっ
◆ cinemazoo-本堂
大仏さまのお顔がっ!

カメラをズームイン!

◆ cinemazoo-大仏さまの窓
ほら。窓の向こうに慈悲深いお顔が!

違う角度から拝見すると

◆ cinemazoo-半顔
半眼ならぬ半顔の大仏さま。
かつての広島東洋カープの古葉監督状態!
(古いわね、ネタが)

思わず合掌。大仏さまに見おろされた自分が
ほんに小さく愚かに思えてなりませぬ。


参道と御堂に灯籠の列があり…

◆ cinemazoo-灯籠
あたかも輝く黄金の路のよう あぁ溜息。

◆ cinemazoo-かげろう
灯籠に映る人々の影絵は
世の儚さを語るかのごとく…。
浮き世を絵巻で傍観した気分。
様々色々な人間が移ろうのですね。

堂内に参じますと
◆ cinemazoo-大仏さま
記憶の中の威厳ある大仏さまの全貌が。
小さな私もロウソクを灯し、
ご先祖さまの供養をいたしました。


「万灯供養会」へ一歩足を踏み入れたとたん、
そのあまりの眩さに目を見張り、
「これぞ極楽」と
観相窓の大仏さまを恍惚として拝みました。
さらには、海を渡らずして
異国の地に招かれたような感覚でしたし、
お経を耳にしながら、お堂へ進み行った時などは、
活きた天平文化を目の当たりにしたと、
高揚を禁じ得ませんでした。

けれど、当日は無料拝観ということもあり、
蟻の群れのような人出。
その様には、極楽をその場に感じながらも
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を彷佛してしまった。
私もまた強欲にかられる愚か人。
恐れ多くも、写真をバシャバシャ写していたのが、
なんとも破廉恥で…。
極楽を味わった あの場の想いを、
いつか絵にしたい、そんな一念だったのですが、
夢追い人は罪深い、これもまた真理でしょう。


クローバー 東大寺
東大寺でおみくじをしたら「吉」。
龍が雲を得て天に昇るとありました。うれしー。
観相窓が次に開かれるのはお正月です。

万灯供養会での想いを一枚の絵に残し、
必ず「五想庵」に展示できるよう努めます。
5* 5*SEASONギャラリー「五想庵」のご案内
近鉄奈良駅から徒歩7分 JR奈良駅から徒歩13分 土日祝OPEN 11:00~18:00

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