と言ってもちょっと前の週末の話なんですが。
同僚が興味があるというので、相談に乗るためにも乗ってみようかなあと、近所のディーラーへ出かけて行きました。
系列違いで同じような距離に2軒あるけど、海側の方。
こちらは特に担当はついていないので一見さんですが、対応は良いと思います。
ディーラーによっては延々とアンケートを書かないと乗せてもらえないところもありますが、ほんの2,3分待っただけで「準備できました。さあこちらへ」と案内してもらえました。
試乗したのは、4枚ドアで快適装備付きのhi-up!
シリーズ中、一番高いモデルです。
安い安いと言われるup!も、このモデルだと183万円と、それなりのお値段になってきます。
ただ、価格一覧を見て思ったのですが、ポロでももう220万円からとかの世界なのですね。それなら、up!の価格設定も必然だったかな…
ボディーカラーは黒。
全体の造形はキレイに映えますが、個人的にはあの「カールおじさん」的な愛嬌ある表情が無くなってしまうので、それ以外の色、出来ればシルバーや白ではない華やかなものがいいと思いますね。
写真は撮り損ねたので、ネットから拝借。黒と赤です。


乗り込んでまず思うのが、シートの素っ気なさ。最近のゴルフとかは、おもてなし感が強く、乗る人にすり寄ってくる感じがありますが、up!は違いますねえ。
「そうそう、昔のドイツ車ってこんな感じ」
商用車のような(と言っても最近の商用車は乗用車とあまり差が無さそうですが)、車のとの間にあまりモノが挟まってない感触。なのにキチンと座れる、いや、座らされる。薄いのに底つきしないのは、まさしくかつてのドイツ車風。
ダッシュボードを初めとする内装の質感も、確かに頑張ってる感がありますが、このあたりはどこも頑張ってるので(笑)手放しで褒めるところではないですね。国産並みかそれ以下の装備(内装)で190万円クラスと考えると、評論家の皆さんがベタ褒めするのが正直理解できませんでした。
ステアリングが革巻きとか、そんなのうちのタントだってMOMOの革巻き標準ですがな。(あんなのMOMOじゃないと言う批判は甘んじて受けますが、大概のメーカー標準のステアリングより遥かにマシで必要十分です)
それより内装のユーティリティ面については、聞いていたよりもショックもの。
今どき
カップホルダーが前後一つずつしか無いとか、
普段ダイヤル式が微調整出来るから優れていると言ってるシート調整がレバー式(しかも軽なんかより操作しにくくぴったり合わない)であるとか、
後付けナビがあまりに貧弱だとか、
パワーウインドウのスイッチが左右ドアに「一つずつ」しか無くて、走行中に助手席の窓開けるのは無理(身を乗り出すことになり、安全を脅かす)だとか、、
枚挙にいとまがありません。
しかし、
ドアを閉める瞬間から、「クラスを超えた感」が充満して、とりあえず「まあ、いいか」と言う気分にさせてくれます。
そうですね、この感覚は190Eのリアドアにちょっと近い。ドアの緩衝材が少なく昔ながらのメカで受けるタイプなので、
最近多い、
緩衝材同士で「バフン」と閉まるもの、
いったん閉じた後で電磁キャッチで締め上げるから「チャラん、うぃーん」と閉まるもの、
タントのようにガラスエリアが相対的に大き過ぎて、閉めた時に変なたわみが手に伝わるもの、
いかにも薄く軽く作りましたと言った音が軽々しいもの、
…どれもドア音フェチ(爆)的にはいただけません。
その点、up!は軽量化やコストの要求から旧式の考え方が採用されたのでしょうけれど、このクラスとしては出色の出来映え。あ、このあたりの感想は、個人差が大きいと思います、念のため(笑)
書きたいことは書いた(他の人があまり書かないことは書いた)ので、もうこれで終了でも良いのですが、これではあまりに変態ちっくなので、一応走行しての感想も書いておきます。
走り始めてまず思うのは、日本の道路での「ちょうどいい」感。up!の幅は1650mm。1695mmのヴィッツより狭いです。(国産車で1695mm「以外の」5ナンバー車って絶滅したのでしょうか?)
「幅1800mmは、昔なら持て余す大きさだが、今は普通で楽々取り回せる」
なーんてことを言う評論家の方が多いようですが、そんな、道路の幅なんてここ何十年も変わらないどころか、相変わらず「エッ、こんなところに家が建つの?」というご時世です。生活道路の規格である4m道路で仮に幅1800mm同士がすれ違おうとすると、ミラーを畳んだって実質的な余裕はお互い10cm無いんですよ。
一方、走りの質を表現するのなら、「非常に高い」と言っていいでしょう。こればかりは評論家の皆さんと同じ意見です。
あえて表現するのなら、
ポロをギュッと縮小し、その分「剛性感」は増していて、自分中心で車が動くため、路面からの挙動がダイレクトに伝わってくる感じ。
その剛性感も、「箱」として非常に強固。緩衝材を除いた隙間を、メカ精度で追い込んだとでも言うのでしょうか。
箱の剛性感…例えば
所有した軽自動車で言うと
今乗っているタント。
この車、フロアの剛性は確かに高い。かなり補強がしっかりしていることを感じさせます。
けれども、ボディー全体があまり強くない上、ガラスの重さでゆらりゆらりと、まるで手のひらに豆腐を置いて揺らしているような挙動を感じることが(よく)あります。
その前に乗っていたムーヴ。
こちらはさすがにそこまでの緩さはなかったけれど、キチンと箱が箱の形を保てるのは、やはりガラスの半分、乗員の肩くらいまで。天井付近はやはりついて来てない感じを受けました。
でも、いわゆるリッターカークラスではそれが普通のレベルであり、むしろフロアの緩さを感じるリッターカーもあるくらいですから、ムーヴには驚きさえ感じました。昔試乗したソニカは、もっと良かったですけど。。
そして、up!
ギャップではそれなりに跳ねるけれども、一発で振動を収めてくる。しかも、ボディー全体が同時に動いているので、箱の変形する感じが非常に少ない。だから、剛性「感」がすごく高く感じる。
最近のゴルフなどが、振動を収斂させるのにあえて時間をかけて乗り心地の良さをアピールするようなチューニングにしているのとは対照的ですね。
もちろん、昔ながらのドイツ車のイメージは「一発収斂」
このあたりも、190Eに通ずるものを感じて、好感が持てるところ。
よくネガティブに評論されているシングルクラッチのACTですが、タンッと踏んだらそりゃあガクガクします。
でも最近は皆さん省燃費運転に慣れてますよね?じんわりスタートし、早め早めにアクセルを抜いてなるべく高いギアで走らせる…そうした運転をする限り、このミッションはそれほどイヤな面を見せることはありません。
ただ、不可避なケースは渋滞。
ノロノロと走らせるのにクリープ現象が使えず、かなりシビアなアクセルワークをしないと、ガクガクブルブル。
教習所のマニュアル車に乗ってるみたいになっちゃいます。懐かしいー
そういうネガティブを消すために、是非ともDCT搭載モデルを、とまとめると、まるでそこらへんに転がってる評論記事そのものですが、まあそのあたりの結論が一定になってしまうのも、この車では無理も無い気がします。