2024年夏アニメのうち、7月14日深夜に録画して7月15日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。
杖と剣のウィストリア
第2話を観ました。
今回はウィルを学園から追い出そうと考える教師エドワルドが実技の補習をウィルに課すという話。エドワルドはマギア・ヴェンデ一歩手前までいったことがある魔法の実力者であり、魔法を使えないウィルとは実力は雲泥の差だが、もし自分に一撃を入れることが出来れば実技の単位5を与えるが、それが出来ない場合は退学してもらうという無茶な条件で強引に補習を開始し、ウィルを魔法で激しく攻撃する。ただ別に補習にかこつけてウィルを殺そうとしてるというわけではないようです。使う魔法は火の攻撃魔法とウィルの物理攻撃を弾く防御魔法の2つだけと限定しており、一応ちゃんと試験の体裁になっている。ウィルが魔法を使えるならば何とかなるレベルの試験であり、エドワルドはとにかくウィルが魔法を使えないのにマギア・ヴェンデを目指していることが許せないみたいです。
それは自分でさえ及ばなかったマギア・ヴェンデを神聖なものと見なしているからであり、魔法を使えない身でそれを目指すウィルを許せないようです。ただウィルが憎いというわけではなく、ウィルが魔法を使わない薬師や魔法師を目指すというのであれば優秀な生徒であることは認めており、ウィルがあくまでマギア・ヴェンデを目指すことを危険なことだと見なして止めさせたいみたいです。それについては校長も同意しており、この補習も校長の許可を得て行われている。そうしてエドワルドは古の魔法使いとドワーフの戦士団との戦いの故事を引用して、剣では杖(魔法)には及ばないのだとウィルに諭す。
だが、それでもボロボロになっても諦めようとしないウィルにエドワルドはどうしてそこまでしてマギア・ヴェンデを目指すのかと問い、それに対してウィルが「好きな相手と同じ場所に立ちたいから」と答えるとエドワルドは呆れてウィルにトドメを刺そうとする。しかし、そこに使い魔キキからウィルの危機を知らされたコレットがウィルのロッカーにしまってあった剣を持ってきてウィルに投げて寄越し、筆記の成績優秀なウィルは先述のドワーフ戦士団の故事を引用して、実はドワーフの剣の価値は魔法使いの心には届いていたのだという史実を証明するように、エドワルドの隙を突いたギリギリの作戦でなんとかエドワルドの頬に傷一つ付けることに成功し、エドワルドはウィルに約束通りに単位5を与えて立ち去っていく。今回はそういう感じで、理念と理念のぶつかり合いが熱くて、前回よりかなり良かったです。
なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?
第1話を観ました。
この作品はライトノベル原作で異世界バトルファンタジーっぽいですが、中世っぽい従来型の異世界ではなくて、現代文明っぽい世界が舞台です。100年前に人類や悪魔やエルフなど5種族による地上の覇権を賭けた五種大戦があり、英雄シドの活躍でその勝者となった人類が地上を支配して現代文明っぽい世界で平和に暮らしている世界で、敗北した4種族はピラミッドみたいな形の「墓所」に封印されており、もし再びそれら異種族との戦いになった時に備えて「人類庇護庁」という組織が作られていて、主人公カイはその組織の優秀な兵士として「墓所」の監視を任務としていた。
だが、ある日、突然にカイの目の前で世界が歪んで、次の瞬間にカイは廃墟と化した町に1人で立っており、封印されているはずの悪魔の襲撃を受けてしまう。カイは実戦は初めてであったが、4種族と戦うための装備をしていたので何とか悪魔を倒すことが出来た。その後、人類庇護庁の部隊の同僚に救助されたカイであったが、同僚たちは人類庇護庁ではなくレジスタンス組織の一員となっており、そもそも人類庇護庁などという組織は存在していなかった。話を聞いてみると、数十年前に五種大戦という地上の覇権を賭けた戦いがあって人類はそれに敗れ、他の4種族が分割統治する世界で隠れて生きているのだという。その人類の生存を守るためのレジスタンス組織に同僚たちは所属していた。そうしてレジスタンスの地下都市に連れていかれると、カイの恋人もレジスタンスのリーダーとなっており、誰もカイのことを知らない。また「英雄シド」について質問しても誰も知らなかった。
それでカイは「ここは英雄シドが現れず人類が五種大戦で敗れた別の世界線の世界なのではないだろうか」と考える。だが、よく見ると何故か廃墟となった町の中に「墓所」が存在しており、カイは奇妙だと感じる。人類が五種大戦で敗れたのなら、4種族を封印するための「墓所」が建てられているはずはないからです。それでカイが「墓所」に行ってみたところ、そこはもぬけの殻となっており、ただ1人、天使の羽とも悪魔の羽とも見えるような奇妙な羽の生えた少女が囚われていた。そういうところで今回は終わり次回に続きますが、これはどうやら別の世界線ではなく、「墓所」から4種族が脱走した上で人類に勝利し、更に人類の記憶を操作したように見える。だが、どうしてカイだけが元の世界の記憶を保持しているのか、謎の少女の正体は何なのかなど謎は多くあり、次回が楽しみですね。
しかのこのこのここしたんたん
第2話を観ました。
今回も相変わらずカオス極まるエピソードで不条理に次ぐ不条理の展開でしたね。ムチャクチャ笑えました。実に素晴らしかった。まず冒頭は早朝にリアカーに大荷物を載せて引っ張って学校に行く虎子の場面から始まり、前回ラストに登場した狂気じみた女が物陰からその様子を窺っている様子も描かれます。そしてOP明けには放課後に学校で浮かれている虎子の場面となり、どうやら虎子はすっかりシカ部が気に入っている様子。というか、シカ部の活動自体は意味不明すぎるので、虎子が気に入っているのは部室の方らしく、部室を自分の好みに装飾しているらしい。早朝に運び込んだ大荷物はそうしたソファーとか絨毯とかだったみたいです。
ところが張り切って部室に行ってみると、部室はメチャクチャに破壊されていた。そこにはのこが居たので虎子はてっきりのこの仕業だと思って怒り狂うが、のこは知らないと言う。むしろ、のこも今日はずっと何者かに命を狙われていたのだとのことで、きっとこの部室の破壊もその犯人の仕業だと言う。すると、そこに忍者が使うようなクナイが飛んできてのこに刺さりそうになるが、のこは回避する。やはりのこが何者かに狙われているのは確かなようで、そいつのせいでせっかく飾り立てた部室をメチャクチャにされたと知って虎子は激怒する。
すると部室の外に鹿せんべいが転がってきて、のこはそれに釣られて駆け出していき罠にかかって宙吊りにされてしまう。それで負けてるクセにのこが正々堂々と勝負しようなどと呼びかけ、それに応えてなのか犯人が姿を現す。それは前回ラストから登場していた謎の狂気じみた女だったが、これが実は虎子の妹の餡子だった。しかもクレイジーサイコレズな感じで姉の虎子を愛しすぎているイカれたシスコン女で、何故か異常なまでにのこのことを憎悪していた。理由は至ってくだらないもので、虎子がシカ部に入って帰宅が遅くなってしまい家で一緒に過ごす時間が減ったのが不満で、部室でのこといかがわしいことをしているのではないかと猜疑心を抱き、それでのこを憎悪して殺そうとしていたのでした。また、虎子が部室にソファーとか絨毯とかを運び込むのを見て、のこといかがわしいことをするためだと誤解して、それで怒りにかられて部室を破壊したようです。もう完全に狂っていて餡子がヤバすぎる。
そんな餡子に対してのこも火に油を注ぐようなアホなことばかり言うので殺し合いは必至かと思われたが、意外にも餡子はのこの言う正々堂々の勝負を受けてやろうと言って、のこを罠から解放する。そして、餡子が勝てばのこは一生奈良公園の鹿になり、のこが勝てば鹿せんべいをたくさん貰うという条件で勝負開始となる。まぁ鹿せんべいがそんなに食いたいのなら、それこそ奈良公園の鹿になった方が手っ取り早いのだが。
そうして始まった勝負は「チキチキ虎視虎子王決定戦」と銘打たれたクイズ大会だった。のこと餡子が解答者となり、虎子にまつわるクイズに早押しで解答していき勝敗を決するというもの。ステージを組み、その上でクイズ大会を行い全校生徒を観客として集めて見てもらうものであり、視界はシカ部顧問である鵜飼先生が務めることになった。いや鵜飼先生もたいがいイカれてますね。この人も一貫してボケまくりです。
そうしてクイズ開始となるが、のこも餡子も出題の内容がまだよく分からないうちから早押しして、何故か出題内容を言い当てた上で正解を解答していく変態スタイルで、しかもその解答が虎子のプライベートを赤裸々に暴いて全校生徒に暴露していくという虎子には耐えがたい羞恥プレイの連続であった。しかも鵜飼先生がいちいち正答の証拠写真を掲げて更に虎子を羞恥に追い込んでいくという地獄のような状況となる。
そうして延々と虎子のプライベートが暴露されていく状況が続き、クイズの方は互角の勝負となる。すると餡子が鹿女が虎子にそんなに詳しいのは不自然だと怒り出し、何か不正があるはずだと激怒して、のこに山のようにクナイを浴びせて直接攻撃を開始して、クイズ大会をやった意味は無くなり、単に虎子はプライベートを無意味に暴露されただけという空しい結果となってしまう。そしてのこはクナイを全て変態的な動きで回避するが、餡子が投げつけたクナイが手元が狂って虎子に命中しそうになったところ、のこが咄嗟に虎子を庇ってクナイはのこの胸に刺さってしまう。
一同が唖然として、虎子が驚いて抱き上げるが、のこは「フランダースの犬」の最終回のネロみたいなセリフを遺して息絶えてしまい、何故かのこの身体からは変な煙が立ち上る。いや何やねんこの煙。一同は悲しみの涙に暮れて、そこに天から天使の羽根が生えた鹿が降りてきて、のこの魂を連れて天に昇っていく。まんま「フランダースの犬」の最終回ですやん。しかも「シーカー」とかいう歌詞の賛美歌みたいなのも流れてて大爆笑。この作品やたらこういうパロディが多い。
そうして天使シカに雲の上まで連れていかれたのこの魂は雲の上で鹿の神様と対面して、神様に思い切り後ろ足で蹴り飛ばされて地上にまで落下してきて身体に戻り、のこは生き返る。驚く一同の前でのこは胸に刺さったクナイを抜く。実はのこは罠から落とされた時に餡子が囮に使っていた鹿せんべいを拾って懐に入れており、その鹿せんべいがクナイが身体に刺さるのを防いでくれていたのだという。いやいや鹿せんべいはそんなに固くないからクナイなんか防げないし、そもそも刺さってなかったなら何で一度死んでたんだよと、もうツッコミが追い付かないアホな展開です。
しかし餡子は虎子を助けてくれたのこに礼を言い、怒りにかられて虎子を殺しかけてしまった自分は妹失格であり自分の完敗だと認める。だが、のこは餡子の鹿せんべいのおかげで虎子を守れたのだから餡子が命の恩人なのだと言い、餡子に良い友達になれそうだと告げる。それを聞いて急に餡子も友好的になり、のこのことを「のこたん」と呼ぶようになり、のこも餡子のことを「こしあん」と呼んで、2人は堅い握手を交わして友となるという全く理解不能な謎展開となり、一同は涙を流して歓喜します。まぁそういうカオスな感じで今回も終わり次回へ続きます。
菜なれ花なれ
第2話を観ました。
今回は涼葉を除くメインの5人が一緒に動画を作ろうという方向で動き出す話でしたが、具体的な方向性が固まる一歩手前ぐらいの状況で、皆それぞれが夢や目標があったり、抱えている問題があったりするのが見えてきました。まだ決定的なエピソードが来ていない印象なんですが、ストーリーが丁寧でキャラも魅力的なので既に十分にポイントは高いです。クール後半に進むにつれてどんどん盛り上がっていき最終話でクライマックスを描いてピークを迎えるタイプの作品なんでしょうからスロースタート気味なのだろうと思います。だから展開的にはもう少し抑えめの評価でも良いような気もするんですが、やはり個々のシーンの出来がとても良いので、まぁまだクール序盤ですからこれぐらいの出来でもSランク内でいいのだろうと思います。
今回まず冒頭では鷹ノ咲高校のチアリーディング部の部室の場面から始まります。8月の全日本大会の地区予選の出場メンバーを決める部内セレクションが行われることになったという話です。この鷹ノ咲のチアリーディング部については後で恵深の説明セリフもあって明らかになっていますが、部長の伊沢は2年生であり、部員は1年生と2年生だけであり、去年入学した伊沢たちが1年生だけで立ち上げて全国大会優勝を成し遂げた部活みたいです。そうして一躍強豪校となった鷹ノ咲のチアリーディング部の二期生として入部したのが今年入学したかなた達1年生であり、特に中学時代に全国優勝した経験のあるかなたは有望な新入部員であり、かなた本人も去年の全国優勝校である新鋭強豪校の鷹ノ咲で自分も全国優勝メンバーになろうと張り切って入部したのだろうと思われます。
前回の冒頭で描かれたのがおそらく、かなたが入部して最初の県内の大会だったのだと思われ、かなたは1年生の中でただ1人出場メンバーに選ばれていたようですが、失敗して怪我をしてしまったみたいです。前回の話を見た限りではかなたは元気に走り回ったりしており身体は万全のように見えました。それで現在は月1回で通院はしているらしく、怪我が完全に治っているわけではないらしい。おそらくチアリーディングの競技をするには万全ではないということなのでしょう。それとも、あるいは精神的な問題なのか、よく分かりませんけど、とにかく今はかなたは部長の伊沢の判断で部活に参加するのを禁止されているのだという。このあたり、先日の大会でのミスの原因なども明確に描かれておらず、ちょっとまだよく分からない。かなたのことを心配している先輩の華が「ホントにあいつは他人のことばっかり」とか言ってるし、かなたが跳べないことにはやはり精神的なことやチーム内の人間関係なども関わっているように思える。まぁとにかく先日の大会のミスが原因となっていることだけは間違いないといえるでしょう。
そのかなたは前回のラストシーンで、涼葉を追いかけまわした挙句、弾みで高く跳んで着地することが出来ました。その動きが先日の大会でかなたがミスをした時の演技と同じ動きであったからなのか、かなたは「飛べたよ」と感激して涙を浮かべていました。ここからその場面の続きが描かれ、涼葉がどうして自分を追いかけまわしたのかとかなたに問い質す。そして、自分のパルクールしている姿を勝手に動画に撮って配信に上げて金儲けしようとしている悪質な配信者だと決めつけて迷惑だと言う。つまり、涼葉が前回の話でかなたや杏那たちに冷淡な態度であった理由は、彼女らを迷惑配信者だと思い込んでいたからだったのです。そして、そう誤解してしまうほど、涼葉が普段からそういう迷惑配信者の被害に遭っていたということも分かる。
そして涼葉はそんなかなた達と詩音が仲間だったということを憤っている様子です。つまり、涼葉は同じ学校の詩音までも悪質配信者の仲間だったのだと誤解して腹を立てていた。それで前回、涼葉は詩音に冷淡な態度をとっていたのです。だが、かなたが今回こうして涼葉を追いかけまわした理由はまさにそれだったのです。かなたは単に自分の知り合いだった詩音がたまたま校門前で出会って親切で涼葉との仲介をしようとしてくれただけなのに涼葉に誤解されてしまったことに気付き、詩音のためにその誤解を解きたくて涼葉を追いかけていたのです。
それでかなたが涼葉にそのことを伝えると、涼葉はちょっと決まりが悪そうな顔になる。涼葉はかなたが詩音に馴れ馴れしい様子であることにも腹を立てていたようであり、どうやらもともとは詩音のことを嫌いではなく、むしろ好きだったみたいです。だから詩音に対して腹を立てていたのは悪質配信者の仲間だと誤解していたということもあったが、外部の子と仲良さそうにしているのを見てちょっと嫉妬する感情も混じっていたようです。だから、そんな詩音に対して誤解して冷たい態度をとってしまったことを涼葉は反省し、少し焦っているようでした。
かなたの方は詩音の誤解さえ伝えることが出来れば目的は達したので立ち去ろうとしますが、涼葉はかなたがそれだけのために自分を追いかけていたのだと知り、かなた達が悪質配信者ではなかったことにも気づきます。それで「それだけのために、あの坂を跳んだの?」と問いかける。それを聞いてかなたは改めて自分が飛べたのだと実感して喜ぶ。すると、そこにチアリーディング部のグループチャットで全日本大会の予選のメンバーを決めるための部内セレクションの案内が回ってくる。
そして場面は翌日の恵深の家でかなたと詩音が遊びに来ている場面となり、詩音は昨日たまたまかなたが涼葉を追いかけて高く跳んだ場面を見ていたので、その話をする。詩音はどうやらかなたの跳ぶ姿を見て何か感じ入った様子ですが、恵深はかなたが変なことをしていると思ってビックリします。また、ここで恵深も鷹ノ咲のチアリーディング部に憧れていて、現在は足の病気で高校に通えていないが、病気が治ったら鷹ノ咲に編入してチアリーディング部に入ることを目標に据えて通信教育を受けていることが判明します。
つまり、どうやら恵深の脚が動かない病気は決して治らないものではなく、いずれは治るものみたいです。そして恵深は足が動くようになれば自分もかなたと一緒に鷹ノ咲のチアリーディング部に入って、かなたと一緒に高校でも全国大会優勝を成し遂げるという約束を果たそうと考えているようです。そのためにリハビリも勉強も頑張っている。恵深がそんなに頑張ることが出来るのは、かなたが一歩先に鷹ノ咲のチア部に入って頑張っているからであり、自分もそんなかなたに早く追いつきたいと思っているからでした。
ところが、そういう恵深の想いを聞かされると、かなたは複雑な想いを抱いてしまう。本当は自分は鷹ノ咲のチア部に入ってすぐに大会で失敗してしまい、それ以降は上手く跳べなくなってしまい練習への参加も禁じられてしまっている。部内セレクションだって参加させてもらえるかどうか分からないし、そもそもまだ本番でちゃんと跳べるかどうか自信も持てない。そんな自分の現在の情けない状況を恵深に言ったら、せっかくリハビリや勉強を頑張っている恵深のやる気を挫いてしまうかもしれないと思い、かなたは恵深に本当のことを言えずにいた。
すると、かなたのスマホに杏那から連絡があり、配信の企画を考えたので今から会いたいと言ってくるので、恵深の家に来てもらうことにした。そうして杏那と隠花がやってきて、恵深とは初対面となりますが、実は隠花の家は仏具店であり、恵深の家の寺とは商売上の付き合いがあったみたいです。そうして、詩音と恵深は杏那たちのやっていることがイマイチ何なのか分からないまま、かなたと一緒に杏那と隠花の企画の話を聞く羽目となる。まぁそもそも、かなたもよく分かっていなかったのだが、ここでようやく杏那と隠花のやっている動画配信が音楽チャンネルであることが判明する。
ただ、杏那は別に音楽以外の何でもいいみたいで、思いついた企画もニンニク増量のギョウザを喰うとか、音楽にあまり関係の無いものだった。そうしてワイワイ言ってるうちに、実は隠花が御前嘴高校ではチア部に所属していることが分かる。ただ、鷹ノ咲のチアリーディング部みたいに競技としてチアをやっているのではなく、あくまで他の運動部の応援をするチア部らしい。それを聞いてチアの話題で盛り上がり、恵深が杏那にチア部といっても競技をやったりダンスをやったり応援をやったり色々な活動があるのだということを説明します。すると杏那はチアに興味が湧いてきたようで、いきなり次の音楽チャンネルの動画の企画はチアを絡めたものにしようなどと言い出す。
それは「オリジナルで曲を作って、それに合わせて衣装も揃えて皆でチアをやって、見てもらった人を応援して元気にする」というものだった。それで杏那はさっそく模擬的に隠花に歌いながらチアダンスをやってもらったりして、かなたにも何か演技をしてみてほしいと言うが、かなたはあまり乗り気ではない様子。やはりチアとなると心に引っかかるものがあるからなのですが、恵深はさっきまで乗り気だったかなたがチアの話になると急に元気が無くなったのを見て不審に思います。
そして翌日、桜城女学園では涼葉と詩音が鉢合わせしますが、詩音は先日、涼葉に冷たくされたので気まずい様子で、涼葉は誤解して詩音に冷たい態度をとってしまったことを謝りたいのだが、上手く切り出せずにそのまま2人は気まずいまま別れてしまいます。一方で鷹ノ咲ではかなたがチア部の自主練のために開放されている体育館で1人でセレクションに向けての練習に臨もうとしていました。やはり恵深が「かなたが頑張ってるから私も頑張れる」と言ってくれたので自分も恵深のために頑張らなければいけないと思い、再起しようと決意したようです。しかし、そんなかなたに先輩の華はセレクションを辞退するようにと厳しい言葉を浴びせる。そして、かなたを下で支えてくれたメンバーに謝るようにと言う。ちょっと詳しいことは分かりませんが、華はかなたにはセレクションに参加する資格は無いと言いたいみたいです。やはりかなたがチア部で練習に参加させてもらえない理由は、怪我だけではなくて人間関係の問題があるみたいです。
そういうわけで、かなたは自主練も出来ず、放課後も早く帰ってまた恵深の家に寄ってウダウダしますが、恵深はそんなかなたの様子を見て、セレクションも近いはずなのに練習もせずにどうしたのだろうかと心配します。そうしていると、杏那たちもやってきて、例のチア動画の企画会議が恵深の家で行われます。なんだか、なし崩しに恵深も詩音も企画に参加することになっており、恵深なんかはチアの衣装選びに精を出したりしています。また、恵深の家がお寺で敷地も広いので周囲の迷惑にもならないということでミーティング場所になったみたいです。
そうして恵深の家にかなたと杏那と隠花と詩音が集合しますが、詩音に謝りたくてなかなか切り出せない涼葉も詩音の後を尾行してきた流れで、5人が集まる恵深の部屋の外にある樹の上に登って、部屋の中の様子を窺っていました。そうしてミーティングではまず杏那がさっそくチアで踊るための曲を用意してきたと言って、素晴らしい曲を披露してくれるが、それは去年のグラミー賞を取った有名な曲であり、音源として使用するのはNGなので却下となる。ただ、最初はその曲と分からないぐらい見事なアレンジが施されており、どうやら杏那は楽曲のアレンジや編集が得意みたいです。さすがに音楽系のチャンネルをやりたいと言い出すだけのことはあるというところでしょう。
しかし結局は楽曲使用許可が下りずにボツとなってしまったのですが、そこまでやってのける杏那の行動力の凄さを見て詩音は何か感じ入った様子であり、自分のスマホを差し出して、そこに入っている曲を使用出来ないかと言って皆に聞かせてくれた。それは「スロウスターター」というタイトルのピアノ曲で、とても綺麗で良い曲でした。詩音は「昔、趣味で作った曲」だと説明したが、杏那は趣味レベルではないし現在のセンスで作られた曲だとすぐに看破して、詩音は作曲の勉強をしているのだろうと指摘する。それを聞いて、詩音は実はシンガーソングライターに憧れているのだと打ち明ける。しかし同時に「なれないことは分かっている」とも言う。それで皆は、こんな良い曲が作れるのならば詩音はシンガーソングライターにだってなれるんじゃないかと不審に思います。
だが、杏那がこの「スロウスターター」という曲には歌詞があるはずだと指摘して、歌ってみてほしいと詩音にリクエストすると、詩音は急に挙動不審になり、遂に進退窮まって「笑わない?」と皆に確認すると、意を決して歌い始める。すると詩音は酷い音痴であることが判明し、だからシンガーソングライターになれないなどと言っていたということが分かる。だが、かなた達は詩音との約束通り、決して笑ったりはせず真面目に詩音の歌を聴いてくれた。しかし、そうしていると、室内の会話を聞こうとして身を乗り出していた涼葉が樹から落ちてしまい、その物音に驚いたかなたが障子を開けて庭を見ると、涼葉が落っこちていた。それを見て、詩音は自分の音痴な歌が涼葉に聴かれてしまったと思い、慌ててその場から逃げ出して帰ってしまった。そして翌日、詩音は学校で涼葉と会っても気まずくて避けてしまい、かなた達とも連絡にも返事せずにやり過ごしてしまった。そんな詩音を涼葉もかなた達4人も心配するが、詩音はそんな自分を深く反省した。
詩音は子供の頃から非の打ちどころの無い良い人であることを周囲に期待されて、その期待に応えなければいけないという重圧の中で生きてきたので、自分のカッコ悪いところを他人に見せることが怖くて避けていた。だから音痴であることを必死で隠していて、人前で歌うことが出来なかった。そして、ピアノの先生に作曲のやり方を教えてもらってから作曲が楽しくなって秘かにシンガーソングライターに憧れていたのだが、人前で歌えない自分がシンガーソングライターになどなれるわけがないと思い、その夢は誰にも打ち明けず封印していた。
だが、そんな自分が嫌になり、夢に向かって進めるようにという自分に向けての応援歌のつもりで「スロウスターター」を作り、かなた達が笑わずに聞いてくれるというので勇気を出して歌うことが出来た。それで何か吹っ切れて、夢に向かって一歩踏み出せたような気がした。しかし涼葉に聴かれてしまったと知って慌ててしまった。それは、詩音が涼葉に「谷崎さんって本当にいい人なのね」とキツい口調で言われたことを気にしていたからでした。
涼葉はその言葉は単に詩音のことを「良い人」だと思っていたのに悪質配信者とグルだったと誤解して腹が立って嫌味で言っただけだったのですが、詩音は自分の本質的な弱さを見透かされたように感じていたのです。完璧な良い人を演じて表面を取り繕うことに汲々としていて自分の弱さを見せることが出来ない情けない人間だと見透かされているように思えて気後れしてしまった。だから、そんな涼葉に音痴という弱点を知られてしまいパニックになって逃げだしてしまった。
だが詩音は、だからこそ逃げてはいけなかったのだと反省し、かなた達にメッセージを送って、自分は今まで夢に向かって進むことが出来ない人間だったと打ち明けて、その上で「皆の前で歌うことが夢に向かって進める自信を持つことが出来たように思えた」「まだまだ拙い私だけどこれからも皆に協力していきたい」「ずっと足踏みしていた夢に一歩踏み出したい」という想いを伝えたのでした。
その詩音からのメッセージを受けて、恵深は自分も「病気を治して鷹ノ咲に入ってかなたと一緒にチアをやる」という夢に向かって一歩ずつ進んでいこうと改めて決意し、かなたも詩音から勇気を貰い、「また絶対に飛べるようになって、恵深と一緒に全国優勝するという夢を叶えるんだ」と決意した。そうしてかなたは自主練を開始し、チア部の伊沢部長に頼み込んでセレクションに参加させてもらえるようにして、鷹ノ咲でチアを続けて恵深が来るのを待とうという想いで一心不乱に自主練に励んだ。そうして再び飛べるようになり、もう大丈夫だと思ってセレクションに挑んだのだが、かなたは結局はまた大会の時のミスが脳裏にチラついて転倒してしまう。そうして伊沢にしばらく部活を休むようにと言われてしまい、万全になるまで焦らないようにと言い渡されてしまう。今回はそういうところで終わり次回に続きます。
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで
第2話を観ました。
今回は前回のラストの続きで灯河が廃棄ダンジョンで魔物と戦う場面から始まります。灯河のレベルでは状態異常スキルを使える回数も僅かだというのに魔物は山ほど迫ってきてもう絶体絶命の状況となってしまうが、最初に毒を食らわせた魔物がようやく死んで、それによって灯河の経験値が増えてレベルが上がり、ポイントが回復してスキル発動回数も増える。そうしてまた魔物の動きを封じたり眠らせたりしてから毒を与えて、ギリギリ戦っているうちに魔物が死んでいき灯河の経験値が増えていってレベルが上がって、というのを繰り返していき、そうして何日も戦い続けていくうちに灯河のレベルがどんどん上がって魔物をどんどん殺せるようになっていき、遂には灯河はダンジョン内の全ての魔物を虐殺してレベルが膨大に増えていった。
そうして魔物とはいえ生き物を一方的に嬲り殺していくうちに、灯河はきっと自分の心は耐えられなくなるだろうと思っていた。だが、不思議と罪悪感は湧くことなく、自分には優しさが完全に欠落していることに灯河は気づく。子供の頃から殺されかけるような虐待を受けていた灯河は、自分を虐待する両親を殺さなければ自分が殺されると思い、殺意を抱いて成長した。だからもともと灯河は優しさなど持ち合わせてはいなかったのです。しかし、伯父夫婦に救い出されて普通の暮らしを与えてもらって以降は、灯河は「普通」というものに憧れて手放したくなくて、必死に「普通」になろうと努めた。だから学校でもとにかく普通のモブとして生きるようにしていたのであり、灯河自身そうすることによって自分は普通の人間になれたのだと信じていた。だが、どうやらそうではなくて、自分は親に虐待されて親を殺すことばかり考えていた最悪の人間のまま何にも変わっていなかったのだと思い知らされた灯河は絶望した。
その後、静かになったダンジョン内で出口を探して彷徨った灯河は、ダンジョン奥の様々な部屋の中で冒険者の遺骸を多数発見し、彼らの遺した装備や宝物や魔術書などを手に入れた。しかし、その死んだ冒険者の遺物を見ると、どうやらかなりの実力者が多いようでした。女神は役立たずの勇者を廃棄するダンジョンだと言っていたが、それはどうやら嘘のようでした。そもそもあの魔物の群れを突破してダンジョンの奥にまでは辿り着いている彼らが役立たずの戦士であるはずがない。そうして最後に灯河が見つけた遺骸は当時の最強の魔術師の遺骸であり、彼の遺したメモによれば女神にとって目障りな存在となったためにダンジョンに落とされたらしい。つまり女神は自分にとって障害となりそうな者をダンジョンに落として排除していたのです。ならば灯河も女神にとって実は脅威となり得る存在だったということになる。それもそのはずで、その遺骸となっていた最強の魔術師は、灯河と同じ状態異常スキルの持ち主だった。
つまり状態異常スキルを極めた者は女神を倒せる可能性があるということになる。だが古の最強の魔術師はダンジョンに落とされ、そして生還出来なかった。つまり、このままでは灯河もやはりダンジョンから脱出することは出来ず女神に復讐することも出来ないということになる。それだけの決定的な仕掛けがこのダンジョンにはまだ残されているのです。それがダンジョンの出口を守るボス魔物である「魂喰い」であった。その魂喰いは全く攻撃できる隙が無く、今まで自分が殺した冒険者を再生して差し向けて敵を苦しめることに喜びを見出す怪物であった。この魂喰いに灯河は追い込まれてしまうが、人間的な優しさの欠落した灯河にはこの精神攻撃は通用せず、灯河は苦しんでいるフリをして魂喰いを油断させて状態異常スキルで惨殺して勝利した。それは灯河が最悪の悪人であるゆえの空しい勝利であったが、それでも魂喰いに殺された冒険者たちの魂はこれで解放され、彼らは口々に灯河に感謝して今後の戦いを激励してくれた。その言葉を受け取って灯河は前に進むことが出来て、遂にダンジョンから外に出ることが出来た。そういうところで今回は終わり次回に続きます。