昨日は親友のうさママさん
の住む春日井市で開かれている
「岡本白濤遺墨展 一日一書」を見るため、道風記念館に行ってきました。
小野道風といえば、藤原佐里・藤原行成と共に、「三跡」と呼ばれ、
和様の書のを大成した能書家です。
その小野道風の出身地である愛知県春日井市は、
書の町として、現在も書道が盛んな町。
中部書壇を代表する岡本白濤先生も、春日井市に深く貢献されていたご縁から
この度遺作展が、道風記念館で開かれることになったのだそうです。
白濤先生は、私が大学に入学したとき、ちょうど退官の1年前で、
たった1年だけでしたが、授業を受けさせていただきました。
私が直接書を教えていただいていた真田富城先生は、
この白濤先生の主宰される玉信会の副会長でいらっしゃり、
そういうご縁を、それは喜んでくださったことを覚えています。
白濤先生の書は、このチラシでも見ていただけるように、
温かな慈愛に満ちた書。
少し前に「耕 」の記事を書き、そのときに「耕心」の色紙を紹介させていただきました。
いつも真剣に書くことを重んじ、
奇をてらうことなく読める字を書くことを説かれていた先生。
今回の遺墨展で、その大きく温かい目で物事を見つめるお姿が思い浮かぶ柔らかな書に出会え、
私の目指す書を改めて意識しなおしました。
真正直に、真剣に。
穏やかな温かみ。
飽くことなく、ずっと見つめることの出来る書。
そのためにも、自分を耕し続けるようにと。
名古屋弁丸出しの話し方が、とってもかわいらしかった先生を偲び、
僭越ですが「濤」と書かせていただきました。
「濤」。
「氵」+「壽」。
「壽」は、下部が長く曲がって続く田畑の中のあぜ道を表し、長い意を含み、
そこに老人を表す上部が加わりました。
よって、「壽」で、老人の長命を意味します。
更に「氵:水」が加わった「濤」は、うねうねと長い、大きな波の意。
白い大きな波にもまれ、長く漂いながら、
書の何たるかを考え、自分の目指す書に向かっていきたいと思います。
真っ白い紙に、「自分の書」を書くことが出来るようになる日を目指し・・・
さて、うさママさんとのデートは、
美味しいものをいただき、存分におしゃべりし、
その上、手作りのカスタードケーキと、庭で生った朝採りの枇杷をお土産にいただいて。
帰りに、うさママさんの優しいご主人にもご挨拶。
1年ぶりぐらいにお会いしたご主人は、かなりお腹がスッキリされて、スマートに。
我が家も見習わなくちゃ!
心もお腹も満ち足りた1日でした!!
