2024夏アニメ 7月26日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年夏アニメのうち、7月25日深夜に録画して7月26日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

義妹生活

第4話を観ました。

今回は7月、期末テストが終わって沙季が現代文で赤点を取ってしまったので追試対策で悠太が沙季に勉強を教えることになります。他人の心情が分からないので読解問題が苦手なのだという。期末テストでは夏目漱石の「三四郎」で躓いてしまったのだと聞き、悠太は「三四郎」は自由恋愛の葛藤を描いた小説だから現代人には分かりやすいはずだと言うが、沙季は恋愛経験が無いので分からないと言う。それでも何とか対策を考えて追試は何とかなりそうです。

そんな中、学校で沙季の親友の真綾と喋った悠太は、真綾が学年トップクラスの成績だと知る。それで沙季のために効率的な勉強法を質問すると、作業用BGMを聴くことをお勧めされます。それでバイト先の先輩の栞に作業用BGMについて相談して、お勧めの曲を教えてもらう。相変わらず尺をたっぷり使って独特の演出を楽しんでいますね。そして悠太はその曲を沙季にお勧めして喜んでもらえた。それだけの話なんですが、そもそもどうして沙季は悠太よりも遥かに成績が良い親友の真綾に勉強を教えてもらおうとせずに悠太に勉強を教えてもらおうとしたのでしょうか。やっぱり悠太との距離を縮めたいと思っているのかもしれません。しかし悠太がバイト先の栞と仲が良いということを知って、沙季はちょっと微妙な反応をしていました。そのあたり今後どうなっていくのか一応注視していこうかと思います。

 

 

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~

第4話を観ました。

今回はノールとリーンがゴブリン討伐のクエストを請け負うという話です。ノールだけではそういうマトモな依頼はこれまで受けられなかったのですが上位冒険者であるリーンとパーティーを組んでいるという名目でそういう依頼を受けられるようになったのです。それでノールは冒険者としての腕試しの良い機会だと張り切ります。ただ最近はゴブリンが減っているという噂もあるので遭遇しないかもしれないとのこと。

リーンの方は自分がノールの手伝いをするつもりなので、ノールに頼りにされて光栄に思い喜ぶが、ノールは単に不安でリーンに頼っているだけ。更にノールはゴブリンを見たことがないのでリーンに「ゴブリンとはどういう魔物だ?」と質問しますが、リーンはまさかノールがゴブリンを知らないとは思っていないので、何か自分が試されているのだろうと思い慎重にゴブリンについての見解を述べたりします。

そんなことをしていると森の奥でゴブリンを喰っている巨大なゴブリンに遭遇して、それは実はゴブリンエンペラーという稀少で強力なゴブリン上位種のモンスターであり、リーンは逃げようとします。しかしノールはそれをゴブリンだと認識し、とても自分では手に負えない化け物だとビビリながらも、世の冒険者はこのゴブリンを腕試しに討伐しているのだと思うと、自分も逃げている場合ではないと思い立ち向かう。それでノールがたかがゴブリンにビビっていることを隠すために「相手はただのゴブリンだ」と強がりを言うのを聞いて、リーンはノールにとってはゴブリンエンペラーも「ただのゴブリン」に過ぎないのだということに気付き、その豪胆に惚れ惚れして、自分もそんな人の弟子なのだから逃げてはいけないと思い、ノールと共にゴブリンエンペラーに立ち向かいます。

そうして2人でゴブリンエンペラーと戦いますが、ゴブリンエンペラーは額の魔石で傷が回復してしまうので倒すことが出来ない。そこで2人の連携で額の魔石を攻撃して取り外すとゴブリンエンペラーは弱体化して倒すことが出来た。だがノールはゴブリンとはこんなに手強いのかと思い、自分の力を過信していたことを反省し、当分ゴブリン討伐の依頼は受けないことを決意し、また自分を鍛え直そうと思うのでした。また、このゴブリンエンペラーや魔石も他国の陰謀みたいです。

 

 

女神のカフェテラス(第2期)

第16話を観ました。

今回は前回のハロウィン企画をきっかけにファミリアの売り上げが伸びたことによって、逆にライバル店のファミリーの方の売り上げが激減し、更に生配信で莉々歌がファミリア潰しの案件について喋ってしまったのも響いて人気が急降下して、オーナーの不破は激怒して閉店を決め、店の解体費用を出すようにと莉々歌たちバイト5人に要求し、5人に3日以内に出ていくようにと言い、更に芸能事務所もクビになってしまった莉々歌は落ち込み、流星はそんな莉々歌の相談に乗って励ましてあげる。また他の4人もファミリアにやってきて愚痴を言います。

それで結局、莉々歌たち5人をファミリアに一旦住まわせてやることになり、さっさと住む家を見つけて出ていくようにという約束で隼は女性陣10人と同居する生活となります。もともと住んでいた5人と新たに入居した5人はさっそく仲良くなりますが、女が10人集まるとやたらと騒がしくなり、アクの強い連中ばかりなので家の中はケチャクチャなことになり、隼は大迷惑を被ることになってしまう。

そんな中、莉々歌がやたらと隼とベタベタしていることに気付いた流星と紅葉は隼を横取りされるのではないかと心配になり、莉々歌が相談があるとか言って隼の部屋で2人っきりになったので廊下から聞き耳を立てる。すると何だかエロいことをしてるような感じなので慌てて部屋の中に入ると、莉々歌はファミリーを買い取ってレストランを自分で経営したいと考えて隼に相談していただけだった。

ここで何故か莉々歌が怪しげな笑みを浮かべていたのだが、その後、莉々歌がファミリアから騙して金を借りたけど踏み倒すつもりだとか不破に報告して不破が大喜びしてその金を受け取って莉々歌に店を売る場面があり、莉々歌が隼を裏切ったのではないかと思わせるような場面が描かれました。だが、これは実は隼にそうするようにと言われて莉々歌が不破を騙すために打った芝居でした。隼を騙したと装った方が不破がすんなり店を売るだろうと見越した隼の計画だったのです。もちろん莉々歌は隼から借りた店を買い取るための資金の650万円はしっかり返すつもりで新しい店の経営を頑張るつもりであり、他の4人もバイトで手伝ってくれるとのことで、5人で近所に家も借りて、ファミリアから出ていきました。そして痩せ我慢して莉々歌に650万円を貸した隼はまたファミリアの経営は自転車操業に戻ってしまい頭を抱えますが、バイトの5人はそんな隼のお人よしなところはやっぱり祖母に似ていると嬉しく思うのでした。

 

 

異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~

第3話を観ました。

今回はタクミとアレンとエレナの3人が魔物の討伐隊に参加します。アレンとエレナにはちょっと大人しくしてもらっておいて他の参加者にも活躍してもらうことにして、タクミも活躍します。アレンとエレナは可愛くてみんな癒されます。タクミのパンは評判になっているみたいで、タクミ達の活躍にみんな驚きます。でも最後に何か嫌な気配を感じたところで次回に続きます。

 

 

先輩はおとこのこ

第4話を観ました。

今回は何だかあまりスッキリしない話で、謎めいた描写が多いフリの回でしたね。内容的にダメということは全然無くて、かなり惹きこまれる場面が多かったんですが、今回のエピソード内では答えが与えられないものばかりで、謎が次回以降に持ち越されたのでスッキリしなかっただけです。前回のエピソードでまことの悩みに一旦区切りがついた形になり、今回はそれに代わって、竜二の悩みがクローズアップされて、これも結構ディープな悩みだったんですが、それに加えて、今回は咲の心に何か抱えているものがあることが徐々に判明してくるのですが、それは明確な形を示さないモヤモヤした状態で今回は終わりました。ただ、咲の問題はどうやらかなり入り組んだ問題であるようで、ここまで咲は天真爛漫でとても真っすぐなキャラであっただけに、今回の咲の描写はかなりショッキングではありました。竜二の問題のディープさも加えて、更にまことの問題も根本的には何ら解決していないこともあり、この作品はまだまだここから盛り上がってきそうです。そんな盛り上がりの前の準備回のようなエピソードであったと思います。まぁそういうあえて曖昧に描いてあるエピソードなので、今回はちょっと内容的に明確には意味の分からないところも多く、明確な答えの無い感想になるところも多くなりそうです。

まず前回の創立記念パーティーの途中で咲を追って校外に駆け出していったまことの姿を見て竜二が胸を痛めたという場面が描かれるが、これは何に対して胸を痛めたのか。普通に考えれば、まことが咲に対して特別な感情を抱いているように感じて、それで竜二が嫉妬して胸を痛めたという解釈で良いのだと思います。そして竜二はそんな自分の「男であるまことを好きだ」という感情をどうしたらよいのか持て余しているように見えます。

ここで戻って来たまことと咲が服を交換していて、咲がまことの目の前でドレスを脱いだという話を聞いて、竜二が咲の羞恥心の欠如に呆れてる描写も挿入されますが、これは終盤のシーンに繋がる伏線となっている。つまり普通は好きな男の前で着替えるなんて恥ずかしくて出来ないものであるのに、そんなことを平気でやった咲が変人だという描写なのですが、もともと咲というのはちょっと変人キャラとして描かれているので、一見すると「咲ならあり得ること」と受け取れてしまう場面です。実際、前回は普通に良いシーンとして受け止められました。また、咲の変人っぽい描写としては前回、竜二に向かって突然「師匠にならまこと先輩を譲ってもいい」と言って呆れられていましたが、これもいかにも変人の咲っぽいセリフに見えて、今回の終盤の咲の描写と合わせて見ると、何か深い意味があるようにも思えてくる。

まぁそれはともかく、そうして創立記念パーティーが終わり、まことは「女装を止めるのを止める」と宣言したとおり、翌日からは再び学校ではセーラー服を着用して頭にはウィッグを被るという、以前の女装スタイルに戻りました。もともと母親に女装がバレて禁止されていたというわけではなく、母親に女装がバレそうになって上手く誤魔化してはいたものの、もう女装は止めようとまことが独自に決意して女装を止めていただけですから、まこと自身の意思で再び女装を再開しても別に誰も困らないし誰からも文句が出るというわけではないのです。ただセーラー服やウィッグはまとこ自身がゴミ袋に入れて捨ててしまったはずなんですが、ゴミ収集会社に行って探し出して返してもらったようです。

また、まことが再び女装するようになったことでクラスメイト達との関係は再び疎遠になってしまったのかというと、案外そうではなく自然に付き合えるようになったようです。今までは入学以来ずっと女装していたので何か近寄りがたかったみたいなんですが、一度男の格好で登校するようになった結果、クラスの皆はまことのことを普通の男子生徒が単に女装していただけだったということを理解して受け入れることが出来たみたいで、まことが再び女装するようになっても、以前の女装時とは明らかに対応が違っていて、普通に男子として接してくれるようになり、友人も出来るようになった。

ただ、そんなふうにまことが学校の他の生徒たちと仲良くするようになり、竜二の心だけは揺れ動いていた。特にまことが女生徒と仲良くしているのを見ると寂しさを覚えた。竜二はまことを独占出来なくなったことが寂しかったのです。以前にまことが女装していた時は学校の他の生徒はまことに話しかけようとせず、まことは孤独だった。だから学校でまことが話す相手は竜二だけだった。その関係が竜二には心地よかった。

それはどういう意味で「心地よかった」のかというと、どうせまことの傍に居るのは自分だけだという安心感があったので、竜二は「まことの特別な相手になりたい」なんていう余計な欲望を抱く必要が無かったからです。まことが他の誰にも相手にされていない状況である限り、まことの傍にいるというだけで竜二は既に「特別な相手」だったのです。だから、まことに「俺を特別な相手にしてくれ」みたいな危険なセリフを言う必要も無く、単に「唯一の親友」ポジションを占めているだけで竜二は心地よく満足することが出来ていた。

だから、実は竜二にとって、咲という人間の出現は心穏やかではなかった。咲が現れたことで竜二はまことを独占出来なくなった。しかも咲は女であり、まことは女装しているといっても心は男ですから、当然ながら恋愛対象とするならば竜二よりも咲の方を選ぶはずです。確かに「親友」という意味では咲の出現以降も竜二はまことにとっての「一番」であり続けたが、竜二が本音で求めているのは「親友」としてではなく「もっと特別な相手」としてまことに想ってもらうことなので、そういう意味ではもう既に自分はまことにとっての「唯一の存在」でもないし「一番」でもなくなっているのだと思い竜二は嫌な気持ちになった。

咲の出現によってまことの傍に居る人間が竜二1人から2人に増えただけでもそんなふうに竜二は心穏やかではなかった。それが創立記念パーティー以降は、まことは更に多くの友人たちに囲まれるようになった。その中には女生徒も多く居る。それでますます竜二はいたたまれなくなった。そして、いっそまことが本当に女の子だったら、ああして女生徒に囲まれていても嫉妬する必要は無いのだから楽なのにとまで思うようになった。竜二がこんなふうに思うということは、やはり竜二はまことが女装しているから好きなのではなく、あくまで男性としてのまことを好きなのだということが分かる。

ただ、そんなあり得ないことを妄想しても仕方ないのであって、まことは女装していてもれっきとした男なのであり、女生徒に囲まれていれば恋愛感情を抱くこともあるだろう。実際、まことが咲に対しては特別な感情を抱いているのだということは竜二にも分かっていた。男の格好をするようになってすぐにまことが咲に交際を申し込んだということは、竜二は咲から相談されて知っていた。咲はまことが本気じゃないと言っていたが、確かに男らしくあろうとして多少無理はしていたのであろうけれども、それでもわざわざ咲に交際を申し込んだのだから、やはりまことが咲に対しては特別な感情を抱いているのは事実なのだろうと竜二は思っていた。

まことは今はもうそういう状況にあり、竜二がまことを独占出来ていた頃にはもう戻ることはない。それが現実であるということを受け入れて、「自分も変わらなければならないのか」と竜二は考えた。それは果たしてどういう意味合いで「変わる」と言っているのか、今回のエピソードでは明確には分からない。竜二自身がまだ決められていないのかもしれない。「変わる」としたら、まず1つは、もう自分がまことを独占することは出来ないのだから、自分がまことの特別な相手となることは諦めて、まことを好きな気持ちを諦めるという意味合いがある。そしてもう1つは、まことを独占出来ない状況でも、それでもなおまことの特別な相手となることを諦められないのならば、いっそまことに自分の気持ちを告白して「自分を特別な相手にしてほしい」とお願いするという意味合いもある。一体どちらの意味で竜二が「変わる」のかはまだよく分からない。

そんなふうに竜二がモヤモヤしている中、まことはバスケ部の助っ人を頼まれたりしてよくバスケ部の練習に行くようになり、中間テストが迫ってくる中、まことと竜二と咲とで水族館に遊びに行くことになった。まことはこっそり買ったという女性用の私服を着てきており、学校以外の場所で初めて本格的な女装をすることになった。やはり、あの創立記念パーティーの一件以来、女装を好きだという自分の気持ちにいっそう素直になり大胆な行動をとるようになったようです。

そうして3人は水族館で楽しく遊びますが、土産物店で咲がクジラのキーホルダーを見つめているのを見て、まことはそういえば咲の持ち物にはよくクジラがあしらってあったのを思い出し、咲はクジラを好きなのかと思う。それでまことはクジラのキーホルダーを買っておいて、咲にサプライズでプレゼントしたのだが、咲はそのクジラのキーホルダーを見て微妙な表情を浮かべ、その後すぐに取り繕うようにいつものハイテンションに戻って喜んで見せた。まこと達はそうした咲の微妙な態度の変化には気づかず、素直に咲が喜んでくれたように感じたのですが、どうやら咲には普段まこと達には見せていない別の面があるような印象です。そして、そこにはどうやらクジラが関係しているみたいです。

その後、水族館からの帰りの電車が満員電車で、もみくちゃになったまことと咲は至近距離でくっついてしまい、まことは慌てて真っ赤になって「ごめん」と言って咲から離れます。嫌だったわけではなく、まことはむしろ咲を意識して照れたのですが、一方で咲の方は呆然としていて、その後ハッと気づいて「私こそすみません」と頭を下げ、その後何か考え込むような顔をした。そのまことと咲のやり取りを見ていた竜二は、咲の態度に妙な違和感を覚えましたが、それが何なのか分からなかった。

その後、中間テストが終わり、咲が赤点を取って追試を受けることになったので、成績優秀な竜二が咲に勉強を教えてやることになり、竜二の親が留守の日に竜二の家に泊まって勉強合宿をしようということになり、まことも行くことになった。竜二はまことが自分の家に泊まると考えるとやたらと意識してしまうが、そんな自分をどうにかしなければいけないとも思う。もし自分の気持ちがまことにバレてしまったらもうこんなお泊りなんかも出来なくなるのかと思うと、それは嫌だと思ったりもする。そんなふうに思うということは、やはり竜二はまことに自分の気持ちを伝える気は無いようであり、ならば竜二が言っている「変わらなければいけない」というのは、まことへの想いを諦めるという意味なのかと思えてくる。ただ、現時点では諦めることは出来ないようでモヤモヤしているだけであるのは見ていて明らかです。

そうして勉強合宿の日となり、竜二の家にまことと咲がやってくる。まことの家の近所でもあるし竜二の妹は在宅しているというのもあり、まことは女装しておらず男の子の格好です。竜二の妹の小夏にも挨拶して、咲は竜二とまことに教えられて勉強に励みます。小夏もまことに小学校の勉強を教えてほしいと言ってすり寄ってきて、それを見て咲が小夏もまことのことが好きなのかと言って焦るので、小夏は咲にまことのことが好きなのかと尋ねる。すると咲は「好きです」と即答する。

その後、皆で夕食の餃子を作ったりするが、咲の頬に粉がついているのをまことが指でふき取ると、咲はハッとした表情でまことを見つめる。まことは咲に見つめられて意識して赤くなってしまうが、咲の方は赤くなったりはしておらず、実は咲は以前にまことに頭についた葉っぱを取ってもらった時のことを思い出していた。その回想の場面での咲は顔が赤くなっているように見える。だから咲は葉っぱを取ってもらった時と今の自分との違いを意識したみたいです。

その後、竜二と妹の小夏が2人でいる場面となり、ここで小夏は「咲は本当はまことのことを好きではないのではないか」と疑問を呈する。竜二は咲が自分でいつもまことのことを好きだと言っているのだから当然好きに決まっていると言い返すが、小夏は「本当に好きなら相手のいる場でハッキリ好きなんて言えないものだ」と指摘する。そう言われて、竜二は自分の場合と照らし合わせて、確かにその通りだと思う。竜二だったらまことの目の前でまことを好きだなんて絶対に言えない。それは自分が男だからだと思っていたが、確かに男女の間でも、本当に相手のことが好きならば、なかなか「好きだ」なんて言えないものだとも思えた。ただ咲の場合はちょっと変わった子だから、そういう普通は無いような行動もあり得るのだろうとも思えた。

竜二はそのように思って小夏の指摘はスルーすることにしたが、しかし確かに満員電車の中での咲の態度や、小夏の指摘に気軽に「好き」と即答したり、餃子の粉を取ってもらった時の様子など、確かに咲の態度はまことに恋している少女の態度としては違和感はある。更に風呂場でまことの上半身の裸身をたまたま見てしまった時も、見られたまことの方は真っ赤になって慌てたが、咲は割と普通な顔をしていて、その後は鼻血を出したが、咲自身が何かを確かめようとするかのようにまことの顔を触ろうとしている。

その後、3人で川の字になって就寝となるが、小夏の怪談を聞かされて怖くなったまことが竜二にくっついて寝ようとしたり、翌朝は竜二の昔の写真を見て、昔は竜二は太っていたと知って咲が笑ったり、その後みっちり勉強して夕方に勉強合宿も終わり、まことと竜二は咲を駅まで送っていった。そこで咲が祖母と2人暮らしであることや、父親がクジラの研究で海外に居るということを知った。そうして咲と別れた後、竜二は小夏に指摘されたことを思い出してまことに言おうかとも思うが、言っても仕方ないと思い結局言わなかった。だが、そうして咲のことを考えてみて、竜二は水族館の帰りの電車の中での様子とか、まことの前でドレスを脱いで平気だった件など、確かに咲の態度には違和感があったことも思い出す。

一方、ここから咲が帰宅した場面となるが、ここで咲の真実が色々と明らかになる。どうやら咲には母親がいなくて、父親はクジラの研究に夢中であまり咲を大切にしていないみたいです。咲の方は父親に愛されたくて一生懸命みたいですが、その想いは一方通行みたいです。それで咲は自分は父親にとっての「特別な人」ではなく、自分には「特別な人」がいないのだという寂しさを抱えて生きてきたみたいです。そして、そんな咲が高校に入って初めて出会った「特別な人」がまことだったみたいです。いや、正確には「特別な人になってくれそうだと思えた人」なのだといえます。少なくとも、さっき回想シーンで出て来た頭の葉っぱを取ってくれた頃、出会ったばかりの頃は本気でそう思えて咲もまことにドキドキしていたのでしょう。しかし、最近は咲はどうやらまことを見てもドキドキしなくなってしまったようです。電車の中で顔と顔が近づいても、顔の粉を指でふき取ってもらっても、以前のようにドキドキしなくなってしまった。それで咲は自分にはやはり「特別な人」は持てないのだろうかと思い悩んでいる。そして、そんな疑念を打ち消すために「私はまこと先輩が好き」と必死に自分に言い聞かせる。咲自身そうやって自分のまことへの気持ちがよく分からなくなっているので、時々戸惑ったような表情になり、まことの顔を触って自分の反応を確かめようとしたりもしているのです。このように咲の気持ちも揺れていることが分かったところで今回の話は終わり、次回に続いていきます。咲や竜二の想いがどう動いていき、物語に影響を与えていくのか非常に興味深く楽しみです。