加奈江は覚醒した。

喜代田章子という女性の体内で

鳩の因子は目覚め

喜代田章子の人格を完全に奪い

加奈江という新たな存在を生み出した。

加奈江「私は…私は…私は…。」


記憶を…
意識を辿って

たった1人の守るべき者…

“三上脩”を探していた。

加奈江「かくれんぼは終わりよ…。」

幼い三上脩が

まだ姉を探しているのだと思い

異界にのみこまれた夜見島を1人

歩いていく。

その後、自害する事により

母胎にダメージを与えられると知り

己を棄てて

一樹守達を救った。


そして三上脩と再会し

脩は“お姉ちゃん”の腕の中で

静かに眠りにつく…。


加奈江「おやすみ、脩。」
矢倉市子は思い出した。

本当の自分…

“ノリコ”の事…

団地から助け出そうとする永井頼人に

歪んだ笑みを見せ

銃を永井に向け

臆すること無く発砲する。

自分は存在してはいけない。

歪み壊れたブレスレットが物語る。

“ノリコ”のブレスレットを握り締め

海底に沈む市子。

記憶が甦る。


そうだ…

矢倉市子は19年前のブライトウィン号の事故で死んでいるはずだった。

ならば何故生きているの?

中学生には早すぎる死を見たはずの矢倉市子は

自我を失う。
喜代田章子は見つけた。

緑色の少し大きいロボットを。

団地の一室

襖の中

埃被ったロボット…。

喜代田章子は過去を覗いた。

小さな手がロボットを持ち

砂場で遊ぶ少年の姿…。



幼い三上脩は襖に大切にしまっていた“宝物”があった。

青いロボット…。

音が鳴るロボット…。

ずっと大切。

お姉ちゃんと同じぐらいに…

…ね。