2024冬アニメ 1月14日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、1月13日深夜に録画して1月14日に視聴した作品は以下の7タイトルでした。

 

 

結婚指輪物語

第2話を観ました。

今回は世界観の説明をしてこれからの主人公のクエストを明確にしてしっかりハイファンタジーとしての物語を前に進めながら、同時に主人公とヒロインのラブコメを進展させたのが良かったですね。壮大でロマンチックなハイファンタジーの世界観に現代チックなラブコメ展開を上手く融合させて物語をしっかり引き締めて絵空事にしていない感が素晴らしい。

冒頭、城を襲ってきた魔物の群れと指輪の力を使って戦うサトウですが、「深淵王の騎士」という強力な魔法を使う魔物の前に歯が立ちません。魔物のデザインがかなりテキトーなのはちょっと気になるところですが、作画は全体的にユルめの作品なので仕方ないのかなとは思う。物語でカバーしてくれればいいです。戦いながら色々と説明してくれるヒメの爺ちゃん、もとい賢者アラバスタが解説役として有能ですが、千葉繁さんの演技がやりたい放題のハイテンションで全体的に面白い。現状この作品の最大の癒し要員です。サトウの演技もなかなか素っ頓狂で良いですね。

それで、現状のサトウの指輪王の力では深淵王の騎士には勝てないとのことで撤退ということになり、サトウとアラバスタとマルス王子とヒメの4人で城から馬車で逃げて、そして宿に落ち着く。この一連の流れの中でアラバスタが世界観の説明をしてくれます。かつてこの世界は深淵王の脅威に屈しそうになっていたが指輪王が深淵王を封印して世界を救ったのだという。そしてその指輪王の力は指輪王の5人の妃だった各5王国の5人の姫に「光」「風」「火」「水」「土」の5つの指輪という形で託され、代々受け継がれてきたのだという。そして今再び深淵王が復活して世界が脅威に晒されているので、誰かが指輪王となって5つの指輪を受け継ぐ5人の姫と結婚して指輪を受け取り、5つの指輪が揃った完全体の指輪王の力で深淵王を倒して再び封じなければならないのだという。

ヒメはそのうちの「光」の指輪を受け継ぐ王国の姫であったので、深淵王に対抗するためにマルス王子を指輪王とするべく、マルス王子と結婚するためにこの世界に戻ったわけだが、その結婚式の場にサトウが現れたのでヒメはサトウに「光」の指輪を託して、それでサトウと結婚した形になったのでサトウがマルス王子の代わりに指輪王になることになったようです。そうなるとサトウは指輪王の使命として残り4人の姫とも結婚して指輪を受け取らねばならない。そういう仕来りになっているのです。アラバスタは指輪王とはそういうものだとか、5人の姫との結婚とかワクワクするとか羨ましいとかテキトーなことを言ってサトウの尻を叩きますが、サトウはヒメが好きなのにそんなこと困ってしまう。ヒメもなんだかモヤモヤしてるようです。

部屋で2人きりになるとヒメはサトウに「結婚なんて形だけ」だとか言ってアラバスタの話はあんまり気にしないでいいと言う。ヒメはサトウが自分を好きで追いかけてきたわけではなく、単に友達である自分を心配して追いかけて来たサトウを自分が戦いに巻き込んでしまっただけだと思っているので「別に自分に義理立てする必要は無い」と言いたかったのだが、サトウはヒメが好きなので「結婚は形だけ」とか言われてちょっと抵抗がある。そうしているとサトウがさっきの戦いで負傷していたのを知ってヒメは「自分が戦いに巻き込んだせいだ」とショックを受けて部屋から出ていってしまう。

それでサトウはヒメを追いかけていき、思い切ってヒメに愛の告白をして、好きな相手であるヒメと一緒に居たくて自分の意思でこの世界に来たのだから、巻き込まれたわけじゃないのだと説明する。それを聞いてヒメはサトウが自分の意思で行動して覚悟を決めたことを凄いことだと言う。それに比べて自分は世界を救うために自分の意思を犠牲にしようとしていたのだとヒメは言う。ところがそこにサトウが現れたのでヒメは自分の意思でサトウを選び、そうしたら世界を救うという覚悟が揺らいでしまったのだという。好きでもない相手と結婚して心を無にしてただ世界を救うだけなら話は簡単だった。本当に好きな相手と結婚出来るということになり、ヒメは好きな相手であるサトウが戦いで傷ついたり他の姫と結婚したりすることに抵抗を覚えてしまい、世界を救う戦いよりもサトウとの幸せを優先したくなってしまっていたのです。だがサトウが自分の意思でヒメを好きになり、自分の意思でヒメと結婚して、自分の意思で世界を救おうと覚悟を決めているのを見て、ヒメも自分も覚悟を決めなければいけないと思うことが出来るようになった。サトウと2人で本当の夫婦として指輪の使命を果たそうと心に決めたヒメは「私を改めて貴方のお嫁さんにしてほしい」と言うのでした。

これで2人とも覚悟は定まったわけですが、こんな完全にプロポーズみたいなセリフを言ってしまってから2人きりの部屋に戻った2人は、なんかこのまま新婚初夜の初セックスをしなければいけないようなムードになってしまい焦ります。それでヒメも覚悟を決めてサトウをベッドに誘いますが、サトウは勢いで念願のヒメとのエッチに突入しそうになるが、ヒメがちょっと震えているのに気付いて、指輪王の使命や世界の救済など関係なくもともと本当に好きだったヒメとの初エッチがこんな空気に流されて一気にやってしまうべきものではないと思い直す。幼馴染から一気に夫婦になってしまったが、夫婦らしいことはちょっとずつやって行こうとサトウはヒメに言う。ヒメもそれに賛成して、とりあえず2人は初めてのムードのあるキスだけを交わしてその晩は就寝につきました。だが結局は興奮してしまって寝付けなかったようです。

そうしてサトウとヒメの絆は深まり、絆の深さは指輪王の力を高めるのだそうです。そして一行はまず最初の目的地、エルフの隠れ里「風のロムカ」に向かう。ここでエルフの姫から「風」の指輪を受け取るのが目的です。サトウはあくまで世界を救うために姫たちに事情を説明して指輪を渡してもらうだけであり、他の姫と結婚するつもりは無いようだが、さて一体どうなることやら。風の障壁に守られたロムカに隠し通路を通って迎え入れられたサトウ達であったが、そこで出会ったエルフの姫はなんだか引きこもりっぽい感じで何かをこじらせている模様。サトウが異世界から来たと聞くと異常に警戒している様子で、ヒメとはもうヤッたのかなどと不躾なことを質問してきたと思ったら、エルフ姫が気にしているのは「キスをしたのかどうか」ということみたいで、それでサトウがキスはしたと答えると、エルフ姫は「不潔だ」とか言って逃げてしまう。なんか潔癖症みたいです。このままでは「風」の指輪を渡してもらえそうには思えない。さて、どうしようかというところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

ゆびさきと恋々

第2話を観ました。

今回は雪が逸臣への自分の想いが「憧れ」なのか「恋」なのかについて考えるというエピソードでした。ストーリーそのものは前回ほど山場といえるものは無かったのですが、とても感動的で素晴らしい内容で、個人的には前回以上の神回だったと思います。耳が聞こえない聾者にとっての「恋心の自覚」とはどういうものなのか、とても明確に描かれていて、こんな素晴らしい描き方があったのかと驚かされました。聾者に限らず健常者であったとしても、特に初恋の場合は自分の相手への想いが「憧れ」なのか「恋」なのかは分かりにくいものです。雪の場合も逸臣への想いがそのどちらなのかと戸惑いましたが、聾者ならではの切り口でそれが「恋」であると気付くまでの過程の描き方がとても鮮やかで綺麗だった。この作品って、聾者と健常者を対比的に描くかのように見せておいて、オチの部分ではしっかりと「聾者ならではの感じ方」で唸らせてくれる。聾者も健常者も、どちらが上だとか下だとかではなく、対等な立場であり、世界に向き合う切り口がそれぞれ違うのだと気付かせてくれる。変に湿っぽいドラマにするのではなく、ちゃんと互いに刺激を与えあえる存在だと思わせてくれるところが良いと思います。

まず冒頭ですが、前回、逸臣の連絡先を聞いた際に逸臣が手話で「いいよ」と返してくれた姿を思い出して夢見心地な翌朝の雪の様子が描写されます。前回のあの遣り取りの場面は、逸臣の心の変化がクライマックスとして描かれた場面であり、逸臣の心が雪への恋心に揺らいだのは最後に雪の笑顔を見た場面であったのであり、それに先立っての手話で「いいよ」と返したり、「俺を雪の世界に入れて」とメッセージを送ったりした場面では、まだ逸臣の心はまだ雪を興味の対象として見ている段階であったのですが、そうした逸臣の心の中に関しては今回のエピソードではあまり描かれず、今回はもっぱら雪の心の中が描かれます。

雪の心中としては、あの逸臣が手話で「いいよ」と伝えてくれた場面が一番印象に残っているみたいです。ただ視聴者目線ではむしろあの後の「俺を雪の世界に入れて」という逸臣からのメッセージの場面の方が決定的な場面のように思える。実際、あのメッセージの後に雪が跳び上がって喜んでいたので、雪もあっちの方がてっきり印象に残っているのかと思っていたら、今回の冒頭で雪が真っ先に思い出しているのが手話の「いいよ」の場面であったのはちょっと意外といえます。

ただ、それでも雪もその「俺を雪の世界に入れて」のメッセージの方も強い印象には残っているようで、その後で大学に登校してりんちゃんと会っている時もそのメッセージを見返して昨晩の緊張を思い出したりしていました。逸臣に連絡先を聞いたのはこれまでの自分の人生の中で一番緊張した経験であったので、逸臣との出会いは自分にとってとにかく特別なものであるということは雪にも分かっていた。

だがキャンパス内で逸臣が国際サークルのハーフっぽい女性たちと外国語で会話しているらしき場面を目撃した雪は、逸臣にとってはあの「俺を雪の世界に入れて」というメッセージも数多い異文化交流の一環なのであり、逸臣にとっては特別な意味は無いのかもしれないなどと考えたりします。いや実際あのメッセージ自体は逸臣にとってはそういう意味合いのものだったと思います。それに対する雪の反応を見て初めて逸臣の心に変化が生じたのですが、そのことに雪は気が付いてはいない。

それで雪は自分だけが逸臣に対して特別な感情を抱いていて、自分に対して特別な感情を抱いているわけではない逸臣に自分の感情を押し付けるのは迷惑になるのではないかなどと遠慮してしまい、逸臣が立ち去っていくのをただ見送ろうとするのですが、りんちゃんが逸臣を呼び止めて、逸臣も雪の存在に気がついて戻ってくる。そうして逸臣と向き合うことになった雪ですが、意識してしまって逸臣の顔をマトモに見ることが出来ない。しかし顔を見ないと読唇が出来ないのでコミュニケーションを取ることが出来ない。それで雪が何とか頑張って逸臣の顔を見ようとしている姿が挙動不審で、ようやく顔を向けた雪に対して逸臣は昨日みたいに自然に手話のような仕草を交えて意思疎通をしないのかと質問してくる。

これに対して雪はスマホに文字を打ちこんで返事をしようとするが、逸臣が身体を近づけて覗き込んでくるのでますます緊張してしまったりする。しかし、聾者である雪は読唇をする都合で普段から他人とは距離は近めなので、知り合いといちいち距離が近いぐらいで動転したりしないものですが、やはり逸臣に対しては特別に意識してしまうようです。ただ、だからこそ手話を用いてコミュニケーションをすればいいという逸臣の指摘は的を得ているのですが、それに対して雪は「本当はしたいです」「でも大学なので」と文字で答える。

つまり雪は「大学では手話はあまり使いたくない」と考えているようなのです。確かに大学では手話を使える人は少ないですから、手話を使わずに読唇や文字入力などでコミュニケーションを取る方が良いという考え方は基本的には正しいでしょう。ただ、この雪の打った文字列のニュアンスだと、たとえ手話に理解のある親しい相手に対しても「大学だから手話を使うのを我慢してる」というような意味に解釈できます。そこには妙な拘りが感じられますが、逸臣はそれが何なのかよく分からない様子で、よく分からないけど何かに拘っている雪に可愛らしさを感じたのか「可愛いな」と呟いたりする。

その唇の動きは雪に伝えるためのものでなかったので動きが分かりづらいものであり、雪は「可愛い」と言われたように思って、でもそうじゃないのかもしれないなどと思い戸惑い照れます。すると逸臣は予定があると言って立ち去ろうとして「ラオスに行く」と雪に唇の動きで伝えようとするのだが、雪は普段「ラオス」という単語に馴染みが無いのでなかなか上手く読み取れず、それで逸臣はスマホへの文字入力で「ラオスに行く」と伝えます。

このあたり何てことはない日常描写のように見えますが、読唇には限界があるということを示しているのです。浅い付き合いでちょっとした遣り取りをするだけならば読唇でも十分ですけど、親しい関係で込み入った遣り取りをするとなると手話も交えた方が良いはずなのです。しかし雪は大学では手話はあまり使いたくないようなのです。それはつまり、大学では深い人間関係を求めておらず、上辺だけの人間関係だけを求めているかのようにも受け取れる。

それについてはひとまず置いておいて、逸臣が去っていった後、雪はりんちゃんと2人で遣り取りをすることになりますが、りんちゃんは雪と逸臣が良いムードだったと言って、雪がもう逸臣に恋をしているのではないかとからかってくる。それに対して雪は「憧れだよ」と照れて返しますが、りんちゃんは昨日の雪とは違ってキラキラして見えるから「恋」なのだと決めつけてくる。昨日の自分と今日の自分が違っているのは雪も自覚しているので「恋」なのかもしれないと思ったりもしますが、でも「憧れ」でも昨日の自分と変わるのかもしれず、やっぱり雪には自分の逸臣への想いが「憧れ」なのか「恋」なのかよく分からない。これまで恋愛なんてしたことが無いので「憧れ」と「恋愛感情」の区別なんてつかないのです。

でも、りんちゃんがあのカフェバーの店長の京弥に対する憧れの感情が恋愛感情に変わったと言って喜んでいる姿を見て、雪は羨ましく思う。りんちゃんは京弥に思い切ってアプローチして連絡先を聞いたところ、優しい対応をしてもらったので、これまでは遠くから憧れていただけだった感情が明確に恋愛感情に変わったようです。りんちゃんはそれを自分で決めたのだと言う。だから雪だって逸臣に対する想いを自分で「憧れ」なのか「恋」なのか決めることが出来るのだと言ってりんちゃんは励ましてくれる。その言葉に雪は心動かされます。自分もりんちゃんみたいに恋をして幸せになりたいとも思えてくる。

ただ、正確にはりんちゃんの京弥への想いは完全にりんちゃんが1人で決めたものではない。京弥がりんちゃんのことを好意的に見てくれているという想いがりんちゃんに伝わって、それでりんちゃんの「憧れ」が「恋」に変わったのです。京弥の感情に接することなく1人で勝手にりんちゃんが恋をしたわけではない。だから雪だって完全に1人で逸臣への想いが「恋」だと決められるわけではないのです。逸臣の感情に接する必要があるのです。

ここで、この雪とりんちゃんの遣り取りの場面の中で割り込むようにして描かれるのが、雪の幼馴染の桜志と雪との遣り取りです。大学の吹き抜けのラウンジで雪とりんちゃんが一緒にいる場を見下ろすように2階に現れた桜志は手話で雪に話しかけてくる。桜志は手話を流暢に使うことが出来て、読唇などでコミュニケーションを取る気は無いようです。しかも雪の問いかけを無視したりして、その対応はかなり棘のある感じであんまり印象は良くない。雪も「いつも手話で意地悪なことばかり言ってくる」と桜志のことを評している。雪も桜志に対してはあまり良い感情は抱いていないようです。

ただ、このように一見すると険悪な関係のように見える雪と桜志ですが、雪はちゃんと桜志の「意地悪な感情」に接しているのです。そして、その結果、雪は桜志に対してちゃんと悪感情を抱いている。つまり、雪と桜志の間にはちゃんと感情の遣り取りが成立しているのです。りんちゃんと京弥の肯定的な感情の遣り取りとは真逆で、否定的な感情ではあるのですが、それでも雪はちゃんと桜志の感情を受け取っており、だからこそ雪の中から桜志に対する生々しい感情が湧き上がっている。そういう様子を見ていると、雪と桜志の関係はずいぶん自然な関係のように見える。そして、それに比べると、まだ雪と逸臣の関係は上辺だけのもののように見えます。

この後、実は桜志が雪のことを心配していて、耳が聞こえない雪が健常者の世界で無理をして傷つくことがないようにと願っていることが描写されます。聾者だけの世界に留まっていれば傷つくこともなく安全なのに、雪は普通の大学に通ったりして無理をしているように桜志は思っており、その結果、雪が傷つくのではないかと心配しており、それでイライラして雪にキツいことを言いがちであるようです。

ただ、雪の方は桜志の心配とは裏腹に「自分の知らない世界」に対する憧れの気持ちが強いようです。もちろん傷つくことへの恐怖もある。でも、それでもどうしても「自分の知らない世界」に焦がれる想いが強い。それで聾者の学校ではなく普通の大学を受験して進学したりもしている。そんな雪だから「知らない世界」である外国に恐れることなく飛び込んでいく逸臣に対する憧れの気持ちが強い。だからやっぱり自分の逸臣に対する気持ちが「憧れ」なのではないかとも思えた雪であったが、ラオスから帰ってきた逸臣と会った時、逸臣が本でも読んで覚えてきた手話で「おはよう」と伝えてくる姿を見た時、雪はそれに対して「おはよう」と返す自分の手話の指先の動きがぎこちないのを感じて、確かに逸臣に出会ってから自分が変化しているのを実感し、この想いの変化が「恋であってほしい」「恋がいい」と強く思ったのでした。

その後、逸臣からラオス土産を貰ったりして、翌日、大学に行ってりんちゃんに逸臣への想いのことなど報告しようとしたところ、りんちゃんが大学の他の友達と喋っているのを見て、雪が少し近づくのを躊躇していると桜志がつっかかってくる。ここで桜志がちょっとりんちゃんの悪口を言うのですが、お陰でりんちゃんの立ち位置が判明しました。

りんちゃんは実は雪より1学年上の2回生のようで、それで前回カフェバーでもビールを飲んでいたんですね。それでりんちゃんは耳の聞こえない雪のために講義内容をパソコンで打ってくれる係として雪に付いてくれているみたいなのです。つまり大学側からそういう役目を与えられているのであり、それで雪とよく一緒に居て、雪とも親しくなっている。もちろんりんちゃんは本心から雪のことが好きで親友として接してくれているのですが、桜志から見れば所詮は大学側から頼まれて自分の評価を上げるために雪を利用しているだけの偽物の友達に見えるわけです。それで桜志は、りんちゃんが本心では健常者の友人の方が大事で、雪のことなんてどうでもいいと思っているかのように悪し様に言う。

ここで雪は、そんな桜志の棘のある言葉にイラつきながらも、桜志の手話の指先がときどき弱々しくなるのを感じて、本当は自分のことを心配してくれているのではないかと感じたりする。この描写を通じて分かることは「雪は手話の指先の動きを見て相手の感情を知ることが出来る」ということです。いや、これは別に雪の特殊能力なのではなく、手話とはそういうものなのです。読唇や文字入力では伝わらない微妙な感情のニュアンスを伝える力が手話にはあるのです。雪と桜志の間ではちゃんと感情の遣り取りが成立していたのは、2人の会話が手話によるものであったからなのです。

読唇だとどうしても相手の唇や舌の動きを克明に観察しないといけないので意識が集中しすぎてしまい相手の表情もよく見えず感情を読み取ることが出来ない。文字入力も文字の方を見て相手の顔を見ないし、時間差もあるので相手の感情が伝わらない。そもそも健常者同士の会話でもいつも相手の顔を見るわけではない。時には顔を背けて伝えたい感情もある。そういう時は声のニュアンスで感情を伝えるものです。いや顔を見合わせていても、感情を伝えるのは表情ではなくて声の強弱などのニュアンスだったりする。しかし聾者はその声が聴こえないので感情の遣り取りが難しい。それで代用となるのが手話の指先の動きのニュアンスなのです。手話は読唇などよりも言葉の意味が伝わりやすいというメリットがあるだけでなく、相手に感情を伝えることが出来るというメリットがあるのです。

では、どうしてそんな有意義な手話というものを雪は「大学では使いたくない」と思っていたのかというと、それが雪の「憧れ」であったからなのです。雪は「自分の知らない世界」に対する憧れが強く、聾学校からこの大学の見学に来た際に「テレビドラマの中の世界みたい」だと思ったのだそうです。テレビドラマの中の大学生たちは、雪が子供の頃からずっと通っていた聾学校の生徒たちとは違い、手話で会話などしていない。そういう「聾者である自分の知らない世界」として雪は普通の大学生活に憧れを抱き進学したのです。だから大学では雪は手話を使わず、出来るだけ普通の大学生に見えるように読唇や文字入力でのコミュニケーションをするよう心がけてきたのです。ただ幼馴染でずっと手話で遣り取りしてきた桜志だけを例外としてです。

それが雪の「憧れ」でした。そして桜志はそんな中途半端な「憧れ」だけで健常者の世界に入ってきても雪は不幸になるだけだと思って心配している。実際、読唇や文字入力だけでは相手の感情を読み取るのは難しく、その結果トラブルも起こるでしょう。だから桜志は「憧れ」だけでは失敗すると思っている。それで「あんまり調子に乗るなよ」と雪に忠告してくる。でも雪は「調子に乗ってない」と反論する。それは「憧れでも上手くいく」と意地を張って反論しているのではない。「憧れ」だけでは失敗するという桜志の心配する気持ちが理解出来るからこそ「もう自分は大丈夫」と伝えようとしているのです。何故なら雪はもう「憧れ」という名の拘りを乗り越えたからです。

雪は逸臣の視線を感じるとドキドキして逸臣の顔を見ることが出来なくなった。それまでは相手の顔を見て唇の動きを追いかけようとしていたのに、それが出来なくなってしまった。それはつまり雪が目指していた「憧れ」のキャンパスライフ、言い換えると上っ面の人間関係の全否定でした。そんな上辺だけの人間関係では処理しきれないぐらいの特別な感情、つまり「憧れ」を超えた感情が初めて雪に生まれたのです。

そのことを雪が初めて明確に自覚したのが昨日のラオス帰りの逸臣に「おはよう」と手話で挨拶された時に感じた逸臣の指先の動きから伝わる感情に接して、手話の指先の動くがぎこちなくなるぐらい自分の中でこれまで経験したことのない感情が動き出したのを感じた時でした。「憧れ」の実現のために封印していたはずの手話でなければ伝わらない感情、それは間違いなく「憧れ」ではなかった。ならば、これはやはり「恋」なのだと雪は気付いた。雪が前回の逸臣との遣り取りの中でも、文字列として印象的だった「俺を雪の世界に入れて」ではなくて、手話で伝えた「いいよ」の方を印象的に覚えていたのも、それが手話で伝わる感情が印象的だったからなのです。あの時点で雪は逸臣の指先の動きから伝わる感情に接して、それで既に逸臣に恋をしていたのです。それはりんちゃんが京弥の感情に接して恋心を自覚したのと、方法論は違えども同質のことでした。

それで雪はりんちゃんに逸臣への自分の想いは「恋」だと伝え、そして逸臣に対して大学の構内でありながら手話で「元気ですか」「頑張れ」の意味で話しかけた。それに対して逸臣もその手話の意味を教えてもらい、雪に同じ手話で返してくれる。そうした感情の遣り取りを経て、雪は逸臣に向けて一歩を踏み出し、この想いが「恋」だと改めて自覚し「私、逸臣さんに恋をしました」と心の中で呟く。こうして雪が逸臣に対して明確に恋心を自覚したところで今回は終わり、次回に続きます。

 

 

ぶっちぎり?!

第1話を観ました。

この作品はオリジナルアニメで、ヤンキー不良モノに千夜一夜物語の要素をプラスした作品みたいです。バラ色の学園生活とか童貞喪失を夢見て主人公の灯荒仁が転校してきた高校がヤンキーだらけの不良学校で、学園内は2つのチームが争っていたのだが、そのうちの1つのチームである魅那斗會の構成員の浅観音真宝は荒仁の幼馴染で、真宝に再会した荒仁は、本当はヘタレの荒仁のことを強くて立派な男だと思い込んでいる真宝によってヤンキー達と関りが出来てしまい困ってしまう。

そんな中、荒仁は学校内に封印されていた変な魔人を呼び出してしまい「願いを言え」と言われるが、どうにも魔人の言うことは要領を得なくて「合体しよう」などと気色悪いことを言ってくるので無視することにした。魔人の姿や声は荒仁にしか認識出来ないらしい。

そして荒仁は仲良くなったクラスメイトの女子のまひろとデートにこぎつけるが、実はまひろは学校内のもう1つのチームであるシグマスクワッドのリーダーの摩利人の妹であり、いきなり乱入してきた摩利人に荒仁はボコボコにされてしまう。それを見て魔人は呆れて去ろうとするのだが、荒仁がボコボコにされても立ち上がるのを見て戻ってきて再度「本当の願いを言え」と言う。それに対して荒仁が「童貞卒業」と答えると魔人は荒仁と合体して摩利人をぶっ飛ばす。こういう第1話であったわけですが、とりあえず全く興味が湧かなかったですね。なんでこんなん作ったんだろう?やっぱBLをやりたいのだろうか?だとしたら私は視聴対象層じゃないんだろう。まぁしかし、まだ第1話ですから、ここから面白くなるかもしれない。「エスケーエイト」ぐらい突き抜けるのならアリかもしれん。それに魔人には何か目的があるみたいなので、そこから話が大きく展開していくのかもしれません。なのでもうちょっと様子見します。

 

 

俺だけレベルアップな件

第2話を観ました。

今回は謎の石像の部屋に閉じ込められてしまった旬たちのパーティーが石像たちの脅威から逃れようと必死の奮闘をする話でした。石板に記されていた3つの掟の意味を試行錯誤しながら何とか生き延びようとする旬たちでしたが、どんどん殺されていきます。かなり残酷な描写が多くて、作画が良いですから結構迫力がありました。石像に頭を下げたら一旦攻撃が止まりましたが、再び石像が立ち上がり旬たちを踏みつぶそうとしてくるので、楽器を持つ石像の前にハンターたちがそれぞれ立つと演奏が始まって石像の進撃が止まる。これで2つの掟をクリアしたことになるが、この段階で多くの仲間が死に、旬も片足を失ってしまった。そして部屋の真ん中の祭壇のような場所に集まった旬たちに向けて注意から囲むように石像たちが進撃してきて、仲間たちは開かれた扉に向かって逃げ出していく。しかし旬はそれは罠だと言い、部屋の真ん中で石像を視界に捉えていれば石像の動きは止まり、時間切れになればクリア出来るはずだと主張するのだが、皆は恐怖にかられて旬の忠告を聞いてくれない。そうして人数が減ったために石像たちの動きを止められなくなり、結局は片足が無くて動けない旬を残して全員が逃げてしまい、旬は石像たちに切り刻まれて死に直面する。そこで今回は終わり次回に続きます。

おそらく旬はギリギリこの試練をクリアしていたとかいう説明で次回はいよいよタイトルにあるように「レベルアップ」するのでしょう。しかし、ずいぶんとスローペースですね。まぁレベルアップしてからの無双を見せることが出来ればいいということなんでしょうけど、この先大丈夫でしょうか。むしろレベルアップしてからの方がありがちな感じになりそうでちょっと不安なんですが、かといってこの絶望感をずっと続けていても仕方ないですしね。まぁ様子見を続けますが、作画はとにかく良いので鑑賞には耐えられます。それにしても今回は結局は旬以外はあのヒロインの人も含めて皆死んでしまったんでしょうかね。それはちょっと勿体ない気もします。

 

 

僕の心のヤバイやつ(第2期)

第14話を観ました。

今回は前回の続きの、市川が山田の家にお邪魔する話がまず描かれて、その後日談やその後の学校生活の中で市川が成長していく話が描かれたエピソードであり、爆笑シーンやキュンキュンスルシーンなども盛りだくさんでしたね。まずは前回の続きなんですが、雪の中で秋田犬のキーホルダーを探していて身体の冷えた市川が山田に誘われて近くにある山田の家に行った場面から始まります。どうやら山田の家は親は仕事で留守みたいで、市川と山田の2人きりということになる。しかも風呂に入るということですから、市川は山田の家で全裸になるということに気付き焦ります。それで風呂に入ってからも、いつも山田がこの風呂に裸で入っていると考えるとどうにも落ち着かない。思わず風呂の中に山田の残留物が残っていないかなどとキモいことを考えてしまい、市川はそんな自分を厳しく戒めます。

そんな風に悶々としてしまうので早く風呂から上がろうとして立ち上がると、脱衣室に山田が入ってきて風呂の中の市川に声をかけてくるので、山田が風呂場を覗いてくるのではないかと慌てて市川は湯船に入って股間を手で隠す。山田は市川が脱いだ濡れた学生服を袋に入れるために脱衣室に来ただけであり、そのことを市川に告げてくるので市川もそれに返事をしたりしますが、気がつけば股間のイチモツを触ったまま山田と会話してしまったと気付き愕然とします。

その後、市川は気を取り直して風呂から上がって状況を整理します。元はといえば市川が山田の家に来るようにという誘いに乗ったのは、別に服を脱ぎたかったからでも風呂に入りたかったからでもない。山田が自分の腕の怪我のことや秋田犬のキーホルダーの件で何から落ち込んでいるようだったから、そのまま1人で放っておけなかったからでした。何とか慰めてやらねばいけないと思ったからなのであって、それなのに風呂場でチンコを握って山田と会話したぐらいで動揺している場合ではないと思い、気を取り直そうとした市川であったが、脱衣室で着る服を探して再び動揺する。まず着替えとして置いてあったのは山田の学校で使っているジャージであった。普通は男家族の服でも置いておいてくれるものだろうと市川は呆れる。確かに大きさは十分に足りるが、山田が普段着ているジャージを着るのはどうも照れ臭くて抵抗があった。

ただ、もっと大問題なのは市川自身の下着のシャツやパンツが無いことだった。というか、借り物の下着も無く、下着無しで裸の上に直接ジャージを着るしかない状況になっていた。どうやら市川の脱いだ下着はさっき山田が学生服と一緒くたに袋に入れて持ち去ってしまったようなのです。かといって全裸でその袋を取りに脱衣室から出るわけにもいかない。山田と鉢合わせしたら犯罪です。ならば一旦裸の上に山田のジャージを着て脱衣室から出て、袋を回収して自分のパンツを取り出して履くしかない。しかし全裸で山田のジャージを履くとなると、それもなんか犯罪臭がする。

しかしそれ以外に手段も無いので全裸の上に山田のジャージを着るという背徳感溢れる行為に出て、市川が脱衣室から出てきたところ、そこになんと山田の飼い犬のコーギーが駆けてきてジャージに噛みついて引っ張って引きずりおろそうとしてくる。どうやらジャージに沁みついた山田の匂いに反応しているようです。しかし、ジャージを脱がされてしまうと下は全裸ですから市川は必死で抵抗する。そこに部屋義に着替えた山田も現れるが、その部屋義がすごい薄着だったので市川は焦りまくる。

さっきから全裸の上に山田のジャージがこすれて、その感触や背徳感や色んな妄想のおかげで市川の股間のイチモツはやや硬くなっていたので、そこに加えて目の前に下着姿みたいな山田が登場したものだから、市川のイチモツは更に固く持ち上がってきた。しかしパンツを履いていないのでその膨張を押さえつけるものはなく、その膨張した姿は伸縮性の高いジャージの生地を容易く持ち上げて、そのそそり立つ膨らみを明らかにしそうになる。だがそんなものを山田に見せるわけにいかないので市川は必死に股間を押さえて腰を引き、目を閉じて無の境地に入ろうとします。

だがそうして無の境地に入ったせいでコーギーに対する注意が疎かとなり、コーギーはジャージの裾に噛みついてジャージを引きずりおろしてくる。このままジャージが脱げてしまうと全裸の股間が山田の目の前で丸出しで、しかもそのイチモツはフル勃起状態ですから大惨事となる。市川はまさに絶体絶命となるが、山田はそれを阻止しようと市川をジャージごと自分の方に引き寄せ、コーギーを𠮟りつけて「伏せ!」と命令する。これで市川の危機は脱したかのように想われたが、市川の股間は山田がジャージを思いっきり上に引っ張ったおかげで縛り上げられた状態となり大きなダメージを受け、市川はたまりかねてうずくまり、コーギーと並んで「伏せ」の姿勢になってしまったのでした。

結局、その後、市川は袋の中から自分のパンツを回収してトイレで装着して上からジャージを着てとりあえず落ち着く。その後、山田と一緒に鍋を喰い、一緒に山田の小学校の卒業アルバムを見たりします。そうしているとキッチンにピアノが置いてあるのに気付いた市川がそのことを話すと、山田はピアノを1年ほど習っていたのだと言う。そしてその他にもたくさん習い事をしていたけど、どれも長続きせずに辞めてしまったのだと言う。色々やらせてもらったのに何をやっても他人より上手く出来なかったのだと山田は申し訳なさそうに言う。そして、そんなふうに習い事を辞めた時も、私立中学の受験に落ちた時も、鼻に怪我した時も、両親は御馳走を作ってくれたのだそうだ。

そんな山田の話を聞いて、市川は「良い親だ」と言う。山田が色々と失敗しても非難することなく、そういう山田の辛い時にこそ親は元気づけてくれたのです。山田も「うん」と同意するが、でも山田は同時に少し怖いと言う。自分はそのような両親など周りの人に恵まれすぎていて、周りに迷惑をかけていることに無自覚に育ってしまったのではないかと、山田は最近は怖くなっているのだという。このままでは大切な人に嫌われてしまうのではないかと山田は不安なのです。

この「大切な人」というのは市川のことであり、山田が市川の怪我が自分のせいだと気付けなかったり、うっかり市川のくれたキーホルダーを落としてしまったことで落ち込んでいたのは「優しすぎる両親に甘やかされて育った自分は他人に迷惑をかけることに鈍感なダメな人間だからなのではないか」という不安に駆られてのことだったのです。そして、こんな自分は市川に嫌われてしまうと思い、山田は不安になっていたのです。

市川は山田が自分のことで不安になっているとは気付いておらず、漠然と「大切な人」に嫌われることを恐れているのだと受け取って、何とか慰めようと思って、自分ならば山田に対して嫌なことは嫌だと本当のことを伝えるはずだから、山田から迷惑を掛けられたとしても不満を溜めこんだりはしないと言い、皆きっとそうだと伝えます。だが山田は市川のその言葉に反応して、以前に市川が図書室に2日間来なくなった時のことを持ち出して、あれは「用事があった」と市川は言っていたが本当にそうだったのかと問いかけてくる。

それは確かに市川はウソを言っていた。本当は用事なんか無かった。山田はそのウソに気付いていて、市川が「嫌なことは嫌だと言う」というのはウソなのだと知っているのだと言う。市川は優しいから嫌なことがあっても我慢して自分に優しくしてくれる。でもそうやって市川が我慢してくれているのが怖いのだと山田は言って泣く。そうやって嫌なことを我慢して、いつか自分のことを愛想を尽かして嫌いにんるんじゃないかと山田は不安なのです。

すると思わず市川は立ち上がって山田を抱きしめてしまう。山田は一瞬驚くが、すぐに泣きだして市川に縋りついてくる。そんな山田に向かって市川はあの時にウソをついたことを謝る。市川は自分がウソをついたせいで山田を傷つけてしまったのだと反省したのです。山田が自分のことが好きで自分に嫌われるのが不安で泣いているのではなく、ただ自分がウソをついたことで自分に嫌われたのだとショックを受けてしまったのだろうと思い、自分がウソをついた理由を正直に打ち明けようと考えたのでした。それで市川は、あの時はただ自分が弱くて、自分が傷つきたくなくて殻に閉じこもっていただけだったのだと説明する。山田に嫌われるのが怖かっただけだったのだと思った市川は、案外自分と山田は似たところがあるのだと思う。

そうして泣き止んだ山田と一緒に市川は鍋を食べますが、山田は自分は昔からダメダメなのに、どうして最近になって急にそんな不安に駆られるようになったのだろうと不思議に思って少し考え込み、そこで自分が市川のことを好きだからそう思うのだと言うことに気付いて顔を赤らめる。だが市川はそんな山田の気持ちに気付くことなく「大人になったからということでは?」と指摘する。そして「悩むのは良いことだ」と年寄り臭いことを言ったりする。また、山田が習い事を辞めた時に山田の親が御馳走を作ってくれるのも挑戦することを諦めてほしくないからなのだろうとも言う。

その後、山田の母親が帰宅してくるということで市川が隠れたりしてドタバタとなり、市川が山田の部屋のベッドに隠れたりする。それでなんとか母親を誤魔化して一息つくが、ベッド脇に置いたペットボトルを見て慌てて山田が市川をベッドに押し倒してしまい、初めて母親に隠し事をしたけど、もう大人だから大丈夫だとか言ったりする。そうして何とか無事に山田の家から帰ることが出来た市川であったが、山田のジャージを借りて着たまま帰ったのでエレベーターで鉢合わせしたオッサンにジロジロ見られてしまい、どうやらこれは山田パパであったようですが市川は気付くことはなく帰った。

その後、借りたジャージを洗濯して返そうとした市川であったが、山田家と洗剤が違っていたらバレるのではないかと心配して苦労したり、イマジナリー京太郎が出て来て、山田が家に招いて風呂にまで入れてくれたということは脈があるに違いないと言ってきたりする。これは要するに市川自身の心の声なのだが、市川はそれを自ら否定する。特別な感情なのではなく女友達と同じ距離感なのだと言う。

その後、更に日数が経過して、市川の腕のギプスも取れた頃、市川の喉の調子がおかしくなって声が出にくくなる。それで市川があまり喋らなくなると、山田は自分が市川に避けられているのではないかと不安になる。また柔道の授業で山田の道着が臭くて、山田がそれで気にして誰とも組もうとしていないのを見て、市川はそんな山田に友達である自分が助け舟を出してやろうと思い組んでやるのだが、山田は市川にこそ自分の臭い匂いを嗅いでほしくないという乙女心を理解してもらえずイラついて市川を投げ飛ばす。

そして市川は自分の喉の不調の原因が声変わりだと気付いて困惑する。何故なら山田が自分に親しくしてくれているのは女友達と同じ距離感からなのだと思っていたからです。もし自分が声変わりしてしまい成長して男として意識されるようになったら山田は自分と距離を置いてしまうだろうと思い市川は落ち込む。だが声変わりも成長も避けることは出来ない運命だと観念して、市川は山田に声変わりのことを打ち明ける。避けられてしまうかと覚悟した市川であったが、意外にも山田は「すごい!」と喜ぶ。そしてギプスをしていた腕が細くなったというのも、本当はギプスをしていなかった方の腕が太くなったからそう見えるだけなのだと言って、山田は市川が男として成長したことを喜んでくれる。そして低くなった声で自分の名前をたくさん呼んでほしいとも言ってくれる。そんなふうに言われて市川は自分が成長することを初めて前向きに考えることが出来るようになり、山田に感謝する。そして同時に山田が市川の両腕の太さを比べるために市川の両腕を自分の側に引っ張った結果、市川の両手が山田の脇乳に触れてしまい、市川は山田の成長もまた実感したのであったというところで今回の話もオチがつきます。次回も楽しみですね。

 

 

最強タンクの迷宮攻略 ~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~

第2話を観ました。

今回はルードが故郷の村に戻ってきて、村の仲間たちや妹のマニシアと再会し、ルードに連れられてきたルナも村に馴染んでいく様子が描かれました。ただ、ルナは自分が人間ではなくてホムンクルスであるということがバレると処分されるのではないかと怖がっていて皆に隠していたのだが、親切にしてくれるルードやマニシアに嘘をついていることが特に心苦しくなってルードに真実を告白します。ルードはもともとルナがホムンクルスであることに気付いていたのだが、自分が気付いていることはルナには伝えておらず、他の誰にも言っていなかった。それはルナを気遣ってのことであったのだが、逆に自分が騙されたフリを続けることでルナを罪悪感で苦しめていたのだと気付き反省し、ルナに実は気付いていたことを打ち明けて謝ります。

そしてルードは自分とマニシアがこの村に来るまではスラムで生まれ育ち人間らしい暮らしをしておらず、そんな中でも妹のマニシアが人間らしく生きようとしていたことが自分の支えだったのだと打ち明け、ルナがその頃のマニシアと同じような目をしていたので助けたのだと伝え、ルナに改めてホムンクルスとして生きたいのか、人間として生きたいのかと質問する。それに対してルナは「ホムンクルスが人間になるのは不可能」と言うが、ルードは自分だってマニシアの病気を治すために存在するかどうか分からない宝を手に入れようとして迷宮に挑んでいるのだと言い、お互い雲を掴むような願望を持つ者同士、仲良くやっていこうと言って手を差し出す。それでルナはルードの傍でなら人間として生きたいと願ってもいいと思い「人間として生きたい」と宣言し、2人は固い握手を交わす。そしてマニシアにも真実を打ち明け、マニシアもルナを温かく受け入れてくれる。

この後、ルードは村の自警団の副隊長を相手に模擬戦をして、ルナに鑑定してもらって新たに判明したスキルを試してみて、自分が外皮にダメージを負った分を攻撃力に転化出来るということを確かめる。これによってルードはこれまでのように防御役に徹するのではなく自分自身も敵に対して攻撃することが出来るようになり、戦いの幅が広がったのだと自信を深める。一方、マニシアはそんな兄の姿を見て、自分が兄の足手まといになっているのではないかと思い悩む。そういうところで今回は終わり次回に続きます。全体的に良かったとは思うんですが、やっぱりスキルとかレベルとかいう説明が長いとちょっと冗長には感じますね。

 

 

薬屋のひとりごと

第14話を観ました。

今回はまず前半クールの最後で後宮を去っていった阿多妃に代わって柘榴宮に新たな淑妃として楼蘭妃が後宮にやってきて、それを機に4人の上級妃に改めて妃教育のための講義をしようということになり、玉葉妃と梨花妃の推薦で猫猫がその講師をすることになってしまう。玉葉妃は単に久々に猫猫に会いたいだけで、梨花妃は以前にパイズリを教えてもらったので、また猫猫にその手の秘伝の寝技を教えてもらおうと考えてのことでした。猫猫もそうした意図を察して、期待に応えようと張り切って、花街で聞きかじったエロい講義内容をたっぷり用意して講義に出向きます。さすがに壬氏に知られてはマズいと思ったのか、必死に壬氏には講義内容を隠します。ついでに講義の手当を誤魔化そうともする。

そうして講義が始まるが、その過激な内容に玉葉妃には面白がられ、梨花妃は興味津々、年少の里樹妃には刺激が強すぎたようで何度も倒れた。そして新参の妃である楼蘭妃はあまり興味を示さず、ずっとやる気の無さそうな態度が目についた。なんかこの楼蘭妃には不穏なものを感じます。それにしても、肝心の講義内容が無音で全く謎のまま終わったのはちょっといただけなかった。そこが肝心なんだろうに。もしかして無修正バージョンがあって、そこでは猫猫のセリフにちゃんと声がついていてエロい講義内容てんこ盛りだったりしないのだろうか。

そしてその晩、外廷の倉庫で火事があり、その調査をしていた李白とバッタリ出会った猫猫は、その火事現場を見て違和感を覚え、火事というよりも爆発であったのではないかと考えます。それで他の倉庫も調べてみた猫猫は、どうやら小麦粉の粉が原因で起こった粉塵爆発のようだと考え、粉塵爆発の簡易実験をしてみる。危険だから下がっているようにと言ったのに忠告を聞かなかった李白が冠が燃えてしまい猫猫に水をぶっかけられてしまったのは笑えた。

それで猫猫はやっぱり粉塵爆発だったのだと確信し、火元は現場に落ちていたのを拾った煙管だったのだろうと考える。おそらく倉庫の扉を開いた際に小麦粉の粉が風邪で宙に舞い、その状態で倉庫番が倉庫内で煙草を吸おうとして煙管に火を点けて、それで爆発したのだろうと考えた。それで李白に倉庫番に今後は注意するようにと伝えておき、これで一件落着かと思われましたが、どうもその煙管は倉庫番が持つにしては高級な感じで、何かまだ事件には裏がありそうです。

今回はこういう感じで終わり、この火事の話は次回以降に繋がっていく話なのかもしれない。今回に関してはまだ大した展開にはなっておらず物足りなかったのだが、それでも前半の講義の話はギャグエピソードとして笑えたし、全体的に猫猫と壬氏の遣り取りも猫猫と李白の遣り取りも面白かった。だからまぁそこは評価出来るとは思えました。新しい淑妃もやってきて、新たな物語が動き出す感じも良かったです。