時代は電子書籍!
といいつつ、マンガ以外の電子書籍を読んでいる人ってどれくらいいるのでしょうか?
ワタクシはデジタルデバイスではマンガも読みませんが。^^
でも、普段から書籍作ってたら電子書籍は興味ありますよね。
約1年前にiPadが出たときに不思議の国のアリスとトイ・ストーリーを見て、おお電子書籍、未来っぽいな~なんて思っていたら、あれはアプリで素人が簡単に作れるモンじゃあないんだってさ。
↑アリス
↑トイ・ストーリー
じゃあ、普段書籍を作ってる人(InDesign限定)が作れる電子書籍ってどんなのなの?
てなことで、HTMLとかCSSの知識は全くないけどアナログ製版や版下ならわかる(←これ、まったく意味ナシ)DTPオペレータがInDesign CS5.5で電子書籍に挑戦してみました。
●アドビ・デジタル・パブリッシング・スイーツ(ADPS)への挑戦
Adobeのイチオシはなんといってもアドビ・デジタル・パブリッシング・スイーツですが、ほとんどの人が手放しでやってみようと思えない(手が出ないともいう。それよか魅力がない)電子書籍でしょう。
強制ではないけど、1ページを縦横のレイアウトを組まなくてはならないうえ10年前のwebレベルのエフェクト、しかも制作サイドからは作成、配布ともに制限がある。ちょっと作ってCDに焼いて配布ってわけにはイカンのです。作成時にネットに繋がってないといけないのもウザイし。このへんがネックですね。
ただし、印刷用の書籍を作る感覚と同じであることは認めましょう。epubのように、書籍制作の他に覚えなければいけないことや制限が少ないのは間違いないでしょう。オーバレイクリエイターも直感的に操作できますので、「つくること」の不満は少ないです。
まあ、いろいろありますが、とりあえずちょっとだけ面白そうな機能、オーバレイクリエイターの「画像シーケンス」をいじってみました。
英語では「360°ビュー」という名前でしたが、別にクルクル回さなくても連続パラパラマンガになっていればいいのでシーケンス(連続の意)になったようです。でも、ループするようにしとかないとカッコつかないけど。
画像をスワイプ(指でなぞるような操作)するとパラパラマンガの原理で画像が動き、予め360°分を用意しておけばクルクル回って見えるという寸法です。
設定により自動で回したりもできますが、ここではスワイプで回すとしておきます。
↑自動再生とかタップとかありますが、今回はスワイプだけ
で、画像を360°分用意するにはデジカメで角度を変えてパチパチコマ撮りするのを想像してしまいます(しない?)が、回転台に乗っけたものを固定カメラで動画撮影すれば簡単に作れます(一般的にデジカメの動画は画質が悪いので、そのへんは考慮して)。
撮影した動画をphotoshopの「ファイル>読み込み>ビデオフレームからレイヤー」で取り込めば、1コマ1レイヤーとして読み込めます。
↑若いフレームが下のレイヤーになります
これを「ファイル>スクリプト>レイヤーをファイルへ書き出し」すれば連番画像になります。
気をつけるべき点は「どっちに回るのか?」です。
Adobeさんが配っている画像シーケンスチュートリアルデータを作ってみると、右にスワイプしているのに左に回ります。まあ、いいでんすけど指の方向に付いてくる方が自然ですよね。
とりあえず、上から見て時計回りに回っている動画をもとに作成してみましょう。
↑(上から見て)時計回りにくるっとかえる動画
これを先ほどの要領で書き出すと、最後のフレームが一番若い番号になります。
↑レイヤーをファイルで書き出すと上のレイヤーから連番になります
もともとは時計回りだったので、若い番号順に再生すると反時計回りになっているということです。
これを画像シーケンスに取り込んでスワイプした場合、スワイプ操作と同じ方向へ動きます。
↑スワイプと同じ方へ動きます
つまり、スワイプと同じ向きに画像を動かしたければ、若い番号順に反時計回りになる画像にすればいのです。
もしも逆になっていたら、レイヤーから画像書き出し後、リネームソフトでリネームすれば良いということですね。
ちなみに自動再生では番号の小さい順に再生されます。意図した動きにするためにはこのへんの構造は覚えておきましょう。
さて、短い間でしたがこれで私のアドビ・デジタル・パブリッシング・スイーツへの挑戦はおわりです。
せっかく検証したのでメモとして残しておきます。
有料アカウントもありませんし、初っぱなから仕様変更うんぬんでやる気なくしましたから…。もっと面白いものが手軽に作れるようになる日が来ることを願って…、撤退。
というわけで、アドビ・デジタル・パブリッシング・スイーツへの挑戦、これにて
-完-
P.S. パノラマも興味あったけど、そこまでモチベーションが維持できませんでした。