2024年夏アニメも始まっておよそ1ヶ月が経過しました。とりあえず0話切りせずに視聴対象作品としていた41作品の全てが既に放送開始しており、そのうち5作品は既に1話切りしましたので現時点で視聴対象作品として残しているのは36作品となっています。そして、このうち、既に7作品が途中で視聴を打ち切っていますので、現在視聴継続している作品は29作品です。とりあえずクール序盤を終えた段階での既に視聴を切っている作品も含めての視聴対象作品の36作品の現時点の暫定的な順位づけ、ランクづけを下位から順に紹介していきます。
なお、あくまでも自分が個人的に主観的に楽しめている順番のランキングですので一般的な評価ではありません。また、各作品のレビュー記事内容と合致していないような順位もありますが、あくまで各レビュー記事は視聴後のノリで書いてるものが多いので、その後改めて熟慮した後に決めた順位やランク付けが以下のものとなります。また、7月31日の深夜以降に視聴したエピソードは評価には含めていませんので悪しからずご了承ください。
◆Cランク(苦痛だった作品)
36位 下の階には澪がいる
第4話で視聴打ち切り。
韓国原作の中華アニメで、ずっと時代遅れのトレンディドラマみたいで全く共感できない。スマホや看板が中国語だったり酷い。
35位 異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
第3話まで視聴済み。
話の展開はテンプレそのもので内容的に非常に薄くてキャラの魅力も全く無く虚無そのものの作品で最後まで起きてるのが困難。
34位 ダンジョンの中のひと
第4話で視聴打ち切り。
ダンジョンものという良く知らない世界の裏話を描かれても興味ゼロで全く惹きつけられるものが無く見続けるのは無理だった。
33位 僕の妻は感情がない
第4話で視聴打ち切り。
機械に愛情を感じる話なら良いのだが愛情と共に性欲を感じるところは確かにリアルだがそんなリアルはキモすぎて要らない。
32位 疑似ハーレム
第4話で視聴打ち切り。
全くありきたりの学園ラブコメのショートストーリーを早見沙織劇場でただややこしくして見づらくしてしまった作品と思う。
31位 魔王軍最強の魔術師は人間だった
第4話で視聴打ち切り。
物語はテンポ良く進んでいるが、大して面白くなるようにも思えずキャラの魅力も全く無い。作画も悪く早々に見切りをつけた。
30位 恋は双子で割り切れない
第3話まで視聴済み。
三角関係ラブコメとしては平凡な出来だがオタク語りがウザすぎて我慢の限界を超えてる。それが無くなれば視聴継続するかも。
◆Bランク(退屈だった作品)
29位 ばいばい、アース
第3話まで視聴済み。
世界観が難解すぎてほとんど内容が理解出来ていない。長期的には面白くなりそうだがそこまで粘るほどの魅力を感じていない。
28位 この世界は不完全すぎる
第4話で視聴打ち切り。
今後は物語は盛り上がりそうだがゲーム世界とかデバッガーとかよく分からないし興味も湧かないので視聴継続は無理だった。
27位 新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。
第4話で視聴打ち切り。
主人公無自覚最強系のテンプレ的作品で、ありきたりな要素しか無い。最初はちょっとだけ笑えたがギャグ要素も薄くてダメ。
26位 魔導具師ダリヤはうつむかない
第4話まで視聴済み。
地味な女性向け作品という印象。主人公の一代記として堅実な出来で、すぐに切る理由も無いので惰性で見てるだけという感じ。
25位 モブから始まる探索英雄譚
第4話まで視聴済み。
基本的に話はつまらないがキャラは可愛い。最新話はバトルも初めて盛り上がったのでもう少し楽しめるんじゃないかと期待。
24位 「小市民」シリーズ
第3話まで視聴済み。
推理したがらない少年がウジウジしてる話であり推理そのものも説明不足で推理モノとして面白味が無く主人公の好感度も低い。
◆A-ランク(普通に観れた作品)
23位 異世界スーサイド・スクワッド
第4話まで視聴済み。
出来合いのキャラを見せるための作品なのでキャラの心情を描くということがなく薄っぺらいアクション活劇としてなら見れる。
22位 ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで
第4話まで視聴済み。
2話は主人公の人間ドラマとして盛り上がったが3話4話とありきたりな異世界追放モノになってきてしまっていて今後は不安。
21位 なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?
第3話まで視聴済み。
何か大掛かりなトリックが隠されている感じで今後は期待感は高いが現状はありきたりな印象で、これが続くようなら不安。
20位 俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~
第4話まで視聴済み。
主人公無自覚最強系で、すれ違いコントがそれなりにギャグとして面白いがワンパターンなのでそのうち飽きるかもしれない。
19位 グレンダイザーU
第3話まで視聴済み。
基本的には面白い話なのだが、あまりに旧作リスペクトが過ぎて昔のアニメっぽさがキツい描写が多くて面白さが損なわれてる。
18位 義妹生活
第4話まで視聴済み。
話は地味だが独特の空気感でキャラへの好感度は高まっている。元々そういうコンセプトの作品なので成功してるのだと思う。
17位 負けヒロインが多すぎる!
第3話まで視聴済み。
頭を空っぽにして見る分には十分楽しめるが中身が薄すぎて主人公の好感度も低いのでずっとこのままでは飽きるかもしれない。
◆A+ランク(満足できた作品)
16位 かつて魔法少女と悪は敵対していた。
第4話まで視聴済み。
実質順位はSランク最下位ぐらいだが15分アニメなので1ランク分下げている。終盤の展開次第で更に順位上昇もあり得そう。
15位 真夜中ぱんチ
第4話まで視聴済み。
出だしはイイ感じだったが3話でちょっと崩れてダメかと思ったが4話が神回だったのでA+ランクにギリギリ入ってきた。
14位 杖と剣のウィストリア
第3話まで視聴済み。
まだ物語の本番はこれからみたいですけど現状は魔法学園モノとして綺麗にまとまっていて話もアツいし作画も頑張ってる。
13位 女神のカフェテラス(第2期)
第13話から第16話までが評価対象。
B級でバカバカしいノリが多いがそれなりに面白い。人情話で毎回綺麗にオチをつけるところもベタだが評価は出来るところ。
12位 しかのこのこのここしたんたん
第4話まで視聴済み。
1話と2話の異常な面白さが3話と4話では減退してしまった。単に飽きたのかも。それでも普通には面白いので今後に期待。
11位 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
第4話まで視聴済み。
お色気とギャグの1話と2話はかなり良いがシリアスだった3話と4話は話的には盛り上がったがイタさも目立ってしまった。
10位 ATRI My Dear Moments
第3話まで視聴済み。
名作を予感させる作りで後半型かと思っていたら意外に序盤でも話が動いた。それでもまだ決めきれていないのでSランク手前。
◆Sランク(大満足した作品)
9位 SHY 東京奪還編
第13話から第17話までが評価対象。
バトルは始まったばかりだがここまでがかなりレベルが高かったのでSランクに上げた。物語の盛り上がりはここからが本番。
8位 戦国妖狐 千魔混沌編
第2話まで視聴済み。
まだ2期は導入だが1期の流れを引き継いでしっかり盛り上がっている。新キャラも魅力的でありここから更に盛り上がりそう。
7位 先輩はおとこのこ
第4話まで視聴済み。
キャラもストーリーも独特の魅力があり3話で早くもキメ回が来たが次の展開が始まり物語が更に深まる助走に入った様子。
6位 天穂のサクナヒメ
第4話まで視聴済み。
和風の世界観や稲作の描写が緻密で深みと広がりのある世界観やキャラが魅力的。今後ストーリーがどう展開するか注目したい。
5位 菜なれ花なれ
第4話まで視聴済み。
可愛い作画とキャラデザと緻密な脚本で描く少女青春群像劇の出来が秀逸。物語の導入を終え新展開に入り更に盛り上がりそう。
4位 異世界失格
第4話まで視聴済み。
昭和の無頼派文学者と異世界ラノベの世界観のミスマッチが生み出す絶妙な笑いと物語の深みが4話で一気に回収されて大躍進。
3位 【推しの子】(第2期)
第12話から第15話までが評価対象。
間違いなくトップクラスでありここから更に盛り上がってくるが上位2作に比べるとやはり本筋の話が少なめなので3位とした。
2位 逃げ上手の若君
第4話まで視聴済み。
奇想天外な歴史アニメであり今期最高レベルの作品だが時々ギャグがスベっていたり最新話が話の途中で終わったので現状2位。
1位 2.5次元の誘惑(リリサ)
第4話まで視聴済み。
とても明るく前向きな青春ラブコメでコスプレやギャグやお色気など、あらゆる面で完成度と安定感が現状今期一番の作品。
こうしてクール序盤が終わっての印象としては、まず、おそらく今期は豊作だろうということです。今年の冬クールや春クールに比べて、明らかに全体的に上位作品の質が高くて量も豊富です。ただ、冬クールや春クールは序盤終了の段階で突出した印象の作品があったのだが、今期はそういう作品はまだ無いですね。混戦状態と言っていい。春は序盤の段階で「ガールズバンドクライ」と「響け!ユーフォニアム3」が突出していましたし、冬も「勇気爆発バーンブレイバーン」は序盤終了時点で順位としては突出していませんでしたが、明らかに他の作品とはインパクトが違っていました。これら3作品は最終的にSSランクに昇格しました。今期はそういう突出した印象の作品は現時点ではまだ無くて、今期はSSランクの作品は出ないかもしれないですね。その代わり、上位作品の全体的なレベルは冬や春よりは上だと思います。
序盤が終わった現状ではSランクが9作品、A+ランクが7作品、A-ランクが7作品となっていて、かなり豊作クールになりそうだと言っていい。それがかなり確信に近いと思えるのは、Sランクの9作品が既にかなり安定していて、あまりA+ランクに落ちそうな気配がしないからです。更にA+ランクの7作品のうち、最下位の「かつて魔法少女と悪は敵対していた」は実質はSランクであり、更に最上位の「ATRI」はSランクに上がる可能性が高い。ただSランクとA+ランクの間の流動性はそれ以外はあまり見られない感じで、A+ランクからSランクに上がる可能性のある作品は既に序盤の段階で「ATRI」を除いては上がり切ってしまった印象です。そういう意味では今期は流動性が乏しいクールといえます。
それはA+ランクとA-ランクの間でも割と同じような感じで、割と現在の割り振りのままで最後まで行ってしまいそうな雰囲気もある。A+ランクから「杖と剣のウィストリア」か「真夜中ぱんチ」が落ちる可能性とか、A-ランクから「負けヒロインが多すぎる!」が上がる可能性とか、現実味を持って考えられるのはそれぐらいのような気もする。
このままいくと、最大限ではSランクが10作品、A+ランクが7作品、A-ランクが7作品ぐらいになる可能性もあるが、そこまでいけば、たとえSSランク作品が無くても大豊作クールと言ってもいいんじゃないかとは思う。まぁあくまで私が「面白い」という基準で選んだランキングであって、「好き」とか「人気」という要素はあまり入っていませんから世間的な評価とはだいぶ違うと思います。世間的にはむしろ「ちょっと不作」という印象のクールみたいですけどね。そういうのは最初から「推しの子」1強みたいな先入観で見てる人なんだろうとは思いますが、まぁどうでもいい。「推しの子」「逃げ若」「ロシデレ」「しかのこ」「マケイン」に絞って見てるような人から見たらそりゃ不作なんだろうなとも思う。
世間的に「豊作クール」とか言われてるクールで自分だけ「不作」だと考えている時は「なんでこんなつまらん作品が高評価なんだ?」とフラストレーションが溜まりますけど、逆に世間的に「不作クール」と言われている時に自分だけ「豊作」と思っている時というのは自分だけ楽しめてるという優越感に浸れるので気分が良いです。自分が高評価してる作品が世間では酷評されてても別にどうでもいい。「見る目が無いんだな」と思うだけのことですから。だから今期は気分が良いクールといえます。
まず現状のSランクは「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」「異世界失格」「菜なれ花なれ」「天穂のサクナヒメ」「先輩はおとこのこ」「戦国妖狐 千魔混沌編」「SHY 東京奪還編」の9作品だが、実質的にはここに15分アニメなので1ランク下げてA+ランク最下位にしている「かつて魔法少女と悪は敵対していた」も含まれる。更にA+ランク最上位の「ATRI」も近いうちにSランクに上がってくる可能性が高く、これらの合計11作品が現状のSランク圏内の作品といえるでしょう。
まぁ「かつて魔法少女と悪は敵対していた」はあくまで実質Sランクというだけであって、15分アニメなので実際の順位はA+ランク最上位よりも上になることはないのでここでは除外して、残り10作品のSランク圏内の作品というのは、作品数としてはかなり充実していて今期はやはり豊作だと思いますが、前クールの「ガールズバンドクライ」「響け!ユーフォニアム3」「夜のクラゲは泳げない」のように序盤の段階で飛び抜けているような作品は無い。これは確かにこの3作品が強かったというのもありますが、この序盤時点で前クールは他のSランク作品がやや弱めだったということでもあり、今期は割とSランク作品内で現時点で大きな差はついておらず、まだ上位とか下位とか分けるのもあまり適切ではないと思えるぐらいです。
ただ、それでも強いて分類するならば、やはりスタートダッシュが強めだった「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」が他の作品を一歩リードして横並びになっている印象であり、「菜なれ花なれ」「天穂のサクナヒメ」「先輩はおとこのこ」の3作品が堅実なスタートからじっくり盛り上げてきている印象で、そこに「異世界失格」「戦国妖狐 千魔混沌編」「SHY 東京奪還編」の3作品が急激に盛り上げて割り込んできたという印象ですね。ここに更に「ATRI」も食い込んでくるものと予想されます。「異世界失格」「菜なれ花なれ」「天穂のサクナヒメ」「先輩はおとこのこ」「戦国妖狐 千魔混沌編」「SHY 東京奪還編」の6作品に関してはほぼ差はついておらず、現時点のエピソードのキリの良さなどで順位をつけている程度のもので、決定的な順位ではないです。それは「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」の上位3作品も同じことであり3作品の間の決定的な差はまだ無い。また、上位3作品と下位6作品の差も大して大きくない。
ただ作品としての安心感という指標では、「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」の上位3作品はいずれも人気漫画が原作であり、このうち私が原作既読なのは「推しの子2期」だけだが、他の2作品もいずれもジャンプ系で人気作品なので、まず間違いなく安心感は高いと思います。もちろん「推しの子2期」も間違いなく面白い。ただ、漫画原作という意味ならば「異世界失格」「先輩はおとこのこ」「戦国妖狐 千魔混沌編」「SHY 東京奪還編」も同様であり、安心感という意味では大差は無いと思います。それに加えて「天穂のサクナヒメ」と「ATRI」はいずれもゲーム原作で、このゲームがかなり評判の良いゲームであり、しかも両作品とも脚本が前クールで「ガールズバンドクライ」と「響け!ユーフォニアム3」の2つのSSランク作品の脚本を担当した花田十輝さんですから、かなり安心感は高いといえる。そうなると完全オリジナルアニメの「菜なれ花なれ」だけが安心感が低そうに思えるが、序盤のエピソードを見た限りではかなりの安定感を感じるので、安心感が低いとは思えない。このように現状のSランク圏内の作品はかなり安心感が高く、やはり今期は豊作クールだと感じる大きな理由となっている。
では一方で、今期で物語が完結するかどうかという点で見てみると、完全オリジナルアニメの「菜なれ花なれ」がまず最もキリの良い終わり方が期待できる。それに加えて「天穂のサクナヒメ」と「ATRI」もおそらく物語の完結まで描いて終わるのだと予想出来ます。また「先輩はおとこのこ」も原作は完結済みであり、単行本の巻数も少ないので物語の完結まで描くのだろうと期待出来ます。一方で「戦国妖狐 千魔混沌編」は原作は完結済みであり物語の完結までアニメ化するのだが、連続2クール作品なので完結は秋クールになります。だから今期では完結はしません。その他の「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」「異世界失格」「SHY 東京奪還編」の5作品はいずれも原作はまだ連載中であり完結していませんので、当然今期は中途半端なところで終わります。ただ連続2クール作品である「2.5次元の誘惑」以外の4作品はそれなりにキリよくまとめるとは思います。
ただ、それでも現状の出来や作品としての地力を見る限り、「2.5次元の誘惑」「逃げ上手の若君」「推しの子2期」の3作品がそう簡単に他の作品に追い越されるとも思えないので、他の作品との勝負は終盤になるとは思います。前クールの場合は上位で逃げている3作品がいずれも完結作品だったのでどうしても追う立場の作品にとっては絶望的な戦いとなったのですが、今期の場合は逃げる3作品がいずれも完結作品ではなくて、追う側の作品に完結作品が多いので、終盤の勝負は面白くなりそうです。
「2.5次元の誘惑」は高校の漫画研究部のオタク達によるコスプレ活動を題材としたラブコメだが熱血青春ドラマでもある。まずコメディとして隙の無い完成度の高さがあり、お色気サービスシーンの豊富さや、それを嫌らしく感じさせないだけのアツいドラマとギャグの切れ味、コスプレへの深いこだわりなどの総合的なバランスが素晴らしい。声優の演技や演出、作画なども全てハイレベルで、とにかく総合点が非常に高く明るく前向きになれる作風も良い。1シーンのインパクトでは下位2作品に負ける点もあるが総合力の高さはやはり評価したい。秋クールまで続く連続2クール作品なのでここから勢いが維持出来るかどうか注目。
「逃げ上手の若君」は南北朝時代の北条時行の物語を描いた大河ドラマ風のアニメだが、重厚で残酷な物語を描く一方で現代風なブッ飛んだギャグやパロディなども満載のカオスな作風でもある。ただ芯として描かれているのはあくまで少年の成長物語であり、爽快感ある素晴らしい作品です。作画や演出も非常にハイレベルであり、目を見張る場面が頻繁にある。1話からインパクト絶大で2話も神回でトップを走っていたが、3話は一旦落ち着いて4話は盛り上がったが話の途中で終わったところだったので2位としたがタイミングがもう1話後にズレていれば間違いなく1位だったと思う。今後はどこまで描くのか次第かなと思う。
「推しの子2期」は2.5次元舞台編がメインだが序盤はその序章ともいえる原作改変問題を扱ったパートで、かなりストーリー的に面白い部分でありアニメ化も上手く出来ていたので高評価したが、本筋の話ではなく主人公サイドの活躍も少なめだったぶん上位2作品よりは抑えめな評価とした。間違いなく今期トップクラスの作品だが、こうした問題はこの2期でもこの作品にはどうしてもつきまとうと予想される。基本的には3期以降の物語の前フリ部分なので、今後のハイクオリティの舞台編もどうしても紙一重の差で本筋をガッツリやる作品に負ける可能性はある。ただその後の終盤のエピソードは別物なので逆転の可能性はある。
「異世界失格」は太宰治っぽい厭世的な作家が異世界転移し冒険者になるという奇想天外な作品で、昭和の無頼派のアイロニーの効いた世界観と異世界ラノベのライトな世界観とのミスマッチが生み出すシュールで毒のある笑いと、意外に深みのある人間ドラマも見応えがある。それら全てがコメディとして混然一体となって成立しており、その完成度は極めて高い。キャラもみんな魅力的で、普通に異世界要素だけでもトップクラスの作品といえる。2話まで完成度が非常に高く3話の段階でSランクに上げようかとも思ったが溜め回だったので4話を待ち、4話で見事に序盤の物語をまとめて今後の展開に広げたので予定より高評価。
「菜なれ花なれ」はチアや応援や音楽をテーマとした女子高生たちの青春群像劇であり、地味であまり説明的でない作劇なのであまりキャッチーとは言えないが緻密な脚本でしっかり構成された物語は見応えがあり作画もキャラデザも魅力的で、深みのある物語も華やかな演出も楽しめる良質な作品。3話までは仲間が集まってきてチアをやり始めるまでが描かれた導入部であり綺麗にまとまったが、4話からチア活動をやりながら様々な人間ドラマを描いていく段階に入ったところで物語はここからが本番で更に盛り上がってくると思われる。今期で完結する作品なので終盤は感動的に盛り上がることが予想され上位進出も期待できる。
「天穂のサクナヒメ」は和風の世界観での稲作の描写や鬼とのバトルなどが売りの作品のようですが、現状はそれよりもキャラと世界観の魅力や、緻密な脚本によるキャラ同士の心情の触れ合いなどに魅せられている。おそらくストーリー自体は割とシンプルなものなので、まずキャラ描写を深めた上でストーリーを盛り上げていくと思われ、そこが飽きなければ稲作やバトルなどのドラマが大きく動き出せばかなりここから伸びしろがある作品だと思う。ドラマがあまり動いていない現時点でこれぐらい高評価ならば今後の期待も高まるが、動きが出るのが遅ければ飽きてくる恐れもあるので上手く構成してくれれば期待できると思う。
「先輩はおとこのこ」は女装男子をメインに据えた一風変わったラブコメ作品であり、序盤からキャラとストーリーの魅力が際立っていた。ストーリーの密度に関しては割と薄めではあったが、おそらく序盤なので薄かったのだろうと思われ徐々に濃くなっていくとは思う。それでも3話で早くも最終話っぽいキメ回があって、その時点ではもっと高順位につけていたのだが、4話から新展開となり、現時点でちょっと今後の話の方向性が見えにくくなっているところなので相対的に順位が下がった状態になっているが、それは一時的な状況であり今後は方向性が見えてきて更に盛り上がってくると思う。完結作品だと思うので終盤も期待。
「戦国妖狐 千魔混沌編」は1期から一旦物語を一区切りつけた形で始まり、最初は状況が掴みにくく、まだ2話しか経過していないので今後の物語の方向性も明確には見えてきてはいないのだが、1期が出来が良かったのでそのあたりは信用することにしている。また序盤2話でもしっかりバトルも盛り上げてくれて、新キャラの魅力もかなり引き出しており、相変わらず重厚な世界観もしっかり描けているので、この時点でとりあえずSランクに入れておいても問題は無いだろうと判断した。今後に関しては内容的には問題は無さそうだが千魔混沌編は秋クールまで続く連続2クール作品なので今期はスロースタートである可能性はある。
「SHY 東京奪還編」は新米美少女ヒーローの成長物語として1期の物語を引き継いで始まったが、幕間からのスローな立ち上がりから2話の日常回がコメディとして秀逸な出来で、その後に東京奪還編の序章がじっくりと描かれた。心の強さをバトルに絡めて描く作風なのでこの前フリ部分が重要なのだが、そこがとても丁寧に描かれていてバトル開始後への期待感をしっかり高めてくれた。この作品として満点の仕事が出来ていたので個人的にはこの時点でSランク評価してもいいぐらいだったが、一応はバトル開始の17話を待ってSランクにした。17話のバトルの盛り上がり次第でもっと上位もあると思っていたが割と地味な入りだった。
続いて、現状A+ランクの7作品の中では、まず見かけ上は最下位の「かつて魔法少女と悪は敵対していた」は実質的にはSランク最下位ぐらいの作品が15分アニメなのでA+ランク最下位になっているだけなのですが、中盤から終盤の展開次第ではSランク内でも多少は順位が上がる可能性もあるので見かけ上の順位もA+ランク中堅ぐらいまでは上がってくる可能性はある。
そういうわけででA+ランクの実質的な作品数は6作品ということになるが、まず「ATRI」は今期で物語が完結まで描かれるのだと思うので、クオリティ的にもストーリー的にも最終的にはまず確実にSランク入りはするだろうと思う。ただ序盤の脚本の完成度の高さを見た印象では早期にSランク入りする可能性が高いでしょう。一方で「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」はクオリティは高くキャラの魅力は際立った作品でストーリーもしっかりしてそうなのでA+ランク上位は堅いだろうけど基本的にいかにもラノベという感じのライトな作品なのでSランクは厳しいでしょう。「しかのこのこのここしたんたん」は2話まではSランクの面白さだったが少し勢いが落ちてしまった印象。現状でも普通に面白いけど、このままではA+ランク維持が妥当というところでしょうが、大きく失速してA-ランクに落ちるほどではないでしょう。「女神のカフェテラス2期」は安定して面白いのでこのままA+ランクを維持しそうに思えるんですが、もしかしたら終盤にはマンネリ感が出てA-ランクに落ちる可能性もゼロではないでしょう。「杖と剣のウィストリア」は序盤の出来が良くて今後も面白くなりそうな雰囲気なので期待値込みでA+ランクに入れているが、割とありきたりな作品なので今後はA-ランク落ちの不安は十分にある。「真夜中ぱんチ」は3話まではイマイチな印象だったのだが4話が神回であったのでA+ランク最下位あたりが妥当と判断しただけであり、まだ期待していいかどうか分からない作品で、3話レベルの話が続くならA-ランクに落ちるだろう。
「ATRI」は終末的な近未来世界での主人公とロボット少女の交流を描いており感動作の予感。原作ゲームの評判も良くアニメのクオリティも高く1話から脚本の出来も良かったので終盤にはSランクに上がるのは確実とは思えたが3話から予想以上にキャラの魅力が出て物語も早く動き出したので、現状はまだ様子見ではあるが近いうちにSランクに上がりそうだと思えてきている。
「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」はまず作画やキャラデザやキャラ設定の素晴らしさでヒロインのキャラの魅力が非常に高い作品であり、エロい描写やギャグもキレが良く、物語も構成が上手くて学園青春ラブコメとしてハイレベル。ただ基本的にオタク向けラノベの典型的なクサい世界観の話なので物語に深みが無く私のランキングではSランクの可能性は低い。
「しかのこのこのここしたんたん」は不条理ギャグアニメとして衝撃的な面白さの1話と2話でSランク評価していたのだが、3話と4話はあまりインパクトを感じずギャグもスベリ気味に思えたので順位を下げてきた。単に飽きたか慣れたのかもしれないが、こういう純粋ギャグ作品はどんどん面白さが増していかねばダメだと思うので不安。それでも現状普通には面白いが。
「女神のカフェテラス2期」は1期の後半から各キャラの魅力が高まっていたので2期は最初から安定して面白い。お色気ドタバタコメディと人情味あふれるコメディを組み合わせた作品であり、地味でB級だが大人の話で結構嫌いじゃない。何よりコメディとして基本的に出来が良く、毎回綺麗にオチをつけるのはポイントが高い。ヒロインも増えて今後は話も広がっていきそう。
「杖と剣のウィストリア」は魔法学園で魔法を使えない少年が剣でのし上がっていく王道展開がアツい。まだ3話経過した物語の導入部分なので話はテンプレ感は強めだがアクション作画は素晴らしくキャラデザも良くてキャラの魅力も十分であり、全体的に綺麗にまとまっているのでA+ランク評価が妥当と思えた。今後は物語も盛り上がってきそうなので更に躍進を期待している。
「真夜中ぱんチ」は1話から2話の導入は割とイイ感じだたったのだが3話はドタバタが過ぎてギャグもあまり面白くなくて順位が落ちたが、4話が神回であったのでまぁA+ランクにギリギリ入れてもいいかなと思えた。3話レベルが続くようなら今後もA+ランク維持は難しそうだが、4話に近いレベルの話が続くならA+ランクを維持出来るんじゃないかとは思い期待はしている。
「かつて魔法少女と悪は敵対していた」は実質はSランク最下位ぐらいの作品なのだが15分アニメなので1ランク下げた順位にしている。とても可愛くて上品で面白いラブコメで、ギャグセンスは今期でも屈指の作品。キャラの魅力も非常に高くて、ストーリーが進んでいない点は少し物足りないが15分アニメなので現状は気にならない。今後は話も動く可能性が高くて十分期待できる。
現状でA-ランクの作品は7作品あるが、現状ですぐにA+ランクに上がりそうとか、すぐにBランクに落ちそうという感じの作品はあまり無い。いかにもA-ランクっぽい作品が揃っている印象です。ただ長期的に見れば、まず「負けヒロインが多すぎる!」はむしろ勢いがついて中盤あたりでA+ランクに上がる可能性は感じるがストーリーが弱いので終盤の方が失速しそう。「義妹生活」は現状維持で、「グレンダイザーU」はこのままイマイチな感じで現状維持か或いは終盤に盛り上がってA+ランクに返り咲くかどちらかだろう。その下の下位4作品はクール終盤前までにはBランクに落として視聴を切るか継続するかの決断に迫られそうな予感がします。
「負けヒロインが多すぎる!」は負けヒロインしか出ない時点でメタ的な面白さ以上のものは無い。主人公がメタ視点でツッコミ入れる笑いだけでは1クールもたないし主人公の好感度も低い。現状は作画や演出で見れるが話が面白くならないと今後は不安。話が盛り上がればA+ランクぐらいは上がれるかもしれない。
「義妹生活」は独特のじっくり丁寧に日常を見せる演出でキャラの生々しい魅力を出すことに成功しているが、その代償に話が地味で盛り上がらないというのも事実。それでいいと思って割り切って作っている作品なのでこのあたりが適正順位なのだと思う。このまま極端に順位上下せず現状維持で完走出来ればいい。
「グレンダイザーU」は旧作の濃厚な物語をベースにしているので基本的には面白い内容。ただ同時にどうしても随所に昔のアニメ感が強くて今の感覚で見るとチャチに見えてしまうところが多い。正直B級の二次創作感は否めない。ただ物語のポテンシャルは高いので終盤の盛り上がりでA+ランクに返り咲くかも。
「俺は全てをパリイする」は異世界主人公最強無自覚系の勘違いコメディとしては面白味はある。ただ勘違いっぷりが天丼ギャグ化していて、いずれワンパターン化する恐れはある。現状は物語が大きく盛り上がるようにも思えず魅力のあるキャラもあまりいないのでこのままの状況が続けば飽きてくるかもしれない。
「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」は現状は別の世界線に飛ばされた主人公が仲間たちとバトルアクションしてる状況で、内容はありふれていて作画なども低レベルなので大して面白い作品ではない。ただ物語全体に大きな仕掛けがあるのは明白なので、そこが盛り上がれば順位が上がる可能性は十分ある。
「ハズレ枠の状態異常スキルで最強になった俺がすべてを蹂躙するまで」は異世界転移主人公が追放されて復讐するタイプのありきたりな作品だがそんなに嫌いなタイプの作品ではなく2話は人間ドラマ的に盛り上がった。だが3話以降は主人公がスカしたつまらない奴になり話もスローペースになったので今後は不安。
「異世界スーサイド・スクワッド」は既存のマーベルの悪役キャラを勝手にキャラ改変出来ないので心情を掘り下げることがない。だからキャラの心情は脳内補完するしかないのだが私は生憎このキャラ達を知らないので薄っぺらいアクション活劇にしか見えない。現状アクションだけ楽しんで見てるがすぐ飽きそう。
現状Bランクは6作品あるが、まず「小市民シリーズ」は現状かなり話がつまらないがそれはまだ今後は改善の可能性はあると思う。それよりも主人公に嫌悪感があることの方が問題かなと思っています。小市民とか言ってる時点でキモい。「モブから始まる探索英雄譚」は話は全く面白くないけどロリっ子サーバント2人が可愛い。それに最新話のバトルはかなり盛り上がったので案外ここから少し盛り返すかもしれない。「魔導具師ダリヤはうつむかない」はありきたりな異世界転生作品で女性向けっぽい内容で現状大して面白くもないのでもう少し惰性で見るだろうけど最終話まで見るということはないでしょう。「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる」は異世界主人公無自覚最強モノだが、ありきたりな内容でギャグもあまり面白くなかったので既に視聴は切ってしまいました。「この世界は不完全すぎる」はストーリー自体はこれから面白くなりそうな気配はあったのだが、基本設定のゲーム内世界とかデバッガーとか興味ゼロなので視聴を切りました。「ばいばい、アース」は本格ファンタジーみたいですが説明不足で世界観がほとんど分からないのでたぶん次回で視聴を切ると思う。
現状Cランクは7作品あるが、「恋は双子で割り切れない」と「異世界ゆるり紀行」を除く5作品は既に視聴を切っています。「異世界ゆるり紀行」はたぶん次回で視聴を切ると思うが、「恋は双子で割り切れない」はウザいオタク語りが無くなれば視聴継続して順位も上がっていく可能性はある。