大阪市長選 橋下氏リード、平松氏が追う
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■大阪市長選で橋下氏先行、平松氏追う…読売調査
(読売新聞 - 11月20日 23:51)
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橋下氏が先行も接戦に 市長選
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■維新の会、支持拡大…大阪都構想に賛成55%
(読売新聞 - 11月21日 07:14)
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■政党大物来ず、首長・学者が応援合戦…大阪W選
(読売新聞 - 11月21日 07:59)
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まず結論から言えば、大阪維新の会は府知事選、市長選ともに勝利するであろう
票数としては
橋下氏65~70%
平松氏30~35%
松井氏58~63%
倉田氏37~42%
ぐらいであろう。
府知事選、市長選に勝利するということは、大阪維新の会は、「大阪都構想」、とりわけ、大阪府と大阪市の合併と、大阪市の特別区導入、区長公選制などの東京都と同じような政策を推進するであろう。
さて、松井府知事、橋下市長になった後の大阪都構想導入への次なるハードルは「大阪市議会で過半数決議が得ること」である。
大阪維新の会は大阪市議会において、最大会派ではあるが、公明、自民、民主、共産が反対すれば否決される公算が強い。
この点について、松井府知事(あえて断言ww)は「大阪市議会議員をリコールする」と本来市長の橋下氏が考えることを言うたわけ発言をしているが、大阪都構想を実現するには、どうも大阪市議会の解散、つまり、住民請求(名古屋市の河村市長の例を思い出して頂きたい)
「また選挙かい」という声は出ない訳ではなかろうが、「都構想」と「維新の会」への期待があれば、このハードルは、まさに小泉純一郎元総理の郵政解散のようにクリアできるであろう
つまり、松井府知事、橋下市長の誕生により、府市合併に伴う大阪都構想は誕生する訳である。
ところで、維新の会は「大阪都構想」の実現によって、「大阪府、大阪市の二重行政(予算、人件費)の解消」と「大阪市営地下鉄民営化」に伴う財源確保を図るとしている。
長くなってしまったが、ここで、本題に入ろう。
「これ、政権交代前に、今や国民にもっぱら失望の目で見られている民主党が言ってたことと変わりありませんか?」という私の問いに
民主党は、政権交代前、官僚支配の打破に伴う「人件費の削減」や「財源確保」を主張し、国民の支持を受けた。
だが、政権交代後、政権交代能力なるものがなさすぎたのか(笑)、仕分けプレイなるものをやったものの、大幅な財源確保もできず、しかも人件費確保に至っては、朝霞の公務員宿舎1つ売っ払えない有様を見せている。
そういうことを言うと、今度は「橋下さんは民主党の議員みたいなバカじゃない」「維新の会ならやってくれる」という声が出て来よう。
維新の会が将来のポスト民主党になると私が予言する1つの要因は、都構想の具体的施策を行う府知事が「橋下徹」というカリスマ性と先見性を持った人物ではなく、「松井一郎」というどう見ても己の保身のために自民党を離党し、橋下徹という府民のリーダーの力を借りる「狐」だからである。
確かに橋下徹氏なら期待できる。彼はいわば「大阪の小沢一郎」みたいな人物である。実際、彼がたった実現した「君が代条例」などは私は評価している。
正直、若い頃、今問題となっている維新の会の「教育基本条例」みたいな法律・条例を教育改革のため作るべきだと私自身考えたこともある(笑)
それに比べて、「松井一郎」という橋下べったりだけが取り柄のあの男に一体何が期待できるというのだ。
橋下徹が大阪の「小沢一郎」タイプなら、松井一郎は大阪の「菅直人」タイプではあるまいか。
大阪都構想が実現されれば、橋下氏は公約通り「大阪市長ではなくなる」ため、彼が4年後もう一回知事になるのかもしれないが(てかそれを望むw)、少なくとも松井府知事では、行財政改革は、どんだけ頑張っても、せいぜい彼らが批判する「平松市長」程度の成果であろう。
第二に、大阪府と大阪市が合併しても政策効果はともかく、会計上は借金自治体のまんまということである
何が言いたいかと言うと、大阪維新の会は、新しい大阪都の「借金を減らす」か「収入を増やす」かしか、経済学的には、行財政改革が成功したと評価されない
つまり、そもそも大阪都構想を成功させること自体は、借金を減らしたことにはならないのであり、行財政改革は、都構想を成功させた後の維新の会の政策手腕次第なのである。
ところで、平松市長は「大阪市の借金は年々減っている」が、「大阪府の借金は年々増えている」と根拠を示して反論していた。
またまた、ところで、大阪の小沢一郎こと橋下徹氏は「伊丹空港廃止」「関空と新大阪をリニアで結ぶ」「カジノ施設を大阪に」という旧態依然としたハコモノ政策がお好きである。
ここで、仮に、大阪都構想が成功した後、維新の会がこうしたハコモノ政策実現のための社会実験費を予算計上して、大阪都内の大阪府財政支出は相変わらず減っていないということが起こらないと誰が言えようか。
とすれば、彼らが次に選択する政策は分かっている。
「堺市、吹田市、豊中市」などの税収豊かな地域の大阪都への吸収政策であろう
結局、維新の会が盛んに主張する「都構想」とは、行財政改革が失敗すれば、都構想自体が「手段の目的化」と化しやすい政策なのである。
さて、ここまで筆を進めてきたが、「お前の論理は所詮机上の空論」という批判が来そうである。
実際、橋下氏も「従来の行政学を研究してきた学者先生方には分からない」「引き続き大阪市長として、今まで通りの伝統的な行政改革をしようとする平松市長のやり方ではダメだ」と、「行政学理論」や「学者の指摘」「ある意味従来の一市町村長としての行政改革」を批判される。
確かに、橋下氏の指摘は正しい。
学者とは、所詮政治に携わらない人間があくまで理論や他の都道府県や市町村の事例研究に基づいて行う提言であり、政治には、論理で、是非や成果を分析することのできない出来事や、従来の行政改革のやり方では通用しないことが数多く存在する。
実際、平松体制の下でも、カラ残業等の不祥事が多く起こした大阪市の職員はトンデモ職員が多かろう。
しかし、だからこそ、逆に橋下氏や維新の会には、従来のやり方を維持する平松市長以上の行財政改革の成果を上げなければならない
近年の若い政治家さんや、若く政治に興味のある学生さんは、何かと「古い政治家」や「従来のやり方・考え方・仕組み」を批判し、崩壊させれば何かが変わると思いがちである。
確かに、そうした手垢のついたものには悪いところもあるし、革命とは常に従来のやり方に挑戦し、それらを打ち破り、新しい理想を打ち建てることにある。
だが、そうした手垢のついたものには、「手本にすべきもの」、「守っていくべきもの」も存在する。
古きを壊し、新しきを作ることは、物事を良くするための手段であって、決して目的であってはならない。
大阪は「都構想」という新しい革命を迎える。
維新の会は、「政権交代」という革命手段に酔い、望まれる政策実行という目的を失ってしまった民主党の二の足を踏んではならない