筆 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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昨日娘が電話をかけてきたのは私たちへの労いと、もう一つ用件があったからでした。

 

今回娘に送った荷物の中に、私はこんなものを入れておいたのでした。

 

 

 

 

胎毛筆と臍の緒。

 

3人の子供たちそれぞれのものが残してあり、娘の分を。

 

今回普段は開けない和箪笥の上置きまで開けて片づけたので出てきた品々の中の一つで、

 

子供たちに渡す前に記念にと写真を残しておきました。

 

 

 

 

この筆を作ってもらうために、3人とも1歳の誕生日までは髪を切らずに伸ばし同じ髪型、

 

その写真がありました。

 

 

長男            次男             娘

 

 

その苦労の甲斐あってこの筆ができたというわけです。

 

 

 

 

軸の形はそれぞれですが、刻んである字は同じ手ですね。

 

 

昨日の電話で、娘は早速飾り棚に飾ってくれているところを見せてくれました。

 

「使えるの?」と尋ねるけれど、「記念の品やからね」と答えました。

 

娘の住まいに集う方々との話題の一つにでもなればと思います。

 

そして、

 

あなたが生まれた時の私たちの嬉しさと1歳を迎えた時の喜びを、

 

少しでも感じ取ってくれたらと思います。

 

 

「筆」。

 

「竹」+「聿:ふで・述べる」の会意文字。

 

「聿」は筆の形と「又:手」を合わせた形で、筆を手に持つ姿を表します。

 

筆を作ることは秦の時代(B.C.3世紀ごろ)の蒙恬(もうてん)に始まるとする説がありますが、

 

すでに甲骨文字に朱や墨で描いた筆跡があり、

 

金文も初めに筆で描いた字を鋳型にしたものであろうとの研究があります。

 

文字が作られた古い時代から筆記具は既にあり筆の形式があったとのこと、

 

言葉を書き記すための英知の結集です。