【追悼コラム】西岡武夫と小沢一郎 | うんちくコラムニストシリウスのブログ

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■西岡武夫参院議長が死去…文教行政に手腕
(読売新聞 - 11月05日 07:51)



「物言う参議院議長」「信念の政治家」として、本当に立派な方だったと思いますニコニコキラキラ


とりわけ与党の政権に対して、しかも自分を参議院議長にしてくれた菅政権に対して、あそこまで痛烈に批判したのは、歴代の参議院議長を見ても西岡さんだけだったと思いますニコニコキラキラ




さて、西岡さんがお亡くなりになられたと聞いて、ある討論番組での西岡議長のご発言を思い出しました。



自民党参議院議員である山本一太さんが西岡さんをお招きして、西岡さんが長年行動を共にしてきた「小沢一郎」について話をした時のこと



(菅内閣不信任案の時の話)
西岡議長「私はずっとテレビを見ていた。小沢氏が本会議場におられないから、おかしいなと思って、電話をした。そして「どうされたんですか?」と聞いたら「いや(不信任案決議に)出ない」と言うから、「出たほうがいいんじゃないですか?」と申し上げた。(小沢氏は)今の民主党代議士会を受けて、全員自主投票と決めちゃった。そこに自分(小沢氏)が出ていくと、自分は賛成する。だが、そうなると若手が中心の小沢グループは混乱するから、「自分は欠席した」そう言われた」



山本議員「それについて、西岡議長はどう思われましたか?」


西岡議長「私は出たほうがいい(菅内閣不信任案に賛成票を投じた方がいい)と申し上げた」


山本議員「西岡議長は、小沢一郎氏という方についてどういうお考えを持っているのかをぜひ聞きたかった」


西岡議長「一言で言えない」


山本議員「なかなか言葉を選んで、いろいろな思いがあると思うので、言葉を選んで仰っておられると思いますが、小沢一郎氏という政治家は今の日本に必要だと思われるか?」


西岡議長「そうだ」


山本議員「なぜ必要か?」


西岡議長「やっぱり自分の考えをもう曲げないどころが大事。今の政治家の中では少なくなっているから。そういう古い、経験のある議員の中でも。もちろん(小沢氏は)政策的に私と違うところもある。あるけれども、それは相違を認めても。自民党、新進党時代は一貫して、その政治家(恐らく小沢氏)を目指し、対外的にも、湾岸戦争(1990年)の時に自衛隊を出そうとした(小沢氏はかつて国連平和維持活動への自衛隊協力に積極的だった)。出せなかった。資金も出した(アメリカに莫大な軍資金を払った)。しかし、世界からは全然感謝されるどころか、っていう感じだった。そういうのを一緒に経験してる中で、やっぱり私は、若手の議員の皆さんに言いたいなって思ってるのは、経験が豊かだっていうのと若いから駄目だっていうのは別。大いに若い方が総理になっていい。覚悟と使命感があれば。そういう意味では、小沢さんの存在は、日本にとってはいろんな意見があると思うが、一つの存在だと思う」


http://getnews.jp/archives/123183?img=link



この西岡議長の若い政治家へのメッセージというのは、どこにでもある使い古されたメッセージではないかと思う人もいるであろう。



だが、小沢一郎という、今の多くの日本人が考えているであろう「政局だけで使命感のない金権政治家(もっとも小沢の政局に対する使命感は並々ならぬものであるが)」を通して、このメッセージを訴えるところに、政治家西岡武夫という人が大事にしてきた信念や理念があると考える。



ご冥福をお祈りいたします。