2024春アニメ 5月27日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年春アニメのうち、5月26日深夜に録画して5月27日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

響け!ユーフォニアム3

第8話を観ました。

今回は夏合宿のエピソードでしたが、3日間ある夏合宿の初日である8月18日と、2日目である8月19日の朝8時までが描かれました。夏合宿自体はまだ2日目と3日目のほぼ丸2日は残っていますから次回が夏合宿エピソードの後半となるのか、それとも夏合宿は今回までの描写となり、次回は夏合宿終了後から一気に8月28日の関西大会まで描くのか、あるいは次回で夏合宿の後半と関西大会をまとめて描くのか、どうなるかは分かりません。ただ夏合宿の練習そのものは今回も描かれましたし、次回に同じような普通の練習風景ならば別に描く必要は無いでしょう。今回描かれた最重要要素は夏合宿そのものではなく、夏合宿の初日の夜に実施の第2回オーディションで関西大会のメンバーを決めるということなのであり、そのオーディションに向けての動きと、オーディションが終わり結果発表を待つ様子、そして今回ラストの翌朝のオーディション結果発表の場面ということになります。ですから当然、もし次回に夏合宿の続きが描かれるとするなら、それはオーディションの結果発表を受けての各自の様子が描かれることになるのでしょうけど、それは別に夏合宿終了後の学校に戻っての練習風景の中で描かれてもおかしくはない。しかし、いずれにしても今回のオーディションの結果発表から28日の関西大会までの間にひと悶着が無いはずはなく、次回それが描かれることになるのは間違いない。それぐらい衝撃的な結果だったのであり、いよいよここから物語が怒涛の展開を迎えるのだろうということは理解できました。

まず、そもそもどうして関西大会前に夏合宿をするのか。これは滝先生が赴任してきた2年前から始まり、その後は恒例行事化しているものですが、2年前に合宿することになった理由は、初めて北宇治が府大会を突破して関西大会に進出することになり、関西大会突破のためには更なるレベルアップが必要だったからです。それで関西大会前に合宿をして練習時間を増やして、滝先生の知人の各パートのプロ奏者を講師として招き、集中練習で一気にレベルアップを図ったのです。それぐらい関西大会は難関だということなのですが、難関という意味ではもちろん秋の全国大会の方が上です。

ただ、全国大会は一旦期間が開いて10月に実施ですから、その間に練習次第で十分にレベルアップは可能です。しかし関西大会は府大会の後、1ヶ月も経たないうちにありますから、その間に急激にレベルアップするためには通常の練習だけでは足りないので、どうしても合宿が必要となったわけです。それで根本的な話ですけど、どうしてそんなにレベルアップが必要だったのかというと、要するに北宇治のレベルが低かったからです。

強豪校ではなかったので中学時代に実績を上げた生徒があまり集まらず、初心者が多い。秋の全国大会ならば初心者でも練習を重ねてレベルアップは望めますが、夏の関西大会となると、春に新入生として入ってきた初心者のレベルアップはなかなか難しい。だから合宿で出来るだけレベルアップさせる必要があるわけです。そして、そうやってせっかく鍛え上げたコンクールメンバーも大会が終われば3年生は引退して居なくなり、翌春に入学してくる1年生の多くはまた初心者ということになってしまい、またイチから鍛え直さねばならなくなる。そして夏には容赦なく府大会、関西大会が待っている。それが高校の部活動における吹奏楽の宿命です。

北宇治も2年前に府大会を初めて突破して以降は関西大会は常連校となったが、全国大会への切符が3枚しか無い関西大会においてはまだせいぜい中堅ぐらいの立ち位置です。2年前に関西大会を突破できたのは奇跡的に凄い演奏が出来たのもあるが強豪校がミスで自滅したからというのが大きく、実力で勝ち進んだわけではない。だから全国大会では銅賞に終わった。ですから当然、全国で吹きたい中学生は北宇治ではなくもっと強豪校に進学する子が多いので、相変わらず北宇治の新1年生は初心者が多い。一方で強豪校は1年生も上手い子が多いのでそのぶん余裕があります。「全国大会金賞」という目標を掲げてはいますが、現実には今の北宇治にとって最大の難関は関西大会だといえます。

実際、去年は関西大会を突破できなかった。それを去年の中学3年生は見ていましたから、その子たちが進路を決める際にそのことは当然参考にします。そうなるとやはり上手い子は北宇治を敬遠しがちになり強豪校に流れてしまう。だから今年の新入生は割と初心者が多めです。例えば一昨年に北宇治が全国大会に進んだのを見て進路を決めた中学3年生は奏の代ですが、奏や求や梨々花や美玲や夢など上手い経験者が多めでした。しかし、そのメンバーを加えても去年は関西大会を突破できなかった。ならば去年の関西大会敗退によって1年生のレベルが1年前と比べて下がっている現在の北宇治にとって関西大会突破は容易ではないことは明白といえます。だからこそ夏合宿は重要なのですが、夏合宿でレベルアップしても関西大会突破を目指すのは決して甘い状況ではないということは皆分かっています。

とにかく今は関西大会に向けて士気を上げるためにネガティブなことは誰も口にはしませんけど、甘くないことは分かっている。つまり、関西大会で終わるかもしれないと思っている。だから「オーディションは3回実施する」とか言っていても、それは全国大会に進出出来ればという前提の3回目ですから、もしかしたらこの夏合宿初日の夜の第2回オーディションが今年の最後のオーディションになるかもしれないということは全員分かっています。府大会前のオーディションで落ちた時は「どうせ関西大会前にオーディションがあるからそこで受かればいい」と思えた。だが全国大会に進めるかどうかは不透明なので、これがラストチャンスであり、次はもう無いかもしれないと皆思っている。特に3年生にとっては高校生活最後のチャンス、いや、高校卒業後に楽器をやめる子が多いので、人生最後のチャンスとなる子の方が多い。いやプロ奏者になるとしても、高校での吹奏楽のような場は人生ではもう巡ってはこない。みんな、そういう気持ちでこの日を迎えている。もし、今回をラストチャンスにしたくない、3回目のチャンスを作りたい、そう思うのならば、それは今回コンクールメンバーに選ばれた者たちが掴み取るしかないのです。落ちた者は選ばれた者にそのチャンスを作ってもらえるよう祈るしかない。そういう運命の日を迎えたのだという前提で今回のエピソードを見ていくことになります。

今回のサブタイトルは「なやめるオスティナート」となります。「オスティナート」は「同じパターンを反復する」ということを意味する音楽用語で、今回のエピソードは久美子と真由のやり取りが主に描かれましたが、そのやり取りがこれまで何度も繰り返されてきたことの反復になってしまっていて、そのことが2人の悩みを生み出しているという意味なのか、久美子あるいは真由の抱えている悩みによってそうしたやり取りが延々と繰り返されることになってしまっているのか、まぁそんな感じの意味合いのサブタイトルなのでしょう。あるいはもっと単純に、2回目のオーディションそのものが一種の「反復」なのであり、その結果あるいは過程が悩ましいものであったという意味なのかもしれないですね。

今回はそういうわけで夏合宿の開始の場面から始まり、お盆休み明けの8月18日、北宇治の吹奏楽部の部員たちは例年と同じ施設にバスでやってきて、3日間の夏合宿が始まります。ただ、今年はこの日は単なる夏合宿の初日ではなく、運命の第2回オーディションの行われる日でもある。そのせいが、心なしか部員全員、例年の夏合宿初日に比べてよりいっそう緊張感が漲っているように見えます。

そうしてまずは全体練習を行う広い研修室に椅子を並べる作業をしていると、久美子の傍に真由がやってきて食事の時は一緒に食べたいと言ってくる。そして久美子が忙しそうにしているのを見て、何でも手伝うとも言ってくれる。久美子のためなら何でもすると真由は言ってくれる。それに対して久美子もにこやかに対応していて、どこからどう見ても仲の良い2人にしか見えないが、久美子は内心ちょっと複雑です。お盆休みにプールに行った時の真由との会話内容が引っかかっているからです。

あの時、真由は「私は自分というものがなくて、相手が喜ぶことに合わせているだけ」と言っていた。つまり、こうしてにこやかに話しかけてきているのも、何でも手伝ってくれるのも、自分を喜ばせるためにやっているだけであって、真由本人が本気で望んでいることではないのかもしれないと久美子は思った。そう考えると真由の本心が見えなくなってきて、どうも不気味に思えてきてしまう。相手が本心から自分を好きでいてくれているわけではなくて、表面上合わせているだけだと思うと、やはりあまり良い気はしない。ただ、久美子がそういう感情を真由に抱いてしまっていることを真由に告げるのもどうも憚られる。何故なら真由本人が自分のそういう性格が他人に嫌われるだろうということをやけに気にしているからだ。

だから、久美子の方が真由に気を使って、真由の自分への言葉を全て本心からの善意だということにして受け止めるしかなかった。少なくとも「皆に嫌われたくない」というのは真由の本心なのだから、言い換えると自分に好かれたいと思って善意を示してくれているのだと思えば、久美子もそんなに悪い気はしなかった。真由は自分が皆に好かれてはいないと思い込んでいて、どうも皆と一線を引こうとしがちで、久美子がそんな真由の気持ちを解そうとしてもあまり効果は無いようだった。そういう状況ですから、少なくとも自分は真由を嫌いにならないようにと久美子は努めており、そんな久美子の想いを知ってなのか、真由も久美子に他の人に対してよりは親近感を示してくれているようだった。

それに、真由のそういう性格のおかげで、久美子の心配していたオーディションの問題はなんとかなりそうだと思って久美子は安堵はしていた。一時期は「オーディションを辞退したい」などと言っていた真由だが、「オーディションにはあくまで本気で臨んでほしい」というのが久美子の意思だと知って、とにかく相手の望みに合わせて行動する真由は、久美子がそう望むのならという理由でオーディションでは本気で吹くと言ってくれていた。理由はともかく、真由が本気で吹いてくれるのなら、北宇治の方針との齟齬でこれ以上揉めることもなくなるし、全体のレベルアップに繋がる。自分としても本気の真由と競い合う方が張り合いがあって良いと久美子には思えた。

そうして合宿での練習が始まり、例年と同じようにパーカッションの指導担当の橋本先生、木管の指導担当の新山先生が部員たちに挨拶し、各パートに分かれての練習が始まります。低音パートの練習場では、練習の合間に今晩の第2回オーディションの話題となります。ここでチューバのすずめがいっそ5人全員合格すればいいとか言い出しますが、それはさすがに多いだろうと葉月は言う。現在チューバのコンクールメンバーが3人であり、第1回オーディションでは葉月と美玲とすずめの3人が選ばれた。この結果について、初心者のすずめが選ばれて実力で勝るさつきが落ちるのは納得できないと美玲が久美子に抗議したのは前々回において描かれました。

その結果については、選ばれたすずめ本人も「自分よりも上手いさつき先輩が選ばれないのはおかしい」と素直に疑問には思っているようです。ただ自分も選ばれて嬉しいし、楽器の編成のこともあまりよく知らない素人の強みもあってか、いっそチューバを5人にして全員合格でいいんじゃないかなどと能天気なことを言っているのです。それを葉月は一笑に付したわけだが、そこに緑輝がチューバ5人編成を見たことがあると口を挟む。美玲も見たことがあると言い、それを聞いて奏が意地悪そうな顔をして「最近では龍聖ですね」と言い「ね?月永くん?」と、求に同意を求める。龍聖の顧問は求の祖父の月永源一郎先生なのだから、当然求もそのことは知っているはずだろうと奏は言っているわけですが、これは求が「月永」という苗字で呼ばれることや祖父との関係に触れられるのを嫌がっていることを知った上で意地悪をしているのです。

だが、求は第4話で既にそういうわだかまりを解消しているので、以前のように奏に対してキレることもなく、平然と「そうだね、祖父ちゃん低音しっかりしてるの好きだから」とにこやかに応じる。それで奏はつまらなくて「ええ~?」と憮然とするので、求は「なんだよ」と困ってしまう。だが、求の隣にいた緑輝は求が龍聖の顧問の孫であることを皆に知られるのを嫌がっていた事情を知っているので、求がその件についてふっきれた様子であることに違和感を覚えます。緑輝と一緒に求の抱える問題について知った久美子は求と話をして、求が祖父との問題を解決したことを知っているので求の態度に違和感は感じないのですが、久美子が緑輝に求の問題が解決したことを伝えていないので、緑輝だけが求の態度に違和感を覚えることになってしまっているのです。では、どうして久美子が緑輝に求の問題が解決したことを伝えていないのかというと、求が緑輝に自分が亡き姉の想いを継ぐために北宇治で吹奏楽をやっているということを知られたくないと言っていたからです。それは求が緑輝に亡き姉の面影を見ていたからなのですが、そうした求の気持ちを汲んで久美子も緑輝に求の問題が解決したことを伝えていなかったので、緑輝だけが違和感を覚える羽目になったのだといえます。

つまり、あの第4話のラストの緑輝と求の2人の美しいエチュードで完結した話だと思っていたのですが、どうやらそうではなくて、緑輝は結局は求の悩みを相談してもらえないままだと思い込んでいて、表面上は立ち直ったように見えて未だ求の悩みも解決していないものだと思って心配していたみたいです。一方で求も緑輝が自分のことを心配していることは分かっていたのに、それに対して冷たい対応をしてしまったことをずっと気にはしていたようです。そんな感じで2人の間には何となく微妙な隙間が生じていたようです。今回の冒頭の合宿場に向かうバスの中でも求が浮かない顔をしている描写がありましたが、あれはおそらく、この合宿で思い切ってこれまでの経緯や自分の考えていたことを緑輝に打ち明けようと思い詰めていたのでしょう。

それは後の方の場面に繋がるのですが、ここではそうした奏と求のやり取りから緑輝が違和感を覚えた直後に、外から麗奈の吹くトランペットの音が聞こえてくる。それは自由曲の「一年の詩」の第3楽章のソロパートでした。トランペットとユーフォニアムのソリの掛け合いがある部分です。その音を聴いて、思わず久美子の指も麗奈の奏でる音に合わせてユーフォニアムのバルブを押さえたりして、奏は久美子に「久美子先輩と高坂先輩のソリなら全国に行けますよ」と言ったりする。その様子を久美子の隣で見ていた真由は、久美子が麗奈とソリを吹いて全国大会に行きたがっていることを知ります。

これまで真由は、久美子が実力主義のオーディションにこだわって北宇治の吹奏楽部の実力を上げて全国を目指している理由は、あくまで久美子が部長であることや、北宇治の部員として皆のことを考えてのことが理由だと思っていた。しかし、それだけが理由ではなくて、久美子個人が全国大会で麗奈という親友とのソリを吹いて高校吹奏楽を終えたいと思っているのだということを知ったのです。そのことが「久美子の望むことは何でもしてあげたい」と思っている真由の心に微妙な変化をもたらす。

この後は午後は全体練習の場面となり、それが終わって夕食の場面となります。ここで食堂で久美子の横に座った奏が、久美子と真由が一緒に食事を摂る約束をしていると聞くと「さすが黒江先輩、抜け目が無い」と揶揄します。奏は真由の「誰とでも仲良くしたがる性格」を見抜いていて、それを八方美人と見て、どうも信用出来ないと思っているみたいです。だが久美子は真由が悪意をもって八方美人をしているわけではなく、他人の喜ぶことが分かってしまうゆえに、誰からも好かれないという不安から逃れるために誰にでも合わせてしまっているだけだと知っていますから、奏のように悪意的には解釈しません。

そこに真由がやってきて席に着き、奏は真由に嫌味を言って席を外します。久美子は奏に呆れつつ真由に「誰にでもあんな感じだから気にしないで」と結構ヒドいことを言って奏をフォローする。ただ真由は「自分は他人に好かれていない」と思い込んでいる人間なので、むしろ自分に敵意むき出しの奏のことを「裏表が無くて好き」と褒めたりするので、どうにも重症です。そうして2人は昼食のカレーを食べ始めますが、真由は急に「久美子ちゃん、ソリ吹きたい?」と質問してくる。それで久美子は何となく気になって真由に話しかけようとしますが、そこに麗奈がやってきて食事の後でソリの練習に付き合ってほしいと言われたので、きっかけを失ってしまい、その後は真由とその話の続きはせずに終わりました。

そうして夕食後、外で麗奈と2人でソリの部分の練習をしましたが、どうやら麗奈は久美子の方を心配して練習に誘ったようでした。練習の時に久美子は滝先生に注意される場面が多かったと麗奈は指摘し、一方で真由は全く滝先生に注意されないということを麗奈は心配していた。このままでは久美子ではなく真由がソリに選ばれてしまうのではないかと麗奈は心配しているのです。それを聞いて久美子は「真由ちゃん、上手いからね」と苦笑する。しかし麗奈は「上手いというより、勘が良い」と意外なことを言う。「滝先生の求める音をすぐに理解して、それに合わせて吹くことが出来てる」という麗奈の評を聞いて、久美子は真由という演奏家の本質を知った気がした。

単純な技術では久美子と真由はそんなに差があるわけではない。久美子が滝先生に注意されている部分だって別に大きなミスをしているわけでもない。ただ久美子が正しいと思ってやっていることが滝先生の求めるものとズレがあるだけなのです。だが、真由は「自分というものがない人間」なので、とにかく自分なりの解釈などせずに、「相手の喜ぶことに合わせてやるだけ」なのです。それを真由は人間としてダメなことであるかのように言っていたが、それは演奏家、特に合奏においては際立った能力といえた。指揮者の求める音を瞬時に察知してそれに合わせることが出来るのです。麗奈やみぞれにような圧倒的な技術を見せつける才能はむしろソロ奏者向きの才能であって、合奏においてはむしろ真由の才能の方が最強なのかもしれない。真由は「私、合奏が好き」と言っていたが、まさに「合奏」の申し子といえる才能の持ち主だったのだ。もちろんソリのパートといえども合奏の一部である以上は、演奏の良し悪しだけではなく、滝先生の求めるものを実現できる真由の方が分がある。そういうことを麗奈は指摘しているのです。ただ、それでも麗奈は「私は全国でも久美子と吹くつもり」と言って激励してくれる。

その後、夜には第2回オーディションが行われるのだが、皆その前に風呂に入り、久美子も風呂に浸かりながら真由の特異な才能のことを考えて脅威を覚えて、やはり風呂を上がってから最後にもう少し練習しようかなどと考えて、脱衣場で服を体操着を着てから髪を乾かしていると、そこに風呂に入るために真由がやってくる。すると真由は少し考えこんで、それから久美子に向かって「やっぱり辞退しようか?」と言い出す。

久美子は何となく真由がそんなことを言い出すんじゃないかと思っていたので、そんなに驚きはせず、冷静に「どうして?」と問い返す。そして、お盆休み明けはオーディションは本気で吹くと言っていたのにどうして意見がまた変わったのかと問いただす。それに対して真由は、久美子がソリを吹きたがっていることを知ったからだと答える。久美子が本気で吹奏楽部全体のことを考えて全体のレベルアップのためにオーディションに本気で吹いてほしいと言っていると思ったので真由はその想いに応えたいと思っていた。だが、本当は久美子は個人的にソリを吹きたいと思っていたのだと知ってしまったので、真由は自分のせいで久美子がソリを吹けなくなるようなことは避けたいと考え直したのだ。

久美子自身だけじゃなくて、奏や麗奈も久美子がソリを吹くことを望んでいた。きっと部員全員が一番頑張ってきた部長の久美子がソリを吹くことを望んでいる。久美子を差し置いて自分がソリを吹くことを望んでいる部員なんか1人もいない。だから自分が辞退することが部員みんなの望みを叶えるために必要なことなのだと真由は言いますが、久美子は「違うよ」と言い返す。「一番上手い子が吹く。それが北宇治だよ」と強調する久美子に対して、真由は「それは建前でしょ!」と声を荒げる。そして、「いきなりやって来た転入生が今まで頑張って来た部長のソリを奪ったら!」と感情を爆発させる。すると、その真由の感情の爆発に影響されて気持ちの高ぶった久美子も、麗奈に真由の才能を指摘されてから感じていた怯えのような感情を刺激されて過剰に反応してしまい、立ち上がると「それって、辞退しなかったら真由ちゃんが選ばれるってこと!?」と声を荒げてしまう。

この場面、久美子が声を荒げたことの方の印象が強いが、よくよく考えたら真由の態度もかなり異様です。もう何度も久美子とこういうやり取りを繰り返しており、久美子の方針は分かっているはずなのに、それでも久美子の言うことに対して不信感を抱いて「それは建前だ」と決めつけるというのはちょっとおかしい。やはり真由の過去に何かがあったのではないかと考えてしまう。それは現時点では全く想像できないし、もしかしたら何も無いのかもしれないが、今後のエピソードでまだまだ真由というキャラの掘り下げはあるはずだと考えると、まだ明かされていない過去があると考えた方が自然でしょう。

ただ、確かなことはこの場面の真由はだいぶ葛藤しているということです。単に久美子にソリを吹かせるためだけならば、こんな余計なことは言わずにオーディションの時にソリの部分だけ少し下手に吹けばいいはずです。ワザと下手に吹けない性分だとしても、ここまで思い詰めているのならそれぐらい出来るはずだ。少なくともここで久美子と口論するよりはよほど建設的なはずです。だが、真由はそうはせずに久美子に余計なことを言って怒らせてしまっている。おそらく真由自身どうしようか、かなり迷っているのでしょう。久美子に「それって、辞退しなかったら真由ちゃんが選ばれるってこと!?」と怒鳴られると、目を伏せて「そういうわけじゃないけど」と言葉を濁す。

一方、久美子は思わず声を荒げてしまったことに気付いて反省し、「ごめん」と謝って再び椅子に座ると、真由のような考え方は昔は北宇治にもあったのだと説明を始める。久美子が入学した2年前はまだそういう風潮があって、1年生は3年生に遠慮して譲るべきだとか、頑張った人が優先されるべきだと考える部員が多かった。でもその年に滝先生が赴任してきて部内オーディションでコンクールメンバーを選ぶことになり、当時の吹奏楽部のエースであった3年の香織先輩を差し置いて1年生の麗奈がトランペットのソリに選ばれた。それで揉めたけど、結局は皆がそれを受け入れた時、現在の北宇治の吹奏楽部が生まれた。

この麗奈と香織先輩のエピソードは1期の終盤に描かれたエピソードであり、麗奈と久美子が頑張って部内の空気を変えていってあの問題が決着して、麗奈がソリを吹いて北宇治が初めて府大会を突破した時、北宇治吹奏楽部の物語が始まったのであり、「響け!ユーフォニアム」の物語が始まったのだといえます。そして物語の最終盤になり、今こうしてこの問題は麗奈と久美子が当時の香織先輩の側の立場となって戻ってきたのです。久美子はもちろん2年前から一貫して「実力のある人が吹くべき」という立場であり、そういう考え方が北宇治吹奏楽部を作ってきたのだと信じている。自分も含めて全員がその考え方を受け入れると信じている。「それが北宇治だよ」と言い切る久美子の言葉に、真由も「分かった」と応えて、久美子はやっと真由も分かってくれたのかと思い安堵します。少なくとも真由は「分かった」と言った以上は黙ってワザと下手に吹くような性格ではないことは久美子も分かっていた。何だかんだ正直者であることは分かっているのです。だから久美子は真由の言葉を聞いて安心して風呂場から去っていくが、真由は1人残された後、どうも複雑な表情を浮かべる。どうもやはり真由は久美子の言うことを信じたわけではないようです。もし自分が本気で吹いて久美子のソリを奪ってしまったら部員が動揺することは分かっている。ただ、それでも「分かった」と言った以上は真由は本気で吹くのでしょう。そう考えると、どうやら最初から真由は本気で吹くか辞退するかかなり迷っていて、久美子との問答の内容とは関係なく、自分なりの判断で結論を出したようです。

その後、久美子は緑輝が求に「大事な話がある」と言って呼び出されたということを聞かされる。緑輝は求のことが好きなので、もしかしたら愛の告白なのではないかと期待しているようですが、久美子は求が第4話の時の件の話を全部、緑輝に打ち明けようとしているのだと気付いた。もともと緑輝の求に対する恋心を知っていたので久美子も求の緑輝に対する想いが姉に対するものに近いということを言えずにいたわけです。このままでは緑輝にとっては期待外れな結果になってしまうかもしれないと思いつつ、久美子は緑輝に余計なことを言うのも憚られ、求に迷惑をかけてもいけないとも思い、自分もこの後すぐにオーデシションであるというのもあって、黙って緑輝とは別れてオーディションの部屋の前に向かった。

そうして久美子も真由も予定通りにちゃんとオーディションを受けたのですが、久美子は真由とは色々と揉めたりもしたが、結局は府大会前のオーディションの時と同じ結果になるだろうとは思っていた。つまり、自分と真由と奏の3人がコンクールメンバーに選ばれ、自分がソリに選ばれるだろうということです。ソリに関しては、確かに真由の特異な才能は凄いけど、それでも滝先生は府大会前のオーディションで自分をソリに選んだという事実を久美子は重視したからです。あの時点でも真由は同じように凄かったし、自分は滝先生に注意されることが結構あった。それでも滝先生は自分を選び、オーデシションの後は「ソリを楽しみにしてますよ」と声もかけてくれた。

滝先生が実は案外と実力通りに選考していないということも、府大会前のオーディションでさつきとすずめの件で質問した時に気付いていた。実力ではさつきの方が上だったが、滝先生は全体の完成度を考慮してすずめを選んだ。だからユーフォニアムのソリも実力の勝る真由ではなくて、麗奈との相性の良い自分を選んだのだろうと久美子は思った。それならば今回もきっと滝先生は自分を選ぶのだろうと久美子は思っていた。

ところがオーディションが終わった後に久美子と麗奈と秀一の幹部3人で集まった時に、秀一が意外なことを言い出した。滝先生が関西大会に向けて楽器の編成を変更するかもしれないと言い出したのです。変更の可能性は確かにあるとは久美子も思っていたが、秀一は人数を減らす可能性があるとすればユーフォニアムかサックスだろうと言うので、それは久美子も予想していなかったのでちょっと慌てる。

しかし、よく考えればそれはあり得る話だった。昼間の練習の時も滝先生は低音パートのことをかなり気にしている様子だった。そもそも府大会前にチューバで初心者のすずめを起用したこと自体が滝先生としてはだいぶ迷った末の決断だったのだろうと思われ、チューバに関してだいぶ苦慮していたようです。まず、どうして初心者のすずめがさつきを差し置いて選ばれたのかというと、滝先生はその理由を「すずめは音量があるから」と言っていた。確かにチューバは音量が重要であり、去年までの北宇治には大柄な男性のチューバ奏者であった後藤先輩がいたので音量の問題で悩む必要は無かった。だが後藤先輩が卒業していなくなってしまい、北宇治のチューバは音量不足という問題に直面することになった。そこで滝先生は苦肉の策で初心者のすずめが音量が大きかったので起用したのだが、それで何とか府大会は乗り切れたが、やはり関西大会を突破するには不安がある。そこでさっきのパート別練習の時の雑談が伏線になるのですが、龍聖ではチューバ5人編成でやっている。全国大会金賞を獲った編成です。滝先生は当然参考にするでしょう。それで、すずめはとりあえず音量担当ということで残しつつ、残りが府大会では葉月と美玲の2人であったのを、さつきも加えて4人編成にすれば演奏も安定して音量も確保できる。しかしそうやってチューバを1人増やしたぶん、どこかの楽器を1人減らさなければいけなくなり、その場合は減らせる余裕のありそうなのはユーフォニアムかサックスであろうというのが秀一の見立てであったのです。

だが麗奈はとにかく滝先生のやり方に従うのが正解だと言い、余計なことをこちらで考える必要は無いと言う。それに対して秀一は皆がそういう考え方とは限らないと言い返し、府大会前のオーディションでも不満は出ていたと指摘する。美玲もそうであったし、やはり1年生や2年生は麗奈のようには滝先生を神格化はしていないようです。じゃあ3年生は滝先生を神格化しているのかというと、案外そうでもないようで、秀一ですら「実力が同じなら3年生を優先してほしいものだ」と言ったりする。だが久美子もそういう気持ちは分からないこともない。実力の劣る者を選ぶというのでなければそれもアリなのではないかとも思える。そもそも滝先生の選考も決して実力だけで選んでいるわけではない。全体の完成度で選んでいるとなれば、もうその基準をこちらであれこれ考えても疲れるだけだ。だからやっぱり麗奈の言うように滝先生の決めたことに従うのが正解と考えるべきなのだろうと久美子も割り切ることにした。

その後、寝室に帰る前に久美子と麗奈はロビーで1人で座る緑輝を見つけて話しかけ、どうやら求からこれまでの経緯を打ち明けられた様子だということが分かった。その中で求は自分の緑輝への想いが姉に対するものに近いものだとでも言ったようです。それで緑輝はちょっと凹んでいる様子で、久美子が求からそのことを聞いていたのに自分に伝えてくれていなかったこともちょっと恨んでいるみたいだった。それで久美子は知らなくてもいい余計な気持ちというのもあるものだと改めて実感した。緑輝の求に対する気持ちも、求の緑輝に対する気持ちも、知らなければ余計な気を回して疲れることもなかった。そして、それは真由や他の部員たちに関しても同じだと思いつつ、部長なのだからそれも仕方ないのだとも思った。

そして翌朝早くに目覚めた久美子は、窓からグラウンドを眺めていると、2年前の合宿の時もこんなふうに早朝にグラウンドを見つめたことを思い出した。あの時に1年生の久美子が見つめていた視線の先にいたのは3年のあすか先輩だった。あすか先輩が寂しそうに1人でユーフォニアムを吹いていた。あの時はあすか先輩が何を考えているのか久美子にはさっぱり分からなかったが、今の久美子には、あの時、あすか先輩は関西大会が自分の最後の大会になるかもしれないと思いつつ、それでも全国大会に行きたいという切なる想いを込めて吹いていたのだということが分かった。

当時の北宇治は初めて府大会を突破して初めて夏合宿を行うことになりこの地にやって来た。そして関西大会突破を目指していたが、当時の部員たちは本当に全国大会に行けるなんて思っていなかった。だからおそらく次の関西大会が最後だと思っていた。だが、そんな中であすか先輩だけは全国大会の審査員に自分と母親を捨て、同時に自分がユーフォニアムを始めるきっかけとなった父の名前を見つけて、1人だけ全国大会へ行きたいと渇望して焦っていた。そうした想いを込めて吹いていたあすか先輩のことを思い出し、気が付けば自分がその時のあすか先輩と同じ3年生になり、あの時のあすか先輩と同じように、最後の夏合宿の地で最後の全国大会を目指してラストチャンスに挑もうとしているのだいうことに久美子は気づいた。

それで久美子はバッグからあすか先輩から貰ったノートを取り出し、「響け!ユーフォニアム」の楽譜を見て外で演奏した。そして関西大会を突破して全国大会に行きたいという切なる想いを奏でた。そうしていると、同じように早朝に練習しようとして歩いていた真由がその演奏を聴きつけ、久美子の姿を遠目に見守る。この描写は真由が久美子の全国へ行きたいという想いを深く理解しているという意味なのでしょう。

真由はこの曲が久美子にとって先輩から贈られてたものであり高校生活の思い出を象徴する大事なものだということは理解しており、久美子が最後の全国大会に心に期するものがあることは理解しているのでしょう。それでも真由はオーディションで全力で吹いた。それが久美子からあれほど願っているソリを吹く機会を奪ってしまうことになるかもしれないと分かっていたのにです。しかし真由は同時に分かっていたのではないかと思う。このまま久美子が関西大会でソリを吹いたら北宇治は全国に行けないだろうということをです。真由は全国大会のレベルがどういうものか知っている。だから自分が関西大会でソリを吹かなければ、久美子が全国大会でソリを吹く機会が無くなってしまうと考えたのでしょう。そのために真由は久美子にも他の部員たちからも嫌われてしまうかもしれない。しかし「私、久美子ちゃんのためなら何でもする」と言っていた真由ならば、そういうことを考えてもおかしくはない。

それと同じぐらい重大な覚悟を持って決断したのが滝先生だったのでしょう。その後、朝8時からのオーディションの結果発表では、初めて滝先生自らの口での結果発表となった。それだけ今までに無い重い決断であったのでしょう。それはもちろん、どんなことをしても関西大会を突破して全国大会に行くという覚悟によるものです。そうしてオーディションの結果は発表され、やはりチューバはさつきも追加した4人編成となり、代わりに今回は2人編成となったユーフォニアムは久美子と真由の2人が選ばれ、奏は外される結果となった。そして、ユーフォニアムのソリは久美子ではなく真由が選ばれたのでした。その発表に部員一同はザワつき、麗奈は悔しそうに俯き、真由は決意の表情でそれを受け止め、久美子はかつてない驚きでその発表を迎えることとなった。そうして久美子は2年前の香織先輩と同じ立場に立たされることとなったのでした。最後、蜘蛛の巣に蝶が架かっているカットは、久美子が自分の仕掛けた「北宇治吹奏楽部の伝統」という罠に嵌ってしまったということの暗喩なのでしょうか。

また、今回は求と緑輝の件も気になりましたが、それに合わせて奏の動きもちょっと気になりました。もしかして求のことが本当に気になってるのかもしれませんね。しかし、それ以上にオーディションに落ちてしまった奏のメンタルも気になるところです。奏もまた去年に自分が夏紀先輩に対してやったことが返ってきて、結果は夏紀先輩とは違う形になってしまったことになります。そういう感じで絶対に波乱の予感しかしない状態で次回に続くことになりました。

 

 

鬼滅の刃 柱稽古編

第3話を観ました。

今回はかなりアニメオリジナル場面が多かった感じですね。前回の最後の引きが胡蝶しのぶの話だったので、今回はてっきりしのぶ回かと思っていたのですが予想が外れました。炭治郎が柱稽古に参加して元音柱の宇髄の稽古を受ける様子が描かれました。宇髄の稽古は他の柱の稽古を受ける前に基礎体力をつけるための地道なトレーニングであり、ものすごい体育会系のスパルタ訓練でした。竹刀でバシバシとシバキまくるという、ちょっとこれ放送して大丈夫なのかと思うレベル。

体力オバケの炭治郎にはあんまり意味の無い訓練だったようですけど、最後に夜間の山中で宇髄が鬼役をやって隊士たちと模擬戦をやることになり、炭治郎は他の隊士たちを守りながら宇髄を倒すようにと課題を課される。隊士たちは宇髄にボコボコにされるが、炭治郎が宇髄と互角に戦うのを見て勇気づけられ、果敢に宇髄に立ち向かっていきます。そして模擬戦の終了後、隊士たちは自分たちには無理でも炭治郎や柱ならば上弦や無惨を倒せるかもしれないと希望を持つことが出来たと言い、自分たちはその時に炭治郎や柱の支えになれるように強くなりたいと言い、これまで以上に訓練に励むようになった。そうして炭治郎は次の柱の稽古に行くことになり、無一郎の稽古に参加することになるというところで次回に続きます。

今回は他には不死川と伊黒が初めて無限城を見たことを気にしていて、自分たちの知らない鬼の隠れ家があるのではないかと考えたり、2人で勝負しようとしたりする。また、上弦の四らしきものが鬼殺隊の周囲を嗅ぎまわっている描写もあった。上弦の四といえば半天狗だが、半天狗は刀鍛冶の里で炭治郎に倒されて消滅したはず。他には宇髄の3人の妻たちが遊郭での戦いの時のことで炭治郎たちに救われたことを改めて感謝してくれたり、炭治郎の回想で富岡とのざるそば大食い勝負の顛末も描かれたりもした。富岡はもともと柱稽古に行くつもりだったが、ワザと大食い勝負に負けて柱稽古に参加するということにしてお館様に対する炭治郎の顔を立ててくれたようです。

 

 

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

第8話を観ました。

今回は前回のアルスの父レイヴンの死後3ヶ月経って、ミーシアン州でクランとバサマーク兄弟の総督の跡目争いが再燃して、アルスが仕えるカナレ郡の郡長が味方するクランが兵を挙げることとなった。ミーシアン州の州都は弟であるバサマークが押さえており、クランは州都を奪取する計画なのだが、クランの拠点から進軍した場合に州都の手前にある弱小のペレーナ郡だけがクランの調略に応じなかったので武力侵攻して制圧することになったのだという。

しかしアルスの軍師であるロセルは勝算も無いのにペナーレ郡が調略に応じないのは不自然であり、何か裏があるのではないかと疑い、安易に武力侵攻するのは危険からもしれないと言う。そこでアルスがもう一度ペナーレ郡を調略してみて探りを入れてみようということになり、それを郡長に申し出て許可され、アルスはペナーレ郡の情報収集のため「シャドウ」という情報収集に長けた傭兵集団とコンタクトを取ろうとします。

その後、カナレの街にアルスが支援して作った孤児院を訪問していると、軍議に出る父についてきていたアルスの許嫁のリシアもやってきて、一緒にシャドウとの交渉に行くと言い出し、アルスはリーツとシャーロットとロハスとリシアと一緒にシャドウの団長との秘密の交渉の席である酒場に行きます。そこでは誰が団長なのか分からなかったが、アルスの鑑定スキルで団長がウェイトレスに化けてアルス達の様子を窺っていることが分かり、アルスが団長の変装能力の高さに唖然としていると、団長は自分の正体が見破られたことに気付いてアルスを殺そうとしてくる。だがリシアもアルスの鑑定スキルのことを知っていたのでアルスの様子を見てウェイトレスが団長だと察知し、リーツにアルスが狙われるかもしれないと警告していたので、リーツが助けに入ってアルスは危機を脱します。

そして、そのまま交渉に入り、団長はどうして自分の変装が見破られたのか質問してきて、アルスが鑑定スキルのことを告白しますが団長は信じない。だが団長の誰にも言っていない本名までもアルスが言い当てたので団長はアルスの能力を信じることにして、面白そうだからといって依頼を受けてくれた。そういうところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール

第19話を観ました。

今回から「転移迷宮編」とのことだが、今回はまだ迷宮には到着しておらず、迷宮に着くまでの旅の様子が描かれました。「転移迷宮編」の導入みたいな内容であり、旅立ちまではじっくり描かれましたが、旅が始まってからは割と駆け足でダイジェスト風に描かれており、「いよいよ再び冒険が始まったな」という感慨はありましたけれども、物語は次回から本格的に盛り上がってくるのだろうと思います。

まず冒頭はベガリット大陸に行ってパウロと共にゼニスを救出することを決断したルーデウスがまずはそのことをエリナリーゼに話す場面から始まります。身重の妻のシルフィに往復2年かかる旅に出ることをいきなり告げることが躊躇われて、まずシルフィの祖母のエリナリーゼに話したのだが、エリナリーゼは一緒に行ってくれると言う。そしてナナホシに旅に出ることを告げて研究に協力出来なくなることを詫びると、ナナホシはこれまで秘密にしていた転移魔法陣の場所を教えてくれて、それでルーデウスはベガリット大陸のある場所へと転移出来ることになり、そこから1ヶ月ほど砂漠を旅するば目的地である迷宮都市ラパンに着くことが出来るようになった。つまり往復2ヶ月で、滞在期間を加えても半年ぐらいで戻ってくることが出来る可能性が高くなり、シルフィの出産に間に合って家族全員でラノアに戻ってくることが出来るかもしれない。

それでシルフィに旅に出ることを告げ、出産までに無事に戻ると約束し、出発となります。出発の日にクリフはエリナリーゼが戻ったら結婚しようとプロポーズして、エリナリーゼは感動の涙を流します。そうしてルーデウスはシルフィと抱き合って別れ、アイシャとノルンに留守を任せて旅立つ。そしてルーデウスとエリナリーゼの2人はナナホシの情報に従い、ラノアから馬で1週間ほどの距離にある森に行き、そこにある結界を解除して隠された遺跡を見つけ、その地下にある転移魔法陣を起動させてベガリット大陸に飛びます。

飛んだ先にも転移魔法陣があり、そこも結界に隠された遺跡であり、遺跡は砂漠の中にあった。そうして今度は砂漠の旅が始まり、2人は砂漠を通過してラパンを目指す。2人ともベガリット大陸は初めてだったので動植物や魔物は見慣れないものも多く、途中でルーデウスがサキュバスの魔力にやられてエリナリーゼを襲いそうになったり、サソリの魔物とかグリフォンと戦ったりしたり、オアシスの市場に立ち寄ったりもしました。また、旅の途中でルーデウスはエリナリーゼから父や母の若い頃の話を聞いたりしますが、パウロがエリナリーゼに謝りたいと言っていたことが何なのか質問してもエリナリーゼは教えてくれませんでした。おそらく痴情のもつれに関係した話なのでしょう。そうしてようやく目的地の迷宮都市ラパンに到着したところで今回は終わり次回に続きます。残り5話ですが、ここから迷宮での冒険が始まるようです。

 

 

死神坊ちゃんと黒メイド(第3期)

第32話を観ました。

今回は遂に過去に戻ってシャーデーと会い呪いを解いてもらう作戦が開始されます。作戦の参加者は坊ちゃんの屋敷に集合し、まず全体を3班に分けます。第1班が最初に過去に戻ってシャーデーと会い説得して過去の坊ちゃんに呪いをかけないことを約束させて、シャーデー自身の生存のためにこの現代に連れてくる班であり、ここに坊ちゃんとアリスとダレスとウォルターが入り、過去に戻る魔術の使い手であるザインと、護衛としてのフリーも付きそう6人編成となる。残りのメンバーのうち、ニコとイチとカフは第2班として待機していて、説得に失敗した場合に過去に行き、ニコとイチとカフとザインとフリーの5人でシャーデーと戦い倒す。それでも勝てない場合には第3班として待機している魔術学校の先輩たち4人も過去に行き加勢する。ヴィオラは先輩たち4人が指示を待たず勝手な行動を起こさないよう監視するために残る。こういう感じです。

そうしてまず坊ちゃん達が過去に行き、子供の頃の坊ちゃんが呪いをかけられる数時間前の本邸に着きます。シャーデーはどうせ作戦のことは察しているだろうから小細工をしても無駄だろうと思い、ザインはシャーデーと会って交渉しようと考えて隠れずに身を晒すとシャーデーがやってきて、ザインはこのまま他人を呪い続ければシャーデーはいずれ殺されることになるからもう他人を呪うことなどやめて一緒に未来の世界に行こうと呼びかける。

だがシャーデーはザインの時間を操る魔法を渡してほしいと言ってくる。時間を操る魔法で過去に戻ってビクトルと結ばれようと思いついたようです。もし時間を操る魔法を渡してくれれば呪いは解くともシャーデーは言うのだが、シャーデーに時間を操る魔法を渡したりしたらどんな悪用をするか分かったものじゃないのでザインは拒む。そこにダレスがやってきてシャーデーに生きて自分と一緒に未来に来て魔女のボスになってほしいと懇願してくる。その理由がダレスが人間になってウォルターと結婚したいからだと知ったシャーデーは、魔女の誇りを失ったダレスに対して怒り、攻撃してこようとするが拘束される。

そこに坊ちゃんとアリスが出てきてシャーデーに生きてほしいと説得する。そしてアリスはシャーデーに対して怒りと共に病気を治してくれた感謝の気持ちもあるとして拘束を解き、それでも時間を操る魔法を奪うとか言い続けるシャーデーにもう傷ついてほしくないと言って抱き着く。それでシャーデーも戸惑うが、それでもまだザインから時間を奪う魔法を奪おうとし続け、過去のダレスを未来のダレスに差し向けて戦わせようとして、自分はザインを追いかける。

そうして過去のダレスにはウォルターが向き合い自分に幻覚攻撃をかけるようにと言い、ウォルターは幻覚の中で過去のダレスに向かって同じように兄弟で苦労した者同士親近感があると言い、自分はダレスを愛しているのだと伝え、過去のダレスは涙を流す。一方、シャーデーと対峙したザインは嫉妬に塗れて呪いをかけるなど愚かなことは止めるよう説得を始める。そういうところで今回は終わり次回に続きます。全部で何話なのか現状不明ですが、1期も2期も12話構成だったので3期も12話構成だとすると残りは4話ということになりますね。