2016年 基本書フレームワーク講座☆民法 第10・11・12回(出題パターンのストック化) | リーダーズ式 合格コーチ 2024

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「アタマ」と「こころ」を元気にする経営を科学する!リーダーズ総合事務所・リーダーズ総合研究所代表(中小企業診断士・社会保険労務士・行政書士・産業カウンセラー・キャリアカウンセラー・メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種・FP)コンセプトは人と人の「つながり」



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1 フォロー講義


前回の講義で検討したパーフェクト過去問集問題11は、94条2項の「第三者」を問

う問題です。


通常、受験生は、総整理ノートp26の図表にあるように、仮装譲受人の単なる債権

者は、「第三者」には該当しないと記憶します。


ところが、本試験問題では、この94条2項の「第三者」に関する知識を、このままの

形で聞くのではなく、事例の中で聞いてきます。


問題11肢オでは、次のように聞いています。


「Bの一般債権者FがA・B間の仮装売買について善意のときは、Aは、Fに対して、

Fの甲上地に対する差押えの前であっても、A・B間の売買の無効を対抗すること

ができない。」


民法が他の科目と比べて難しく感じるのは、問題文の事例が、何のテーマの問題

なのかを見分けなければならないからです。


つまり、「一般債権者F」と、アタマの中に記憶してある『仮装譲受人の単なる債権

者は、「第三者」には該当しない』という知識とをリンクすることができるかが勝負と

なってきます。


実は、この問題では、肢ウでも「一般債権者D」が登場しますので、この「一般債権

者D」と肢オの「一般債権者F」との違いがわかることも重要です。


民法は、問題を数多く解いても必ずしも出来るようにならないのは、民法が、行政法

のように単なる知識を問う問題ではなく、本試験の事例の中で考える問題が多いた

めです。


では、どうすればいいのか?


民法は、行政書士試験でも他資格試験でも、出題形式・内容は、ほぼパターン化さ

れていますので、この「出題パターン」を押さえてしまうのが効果的です。


講義では、


このテーマの問題が出題されたら、こういう形式、こういう内容が出題されるという

「出題パターン」を伝授していきますので、 そのパターンを、キーワードとともに、

是非、総整理ノートに集約化しておいてください。


2 復習のポイント


① 94条2項類推適用


まずは、パワーポイント「UNIT7-⑤」で、94条2項のオリジナルモデルと、判例の

94条2項類推適用の事案の共通点と相違点をもう一度確認してみてください。


類推適用とは、条文を直接適用することができない場合、「要件」の共通点に着目

して、いわば、法を「創造」していく方法です。


民法では、この類推適用という手法がよく出てきますので、出てきたら、オリジナル

との共通点と相違点をチェックしてみてください。


次に、総整理ノートp26以下で、94条2項類推適用の要件と効果を整理した上で、

「権利外観理論」について、基本書p150以下も、読んでおいてください。


94条2項を類推適用した判例も、要件論において、「静的安全」と「動的安全」の調

整を図っていることがわかると思います。


94条2項類推適用は、択一式では、パーフェクト過去問集問題16肢5で出題されて

いますので、3つの要件が問題文の中でどのようにキーワード化されているかをよ

く理解してみてください。


② 債務の発生


まずは、総整理ノートp49以下で、条件と期限の違いを整理した上で、総整理ノート

p50の判例を理解しておいてください。


判例は、出世払いを、条件ではなく期限であるとしていますが、この理由付けにつ

いて、もう一度よく理解しておいてください。


条件・期限はかなり細かいテーマであるため、本試験での出題可能性は低いテー

マですが、時間のある方は、条文をざっくりと読んでおいてください。


次に、基本民法p115で、信義則の位置づけについて確認した上で、裁判官が新し

い法理を作り出すテクニックのひとつであることを理解しておいてください。


行政法の問題で、民法で学習する安全配慮義務の判例が出題されていますので、

民法と行政法のつながりを、今後の学習においても意識しておいてください。


行政法総論の理論には、民法の理論を借用しているものが数多くあります。


③ 消滅時効


まずは、総整理ノートp60で、消滅時効の要件と効果をもう一度整理した上で、パ

ワーポイント「UNIT9-②」で、「中断」と「停止」、「放棄」と「援用」の意味を確認して

おいてください。


時効は、このような基本的な用語レベルで混乱している方が多くいる分野ですの

で、まずは、用語の「顔」と「名前」が一致するようにしておいてください。


次に、パーフェクト過去問集問題24、問題26、問題27、総整理ノートp53の図表で、

時効の援用権者について、①何を、②どのように記憶しておけば本試験で得点す

ることができるのかを、もう一度、確認しておいてください。


最近は、


平成に入ってからの最新判例が、どの分野でも頻出していますので、総整理ノー

トp54の判例は要注意です。


パーフェクト過去問集問題26は、民法の長文問題の典型問題です。 講義でもお

話ししたように、こういう長文問題を解けるかどうかのメルクマールは、テーマ検

索と、その前提としての「キーワード」に気がつくかどうかということです。


問題20のDの相談であれば、「時効」というテーマで、「2番抵当権」というキーワ

ードを見た瞬間に、最判平11.10.21に気がつくかどうかです。


つまり、「2番抵当権」→後順位抵当権者→時効の援用権者(テーマ検索)→判

例:援用権否定(総整理ノートp53)というように、まずは、問題文中のキーワード

に反応できるかが勝負になってきます。


(→部分が「アタマ」の動きです)


このように、総整理ノートp53の図表の知識がアタマの中にあったとしても、問題

文中の「2番抵当権」というキーワードに反応できなければ、正誤を判断するの

は難しくなってしまいます。


したがって、日頃の勉強においても、キーワードを意識した学習をする必要があ

るのではないかと思います。


最後に、パワーポイント「UNIT9-⑥」で、時効完成前・時効完成後の債務の承認

の意味を整理した上、総整理ノートp55の判例をよく理解しておいてください。



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