2024冬アニメ 2月18日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、2月17日深夜に録画して2月18日に視聴した作品は以下の4タイトルでした。

 

 

結婚指輪物語

第7話を観ました。

今回から水の指輪編ということになります。竜人の住む水の国マーサにやって来たサトウ一行ですが、マルス王子が行くところがあるとかで別行動となる。なんだか火の指輪編の時も早く水の国に行きたそうにしていたのでマルス王子は水の国に何か繋がりがあるようです。そうしているといきなり街中でサトウ達の前にいきなりマーサの姫であるサフィールが現れてサトウに水の指輪を渡してキスをする。つまり水の指輪の君であるサフィールがこれで指輪王であるサトウの妻となり、サトウは水の指輪を手に入れたことになる。いつもはこの状態になるまでずいぶん苦労するのですが今回はずいぶん簡単です。これにて水の指輪編は終わりかというと実は話はそう簡単ではないようです。

サフィールの言うには水の国は危機に瀕しているのだそうで、水の国の姫の夫となったサトウは水の国の王のようなものだから水の国を危機から救う義務があるのだという。サフィールはこれまでの妻であるヒメ、ネフリティス、グラナートと違ってサトウを認めて指輪を渡したのとは違っていて、ずいぶんサトウを見下した感じであり、先に指輪を渡した上でサトウを試しているような形になっている。指輪の力は絆の力なので、今のままではサトウは水の指輪の力を十分に引き出せるとはいえない。水の国を危機から救ってサフィールからの信頼を得なければ深淵王と戦えるようになるためには力不足ということになる。だからサフィールの要請を受けて水の国の危機に対処することになります。ただ、それならばこれまでのパターンのように、まず水の国の危機を救わせてサトウを信頼出来ると認めてから水の指輪を渡せば良いようなものですがサフィールはフライング気味にサトウに指輪を渡しており、そのあたり何か事情がありそうです。

それで、その水の国の危機とは何なのかというと、深淵王と戦うためという名目で人間世界の最大国家である帝国ギサラスによって併合されそうになっていることらしい。水の国には帝国の第一皇子スリュダー率いる軍団が駐屯していて半ば占領状態に置かれており、更に深淵の魔物の襲来も既に受けていた。深淵の魔物と戦うために帝国の軍団が常駐している形になっており、仕方ないことのようにも見えるが、このままでは水の国は帝国に併合されてしまうとサフィールは危機感を持っているようです。実際に帝国は覇権国家であり侵略国家という側面もあるのでサフィールの警戒も尤もではある。

しかも帝国はもともと深淵王との戦いを主導するためにマルスを指輪王にしようとして光の指輪の君であるヒメとの婚姻を進めていたのであり、サトウが指輪王となったことを面白く思っておらず、それでサフィールが水の指輪をサトウに渡さないように王宮に軟禁していたらしい。それでサフィールは隙を見つけて脱走してサトウに会いに来て水の指輪を渡して婚姻するという既成事実を作ったのです。

それでサフィールがフライング気味に慌ててサトウに水の指輪を託したように見える。だが理由はそれだけではないようで、そこにサフィールの双子の妹のサフィラ姫の事情が関わっていた。実はサフィールとサフィラはどちらも水の指輪の君の資格を持っており、どちらが水の指輪を指輪王に託すかはまだ決めていなかったのだという。それなのにサフィールはサフィラに無断でサトウに水の指輪を託したのであり、サフィラはそれに困惑していた。また、そこにマルスが現れてサフィラと何か揉めている様子であったので、サトウ達はサフィールから事情を聞きます。

実は帝国の第二皇子であるマルスはもともと帝国から親善大使のような形で水の国に派遣されていたのだが、実は皇帝の命令でマーサの内情を探るために送り込まれたスパイだった。だがマルスとサフィラは本気で愛し合うようになりマルスはスパイの任務を十分に果たさなくなった。それでマルスは帝国に呼び戻されてしまい2人は引き離されたが、マルスは皇帝の命令で指輪王になることになったので水の指輪の君であるサフィラと結婚出来ることになった。その報せを受けてサフィラは喜んでいたのだが、マルスがいきなり指輪王になる権利を放棄してサトウに指輪王の役割を譲ったと聞いてサフィラは絶望して、それでマルスを恨んでいるようです。マルスの方は何か弁明しようとしているようだがサフィラは聞く耳を持とうとしない。

帝国の方ではマルスが指輪王の役割をサトウに譲ったことによって水の国を手に入れることが出来なくなったのだが、その直後に何処からともなく占い師が現れて深淵の魔物が現れると予言し、その予言が的中して魔物が現れたことから国王がその占い師に頼り切るようになり、帝国の軍団の駐屯も許可するようになって今や水の国は帝国の占領下のような状態となっている。それでサフィールはその占い師は帝国と裏で通じているのだと思って警戒しており、帝国軍や占い師の監視の目をかいくぐってサトウに水の指輪を託したのであるが、サフィールの目的はサフィラが水の指輪の君として指輪王と結婚させられることを阻止することでもあったのです。

相手がサトウであれ帝国が新たに仕立てた指輪王候補であれ、その相手はサフィラの本当に愛する相手であるマルスではない。マルスが指輪王になるというのだからサフィールとしても妹サフィラの幸せを願って水の指輪の君の資格をサフィラに譲るつもりであったのだが、マルスが指輪王の資格を放棄した今、サフィラがマルスと結ばれるためには水の指輪の君の資格を放棄するしかない。だからサフィールは自分が水の指輪の君の使命をさっさと果たしてサトウに水の指輪を渡してしまうことで、サフィラを水の指輪の君の運命から解放してマルスと結ばせてやろうと考えたのです。だから別に好きでもないし認めてもいない相手であるサトウの妻になったわけです。

つまりサフィールはサフィラのために犠牲になったわけです。しかし指輪の君というのは「世界を救うために好きでもない相手と結婚せねばならない」という運命を背負っており、その運命をサフィールもサフィラも悲しみながら受け入れていたのであるが、サフィラはマルスが指輪王になると聞いて「世界を救う運命を受け入れながら好きな相手と結ばれることが出来る」という奇跡を心から喜んでいた。そしてその想いが裏切られてしまって悲しむ妹を見て、サフィールは自分が運命の犠牲になることによって妹に奇跡のようなマルスとの結婚という願いを果たさせてやりたいと思ったのです。ところがサフィラの方は急に指輪王の資格を放棄して自分との約束を破ったマルスのことを信用出来なくなってしまっているようでサフィールも困っていた。

その後、占い師に命じられた暗殺者がサトウの命を狙ったりしたが撃退され、サトウ達はプールに遊びに行ったりして水着回となります。ここらへんはヒロイン同士が張り合ったりしてアホな展開となりますが、その際にサトウはマルスと2人で話をして事情を聞きます。それによると、マルスがヒメとの婚姻の際にサトウに指輪王の役割を譲った理由は、サトウがいきなり婚姻の場に乱入してきた際にヒメが「世界を救う運命を受け入れながら好きな相手と結ばれることが出来る」という奇跡に喜んでいる顔をしていることにマルスが気付き、それがサフィラと同じ気持ちだと気付いて、サフィラとヒメが重なって見えて、それでヒメの想いを自分が邪魔することは出来ないと思ったからだそうです。

しかし、そうなるとマルスはサフィラとの約束を破ることになってしまうのだが、マルスはそれでも自分には指輪王の資格は無いのだと思ってサトウに譲ったのだそうです。マルスは結局は皇帝の命令に従って、帝国内での自分の立場を守るために指輪王になろうとしたのであり、その副産物のような形でサフィラと結婚しようとしていた。一方でサトウは全てを捨ててヒメと結ばれるためにこの世界にやって来て、何の関わりも無い世界を救うために戦おうとしている。だからマルスは自分のような主体性の無い情けない男よりもサトウの方が指輪王に相応しいと思ったのです。

それでもマルスはサフィラとは結ばれたいと願ってはいるのだが、やはり約束を破ったことでサフィラはマルスを赦してくれない。だが、もともと皇帝の命令に動かされているだけの自分ではサフィラに見限られても仕方ないともマルスは思っている。いっそ帝国と縁を切ってしまえば良いのだがマルスにはそんな勇気も無い。実は今もサトウ達に同行しているのも皇帝からの命令を受けてサトウ達の動向を帝国に報せるスパイ活動のためだったのです。そしてマルスのもとに秘かに占い師が近づいて皇帝の命令を伝えて、サトウを殺して指輪を奪うよう命じられたところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

ゆびさきと恋々

第7話を観ました。

今回はちょっと繋ぎのエピソードっぽかったですね。逸臣は冒頭から海外に行ってしまって前半パートは不在で、雪と逸臣の一緒にいるシーンは無く、後半パートでは逸臣が帰国してきて雪と会いますが、何か大きな物語の動きがあったわけではない。まぁ雪のファーストキスの場面があって、それは確かに大きな出来事と言えますけど、既に告白して交際を始めているわけですから、キスぐらいで物語の上でそんなに重大な意味があったわけではない。キスの経緯は結構笑えましたけど。まぁ今回は最後に逸臣が親友の心に雪を紹介する場面で終わっており、次回は雪と心の遣り取りなど盛り上がる場面も多いのだろうと思いますので、今回はその前の繋ぎ回だと思います。雪と逸臣の物語的には今回はキス以外はそんなに大したことは描かれず、桜志の心情の方がいつもよりは詳しく描かれていましたね。

それでもやっぱりクオリティの高い作品だし、話も面白いんですけど、ここまでのエピソードがかなり良かったぶん、ちょっと谷間の回だったという印象にはなる。そして、谷間の回で普段よりちょっとイマイチだと感じると、やはり少女漫画っぽさがちょっと鼻につくところはある。いや悪印象ということは全然無くて、ほんのちょっとなんですけどね。でも「なんか凄いマジでラブストーリーやってるなぁ」とか思ってしまう。面白いしクオリティも高いとは思うんだけど、ちょっと「ついていけんわ」とか思ってしまう。これは私が恋愛要素とかあんまり重視してないタイプの男だからです。女性とか恋愛要素が大好きな男だったらそんなふうに思わないんでしょうけど、私はもともとラブコメとかそんなに好きな方じゃないし、そういう反応になってしまうのです。そんな私ですらこの作品のクール前半の各エピソードはあまりに脚本の出来が良くて魅入られてしまっていたんですけどね、今回みたいにちょっと並のエピソードになると、もともとのラブストーリー苦手な傾向が出てしまうというわけです。まぁ些細なものなんですけどね、こんな程度の違和感でこの作品がSランクから落ちるということは決して無い。ただこの些細なところが上位作品の順位を決める際には結構大きな影響になったりする。

そういうわけで今回はちょっと内容薄めではありますが、まず最初は交際が始まってすぐに逸臣が東南アジア方面に旅立っていき、雪は逸臣の留守中にバイトを探そうとします。前回、交際が始まった後、逸臣が雪と一緒に海外に行くと約束し、雪はそのためにパスポートを取得しようと決意しました。そのためにお金が要るので春休みの間バイトをしようと考えたのです。だが聴覚障碍者である雪はバイトの面接を受けても不採用ばかりです。やはり雇用側もトラブルを避けようとしたり、色々と手間がかかることを嫌がって雪のような聴覚障碍者をあえて採用しようとするところは少ないようです。明確に「障碍者お断り」という方針を掲げているところは無いですが、限られた採用枠をあえて障碍者で埋めようというところも少ない。

雪も聾学校の時の友達のまどかちゃんに相談したり、りんにも励まされたりして頑張ります。また、りんには逸臣と愛を深め合うことも励まされて、改めて自分が逸臣と交際を始めたのだと実感したりしてモチベーションを上げます。ただ、それでもバイトは不採用ばかりでちょっと行き詰りますが、そんな時、桜志が姉の実桜が家に来ているというので会うことになる。実桜は小学生の時に手話を習っていて、それで雪と交流があった。桜志の手話も実桜の影響で始めたものです。雪も家を出て働いている実桜と会うのは久しぶりだったので懐かしくて会うことにした。

実桜は普段は使わないので手話は結構忘れていて、桜志が手話通訳する形で雪と実桜は会話は弾んで旧交を温めますが、実桜は弟の桜志が自分と違ってちゃんと手話の勉強を続けているのは雪と話をするためだということは察しているようです。そして桜志がそうした自分の気持ちを雪に伝えようとしていないことも承知しており、また雪に久しぶりに会ってみて雪が今他の誰かに恋をしていることも察します。それで実桜は桜志に頑張るようそれとなく伝えて去っていきます。

そうして実桜が去って行った後、雪は桜志が手話の勉強を続けていることを偉いと褒める。それは単に桜志の向学心の高さを褒めたのですが、桜志は実桜に「雪と話すために手話を勉強している」とからかわれたばかりなので、雪に自分の恋心を褒められて受け入れられたような気持ちになってしまい、思わず「もっと褒めろよ」とか言ってしまうが唇の前を手で塞いで隠して、その言葉が雪には伝わらないようにします。

そして桜志は雪に逸臣との関係について質問しますが、その際にも気持ちを悟られないように俯いて表情が雪に見えないようにしたりします。それで雪が不審がると、桜志はこれは恋愛感情や嫉妬ではなくて幼馴染として心配してるのだと言い訳して、勘違いしないようにと釘を刺す。それは桜志としては、自分の雪への恋愛感情が雪に知られないようにするための必死の弁明であったのですが、一方で雪の方は桜志が「自分の障碍者への同情心を恋愛感情だと誤解されることを心の底から迷惑に思っている」のだと誤解している。そして自分は今までそんなふうに「誤解」したことは一度も無いのにいつもしつこく迷惑だと言ってくることに呆れている。このように桜志の気持ちは雪には全く伝わっていないのであるが、桜志が必死に隠そうとしているのだから伝わらなくて当然といえます。しかし、どうして桜志はここまで頑なに雪への想いを隠そうとするのか、その辺りはどうも謎です。

その後、逸臣と雪が交際開始したことなど知らないエマが逸臣を想う場面や、海外にいる逸臣と雪が甘々なメッセージの遣り取りをする場面などが描かれて、そして1ヶ月が経過して逸臣が日本に戻ってきます。逸臣から会いたいという連絡が入って雪は駆けだして会いに行く。そして大学近くの住宅地の踏切を挟んで逸臣と1ヶ月ぶりの再会を果たし、雪は喜びを溢れさせて満面の笑顔で手を振ります。その雪の姿を見つめて逸臣は唇の動きで「ギューしていい?」と聞いてくる。ギューッとハグしたいという意味だと理解した雪はちょっとドキドキしますが、意を決して「いいよ」と手話で返す。

その直後、電車が踏切を通過して2人は互いの姿が見えなくなり、電車が通り過ぎて遮断機が上がると逸臣は雪の方に歩み寄り、雪の前に立つ。雪はさすがに道路の真ん中でハグされるのは照れ臭いと思い、線路脇の細い道に移動してハグしてもらおうと、脇道の方を指さす。それで2人で移動して向き合い、雪は周囲に誰もいないのを確認すると逸臣の前で目を閉じて両手を広げてハグを待つ体勢となる。ところが逸臣はハグではなくいきなりキスをしてきたので雪は驚いた。生まれて初めてのキスであったので余計に驚いた。そして混乱した頭で何とか状況を整理してみて、どうやら逸臣が唇の動きで伝えてきた言葉は「ギューしていい?」ではなく「チューしていい?」だったのだと気付いた。母音が同じで遠目だったから読み間違えてしまったのです。

それで雪は予想外のファーストキスの衝撃で混乱しつつも舞い上がったりドキドキしてしまったりするのですが、逸臣の方は雪がすんなりOKしてくれたりしたものですから雪がそこまで混乱しているとは気付かず、1ヶ月ぶりに再会した付き合い始めたばかりの可愛い彼女の姿を見てキスしたくて仕方なくなって「キスしたい」と伝えたら雪との最初のキスがすんなり出来てそれなりに舞い上がってはいたものの感情表現が薄い男なので一見すると平然としているように見える。それで余計に雪は舞い上がったりしてしまうのでした。

その後、2人で蕎麦屋に入って指文字で会話したりした後、公園で休み、そこで逸臣は今から雪を心に紹介したいと言う。雪は心というのが誰だか最初は分からなかったが、ロッキンロビンに酔っぱらって来た逸臣の友達だと聞き、あの名刺を渡してくれたサグラスの美容師のことだと思い出す。どうやら逸臣は心が一番の親友なので恋人になった雪のことを最初に紹介したいらしい。それで「嫌じゃない?」と逸臣が雪の気持ちを確認すると、雪は「嫌じゃない」と応えつつ「でもちょっと怖い」とも付け足す。やはり耳のことで変な顔をされたりするのを見るのが怖い。雪と心の間がギクシャクするだけでなく、自分のせいで逸臣と心の間がギクシャクするようなことになるのも怖いのです。だが、そんなことを言うと、せっかく大事な親友を紹介してくれようとしている逸臣の心を無碍にするように思えて雪は気が引けて、それで結局は心に会うことを了承する。だが逸臣は雪が無理しているのを感じて、手を繋いで行こうと提案する。もし雪が辛くて帰りたくなったら手を強く握ってくれればすぐにその場を立ち去るつもりだと逸臣は言ってくれる。

そうして雪は逸臣と共に心の部屋に会いに行くことになった。そうして雪はこれが「逸臣の世界に入っていく」ということの始まりだと思った。逸臣と交際するというのは、逸臣と2人だけの甘い時間を過ごすということだけでは済まないのです。逸臣が関わる全ての人達とも関係を結んでいくことになる。そして聴覚障碍者である雪にとってはそれは大変なことであった。また、そうした雪を支えていかねばならない逸臣にとってもそう容易い道ではない。ここからが2人にとっての試練の始まりといえる。だが乗り越えていかねければならない試練でもある。その最も容易い試練がおそらく逸臣の親友である心なのだろう。そうして雪が逸臣によって心に紹介された場面で今回は終わり次回に続きます。

 

 

僕の心のヤバイやつ(第2期)

第19話を観ました。

今回はホワイトデーのお話。前回は卒業式ですから確かにそういう時期です。バレンタインデーに山田からチョコを貰った市川ですから当然お返ししなければいけませんが、とりあえず冒頭はホワイトデーの話題は出ず、先日の卒業式の後、保健室で山田が南条先輩をフッた際に「私、好きな人がいるんです」と言ったのを聞いてしまった市川、市川に聞かれたと知ってしまった山田の、双方が妙に互いを意識している卒業式翌日の3学期末の教室の光景から始まります。市川は「山田は僕が好き」と確信はしたのですが、山田が自分のことを好きな状況だからこそ、せっかく上がった好感度が下がらないようにより慎重な行動を取らねばいけないとか謎の理屈をつけて相変わらず消極的な態度です。要するに初めてのモテ展開にビビってるわけですが、その後、山田がバスケ部の卒業した先輩たちと現役部員たちが一緒にカラオケに行くのに誘われるところが描かれます。山田は現在は辞めていますけど元はバスケ部で、現役バスケ部員である小林とも仲が良いので誘われたのです。

それを聞いていた市川はてっきり女子バスケ部の先輩たちと一緒にカラオケに行くものだと思っていたのですが、待ち合わせ場所に通りがかったところ男子バスケ部の先輩たちも一緒に居たので、山田が男子バスケ部の先輩と一緒にカラオケをすると考えると何だかモヤモヤしてしまって、ついついバスケ部軍団の後をつけてカラオケボックスまで行ってしまい、バスケ部軍団が部屋の中に入っていくと、市川も別の部屋を1人で借りてしまい、山田の様子を窺うという、なんともキモい行動をとってしまう。あれほど慎重な行動をとらねばいけないとか言ってたクセに、まるでストーカーのようなキモさです。そもそも1人カラオケという時点で普通にちょっと引きます。

それで適当に借りた部屋だったんですが、山田達の借りた部屋の隣の部屋であり、すぐに市川は廊下から山田の姿を確認することは出来た。山田はいつものようにモリモリ食ってます。市川はこんなキモいことをしているのを山田に見つからないようにしようと思うのだが、廊下で女子バスケ部の卒業生たちと鉢合わせして、彼女たちが昨日の卒業式での市川の送辞を覚えていて、やたらフレンドリーに接してきて一緒に歌おうと誘って市川を山田の居る部屋の中に引っ張り込んでしまう。それで市川は山田と顔を合わせることになり、山田は驚き、小林も「なんでいるの?」と質問してくる。

市川はストーカー行為をしていると思われてしまったと思い慌てて逃げ出し、自分の部屋に戻って1人で頭を抱える。まぁ市川はストーカーではないが、ほぼストーカー行為と思われても仕方ないことをしていたのは事実ですから、そりゃ落ち込むでしょう。ところがそこに山田は市川を追いかけて入ってくる。そして市川の隣に座って苦笑いする。実は山田は途中退部したのでちょっと疎外感を感じていて居づらかったらしいのです。

そして山田は市川にどうして此処に居るのかと聞いてくる。それは市川にはまるでストーカー行為を気持ち悪がられているかのように聞こえて、どう答えていいか分からず黙り込む。更に山田が自分についてきたのかと問いかけてくるので、市川はますます追い詰められて、ついてきたことは認めるしかないと思う。ただ独占欲とか嫉妬で尾行していたなんて思われたらキモがられると思って「心配じゃないんだが」と言い訳がましいことを口にするが、そんなことを言ったら心配してると白状したようなもので、市川は墓穴を掘ったと思い落ち込む。

すると、それを聞いて山田は何か考え込んだ後、急に昨日の卒業式の後の保健室の話をし始める。「好きな人がいる」と南条先輩に言った話です。それで市川は山田が「その好きな人は市川のこと」とか愛の告白みたいなことを唐突に始めるのかと思って、心の準備が全く出来ていないので焦りまくる。ところが山田は「好きな人がいる」と口にしたことで胸がいっぱいになって挙動不審になったという話をする。市川はどうして山田がそんな話を急にし始めたのか意味が分からなかったが、山田が「だから心配しないで」と言ったので合点がいった。山田は市川が「心配」していると知って、山田の態度がおかしいのを心配しているのだと勘違いしたのです。

つまり、山田の中では昨日の「好きな人がいる」という言葉でもう市川には自分の気持ちが伝わっているということになっており、それなのに自分が「好きな人がいる」という言葉を口にしたことで意識過剰になって市川と距離をとってしまっていたものだから、市川が「山田は俺のことを好きじゃないのかな?」と戸惑っている。そんなふうに山田は解釈したのです。それで山田が「心配しないで!私は」と何かを言いそうになり、市川はようやく状況を理解して、山田が今度こそ本当に「市川のことが好きだから」と言おうとしていることに気付いた。

そのまま山田から告白をさせてしまっても良さそうなものなんですけど、市川はそれを遮った。そんな勘違いした流れで山田に告白させたくなかったのです。何か山田の純情を踏みにじっているような気がして嫌だった。それで市川は「いや、そういう心配じゃなく!」と言って山田の想像している自分の「心配」が見当違いであることを教える。それはつまり独占欲や嫉妬心で尾行してきたという真実を明かすということであり、自分のキモさを曝け出すということであった。でも山田の純情を辱めるぐらいならば自分が傷ついた方がマシだと思い、市川は「男子バスケも居るから心配で」と正直に打ち明ける。そして市川はこれで山田に気持ち悪がられただろうと落ち込むが、山田は市川が自分が横取りされるのが嫌で嫉妬してくれたのだと知って嬉しがる。そうしているとバスケ部員たちに見つかってしまい、市川は山田ともどもバスケ軍団の部屋に連れていかれ唄わされる。それがOP曲であり、市川が冒頭の部分を唄った後、そのまま通常OPに突入という演出となります。

そしてOPの後、そんなことのあった翌日、学校で原さんが市川に声をかけてきて、そこに来た山田を原さんが土曜日に原宿に一緒に買い物に行こうと誘う場面となりますが、神崎も来るというので山田はお邪魔ではないのかと困惑します。原さんと神崎はまだ交際していないとか言ってるがよく一緒に遊びに行ったりしてるようです。それは事実上もうカップルのようなものであり、そんなところに山田が1人で居てもいいものだろうかと疑問に思う。だが原さんは不思議そうな顔をして、市川も一緒に誘っているのだと言います。更に原さんは市川に耳打ちして、土曜日はホワイトデーだと教えてくれる。

つまり神崎が土曜日に原さんと一緒に買い物に行くのはバレンタインデーのお返しとしてホワイトデーの贈り物をするためなのであり、原さんは市川と山田も当然そういう関係なのだと思っているので、一緒にホワイトデーのイベントをしようと誘ってくれているのです。しかし、そうなるとまるでダブルデートのようだと思い市川はドキドキします。

そうして土曜日、原宿に向かう電車の中で原さんと鉢合わせした市川は、これまで山田との関係を隠してはいましたがもうほとんどバレていることを知って、開き直ってホワイトデーのプレゼントをどうしたらいいのか分からないと相談する。すると原さんは一緒に選んでくれると言ってくれて、市川は原さんと2人で原宿通りを歩くことになった。まるで原さんとデートしているかのような展開に市川は焦りますが、山田からバレンタインデーに手作りチョコマフィンを貰ったと言うと原さんは手作りの菓子を返したらいいと言うが、市川は自分の手作り菓子など気持ち悪いだけだと卑下する。

そうして市川と原さんの2人で原宿のお店を回って山田へのプレゼントを吟味して、原さんが帽子を被ってみせて山田に帽子を贈ることを提案したので市川が山田が帽子を被っているのを想像して「可愛い」と言いかけたところに山田が現れて、市川が原さんに「可愛い」と言っていると勘違いして嫉妬する。更にどういうわけか山田は神崎と一緒にいて、神崎は市川が原さんと仲良くしていることに激しい嫉妬と憎悪を剥き出しにする。

その後、山田と神崎は機嫌を直すが、神崎は変なヤツで、今回も山田を誘うよう提案したのは神崎だという。山田もホワイトデーだから市川も誘おうと気を利かせたのは原さんだったのだが、もともとは2人で原宿に行く予定だったのに神崎が山田を誘いたいと言ったようです。その理由が奇妙なもので「山田と一緒なら原さんもたくさん食べるだろうから」というもの。神崎は「原さんはありのままで十分可愛い」というのが持論で、太っていることを気にして原さんが我慢してダイエットしていることに反対しているのです。そんな神崎に対して市川は「本人が変わりたいと思っている気持ちを否定してはいけない」と諭しますが、神崎はそれは尤もだと認めつつも「いっぱい食べて幸せそうな原さんが好きだ」と告白する。神崎は原さんが本当は食べることが大好きなのに太っているとダメだと思って無理してダイエットしているのを心配していて、自分は原さんが太っていても痩せていても関係なく好きなのだと伝えたかったのです。そして神崎はホワイトデーのプレゼントを渡し、原さんも喜んで、今日は思いっきり食べると言ってモリモリ食べてくれました。

その後、市川と神崎が2人きりになった時に神崎が実は原さんに渡したプレゼントは山田が選んだのだと打ち明ける。市川と原さんがたまたま出会っていたのと同じように、山田と神崎もたまたま出会って、山田が神崎のために原さんへのプレゼントを選んでくれていたのです。それを聞いて市川は嫉妬して神崎にそういうことはするなと言う。神崎は市川が山田のことを好きだとは知らないので勘違いして山田が芸能人だから一緒に外で歩いてはいけないという意味に解釈する。それで市川が苛立って「山田は俺のだ」と言ったところにちょうど山田が来て真っ赤になります。

結局、神崎にも市川が山田のことが好きだとバレてしまいましたが、その後、山田がはぐれてしまったと原さんが言い出して、神崎と2人で山田を探しに行くと言い、市川には逆方向を探すようにと言う。ワザとらしい演技で神崎と2人きりになると同時に、市川と山田を2人きりにさせてやろうという原さんの作戦でしたが、それによって市川は山田と2人きりになる。

だが市川は神崎に対して嫉妬してしまったのは、自分が神崎には自分には無いものを持っていると認めて劣等感を覚えたからだということを自覚していた。神崎は一見バカで空気を読めないヤツだが、ちゃんと原さんに「可愛い」「好きだ」という言葉を伝えていた。変に悟ったようなことを言うクセに自分にはそういう勇気が無い。そうして劣等感で神崎に嫉妬して声を荒げてしまったりした自分を市川は情けないと思った。そんな自分が山田にホワイトデーの贈り物をする資格など無いと思えて、市川は今日はもう帰ろうと言い、山田はガッカリした顔になる。結局、市川は原宿でホワイトデーのプレゼントは買わなかったし、山田は当然ホワイトデーのプレゼントを期待していたのでガッカリしたのです。

だが帰りの混雑した電車の中で市川が胸に抱えたリュックが潰されないように必死にこらえている姿を見て、山田はリュックの中に何か大事なものが入っていることに気付く。もしかしたら自分へのプレゼントなのではないかと期待を込めて、山田が恐る恐る「大事なもの、入ってるの?」と耳元に囁くように問いかけると、市川も勇気を振り絞って「駅に着いたら、少しだけ」と応える。そうして2人で下車した後、バレンタインデーの時に山田が市川にチョコマフィンを渡した公園に行き、あの時と同じベンチに2人で並んで腰かける。

そうして市川はバレンタインデーの時に山田が勇気を振り絞ってチョコマフィンを渡してくれたのだと気付く。それは今の自分もすごく怖くてドキドキしているからだった。でも山田がそんな状況でも自分のために勇気を振り絞ってくれたのだと思うと、他人と自分を比べて劣等感に捉われることなどつまらない保身に思えてきた。あの時の山田が自分のことだけを考えてくれたのと同じように、自分も山田のことだけを考えようと心を決めて、市川はリュックからマフィンを取り出して山田に渡します。

市川はちゃんとホワイトデーのプレゼントを用意していたのです。それも原宿に行く前にもうあらかじめ手作りでマフィンを作っていたのでした。自分の手作りなんて気持ち悪いだろうと言いつつ、山田と同じように手作りマフィンを作っていたんですね。ただ、勢いで作ってはみたものの本当に「キモい」と思ってもいたのでしょう。それで渡すのをずっと躊躇っていたのでしょうけど、それでもこうして持って来ているということは「渡したい」という気持ちもあったのでしょう。そうした葛藤の末にようやく市川は最後の最後に手作りマフィンを渡すことが出来た。

ただ、市川がこのマフィンを「キモい」と思っていたのは単に手作りだったからではない。もっと「キモい」ことをやっていたのです。原さんに自分の手作り菓子を「キモい」と卑下していた時に市川は「何か入れられているかもしれないだろ」なんて言っていたが、本当に市川は「何か」をマフィンの中に入れていた。山田が喜んでマフィンを頬張ると市川は慌てて「ちょっとずつ」と制止する。中に入っているものを山田が呑み込んでしまうのを恐れてのことです。それで山田が齧ったマフィンを見てみると、マフィンの中にビニール袋に包まれた小さい何かが入っていた。取り出して見てみると、それはブレスレットでした。

まるで欧米のフェーヴの習慣のようで、ずいぶんとキザなことをしたものです。しかも「アクセサリーなんてキモキモのキモ」だと市川自身が原さんに言っていたぐらいですから、勢いでトンデモないことをやってしまったと赤面するのも当然で、これは確かに冷静になってみれば、まだ交際もしていない相手に贈るのは躊躇するのも当然といえます。それで市川は恥ずかしくていたたまれなくなり、そそくさとその場を立ち去ろうとしますが、その服を山田が掴み、市川を自分の方に向き直らせると、市川にブレスレットを渡して「つけて」と言って腕を差し出す。

それで市川は震える手で山田の腕にブレスレットを付けて、山田は嬉しそうな笑顔でブレスレットの付いた腕を掲げて見せて「どう?」と聞く。それを見て市川は勇気を振り絞り「死ぬほど可愛い」と伝える。そして更に神崎みたいに「好きだ」と伝えようと決意するのだが、山田が「死ぬほど可愛い」という市川の言葉だけでボロボロ涙を流して喜んでしまい、市川はそんな状態で「好きだ」という大事な言葉を伝えることは躊躇してしまい、とりあえずその日は泣いている山田を無言で慰めるだけにしたのでした。こうしてホワイトデーが終わったところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

薬屋のひとりごと

第19話を観ました。

今回は盛り上がりましたね。後半クールに入ってようやく盛り上がるエピソードが来たという感じです。しかもこれまでの様々なエピソードの伏線回収もあって、物語も大きく動き始めた感もあり、細部はちょっと詰めが甘い印象はありましたが、猫猫が身体を張って頑張るという珍しい場面もあり、まぁ良かったと思います。

まず猫猫のもとに李白がやって来て相談事をしてくるのだが、以前に倉庫でボヤ騒ぎがあって猫猫が粉塵爆発の現象を説明して火元となった煙管を特定した件がありましたが、実は同じ時に別の倉庫で祭具が盗まれる事件が起きていたという。だが祭具の管理者が不在なのでどういう祭具が盗まれたのか詳しく分からないのだという。どうしてそんな杜撰な管理になっているのかと猫猫は呆れますが、ずっと祭具の管理をしていた高級官吏が1年前に死んでしまい、後任の者も事件の少し前に食中毒になって寝込んでいたのだという。

それで食中毒と聞いて猫猫が気になって聞いてみたところ、海藻で食中毒になったのだという。確かボヤ騒ぎの少し前に海藻を喰って食中毒になった珍味好きの官吏の件に猫猫は関わっていました。それで李白に確認してみたところ、どうやら同一人物のようでした。それで猫猫は更に気になって1年前に死んだという前任者の話も聞いてみたところ、堅物で有名な甘党の老人だったという。それは猫猫が1年前に壬氏に相談されて調査した、塩の過剰摂取で死んだ武官の一件でした。

これまで猫猫はその2件はもちろん無関係だと思っていた。ただ海藻の食中毒も塩の過剰摂取も他者が関わって起きた事件であり、その被害者が同じ倉庫の管理者であり、そのせいで倉庫の管理が杜撰になり、その倉庫で盗難事件が起きたとなると、もしかしたらこの3つの事件には関係があるのかもしれないと思えてきた。ただ、李白は猫猫が海藻の事件も塩の事件も関わっていたことは知らない。ボヤ騒ぎはもう片付いているし、倉庫の盗難事件は猫猫には何の関わりも無い。ならばどうして李白は自分に相談に来たのだろうかと猫猫は不思議に思った。

それで相談に来た理由を問うと、李白はボヤ騒ぎの時の火元となったと思われる煙管を倉庫番に返そうとしたところ自分のものではないと言って突き返されたのだという。倉庫番の言うにはボヤを起こす直前に官女に貰ったのだという。だとすると、もしかしたらその官女がボヤ騒ぎを起こすよう仕向けて、その隙に祭具を盗む犯人と連動して動いていた可能性もある。これまでボヤ騒ぎは倉庫番の不注意で起きたと思っていたので、祭具の盗難はたまたま起きた火事の混乱に乗じたものだと思っていたが、もしボヤが誰かが仕組んで意図的に起こされたものだとすれば、祭具を盗んだ犯人と火事を仕組んだ者は同じ一味ということになる。そうなると祭具の管理者2人の不審な事件も同じ組織が関与している可能性も出てくる。

それで猫猫がその官女の素性を聞くと、李白は官女は顔を隠していたという。ますます怪しい。ただ官女は背が高くて薬品の匂いがしたとの話であり、それを聞いて猫猫は翠苓のことを思い出します。しかし憶測で翠苓の名を出すわけにもいかないので李白には言わなかった。その後、猫猫は塩の過剰摂取で死んだ武官は壬氏と親しかったことや、海藻の事件も高順が担当していたことを思い出し、壬氏にもこの件は無関係ではないと思い報告したところ、壬氏に頼まれて調査をすることとなった。

それで書庫で色々と調べてみたところ、大きな規模の祭祀で使われる祭具を大量に盗むためにずいぶん手の込んだ準備をした事件であることが推測出来たが、何のためにそんなことをしたのかがよく分からない。すると書庫の管理をしている役人が猫猫が祭事関連の書物ばかり見ているのを見て祭事場の図面を見せてくれたが、その祭事場は祭祀の際に天井から大きな柱を宙づりにしている特殊な作りだという。その役人は元は祭事場の管理をしていたのだが、その柱の構造が危険ではないかと意見したところ書庫に左遷されてしまったのだという。

それを聞いて猫猫は何かキナ臭さを感じ、その柱の構造や強度について探りを入れられると困る者が上層部に居るのではないかと疑う。つまり柱を落として下に居る者を殺そうとする陰謀があるのかもしれない。だとすれば、あるいは盗まれた祭具というのはこの柱を支える部品であったのかもしれない。そんな大事な部品が大量に盗難によって紛失すれば当然作り直すことになるが、その際にもし外見は同じで強度の弱いものに作り替えられられていれば、誰も気付かないまま強度の弱い部品で柱を吊るしてしまい、それによって柱が落下して下に居る高貴な者が犠牲になる。

だが、そんな器用な細工が出来る者がそうそう居るはずもない。そもそも祭具を製造できるのは宮廷御用達の細工師に限られる。そう考えた猫猫は先日、宮廷御用達の彫金細工師が亡くなって、その遺言に関わる騒動に関わったことを思い出した。それがこの件と直接繋がるという確証は無かったが、ここまで偶然が重なると、もはや何らかの必然を疑わざるを得ない。それで猫猫がこの祭事場で次に祭祀が行われるのはいつなのかと問うと、今日だと言う。そこで猫猫が慌てて祭事場に行き、中に入れてほしいと頼むのだが一介の下女の話を番兵は相手にせず猫猫はこん棒で殴られてしまう。

だが、それはそうして騒ぎを起こして祭祀を中断させようという猫猫の狙いであった。しかしそんな騒ぎぐらいでは祭祀は止まらず、猫猫はなおも中に入れてほしいと食い下がる。そこに突然に羅漢が現れて猫猫を中に入れてやるように言い、猫猫はその隙に祭事場の中に入る。そして祭祀を行っている貴人を柱が落ちてきた間一髪のタイミングで突き飛ばして命を救う。だが、なんとその祭祀を行っていた貴人は壬氏であった。朦朧とした意識の中でどうして壬氏がこんなところに居るのだろうかと不思議に思った猫猫であったがすぐに気を失い、壬氏によって運び出されたところで今回は終わり次回に続きます。