InDesignで電子書籍〜epub編 1 | 3倍早くなるためのDTP講座

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DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

●epub(iPad+iBooks)への挑戦

InDesignで電子書籍といえば、CS5.5で機能強化されepub3.0の規格もほぼ決まった今が旬の「epub」でしょう。

しかし、これは「印刷=画面で見たレイアウト(絶対値)」をずっとやってきた人間にとっては、根本から考え方を変えないといけない厄介なものです。

ユーザが読む端末のサイズが一定でなく、ビューアソフトによっても見え方は様々です。さらにユーザが自由にフォントや文字サイズ、縦横の向きを変えたり出来るので、実質「絶対値」での指定はできません。つまり印刷用のように画面上のレイアウトを完璧に保つことはほぼ不可能だということです。

ここでの挑戦は、「iPad+iBooksで指定通りの書籍を出来る限り再現して作る」というものとします。右も左もわからずに進めていきますので、何か間違っていたらフォローしていただけると助かります。

iBooksは、マージン外に何かを置くことが出来ないため、断ち落としや見開きをまたぐようなレイアウトなどは出来ません。また、使用できるフォントも限られており、現時点では一般的な書籍をepubに置き換えるようなことはできないようです(タイトルなどの飾りは作り方次第で入れることはできそうです)。

逆に出来ることが少ない分、シンプルなレイアウトなら再現可能なのでは? と考えてしまいます。ここでは「iPad+iBooks(デフォルト設定、しかも縦のみ)」と、かなり大胆な縛りをすれば、機能強化されたInDesign CS5.5から書き出せば簡単に出来るかな~、なんて期待しちゃいますよね。

まずはサイズから。iPadの画面サイズは768×1024px、132ppiとのことなので、ミリ換算してドキュメントを作成します。
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↑めんどっちいのでPhotoshopでアバウト計算

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↑ま、だいたいで^^


そして、予め調べたサイズのマージンを取って、20Qの文字を流し、ついでに100×100mmのボックスをインラインオブジェクトとして挿入しておきます。

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↑テストなので、文字1列とボックス1個


書き出しはデフォルトママでいってみましょう。

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↑デフォルトママです


iPadでスクリーンショットを撮って重ねてみると、あれれ、文字もボックスも大きさが全然違うよ。
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↑ん、バランスが違う?


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↑重ねてみると一目瞭然


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↑文字部分拡大


さて、ここが迷宮の入り口です。恐らくweb制作の方々はなぜだかわかるでしょうが、印刷一本でやってきたオペレータには何が何やらさっぱりです。

長くなるので続きますが、まだツッコミはナシでお願いします。^^