2024冬アニメ 2月6日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、2月5日深夜に録画して2月6日に視聴した作品は以下の3タイトルでした。

 

 

姫様”拷問”の時間です

第5話を観ました。

今回は姫様が川遊びしたりサウナに行ったり肝試ししたりする話です。もう完全に遊んでるやん。拷問らしさがもはや皆無となっていて、世界観がグズグズに崩れ去っているんですが、それでも面白い。いや、むしろ、それだからこそ面白いとも思えてくる。もう拷問の駆け引きの妙を楽しむというより、こういう「何でもアリ」を楽しむ作品になってきてます。やっぱり「魔王城でおやすみ」の系譜に位置する作品なんですね。設定が似てるという意味合いであの作品と比較するのはアニオタ特有の安直なカテゴライズみたいなので避けていたんですけど、そういうのじゃなくて、この作品と「魔王城でおやすみ」の共通点は世界観無視の「何でもアリ空間」にあるということに気付いたのです。ただ「魔王城でおやすみ」が何でもアリ空間をギャグを怒涛のようにぶっこんでくるために使っていたのとは違い、この作品の場合は何でもアリ空間を使って割とじっくり作劇してくるのが特徴で、ギャグそのもののキレというよりも、何でもアリなギャグを材料として使って作画や演出や演技を凝りまくって笑わせてくるのが特徴なんですよね。名演技、名演出、神作画のオンパレードになっていて、実にレビューしにくい。

まずトーチャーが「姫様、拷問の時間です」といつもの決めゼリフを言ってますが、トーチャーが姫様を連れてきた場所はキャンプの出来そうな川辺であり、どう見ても川遊びをしてみせて姫様を羨ましがらせて「川遊びをしたければ秘密を喋れ」と迫るというという拷問パターンのように見える。そして姫様は必ず秘密を喋ってしまい川遊びを満喫する。そういう流れが手に取るように予想出来ます。

姫様自身がそういう拷問を予想しており、自分が喋ってしまって川遊びする情景まで予想出来てしまっているようで「どうせ川遊びなんだろ?」「やるなら早くしろ」と催促するようなことを言い、「私は川遊びなんかに屈しないけどな」と申し訳程度の虚勢を張りつつワクワクしている。早く秘密を喋って川遊びしたくてウズウズしてるようです。もはや拷問に屈することが前提になっていて、拷問が拷問の意味を為していません。

ところがトーチャーは今日の拷問は川遊びではないと言う。それを聞いて川遊びが出来ないと知り姫様は落ち込む。やっぱり川遊びしたかったんですね。というか、川遊びをするために来たんじゃなくて、そもそも拷問のために来たのであって、拷問が川遊びでないからといって落ち込むのがそもそもおかしいのだが。まぁとにかくトーチャーの言うには、今日の拷問はマシュマロだという。よく考えたらトーチャー単独の拷問はいつも飯テロ拷問ですから、単なる川遊びと予想する方が間違いでした。マシュマロを食べるのを我慢させて姫様を拷問する気だったんですね。しかし、なんでマシュマロを喰うのになんでわざわざ川辺までやって来たのでしょうか。

姫様もマシュマロと聞いて奇妙に思ったようです。そもそも姫様はマシュマロがあまり好きではないという。理由が「口に張り付く感じが苦手」だとのことで、とても具体的でリアルな理由で笑った。確かにマシュマロが口の中にベチョッと張り付く感じはちょっと嫌ですよね。それで姫様はわざわざトーチャーにマシュマロでは拷問にならないとか助言して、もっと自分が負けそうな川遊びとかに変更した方がいいと教えてやったりする。そんなに川遊びしたかったんかい。

だがトーチャーは今回の拷問はただのマシュマロではなく「焼きマシュマロ」なのだと言う。それで川辺にやって来たのだと言う。確かにキャンプとかで焚火して、串の先に刺したマシュマロを炙って焼いて食べるってのはよくありますよね。あれをやるためには焚火をしなければいけないので火事など起こさないように川辺が良いということなのでしょう。いや、なんてマナーの良い魔王軍なんでしょうか。というか、そもそも何処の川辺なんだよとも思うが、もう世界観ムチャクチャなので今更です。

しかし姫様は焼きマシュマロのことはご存じ無いようで、「マシュマロを焼いたところで何が変わるというのだ」とバカにする。だが焼きマシュマロは確かに普通のマシュマロとは全く異質なものです。何も変わらないという考えは完全に間違っています。まず匂いが違う。トーチャーが串に刺したマシュマロを焚火にかざして焦げ目をつけるぐらいに炙ると、良い匂いが立ちのぼり、姫様はバカ顔でフラフラと釣られそうになってしまう。

そんな姫様にトーチャーはサービスで1つ食べさせると言ってくる。それはどう考えても、焼きマシュマロの味を知らない姫様にその美味しい味を覚えさせて誘惑に抗えなくするための計略でした。それは分かり切っているのでエクスは姫様にそんな誘いに乗らないようにと注意する。だがトーチャーは姫様が焼きマシュマロの味を知ったぐらいで簡単に誘惑に屈するとは思えないと言って挑発する。いや、いつも簡単に屈してるんですけどね。姫様もそのトーチャーの安い挑発にあえて乗ってみせて自分の意志の強さを見せつけるかのような態度で、実は単に焼きマシュマロが食べたくて挑発に乗る。そして焼きマシュマロを食べてあまりの美味しさに毎度のように自分の心象世界にトリップしてしまう。

焼きマシュマロは表面はカリッと焦げ目がついて硬くなりほどよく締まって、焼いていない時のあのベタベタした感じがなくなる。これが実に香ばしくて美味しい。そして内部は火で温められて溶けるので、あの焼いていない時の中途半端にフワフワしてベタベタした感じがなくなって、温かくトロトロになり、硬い表面を嚙み砕くと、甘くて暖かくてトロトロした中身が口の中にスムーズに広がる。そんな感じで焼いていないベチョッとしたマシュマロとは比べ物にならない美味しさなのです。それでメロメロになった姫様はあっけなく秘密を喋ってしまった。もう葛藤する様子もほとんど描かれなくなってきましたね。

その後、姫様は焼きマシュマロをたくさん味わい、更にトーチャーはせっかくだから川遊びもしようと言ってくれる。トーチャー優しすぎだろ。それで姫様もエクスも魔物と一緒に楽しそうに川遊びするんですが、トーチャーは魔王様に姫様が喋った秘密を伝えたところ、もう1つ姫様から秘密を聞き出すためにその場で拷問を続けるようにと命じられてしまう。それでトーチャーは「1日2回も拷問したら負担が大きすぎて姫様の身体が耐えられないかもしれない」と危惧します。しかし、それは「いや、そうか?」と疑問に思ってしまう。普通の拷問ならそうかもしれんけど、トーチャーの拷問の場合、1日2回やったらむしろ姫様は喜ぶような気もするんだが。

ただ、トーチャーと姫様の間の共通認識ではこの拷問はキツいということになっているので、トーチャーは姫様の身体を気遣って悩んでしまう。そんなトーチャーの元気の無い様子を見て、姫様はトーチャーが二度目の拷問を魔王に命じられて姫様のことを心配して悩んでいるのだと察します。エクスは姫様がトーチャーに同情して自分から秘密を喋ろうとするんじゃないかと心配しますが、姫様はそんなことはないと慌てて否定する。そして、自分は戦いの場において敵に情などかけることなく斬り捨ててきたのだと言い、敵に情をかけるトーチャーは甘くてダメな奴だとバカにします。

一方でトーチャーは職務に非情になりきれない自分は拷問官失格なのかもしれないと落ち込み溜息をつきますが、姫様がそこにやってきて隣に座り、世間話を始める。天気が良いという話題から、洗濯物の話題に移り、姫様は「洗濯物といえば、国王はブリーフ派なんだ」と何気なく言う。むっちゃどうでもいい話なんですけど、トーチャーは顔色を変えて「姫様!何故そのような重大な秘密を」と問い返す。いや、何処が重要な秘密やねん。しかし、「まさか姫様!私に情を?」とトーチャーが問いかけると姫様が「さぁ、何のことか分からぬが」とかとぼけた感じで返したりして、イイ話っぽい遣り取りとして描写される。そして2人の心は通じ合い、エクスも「やれやれ」と言ったりしてる。いや、何やねんこの茶番みたいなのは。しかし、この迫真の演技が何とも言えない面白さとなっています。

そこに陽鬼と陰鬼がゴムボートに乗ってやってきて「もう今日の拷問終わった?」と気軽に問いかけると、姫様が「うん!結構抗ったけど屈したよ!」とフレンドリーに応える。軽すぎるだろ会話が。しかも「結構抗った」とかウソ言ってるし。お前マシュマロとか全然抗ってないし、さっきなんか自分から秘密喋ってただろうが。まぁとにかく2人はトーチャーに呼ばれて遊びに来たみたいです。それで皆で川遊びをすることになり、エクスが魚を獲る銛代わりにされてて爆笑した。それから皆で水を掛け合ったりして遊んで、もう完全に友達ですやん。そうして夕方になり皆で車に乗って帰りました。いやホントに此処は何処やねん。そして結局、国王がブリーフを履いてるとどうでもいい秘密なので拷問はまた続くことになってしまいました。

それで次の拷問は、すっかり川遊びで日焼けした姫様をジャイアントがサウナに連れていく。姫様はサウナは初めてであったが、あまりの熱さに汗がダラダラ流れて、熱いわ気持ち悪いわで「これではまるで拷問ではないか」と不満に思う。だが、よく考えればこれは拷問なのだということを思い出した姫様は、ジャイアントが今回はそういう真っ当な拷問で自分を熱さで苦しめて秘密を喋らせようとしているのだなと考える。だが姫様は自分はこんな苦痛に屈するようなことはないと自信を深める。確かに、いつも姫様が屈している拷問は苦痛を与えるものではなく快楽を与えて誘惑するものばかりであり、姫様は苦痛には強いのです。

だが姫様はサウナというものを誤解していた。サウナは苦痛を与えるものではなかったのです。まずサウナの中で汗をダラダラかいているうちに姫様は気持ちよくなってきてしまった。姫様は魔王軍に捕らわれて以降は過酷な軟禁生活、いやダラけた軟禁生活を送って美味しいものばかり食べてゴロゴロしていたせいで身体に老廃物が溜まっていた。それが汗と一緒に体外に出ていくデトックス効果で身体が軽くなり気持ち良くなってきたのだ。

そして更にサウナから外に出た時に、常温の風呂場に吹く風の涼しさが何とも言えず気持ち良かった。そしてジャイアントに促されて水風呂に入ると、最初は水の冷たさに身体がビックリして冷たさに苦痛を覚えたが、水に浸かって表皮が水の冷たさに慣れてくると苦痛は無くなり、表皮から体内に伝わる冷たさがサウナでほてった体内を徐々に冷ましていき、ほてりを解消していく。そうしてほてりが体外の冷水に溶け出していくような感覚によって、姫様は自分の身体全体が水の中に溶け出していくような心地よさを覚えた。そうしてその後はしっかり休憩して姫様はサウナの気持ち良さを堪能した。そして秘密を喋った。いや、なんでやねん。ジャイアント全く拷問してないやん。横で風呂入ってただけですやん。でも姫様にとっては気持ち良さはすっかり拷問になってしまい、もはや拷問描写がゼロでも姫様は秘密を喋ってしまうようです。

そして次の拷問は、トーチャーが深夜の学校に姫様を連れていっての肝試し拷問となります。そこには脅かし役として魔物がたくさん集められていて、その中に姫様は自分が倒したマッドカイザーという魔物が居ると言う。エクスが誰なのかと問うと、以前に姫様が真っ二つに斬って倒した敵らしい。真っ二つにしたんだったら別人だろうとエクスは言うが、意外にも本人だった。凄い回復力ですが、そもそも姫様の回想場面でマッドカイザーを真っ二つに斬った時の剣はエクスじゃん。お前も自分で斬った敵を忘れんなよエクス。

まぁマッドカイザーの話は割とどうでもよくて、ここに集められた魔物たちが夜の校舎に隠れて姫様を驚かせて、姫様がそれに耐えるという肝試し拷問らしい。しかし、何でしょうか?この微妙にピント外れな拷問。真っ当な拷問でもないし、姫様が苦手なタイプの拷問でもない、単なる遊びみたいな拷問。少なくともトーチャーのセンスではない。それでよく聞くと、これはトーチャーの案ではなくて陽鬼の考えた拷問らしい。じゃあどうして陽鬼がこの場に居ないのかと姫様がトーチャーに問うと、陽鬼は風邪をひいて来られないのだという。それを聞いて姫様は友達の陽鬼を心配し見舞いに行きたいと言うが、トーチャーは拷問が終わるまでダメだと言う。それでも行きたいと姫様が言うので、トーチャーは秘密を喋れば姫様は用済みなので見舞いに行くのを許可すると言う。それに対してエクスは「姫様がそんなことで屈するわけがない」と言おうとするが、姫様は食い気味に秘密を喋ってしまい、そのままトーチャーと一緒に陽鬼の見舞いに直行します。

そうして陰鬼やクロルやマオマオちゃんも一緒に陽鬼の見舞いをして、姫様は陽鬼を元気づけようとして、陽鬼の考えた肝試し拷問をキャンセルして見舞いに来たことは言わずに、肝試し拷問の出来が良くて屈してしまったと言って笑い、陽鬼を褒めて元気づけます。なんて優しい世界。しかしなんか根本的に間違ってるような気もするが。それで陽鬼も喜んで、トーチャーの作ってくれたお粥が美味しくて「思わず屈しちゃいそうだよ」と拷問官ジョークで皆を笑わせてくれたのでした。ちなみにマッドカイザー達はどうしたのかというと、姫様が肝試しをキャンセルして帰ったことを知らず、全員でずっと夜の校舎に潜んで姫様がやって来るのを待ち続けていたようです。可哀想に。

 

 

SYNDUALITY Noir 第2クール

第17話を観ました。

今回は怒涛の展開となりましたね。また、謎の組織イデアールの目的も明らかとなり、物語が一気に進みました。前回はノワールの内面の話に終始して、内容的には凄く良かったんですけど物語の進行としてはゆっくりであるのは気になったところで、今回もノワールが眠りについてしまって話があまり進まないんじゃないかと最初は危惧したんですが、それは全くの杞憂で、一気に話が進みました。ここからしばらく怒涛の展開となりそうです。もしかしたら最終話まで一気に突っ走る可能性もある。

まず冒頭は機能停止してしまったノワールを検査してお手上げだと言うマリアの場面です。前回のラストシーンでミステルの自己修復の最終段階でノワールが消滅を拒否した影響なのか、ミステルの身体に変化したまま機能停止してしまったようです。それでカナタが慌ててマリアの研究所に運び込んで診てもらったようですが、マリアにはお手上げだと言う。このままではノワールもミステルも目を覚まさないかもしれない。

そこでカナタはアルバを探すことにした。アルバはアメイジア崩壊前から活動している伝説のドリフターであり、カナタの知る限りではノワールのようなO型メイガスについては最も詳しい人物であり、以前にもカナタはアルバに出会った時にノワールの人工知能の解析をしてもらったことがある。そのアルバの最近の目撃情報をクラウディアに調べてもらい、カナタはノワールとデイジーオーガをキャリアに載せて、シエルと共にアルバの目撃情報のあったネストに向かった。そして、その途中でエンダーズの群れと戦うアルバと出会い、カナタはアルバにノワールの状態について相談する。

そうしてノワールの状態を診たアルバは、まずカナタ達がノワールのことをミステルのセーフモードだと思っている認識が間違っていると指摘する。以前にアルバがノワールの人工知能を解析した時に、その中に謎のブラックボックスを発見していたのだが、その正体がよく分からなかったのでカタナには伝えていなかった。だが、それがおそらくミステルの人格や性能のデータだったのであり、シルバーストームとの戦いの際に何らかのショックでノワールが機能停止して、代わりにブラックボックス内のミステルが覚醒してノワールの身体を乗っ取ったのでしょう。

つまり、ノワールもミステルも本来はそれぞれ独立した個別のメイガスだったのだが、どういうわけか1つのボディの中に2人のメイガスのデータが入っていたのです。このボディが本来はノワール用のボディだったのか、それともミステル用のボディだったのかは分からない。ただノワールがミステルのセーフモードであったわけではないので、それでノワールがミステルの自己修復による自己の消滅に抗うことが出来ているわけです。言い換えると、これまでミステルが自己のデータを全部使用していたわけではないので辛うじて1つのボディ内に2人のメイガスが共存出来ていたのだが、ミステルのデータ使用量が限度を超えたために、2人のメイガスが1つのボディに共存出来なくなり、ノワールが消滅を拒否した結果、現在は2人とも休眠状態に入った上でどちらが生き残ってこのボディを使うのかのせめぎ合いをしている状態のようです。

そういうわけで現在は休眠状態なのですが、一定期間が経てば、そのせめぎ合いに決着がついて、どちらがこのボディを使うのかが決定して、ノワールかミステルのどちらかが目覚める。しかし、その時、目覚めなかった方の個体は消滅している。つまり、このまま時間が経過すればノワールとミステルのどちらかが消滅してしまうのです。しかしカナタは家族であるノワールが消滅することなど受け入れることは出来ない。かといって、イストワールに行くという夢の実現のためにはミステルは不可欠です。それにカナタはミステルにも既に思い入れは強く持っており、決して死んでほしくなかった。だから2人とも助けることは出来ないのかとアルバに尋ねる。

するとアルバは1つだけ方法があると答える。それは0型メイガスのボディをもう1つ用意して、1人のデータをそちらに移せばいいのだとのことです。アルバならばその施術は出来るようですが、問題は0型メイガスのボディをどうやって調達するのかです。汎用メイガスと違って高性能な0型メイガスは稀少な存在であり、大抵は契約者のもとで働いておりマーケットに出回ることはほぼ無い。だから今すぐに新たな0型メイガスのボディを手に入れるのはほぼ不可能であるが、それを悠長に待っている間にノワールとミステルのボディを巡ってのせめぎ合いの決着がついてしまい、どちらかが消えてしまうだろう。それでもどうしても0型メイガスのボディを手に入れるより高い可能性を探って足掻きたいというのなら、アメイジアの跡地に行くしかないとアルバは言います。

この作品はソシャゲの世界観を基にしてオリジナルストーリーを書きあげているものなのですが、世界観設定はソシャゲ準拠で、そのあたりは1期の最初からあまり詳しくは描かれていない。そこでちょっと簡単におさらいしますけど、現在のカナタ達ドリフターの住む世界は現代の地球文明が「新月の涙」という謎の天変地異によって人口の大半が死滅して崩壊した後の世界ということになっています。この「新月の涙」というのは猛毒を含んだ雨と、それによって引き起こされた洪水だそうです。現時点でも地上に降り続く雨に含まれる「ブルーシスト」という毒もこの「新月の涙」由来のものらしく、エンダーズという地上に溢れる怪物も、このブルーシストの影響で生まれたのだと思われます。

それで、この「新月の涙」の大災厄の後に僅かに生き残った人類は地下に巨大な地下都市国家を築いてそこに移住して生き延びたのだが、その地下都市国家が「アメイジア」なのです。このアメイジア時代にメイガスが作られるようになり、地上に再び人類が住めるようになるようメイガスを載せたコフィンを使って地上の調査が行われたりしたのが、おそらくパスカル博士の活動とも関連しているのでしょう。ただパスカル博士の活動がアメイジアと直接関係があったのかどうかは不明です。ハッキリしているのは、コフィンは地上探索用に作られたものだということです。そしてメイガスは幅広く人間の生活のサポート用に作られたものだが、コフィンとセットで使うことも主要な役割であった。それを駆使してアメイジアは地上の探索を行い、個人的に地上の探索を行う者達も別に居て、そういう連中が「ドリフター」と呼ばれていたようです。アルバはそういう初期のドリフターのうちの1人だったようです。

だが、このアメイジアは20年前に崩壊したのだという。どういう経緯で崩壊したのかは分からないが、その後、生き残った人間たちは地上にロックタウンのようなネストを多く作ってブルーシストを含んだ雨を避けて住むようになり、ドリフター達が採取するAO結晶をエネルギー源として自転車操業で生き延びている。そして高性能のメイガスを作る技術は失われてしまい、アメイジア時代に製造された高性能メイガスは「0型メイガス」と呼称されるようになり、それを模倣して作られたアメイジア崩壊後の時代に製造されたメイガスは「汎用メイガス」と呼ばれている。

アンジェやボブなどは汎用メイガスだが、ノワールやミステル、シエル、フラム、シュネーなどは0型メイガスであり、どうやらムートンも0型メイガスみたいです。汎用メイガスも見た感じは0型メイガスと変わらないが、0型メイガスがメイガススキルを使える一方で汎用メイガスはメイガススキルは使えない。何より、0型メイガスにはアメイジア崩壊後の人類には未知の技術が使われているので、もともと0型メイガスとして作られたノワールやミステルのデータを汎用メイガスのボディに移すことは出来ず、受け皿は0型メイガスのボディでなければいけないのです。アメイジア崩壊前からドリフターとして活動していたアルバならば多少は0型メイガスを弄る技術を持っているので、ボディをイチから作るようなことは出来ないが、ボディさえ調達出来ればデータの移植ぐらいは出来るとのことです。

そして、その0型メイガスのボディは崩壊後のアメイジアの跡地に行けば残っているかもしれないとアルバは言う。実際のところアルバも崩壊後のアメイジアがどうなっているのか分からないらしいのだが、今すぐ0型メイガスのボディを調達出来る最も可能性が高い場所はそこしかないとのこと。そこでカナタは不安定な状態にあるノワールはアルバに見てもらうことにして、アルバにノワールを預けて待っておいてもらい、キャリアに乗ってシエルと2人でアメイジア跡地に向かうことにした。

途中でシエルは歌を唄ってカナタを元気づけたりしてくれますが、その一方でシアルはイデアールのスパイなのであり、カナタが疲れて眠った隙に秘かにイデアールに報告を行い、ノワールとミステルが休眠状態に入ってしまい、このままではどちらかが消滅しかねない事態となり、その解決のためにアメイジア跡地に向かっていると伝える。また、現在ノワールのボディを預けているアルバのキャリアの場所もイデアールに通報した。ところが、なんとその報告を受けたマハトやシュネー達がカナタと決闘したチュニス宇宙港から帰還してきた場所がそのアメイジア跡地だったのです。つまり、よりによってイデアールの本拠地は、カナタ達の向かうアメイジア跡地に存在しているのです。もちろんシエルもそのことは承知している。

もともとイデアールのスパイという正体を隠してカナタに接近してきたシエルですから、こうしたカナタを裏切るような行動は本来の任務なのであって当然の行動なのでしょうけど、アメイジアに向かう道中で未完成の新曲を少し披露して、無事に戻って新曲を聞かせる約束をしたりしており、カナタの信用を得るためのお芝居にしては度が過ぎており、やはり本心ではカナタを裏切っていないようにも見えて、どうにもシエルの本心は掴みにくい。

一方、アメイジア跡地内の地下深くに作られたイデアールの本拠地に帰還してきたマハトとシュネーは、格納庫にジョンガスメーカーが置いてありムートンが整備してるのを見て驚きます。それはつまりトキオがイデアールに来ているということです。トキオはあのチュニス宇宙港の戦いに乱入してきてマハトを怒鳴りつけた後、撤退していくマハトを追いかけていって行方不明となっていましたが、アメイジア跡地にあるイデアール本部に来ていたようです。それはつまりトキオが、イデアールという組織にマハトが所属していることを知っていて、イデアールの本部がアメイジア跡地にあるということも知っていたことを意味します。

ただ、トキオはマハトに会うためにイデアールにやって来たというわけではないようです。ここでトキオがイデアールのボスであるヴァイスハイトと面会している場面が描かれ、トキオは何だかキザな白装束に身を包んでタキシード仮面みたいな白い仮面をつけている。その衣装の変化も驚きだが、どうもトキオはヴァイスハイトと親しい間柄らしい。ヴァイスハイトの言うには、トキオは「10年ぶりに戻ってきた」のだという。そしてヴァイスハイトとトキオとマハトは家族のような関係だとも言う。

つまり、どうやらトキオはもともとイデアールの幹部であり、本名は「リヒト・アルター」というらしい。トキオは10年前にイデアールを去って、その後ドリフターとなってロックタウンに住み着いたようです。1期の終わりにトキオがカナタに告白しようとしていたのはそうした自分の過去についてだったようですが、どうしてカナタに言おうとしていたのかは不明です。

そのトキオが10年ぶりにイデアールに帰還してきたのをヴァイスハイトは歓迎している。まぁ本心から歓迎しているのかどうかは分かりませんが、とにかくここで分かることは、イデアールは少なくとも10年前にはアメイジアの跡地に存在していたということです。20年前にアメイジアが崩壊した時からイデアールはアメイジアに居残った者達によって作られたのかもしれない。彼らが他のネストとは隔絶した科学力を有していることから、一旦地上に出たドリフター勢力がアメイジア跡地に行ってイデアールを立ち上げたという可能性は低いと思う。マハトが後の場面で「アメイジアはイデアールの故郷」と発言していることから、やはりアメイジアでイデアールが発足したのは間違いないだろう。それが20年前なのか15年前なのか詳細は分からないが、おそらくアメイジア崩壊を生き延びた者達がそのままアメイジア跡地に居残って立ち上げた組織がイデアールなのでしょう。

そのイデアールは10年前には確実に存在していたと思われます。ミステルがパスカル博士と共に旅をしていたパスカル計画は、マハト達がパスカル計画そのものは知っていたところを見ると、イデアールが関与していたようにも思える。ただマハト達が計画の詳細を把握出来ていなかったところを見ると、パスカル計画が20年以上前のアメイジア末期の頃、イデアール設立前の頃の計画だったようにも思える。ミステルがイデアールについて何も知らなかったのはミステルの記憶が完全に戻っていなかったからかもしれないが、もともと知らないという可能性もある。「パスカル計画」そのものが0型メイガスの製造と一体化した計画だったとするなら、それはアメイジア時代の計画ということになるかもしれない。あるいは「パスカル計画」とアメイジアの崩壊の間に何らかの関連がある可能性もあります。イデアールがノワールやミステルについて何も把握していないところを見ると、やっぱりパスカル計画はイデアール設立前のアメイジア時代の計画と考える方が妥当だと思われます。おそらくイデアールはアメイジア時代のことを調べてパスカル計画のことを知ったのでしょう。

そして、それがイデアールという組織の目的と大きく関わってくるようです。ヴァイスハイトとトキオの面会の場にマハトもやって来て、マハトがどうしてトキオ、いやリヒトが此処に戻ってきているのかなどと怒って突っかかったりしますが、その問答の中で出てきた情報として、イデアールが「地上を再び人類の住める場所にすることを目的としている組織」だということが分かった。特にヴァイスハイトが問題点として強調したのが「ブルーシストとエンダーズの脅威によって人類がネストから出ることが出来ない」という状態であることから、そういう状態を解消したいというのがイデアールの具体的目標らしい。エンダーズもブルーシストの影響で生まれているのだから、要するにブルーシストを含んだ雨が降らないように地球環境を改善出来ればいいわけです。イデアールはそういうことを目指しているように思える。

そしてヴァイスハイトは「そのために我々はイストワールに辿り着く必要がある」とも言っている。つまり、どうやらイストワールには地球の環境改善のためにカギとなるような何かが存在するのでしょう。そうなるとイストワールの正体についても色々と想像することは出来ますが、それについては現段階で急いで想像する必要も無いので置いておきます。それよりもここで重要な点は、イデアールも未だイストワールには辿り着いてはいないということです。おそらくその場所も正確には把握していないのでしょう。マハトが「イストワールの守護者」と言っていたので、イストワールに辿り着いている可能性もあると思っていたのですが、そういうわけではなく、ただ単に他の者にイストワールを渡さないという意味だったようです。もしかしたらイデアールは「イストワールに問題を解決するカギがある」ということだけ知っていて、具体的にイストワールに何があるのかも把握していない可能性もあります。

ただ、とにかく、こうしたヴァイスハイトの話を聞く限り、イデアールはまるで人類の救世主のような善い組織みたいに思えてきます。しかしトキオは10年前にそんなイデアールを去ってドリフターとなった。そして今回イデアールに突然戻って来て、ヴァイスハイトの言葉に反論するように「ネストに居た人間たちはみんな幸せそうにしていた」と言う。つまりトキオは今のままブルーシストやエンダーズに怯えてネストに籠って暮らす生活の方がマシだと言うのです。それに対してマハトが「それは強者の論理だ」と反論する。そうした過酷な環境でも楽しく生きられるのはトキオのような優秀なドリフターのような「強者」たちだけなのであり、そのような環境では「弱者」は救われない。イデアールの計画は弱者を救済するためのものなのだとマハトは言う。それがマハトがカナタに語っていた「大義」なのでしょう。

確かにこの遣り取りだけ聞いていると、マハトの言っていることの方が正しくて、トキオは身勝手なことを言ってるようにしか聞こえない。だがマハトやイデアールはその「大義」のためにメイガス狩りをしたり、カナタを殺してノワールを奪おうとした。そうした「大義」の胡散臭さをトキオは指摘する。トキオがチュニス宇宙港でマハトを怒鳴りつけたのもそうした想いがあるからであり、10年前にトキオがイデアールを去ったのも、そうした「大義」の欺瞞に対して不満を抱いたからなのかもしれない。

このようにトキオとマハトはどうも考え方が相容れないようであるが、ヴァイスハイトの言うには3人はもともと家族同然だったのだというのだから何とも複雑な関係です。どうもマハトはトキオに比べて自分の能力が劣っているという想いを昔から抱えていたようで、それゆえトキオを「強者の論理しか知らない」と非難して、自分を「弱者の味方」と見なしたいみたいで、どうもコンプレックスに関連した複雑な心境があるみたいですね。しかしトキオから見れば「弱者の味方」などと言いながら理不尽にカナタを殺そうとしていたマハトこそ矛盾した存在に見えることでしょう。

ただ、よく分からないのが、そこまでイデアールに反した思想を抱きながら、トキオがイデアールに突然に戻ってきたことです。マハトやヴァイスハイトに諫言するために戻ってきたというのならまだ分かるのだが、トキオはヴァイスハイトには妙に従順なのです。ヴァイスハイトの方はトキオに対してフレンドリーに接しながら、それでも心の底から信用はしていないようであり、イデアールにやって来たカナタを始末するよう命じて、カナタを仕留めればイデアールへの帰還を許可するという、踏み絵のようなことを迫ってくるのですが、トキオはそれも快諾します。トキオはカナタがイデアールにやって来ることは予想していなかったのでちょっと驚いていたのですが、それでもカナタを殺せという命令に動揺することなく従う。どうにも何を考えているのかよく分かりません。

まぁそういうわけで、カナタはアメイジア跡地に到着して、シエルに乗り込んでもらったデイジーオーガでアメイジア跡地に入っていき、一番上の階層にあるメイガス製造区画で0型メイガスのボディを探しますが、そこをマハトの乗ったギルボウに襲われます。カナタは廃墟のはずのアメイジア跡地にいきなりマハトが現れたことに驚きますが、マハトはここがイデアールの故郷なのだと言う。カナタはノワールに危機的状態にあることを伝えて見逃してほしいと伝えますが、それについては把握していると伝えたマハトは、イデアールならばノワールを救うことが出来ると言い、ノワールを引き渡すようカナタに言う。

しかしカナタはイデアールにノワールを渡すことを拒否します。カナタがノワールを救いたいと思っているのはノワールと家族として共に暮らすためなのであり、ノワールもそれを望んでいるから消えたくないと言っているのです。だから自分とノワールが離れ離れになっては意味が無いのであり、ノワールをイデアールに渡すのはあり得ない話でした。それで戦闘開始となりますが、マトモにやり合って勝てる相手ではないのでカナタはとりあえず外に向かって逃げ出そうとします。だが、そこにトキオの乗ったジョンガスメーカーが現れてカナタに襲い掛かってくる。カナタはどうしてトキオが此処に居て自分に攻撃してくるのか全く意味が分からず驚きますが、トキオはカナタ本人を傷つけないように正確に射撃してデイジーオーガの手足パーツを破壊して行動不能にする。それでカナタはデイジーオーガを乗り捨ててシエルと共に逃走しようとするが、ヴァイスハイトの命令を受けたシエルはカナタを電撃で気絶させて捕えてしまう。今回はここまでであり次回に続きます。

 

 

道産子ギャルはなまらめんこい

第5話を観ました。

今回はバレンタインデーのお話でした。クラスの皆でカラオケボックスに行き、美波のナイスアシストもあって翼や沙友理もクラスの皆と仲良くなれたりする。そして期末テストが近づいているという話や、バレンタインデーが近づいているという話題でも皆で盛り上がる。それで翼は美波が誰にチョコを渡すのか気になったりするが、美波は手作りチョコを皆に友チョコとして渡すのが毎年の習慣みたいです。一方、沙友理はバレンタインデーには興味は無いと言う。

しかし実は沙友理は翼にチョコを渡したいとか思っていて、それでバレンタインデーの前日にショッピングモールのチョコ売り場を覗いてみたりする。するとそこにチョコの材料を買いに来た美波と鉢合わせして、沙友理はコスメを買いに来たと誤魔化して美波と一緒にコスメを買ったりするが、その後、沙友理は思い切って自分もチョコを作ろうと思っていると美波に打ち明けて、一緒に材料を買いたいと言う。ただ翼に贈るつもりだとは言えず、美波や皆に贈る友チョコなのだと言うと、美波は喜んで一緒に材料を買いに行きます。でも別れ際に嘘をついたことにちょっと罪悪感を覚えた沙友理は美波に「翼に本気のチョコは渡さないのか?」と質問する。翼がカラオケボックスでチョコの話題が出た時に美波のことを気にしている様子だったのを沙友理は見ていて、それで2人の関係が気になったのでした。美波は本気チョコは想定していなかったのでちょっと驚き、沙友理も大した話じゃないと慌ててウヤムヤにします。

その後、帰宅して美波はクラスの皆に渡す手作りチョコを完成させますが、沙友理の作業が気になって夜に電話する。沙友理は初めての手作りチョコだったので美波に電話で色々教えてもらい、なんとか上手く生チョコを完成させます。そうして一息ついた際に、美波は沙友理が翼のことを急に聞いてきたのは翼のことが好きだからではないかと気になって質問してくる。それで沙友理は狼狽えますが、その時、美波が完成した大量のチョコを置いてあるテーブルで調味料などをひっくり返してしまいチョコが全部台無しになるというハプニングが発生してしまう。

翌日のバレンタインデー当日、美波は平気そうに装って明るい態度で皆に買ってきた市販のチョコを配りますが、翼は美波が何か悲し気な様子に見えて気になる。でも美波に貰ったチョコが東京では売っていなかったものだったので素直に喜びます。しかしクラスの男子たちはいつもは手作りチョコをくれる美波が市販のチョコを渡してくるのでガッカリした態度を示して、美波は内心で皆の期待に応えられなかったことで傷ついてしまう。事情を知る沙友理は腹を立てて男子に陰で注意したりするが、美波は沙友理が翼にチョコを渡そうとしてるんじゃないかと思っていて頑張るよう励ましてくれたりする。

そして放課後、当番で翼と美波が居残って音楽室の掃除をして、翼がチョコのお礼を言うと、美波は皆に手作りチョコを渡せなかった悔しさを思い出して泣き出してしまう。それで翼が事情を聞き、美波は皆に残念な想いをさせてしまったことを悔しがり、翼にも本当は手作りチョコを食べてもらいたかったと言う。そんな美波を慰めるために今の自分に出来ることをしようと思った翼は、カラオケで美波が唄っていて「これを聞くと元気になれる」と言っていた曲をピアノで即興で弾く。翼は子供の頃からピアノを習っていたのでそういうことが出来たのです。

これで美波は喜び元気になりますが、そこに沙友理が音楽室に入ってくる。実は沙友理は翼にチョコを渡すために来たのだが、翼と美波の遣り取りの一部始終をたまたま聞いてしまった。それで沙友理は自分も美波を元気づけるために自分の出来ることをしようと思い、翼に渡すつもりだったチョコを美波に友チョコだと言って渡す。すると美波は大喜びして更に元気になり、沙友理は美波に渡す予定だった余り物のチョコの方を翼に友チョコだと言って渡し、翼も沙友理も美波から貰った市販チョコを取り出して、皆でその場でチョコをシェアして食べて盛り上がった。今回はそういうお話でした。北海道はほぼ関係ないけど、普通にバレンタインデーのラブコメ話としてとても良い話でした。