
非常に良い記事だと思ったので日記掲載

ちなみに、兵庫医療大学の学長さんも同じ記事をご覧になられたようで、次のブログを掲載されています

兵庫医療大学学長ブログ「准看護師を目指す人が増えている」http://
では、まずは記事の内容から
【読売新聞2月5日号朝刊 ルポ2012 『准看護士 自立の「早道」』】
・40代、大卒、シングルマザー…志願者増
・資格取りやすく就職有利
【はじめに】
准看護士を目指す人が増えている。中卒以上の学歴があれば得られる資格だが、不況による就職難を背景に、「看護士資格より早く取得でき、就職にも有利」と人気を集め、大卒の人や医療と無縁に生きてきた30~40歳代の人も挑んでいるという。
【准看護士とは】
都道府県知事免許で医師や看護師らの指示の下、診療補助などを行う看護士。資格取得には、養成校(2年)や高校衛生看護科(3年)で1890時間以上の履修が必要。
【正看護士ではなく、准看護士を目指すわけ】
正看護士は都道府県知事免許である准看護士と違って国家資格であり、養成校(3年)や4年制大学で3000時間以上の履修が求められる。正看護士より養成課程が短期で済む上、授業も午後からの半日で、授業料もほぼ半額の月2万円。国の母子家庭自立支援給付金も月額約14万円ある。
「生活を考えると学業に専念するのは難しい。いずれ正看護士になりたいが、まずは働きながらなれる准看護士の制度があって本当に助かる。」
【売り手市場の准看護士】
厚生労働省によると、看護職員の不足数は12年には5万1000人と見込まれる。小規模病院や診療所では慢性的に人手が足りず、資格を持つ人には「売り手市場」と言われている。
「ベテランの准看護士は看護士と仕事のレベルも変わらない。働いてもらえるのは、本当にありがたい」
【准看護士の問題―給与、昇進】
一方で、准看護士には待遇面で厳しい現実がある。人事院の調査では、月収はあらゆる年代で看護士より約6万円低いという。ある准看護士の方は、正看護士と同じ仕事をこなすものの、基本給・手当とも数万円低い。看護士長など責任ある役職にも就けないといい、「深く考えずに准看護士になったが、働いてみるともどかしい」と明かす。
「准看護士から看護士になるのは遠回り。生活を抱えていても、最初から看護士を目指せる道を広げた方がいい」
●記事を読んで…
近時、大学受験では「文高理低」という現象が起こっているそうで。
相次ぐ不況や就職難を受けて、就職に有利といわれる理系学部の志願者が激増し、文系学部の志願者が激減する現象のことです。
ちなみに、法学部は前年度比で15%ダウンだそうで、法学部出身者としてはまこと残念です><。
で、理系学部の中でもとりわけ志望者が多いのが「介護・看護系学部」なんですよね。
そうした「看護熱」の中で、とりわけ人気とされる「准看護士」にスポットを当て、その実態を書いた本記事は特質すべきものだと思います。
そんな訳で、本記事の話に入りますが、(准)看護士を目指す人が多い最大の理由は、やはり月額約14万円の「家庭自立支援給付金」に代表される「学費面での負担補助制度の充実」だと私は思います。
ちなみに、かつて司法試験に合格した司法修習生には、研修期間の間に国から税金で給与を支給されるメリットがあったので(現在は貸与制)、「弁護士」という職業を目指す人がかなり多かったようです。
で、「学費補助制度の充実」というのは、看護士さんを目指す場合、上に挙げた「家庭自立支援給付金」だけでなく、返済不要な「高等技能訓練促進費事業」なども自治体によってはもらえる場合が多いからです。
こうした「学費補助制度」というのは、ある意味では、学費以外に「家計を助ける資金」にもなっているのではないかなと私は思います。
実際、「子ども手当」は中学3年生までの支給で、支給額はたったの1万3000円。しかも「子ども手当」の代わりに「扶養控除」は廃止。
「育児面・家計面の負担補助制度」は決して充実されてない現実がある中で、どこから育児・家計費用を調達するか。
そうした状況の中で、「看護士を定職にして家計を助けたい」という最終的な目標に加えて、さらにその間にも「充実した学費補助制度を利用して家計を助けたい」という人が増えているのではないかなと思います。
経済的・時間的・精神的にも「看護士」という職業は本当に大変な職業だと非当事者ですがいつも思いますし、本当に尊敬しています。
そうした非当事者の私だからこそ、普段知らない「准看護士」「看護士」という職業の実情を少し理解することができた本記事に感謝します
