2023秋アニメ 12月24日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、12月23日深夜に録画して12月24日に視聴した作品は以下の6タイトルでした。

 

 

ひきこまり吸血姫の悶々

第11話を観ました。

今回を含めて残り2話です。今回はコマリとヴィルがネリアとガートルードと一緒に作戦会議しているところを敵に襲われて逃げて夢想楽園に到着するが、そこでガートルードが裏切ってピンチになり、最後はネリアがコマリの血を舐めたらなんか急に強くなったというところで終わり、次回の最終話に続きます。

アクション作画はずいぶん頑張っていてキャラも可愛いのでとりあえず最後まで見ようとは思っていますが、話の方は中二病臭がキツすぎてもう無理。対象年齢層が違い過ぎます。出来自体が悪いとは思わないが、個人的にこのクサいノリについていけないだけ。出来の悪い作品よりは高く評価しようとは思ってますが、レビューはもうキビしい。次回は最終話だが、別に悪い出来ではないし気合入れて作ってるので2期の告知はあるかもしれませんね。

 

 

SPY×FAMILY Season2

最終話、第37話を観ました。

今回はボンドとロイドが放火現場で子犬を救助したり放火犯を捕まえたりして大活躍というお話でした。アーニャが折り紙をして散歩に行かないと言うのでロイドは1人でボンドと散歩に出て、最初は公園でボンドに犯人を捕獲する訓練をさせるのだが、どうもボンドが真面目に訓練をやらないのでロイドは不満に想ったりするが、このあたりが最後の方のオチの伏線になります。

その後、散歩中にボンドが予知能力を使って人々の役に立とうとするが空回りしてしまいロイドに呆れられるが、その後で放火事件を予知して、意を決してロイドを引っ張って現場に行き、子犬を救助する大活躍をする。その後、放火犯を見つけて訓練の経験を活かして噛みついてロイドの助けもあって捕まえることが出来たが、ロイドもボンドもあまり新聞に載ったりしたくない身の上なので犯人を縛って警察に匿名で通報だけして立ち去る。

だがロイドはボンドを訓練犬としてではなく家族の一員として認めて褒めてやり、家に帰ったロイドの心を読んだアーニャがロイドとボンドは人知れず活躍したヒーローだと知って、2人に折り紙で作ったステラを贈呈したのでした。とりあえずボンドが水に濡れると痩せてしまい鳴き声も情なくなるのが面白かったです。そういうわけで2期はこれで終了で、またいずれ3期はやるのでしょうけど具体的に3期という告知は無かったです。

 

 

豚のレバーは加熱しろ

第11話を観ました。

今回を含めて残り2話なんですが、次回の最終話が来週は放送が無いそうで、その後も放送日時未定だそうです。9話を1週放送延期した影響が出てしまって年末アニメと被ってしまって放送枠が取れなくなったようですね。ただ最終話そのものはほぼ出来上がってるんでしょうし、そう遠くないうち、来月ぐらいに放送するんじゃないかとは思う。しかし、現状この作品はA-ランクの最下位なのであり、この作品の最終話の出来がどうなるかによって今期の全体ランキングが大きく動くというわけでもないので、この作品は今期は「第11話までしか放送出来なかった」という形で締めておき、それで今期の作品の全話視聴終了として最終結果を出すことにします。つまり12月30日深夜の「ひきこまり吸血姫の悶々」の最終話放送をもって今期の最終結果は締め切ることにします。前クールの「ゾン100」と同じ扱いということですが、「ゾン100」が9話までしか放送しなかったので話数補正で少し順位を下げた場合とは違い、11話まで放送済みのこの作品は話数補正で順位を下げたりはしません。まぁここまでの内容がかなりアレなので、最終話の内容がどうであれA-ランク最下位は変わらないとは思います。

ただ今回は面白かったです。ようやく面白くなった矢先に次回が放送延期でしかも最終話です。今回と次回が面白いぐらいでは挽回は難しいぐらい、ここまではグダグダでした。それで今回ですが、豚とジェスは王都に迎え入れられて部屋を与えられ風呂で身体の汚れを落とします。ここでジェスの裸が拝めて感謝です。その後、王様と会ってこの世界の秘密を教えてもらう。実はイェスマの正体は魔法使いでした。かつて魔法使いの傲慢によって世界は争いが絶えず暗黒時代となった。だから自らの魔法使いであった王様は魔法使いたちの魔法を封じて従順な性格に矯正した。それがイェスマだったわけです。そうして従順に変えられたイェスマは人間たちから奴隷扱いを受けるようになり、王様は魔法使いが勝手に増えないように様々なルールでイェスマを管理した。そして16歳になったら王都に向かわせる過酷な旅を強制して、それを生き残った優秀なイェスマだけを王都に迎え入れて魔法使いに昇格させてきたのだという。それはイェスマの数を適切に減らすための措置だったのという。豚はこの非人道的な制度に怒りを示して抗議しますが、王様は確かにこの制度に問題があることは認めながら、それでも暗黒時代よりはマシだと言い、この制度を変えることは断固拒否します。

あと、豚が人間に戻れる方法も明らかになりました。それは豚を殺すことだそうです。もともとの人間の青年は現実世界で昏睡状態なのだそうで、彷徨う魂がこの世界に捕らわれて豚の身体に入ってしまったのが今の状態なのだそうで、豚を殺せば青年の魂は現実世界の元の身体に戻り昏睡状態から目覚めるらしい。ただ、その解決法の場合、こっちの世界では豚も青年の魂も存在しなくなるので完全にジェスとはお別れになってしまう。豚をそれを知って愕然としますが、どうやらそもそも青年の魂がこの世界に来て豚の身体に入ったのはジェスが黒のリスタを使って願ったことだったようです。その詳細の話が始まろうかというところで今回は終わり次回の最終話に続きます。最終話ではジェスによるその告白と、豚を殺すかどうかの決断などが描かれると思われますが、その最終話はいつ放送されるか不明というわけで、最終話を待たずに一旦この作品の最終評価は暫定的に決定します。

 

 

ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~

最終話、第12話を観ました。

今回はレムノ王国の革命騒動編の結末まで描かれて最終話を終えましたが、原作の物語自体はまだまだこの後も続きはあるみたいですね。ただ、どうやら今回の最終話までが「第一部」的な位置づけの内容みたいなので、キリの良いところまで描いて終わったようです。そうなると続きの物語を描くアニメ第2期の放送も待たれるところですが、今回の最終話のラストにおいては特に2期に関する告知はありませんでした。キリの良いところまで描いて綺麗に終わりましたし、最初から2期を作るつもりは無かったのだろうとは思います。なろう系ラノベ原作のアニメは原作の宣伝と割り切って物語途中まで描いて終わるアニメ化作品の方が多数派ですから、この作品もおそらくそういうスタンスなのでしょう。ただアニメは非常に面白かったし、原作も人気があって長く続いているようですから続きもしっかり面白いのだろうと思います。それなら「はめふら」みたいに当初は予想もされていなかった2期が作られるみたいなこともあるかもしれません。まぁ「はめふら」2期は残念な出来でしたけど。

物語としては最初はミーアが17歳の時に起こったティアムーン帝国での革命で投獄されて20歳で処刑されてから別の時間軸の12歳の自分に前の時間軸の記憶を残したまま転生して、同時に現れた前の時間軸の自分が記した日記を参考にして歴史改変をして革命による刑死を回避していくというものでした。そうした努力が実って8話で日記が消滅して未来の運命が変わり革命による刑死という運命を回避したのですが、そこでハッピーエンドで物語が終わるわけではなく、その後、9話以降はレムノ王国での革命騒動という「もともとの歴史では起きていなかった事件」が起こり、歴史改変による影響が出てきました。

ただ、これは単純に「歴史改変によって生じた新たな事態を解決する」という話ではなく、8話までの物語でミーアが歴史改変をした結果、ティアムーン帝国での革命を裏で策動していた勢力の計画が失敗してしまい、その勢力が代わりにレムノ王国で革命を起こそうと計画を変更したために起きた新たな展開でした。つまり単純に「バタフライ効果」で突拍子も無い歴史が生じたわけではなく、ちゃんと脈絡のある事態だったのです。それゆえ、レムノ王国の革命騒動を扇動していた勢力の正体を暴くことによって、前の時間軸でのティアムーン帝国での革命の黒幕の正体を暴くことにも繋がり、この物語のそもそもの発端における「敵」を倒すという形で物語が真の意味でハッピーエンドを迎えるのだと思われました。

ところが今回の最終話では、レムノ王国での革命の企みは阻止して、その首謀者も捕まえることが出来たのですが、更にその裏に黒幕が存在することも示唆する描写もあり、きっちり綺麗に物語は締められはしたものの、物語が続く余地は残してある。その続きというのが原作では描かれているのでしょう。前回までは革命を裏で扇動していたのはサンクランド王国の「風鴉」という諜報機関であったという描かれ方をしてきたのだが、今回はこの勢力はサンクランド王国の国益のために動いているのではなく、どうやらこの物語における国際社会全体に無秩序な状態をもたらそうと画策している様子であることが描かれており、何かそういう国際的な闇の勢力のようなものがサンクランド王国の諜報機関に入り込んで乗っ取っていたような印象ですね。つまり真の敵は「風鴉」ではなかったみたいで、更に奥に闇の組織のようなものがあるみたいですね。この後の物語はミーア達がその真の敵の企みと戦っていく物語となるのでしょう。とはいっても、ここまでアニメでも描かれたような楽しいコメディであることは変わらないのだと思います。

その前に物語が一区切りつく今回の最終話ですが、相変わらず安定のミーア様劇場でした。まず前回のラストシーンの続きで、キースウッドとティオーナが砦に現れて、サンクランド王国の王子であるシオンに「吉報」と「悲報」をもたらした場面からです。この報告場面は詳細には描かれませんが、これはもう視聴者には十分に分かっている内容であり、「吉報」とは革命扇動勢力が監禁しているレムノ王国宰相のドノバン伯爵の居場所の情報であり、「悲報」とはその革命扇動勢力の正体がサンクランド王国の諜報機関「風鴉」であるということでした。これらの情報は「風鴉」内の良識派であるモニカからキースウッドに向けて密告されたものでした。

キースウッドはあまりにデリケートな内容の情報であるため、その報告をシオン1人に対して行い、その間他の者たちは待機ということになり、ミーアはアベルとイチャイチャしていました。ミーアはアベルとシオンが自分が制止しているのを無視して決闘をしたことでちょっと拗ねていて、アベルはミーアがシオンのことを呼び捨てしていることでちょっと妬いたりして、ミーアがアベルとも呼び捨てで呼び合おうとか言い出して、互いに「ミーア」「アベル」とか呼び合って照れたりします。ホントに死ぬほどどうでもいい話です。

そんなバカップルの2人に対してシオンが沈痛な表情で座り込んで謝罪してくる。シオンはキースウッドから今回のレムノ王国の革命騒動が自国の諜報機関である「風鴉」内の過激派が暴走して画策したものだと聞いて驚いた。そのこと自体が国際問題として大問題であったが、それとは別に、まずシオンは自分の配下が起こした不始末だということも知らずにアベルを糾弾して決闘をして殺そうとしたことをアベルに対して個人的に詫びねばならなかったし、ミーアの制止を無視してアベルを殺そうとしたこともミーアに対して個人的に詫びねばならなかったのです。一方でシオンから革命を裏で扇動していたのがサンクランド王国の諜報機関であったことを内密に聞かされたミーアとアベルは驚愕しました。

前回、キースウッドがやって来る前にミーアが「この革命騒動の裏には何か狡猾な企みがあるように思う」と言っていたので、シオンもアベルもミーアがあらかじめそうした情報を掴んでいたのだろうと勝手に納得しましたが、実際はミーアにとってもこのキースウッドからの情報は晴天の霹靂のようなものでした。

ミーアは前の時間軸のティアムーン帝国の革命時に起きた出来事と今回のレムノ王国の革命騒動時に起きた出来事が状況が違うのに似通っていることに違和感を覚えて「何者かによる作為」を疑っただけであり、別に「サンクランドの諜報機関がドノバン伯爵を監禁した」ということにミーアは気付いていたわけではない。ただ、前の時間軸の記憶が無ければ「ドノバン伯爵が捕らわれて民衆が怒っている」という情報だけで違和感など覚えるはずがないので、ミーアが転生者であるということを知らないシオンやアベルから見れば、ミーアの「狡猾な企みがある」という言葉を聞いて「ミーアはドノバン伯爵監禁に関して裏情報を掴んでいるのだ」と思えてしまうのです。そこにもってきて「サンクランドの諜報機関がドノバン伯爵を監禁していた」という情報をキースウッドが持ってきたものだから、シオンもアベルも「ミーアが言っていたのはこの事だったのだ」と勝手に思い込み、「ミーアがもともとその情報を掴んでいて、それでレムノ王国の無意味な革命騒動を血が流れないうちに止めようとして入国してきたのだ」と妄想した。シオンとアベルだけでなくキースウッドまでもそうだと思った。

一方でミーアは「サンクランドの諜報機関がドノバン伯爵を監禁していた」と聞いて驚き、それならば、もしかして前の時間軸のティアムーン帝国の革命の激化やサンクランド軍の介入のきっかけとなったルドルフォン伯爵殺害事件も、両者の状況が似通っていることから同じようにサンクランドの諜報機関の仕業だったのだろうかと疑った。今回のレムノ王国のドノバン伯爵監禁はレムノ国王がやったことではないのにレムノ国王の仕業にされている。一方、前の時間軸のルドルフォン伯爵殺害もティアムーン皇帝がやったことではないのに皇帝の仕業ということにされた。そして両方のケースとも、その偽りの罪を糾弾して軍事介入してきたのはサンクランド王国であった。いやレムノの場合は未遂に終わったわけだが、サンクランドの軍事介入をしつこく要請してきていたのはそのサンクランドの諜報機関「風鴉」だった。ならば前の時間軸のティアムーン帝国でも同じように「風鴉」が暗躍していたのではないかとミーアは思った。

きっとそうに違いないとミーアは確信し、だとすれば前の時間軸で自分が覚えの無い罪を糾弾されてギロチンにかけられたのもサンクランドの陰謀のせいだったのかということに気付いた。そう思うと腹の底から怒りが湧き上がってきて、目の前で座り込んで首を垂れているシオンの姿が、そのことで自分に謝罪しているように見えてくる。前の時間軸でシオンはミーアに対してルドルフォン伯爵殺害の濡れ衣を着せて弁明も聞かず正義の名のもとに処刑した。その過ちをシオンが詫びているようにも見えてしまうのです。ただ実際はそうではないことはミーアも分かっている。シオンは自分に対しては今回のレムノ王国の革命騒動の中で部下の不始末と知らずに暴走して自分の制止を無視してアベル王子に怪我をさせたことを謝っているだけなのだということはミーアも分かっている。目の前にいるシオンは前の時間軸のティアムーン帝国の革命を知らない別のシオンなのだ。自分だけが前の時間軸の記憶があるためにそのような混同をしてしまいがちなのだとミーアは思った。

それに、今回の一件だって、別にシオンがレムノ王国での陰謀を企てたわけではない。むしろシオンは諜報機関の過激派に騙されていた側なのだ。もしあの馬車を襲ってきた刺客がその連中の手先だったとするなら、シオンは命まで狙われていたのであり、むしろ被害者だといえる。そのシオンが自分を騙して殺そうとしていた部下たちの行った悪事のせいで自分やアベルに頭を下げて詫びている姿を見ると、なんだかミーアは哀れに思えてきた。そう考えると、前の時間軸で自分を糾弾して処刑したシオンもまた、部下に騙されて踊らされていただけだったのだと思えてきて、ちょっと滑稽で哀れにも思えてきた。

それに、部下の不始末で頭を下げる辛さや情けなさはミーア自身も嫌というほど覚えがあった。前の時間軸での革命時、大貴族たちの行っていた悪事の全てをミーアは糾弾されひたすら頭を下げ続けて、それでも赦してもらえず処刑された。あの時の自分と今のシオンが重なって見えて、ミーアはシオンを責める気が起きなかった。確かに王族は配下や家臣の不始末の責任を負うのであり、自分がやらせたことではなくて、むしろ騙されていたことであっても管理責任を問われるものだが、今回の件ではまず管理責任を問われるのはシオンの父であるサンクランド国王であり、まだ学生であって本国政府で何の権限も与えられていないシオンが管理責任を問われるのはおかしい。

そう思うと、ミーアはシオンをこれ以上責める気は起きなかった。だが、それを決めるのは自分ではないとも思った。シオンが今、自分に対して頭を下げているのは制止を無視してアベルを怪我させた件についてだけであり、むしろシオンが主に謝罪している相手は自分ではなくアベルの方に対してだということはミーアにも分かっていた。シオンは部下が仕組んだ陰謀に騙されて危うくアベルを殺すところだったのです。幸い決闘はディオンが止めてくれたから2人とも死なずに済んだけど、あのまま止めなければどちらかが死んでいたでしょう。もしかしたら前の時間軸でミーアを処刑したようにシオンはアベルを殺していたかもしれないのです。つまりアベルは前の時間軸のミーアと同じ立場なのであり、さっきミーアがシオンの姿を見て「まるで自分を処刑したことを詫びているようだ」と錯覚したのは、相手は違えどもシオンがまさにそういう「誤って殺すところであったことが申し訳ない」という心境で頭を下げていたからでした。

ただ、そうやって頭を下げられたからといって簡単に赦せるものだろうかとミーアは思った。さっきミーアはシオンの姿を見て哀れだと思えたばかりだが、それは自分がシオンに殺された時間軸が今の時間軸とはまた別なのだという割り切りがあったからであった。確かに前の時間軸のシオンも部下に騙されていたのだと分かって多少は印象は変わったが、それでも、もし前の時間軸の自分が処刑寸前にシオンが過ちに気付いて謝ってきていたとして、その謝罪を受け入れてシオンの手をとって顔を上げさせて和解することが出来たかというと、自信は無かった。おそらく酷く罵倒して赦すことなど無かったであろう。

それと同じように、今回の一件で危うく罪も無いのに殺されるところであったアベルがシオンを簡単に赦すのか、ミーアには疑問に思えた。アベルにはシオンを断罪する資格があるし、シオンはそれを潔く受け入れるであろう。アベルがシオンを赦せない気持ちはミーアは前の時間軸の経験から痛いほど分かったが、しかし今の時間軸での2人を知っているミーアは2人がそんな裁く者と裁かれる者の関係になることは嫌だった。2人にはいつもみたいに仲良くしてほしい。だから必死になって決闘も止めようとしたのです。そうしてようやく決闘を止めることが出来たのに、またそんなふうに2人が交わることのない関係となってしまうのはミーアは嫌でした。

そういう想いでミーアがアベルの出方を窺っていると、アベルはシオンに向かって「顔を上げたまえ」と言って赦そうとする。シオンはそういうわけにはいかないと意地を張りますが、アベルは「王族には王族の責任の取り方がある」とシオンを諭す。そして、それは「民を按じて治めるべきこと」だとアベルは言い、自分はそのために武力を用いるべきだと判断したのだが、それは過ちであったのだと告白する。

革命騒ぎを鎮め国家に平和を取り戻すためには武力を用いて民の血を流すこともやむを得ないと判断した。そのように決断することが王族の務めなのだと考えた。だが、革命が仕組まれたものだったと分かった今になって考えてみれば、それは過ちだったのであり、自分は危うく扇動者に騙されていただけで何の罪もない自国の民を殺すところだったのだ。つまり自分は自分なりの「正義」と思い込んだ一種の自己満足に捉われて過ちを犯した。そういう点で自分はシオンと同じなのであり、シオンに頭を下げてもらう資格など無いのだとアベルは言っているのです。

シオンもまた「民を虐げる為政者を自分が断罪せねばならない」という自分なりの「正義」という名の自己満足に捉われて、武器を手にとり流血による解決を志向した。だが、それも革命騒ぎが仕組まれたものだと分かった結果、大きな過ちであったと分かって、今こうして詫びる羽目となっている。そして自分が断罪されることで責任を取ろうと意固地になっているのも、これもまた流血によって事態の解決を図ろうとする「正義」に拘った自己満足に過ぎない。アベルもシオンも己の「正義」に拘りすぎて、それを実現することで自己満足したいだけだったのだ。それは真に「王族の務めを果たす」ということとは違うのではないかとアベルは言う。王族の務めとは、自己満足の殻に閉じこもることではなく、ただ民を安んずるために「無益な血を流さない」ことだと、この革命騒ぎが仕組まれた空虚なものだと知っていたミーアが教えてくれたのだとアベルはシオンに諭す。

もちろんミーアはそんなことは考えておらず、全てはアベルの妄想であるが、「ミーアは革命騒ぎが仕組まれたものであると知っていた」という誤った前提の認識を持ったアベルとシオンは、ミーアが涙ながらに決闘を止めようとしていたのも「このような奸計に踊らされて無益な血を流すことを好むのは王族として愚かなこと」と諭してくれていたのだと勝手に納得し、自分たちはミーアが示してくれたそうした光の道を共に歩む、過ちを是正して人生をやり直すべきなのだと、なんかイイ感じに和解して握手して一件落着となったのでした。ただ結果的に、これは2人にとって将来の為政者として良い経験となったのは間違いない。

アベルはそもそもサンクランドの諜報機関の策動以前に民衆の不満が溜まっていたこと自体は父である国王に責任があるということにも気付くことが出来た。金剛歩兵団のような過剰な軍備を整えることを好み民衆に重税の負担を強いる父の政治は民衆に「無益な犠牲を強いる」ものであり、真に王族の務めを果たしていることではないとアベルは気付くことが出来た。シオンやサンクランド王国の罪を責める前にまず自分たちレムノ王室が襟を正さねばならないとアベルは痛感し、父にも意見をしなければいけないと考えるようになった。

そしてミーアはなんかよく分からないけどアベルとシオンが和解してくれたので安堵して、シオンに対して「ようやく貴方も失敗を知りましたわね」と嬉しそうに言う。人間は誰でも失敗する。だがシオンはこれまで完璧超人で失敗の経験が無かったから、だから失敗した者の気持ちが分からなかった。だが、こうして自分が失敗して赦してもらい今後の人生でやり直す機会を与えられたことによって、「失敗した者にはやり直す機会を与えるべき」という精神が大事なのだということを学んだのだとミーアは指摘しているのです。

アベルもレムノ国王も確かに過ちは犯していたが、やり直す機会を与えずに断罪しようとしたことがシオンの過ちを招いたのです。そこで短絡的にならずに「やり直しの機会」を与えようと考える余裕があれば、部下の陰謀に踊らされることもなかったはずなのです。それこそがシオンの真の「失敗」だったのであり、この「失敗」を経験したことは有意義なことでした。この「失敗」の経験を糧に、今後はシオンは罪を犯した者を性急に処罰して過ちを犯すことは無くなるでしょう。

だが、ミーアはそれが前の時間軸の自分には適用されないのだと思うと何だか腹が立ってきた。今後のシオンは罪を罰することに慎重になるであろうけど、前の時間軸で「やり直す機会」を一切与えられずシオンに処刑された自分は救われることはない。なんて不公平なのだろうと腹立たしく思えてきたミーアは、命を奪われなかったアベルはイイ感じで和解してそれでいいのだろうけど、シオンのせいで殺されてしまった自分はちょっとぐらい仕返しする権利はあるのではないかと思えてきた。今のこの話の流れなら、前の時間軸の恨みをちょっと晴らせるのではないかと考えたミーアは、今はこの流れに乗るしかないと思い、シオンに向かっていきなり「貴方の失敗を忘れぬよう、その身に刻み込んでさしあげますわ」と何やらドヤ顔で言い出す。

ミーアが何の話をしているのか分からずキョトンとするシオンに対してミ-アは「罪は罰が与えられて初めて完結するもの」と、さっきと全然違うことを言い出す。だがシオンは、確かに罪を犯した者にはやり直す機会は与えられるべきだが、罪を犯した者に何も罰を与えないのでは、やり直すための反省する心も生じないだろうと思い、ミーアの言うことはもっともだと勝手に納得してくれる。相変わらず便利なヤツです。それで甘んじて罰を受けようとシオンは言う。

それでミーアはすっかり調子に乗って、シオンを立たせてその背後に立つ。ミーアはシオンの尻を蹴飛ばしてやろうと考えたのです。実はミーアは前の時間軸でギロチン処刑される寸前にアンヌに「ミーア様の蹴りは全然痛くなかったんですよ」と言われたことを根に持って転生後はキックの練習に励んでいたので、キック力には自信があったのです。それでシオンの尻に思いっきり蹴りを入れて前の時間軸の恨みを晴らしてやろうと、しょうもないことを考えていた。

てゆーか、その前の時間軸のアンヌのセリフ自体、アンヌがミーアの心の優しさを自分は知っていたということを処刑前の今生の別れの場面で伝えた泣けるセリフだったはずなんですが、実はミーアはわざと優しくアンヌを蹴っていたわけではなく、本気でアンヌを痛めつけようとして蹴っていたのであり、それが痛くなかったと言われて侮辱されたと思って腹を立てていたというのが真実だったのです。処刑寸前なのにずいぶんしょうもないことを考えていたんですね。そして、そんなつまらない雑念を転生後も執念深く覚えていてキック練習に励んでいたとか、どんだけアホなのか。

とにかくそうして鍛え上げたキックで、ミーアはシオンの尻に会心の蹴りを喰らわす。周囲に居た者達はビックリしてその様子を見ます。サンクランド王国の王位継承者であるシオンが、たとえ相手がティアムーン帝国の皇女であるとはいえ、尻を蹴り上げられるなんて醜態は二度と見られるものではない。これ以上の屈辱は無く、まさにシオンはミーアに強烈な罰を与えられたことになる。そして同時に、これで今回のシオンの罪は完全な形で償われたことになったのだと皆が納得した。

だがシオン本人だけはそうは思えなかった。何故なら、ミーアの蹴りは全然痛くなかったからです。これはミーアの練習の成果が全く無かったからなのか、それとも生来のキック力の無さがよほどのものであったからなのか、原因は不明だが、とにかくミーアは全力で蹴ったのだがシオンにダメージを与えるに至らなかっただけの話でした。決してミーアがワザと痛くないように蹴ったわけではない。しかしシオンはミーア病の重症患者なので、当然ながら「ミーアはわざと痛くないように蹴ったのだ」と思い込んだのでした。

シオンはこう考えた。ミーアは自分に罰を与えたフリをして、実際は自分に罰を与えなかったのだと。周囲の人間はミーアがシオンに罰を与えたと思い込んでいるが、シオン本人だけは「自分は罰を与えられなかった」ということを知っている。シオンは自分は罰を与えられるべきだと思っていたのに罰を与えられなかったわけだから、消せるはずだった罪悪感が残ってしまい非常に嫌な気分だった。だが自分が「ちゃんと罰を与えてほしい」と抗議しても、おそらくミーアのことだから「ちゃんと罰は与えましたわ」とでも言ってしらばっくれるのであろう。周囲の者達もミーアがそう言うのであれば信じるであろうから、抗議しても自分が相変わらず罪悪感に拘って変なことを言っているだけだと思われてしまう。だから抗議は出来ず、「本当は罰を与えられなかった」という嫌な気分が自分1人だけがずっと抱え込むことになる。

一瞬、なんて意地悪な仕打ちをするのだろうかとシオンはミーアを恨んだ。だが、それにはミーアの深遠な狙いがあるのだとシオンは気付いた。いや、実際はひたすら妄想なんですが、シオンはミーアがそのようにして自分1人だけにしか分からない苦しみを自分に与えた理由は、その苦しみと共にある想いを心に刻み込ませようとしたからなのだろうと思った。その想いとは「これから正義を為す際に、それが本当に正しいのか、断罪すべき相手にも自分がミーアにこうして赦されたように、赦される余地があるのではないかと、常に自分自身の心に問い直せ」と、そういう戒めをミーアは自分に刻み込んでくれたのだとシオンは考えたのでした。

「公正に裁き、正義を行え」と子供の頃から教えられてきて、それを実践してきたつもりであった。だがそれは甘い考えであり、こうして今回自分は失敗してしまった。そんな自分に対して、その教えがいかに難しく重いものであったのか、ミーアはワザと甘い蹴りで罪を与えないで考えさせることで教えてくれたのだとシオンは思い、ミーアの手をとり礼を言い「君は確かに帝国の叡智だ!」と目を輝かせる。ミーアは尻を蹴られて喜んでいるシオンを見てビックリして、もしかして蹴られるのが嬉しいのではないかと思い怖くなる。しかもシオンが「君に言われなければきっと気付くことが出来なかっただろう」とか上気した顔で言うので、自分の蹴りでシオンが変な快感に気付いてしまったのではないかと心配になる。

それでミーアはそれ以上シオンと話をするのが怖くなり、話題を変えてドノバン伯爵の監禁場所は何処なのかキースウッドに質問する。すると、それはセニアだという。セニアというのはリンシャやランベールの居た街です。それでミーアはリンシャに道案内を頼もうと言う。リンシャとは誰なのかとアベルが問うので反乱軍のリーダーの妹だと答えると、ミーアが革命を無血で収めるために来たと勘違いしたままのアベルはミーアが既に反乱軍の方にも手を回してくれていたのだと勝手に勘違いして、すっかりミーアを頼りにして、ドノバン伯爵の解放作戦にディオンと共に同行してほしいと頼んでくる。

実はアベルは「ドノバン伯爵を監禁して革命を扇動していた黒幕がサンクランド王国の諜報機関だった」という真実をベルナルドをはじめとするレムノ軍に伝えることを躊躇っていました。そのことを聞いて激昂したベルナルドたちがシオンやキースウッドに危害を加える恐れもあったし、風鴉の連中も殺してしまうかもしれない。もしそうなったら厄介な外交問題になるかもしれない。だから出来るだけ少人数精鋭でレムノ軍とは無関係なメンバーでドノバン伯爵の救出に向かい、出来れば風鴉の連中も殺さずに生け捕りにしたかった。それでディオンのような手練れの兵士を貸してもらいたいと思い、ディオンの主君であるミーアにも同行してもらうことにしたのでした。

そうして、アベル、シオン、キースウッド、シオンが救出隊として監禁場所に向かうことになり、ミーアとアンヌが付き添い、リンシャが案内役で同行することになった。そうしてシオンまで出張ってきたとあって風鴉の一味は戦意喪失して武装解除されていき作戦は簡単に成功しそうだった。それでミーアが安心してアンヌとシャンプーの話をしていて、アンヌが例の馬用シャンプーを持参してきていたのでミーアが喜んでシャンプーを持って浮かれていると地下室に降りる階段を転げ落ちてしまい、シャンプーの瓶が割れて中身が飛び散り、ミーアの服や周辺はヌルヌルしたシャンプーまみれになってしまう。

すると地下室には陰謀の首謀者のジェムが居て、ミーアに剣を突きつけてくる。実はこのジェムはティアムーン帝国で革命を扇動しようと工作してきたあのフードの男であり、ビルマン子爵を唆していたりしたのもこの男だった。だからジェムはミーアに対して恨み骨髄であり、もうこうなったらいっそ自分が死ぬ前にミーアを殺してやろうとする。アベルたち全員も地下室に集まって降伏するようジェムに迫るが、ジェムはもうヤケクソになっていて説得に応じようとしない。そして剣を突きつけられたミーアの足元に水たまりがあるのを見て、ジェムはミーアが恐怖のあまりオシッコを漏らしたと思って嘲笑う。

だが、アンヌだけはいつもミーアと一緒にお風呂に入って馬用シャンプーを使ってミーアの髪を洗っていたので、漂ってくる匂いでミーアの足元にこぼれているのがシャンプーだと気付き、それが滑りやすいということを知っていたのでミーアに走って逃げるようにと指示を出す。ミーアがそれで駆けだすとジェムはミーアの首目掛けて剣を振るが、ミーアがシャンプーで足が滑って転んだのでジェムの剣は空振りし、転んだ弾みで蹴り上がったミーアの足がジェムの金的に命中してジェムは悶絶してお縄となったのでした。最後はミーア自身の手で前の時間軸の自分の仇を討ったということになります。

こうして陰謀に加担していた一味は全員捕縛されたのだったが、ミーアはこの犯人たち全員の命を奪わないであげてほしいとアベルとシオンに頼む。国家転覆を企てたわけだから普通は助命など考えられないところだが、アベルもシオンも「ミーアはこの革命騒ぎを血を流すことなく解決するつもりでやって来た」と思い込んでいるので、最初からミーアがそう申し出ることは予想していた。だが、それはなかなかに難しいことであった。しかしそれでも騒動解決の功労者であるミーアの意思を全面的に尊重したいと考えてアベルとシオンは智恵を絞り、ジェムたちサンクランドの風鴉たちはレムノ王国では処罰せず国外追放としてサンクランドに送還し、サンクランドではジェムたちを処刑すると事件の隠蔽を図ったとイメージダウンになるという名目で処刑をしないという工作で乗り切ることにして、アベルとシオンがそれぞれその実現のために国王などへの説得工作をし、ルードヴィッヒ達も協力することになった。そのようにしてジェムたちが処罰されないとなると、レムノ国内でジェムたちに扇動されたランベールやリンシャたち革命派の罪も不問とすることができる。

そのようにすればミーアの望みは確かに叶えられるのであろうけど、しかしジェムたちに何のお咎めも無いというのは流石に不自然ではないかとアベルもシオンも考えた。サンクランド王国においてもジェム達に何の罰も与えないのでは示しがつかない。そこでまた2人は深読みして、ミーアには何か狙いがあるのではないかと考えた。裁かれる立場のジェムもそのあたりは考えたようで、自分たちを処刑しないのは拷問でもして情報を引き出すためなのだろうと言う。そんなことを言うということは裏に何らかの黒幕が存在すると言っているようなものだが、ジェムはどんな拷問をされても白状はしないと嘯いている。

だが、アベルもシオンもジェムも、この場に居る誰もが気付いていないが、ミーアが誰も殺さないでほしいと言っている理由は全く別のものであった。ミーアは「もしジェム達を処刑したら自分と同じように過去に転生して歴史改変の機会を得てしまうのではないか」と危惧しているのです。そもそもミーアは自分がこうして過去の時間軸に転生出来た理由や原理や法則が全く分かっていない。だから、自分以外にも同じ現象が起きるかもしれないと恐れているのです。もしジェム達がこうして企みに失敗して処刑されて過去に転生したら、計画が成功するように歴史改変を仕掛けてくるかもしれない。もしそうなったら、せっかくこうして自分が歴史改変してギロチンを回避出来たのに、再びギロチン刑死の運命に戻ってしまうかもしれないとミーアは恐れており、それを阻止するためには、この革命騒動絡みで処刑などはしないようにしようとしているのです。

ただ、ミーアの中にあるのは転生した当初の頃に様に、単純に「ギロチンを回避したい」という想いだけではない。転生して以降、かつては疎遠だった者や、かつては敵だった者まで含めて自分の周りにはずいぶん人が増えた。それによってミーアは前の時間軸の自分がずいぶん孤独だったということを初めて知った。そして今の自分の生活を幸せだと感じるようになり、この今の自分の生活を気に入っていて、失いたくないと思うようになったのです。だからジェム達に歴史改変なんてされたくないのです。自分のギロチン回避よりも、今のミーアは自分と仲間や友人たちの転生後の新しい生活を守ることの方が大切になってきているのです。そして民衆たちが幸せそうに生きるティアムーン帝国を見守りたいとも思っている。

ミーアは単純にそういうことを考えてジェム達の助命をしているのであり、助命したジェム達のその後のことについては特に何の展望も計画も無い、ノープランなのです。ただ、ジェムが憎まれ口ばかり叩いてくるのでちょっとムカついて嫌がらせをしてやりたくなり、ミーアは自分が経験した中で一番苦痛だったことをジェム達にしてやろうと思い「ラフィーナさんのところに送って延々とお説教をしてもらいましょう」と提案する。これは単にジェム達に対する意地悪で提案しただけだったのですが、アベルとシオンはそれは名案だと受け取る。一種の治外法権のような聖ヴェールガ公国にジェム達を留め置いて軟禁状態で教化し懐柔に努めるのは良策であり、そうすればサンクランド王国内での不満を躱すことも出来ると思えた。またジェムもてっきり拷問でもされると思っていたところ、そんな甘い処分を下されてちょっと調子が狂ってしまう。そして、やはりミーアという皇女は只者ではないと畏怖してしまったりするのであった。なんかナレーションによると、このことが後に歴史に潜む闇を暴くきっかけになるらしいが、それは2期でもやるのであればまた描かれるでしょう。とりあえず今期はそうして再び平和な日々が訪れたところで物語は一旦完結となります。また2期が見られることを心待ちにしたいと思います。

 

 

僕らの雨いろプロトコル

最終話、第12話を観ました。

今回で物語は完結しました。スリーピングアウルとの決勝戦が描かれました。今までで一番ゲーム場面の描写は気合が入っていて良かったと思います。これまではイマイチなのばっかりでしたが、今回は観れるレベルにしっかり到達していたと思います。素晴らしいとまでは言えませんけど、毎回これぐらいのレベルで描いてくれていれば作品評価ももう少し上がったでしょうね。

あと、美桜が瞬たちを応援するために立ち上がってみせて「クララが立った」状態になった姿をスマホで瞬たちに見せてきたり、悠宇のマネージャーがこれで最後だという約束で悠宇が決勝戦に出場するのを許可して、劣勢の展開を跳ね返すために悠宇が素顔を晒したり、そういう悠宇とか美桜の気持ちに感動したからなのか瞬が覚醒して全裸カレー男の領域に達して未来予知合戦で逆転勝利して、悠宇のマネージャーが今後は悠宇のゲーマー活動を許可した上でフォックスワンのマネージメントをしたいと言ったり、全裸カレー男は最後は良きライバルみたいな立ち位置になったり、最後は美桜が立てるようになったり、三角関係のラブコメは放置エンドだったり、まぁ色々と雑なところはあったけど最後は最終話らしいことをやって綺麗に物語を締めたことに関しては評価したいと思います。

 

 

薬屋のひとりごと

第12話を観ました。

今回で前半クール分は終わり、年明けからは後半クール分が始まるという形みたいですね。今回は最後にここまでのダイジェストみたいなのもあって「中締め」という感じでした。今回の内容に関しては、ミステリー展開に繋がるような事件が何も起きないエピソードであって、内容的には薄かったです。ただ猫猫と壬氏の関係がメインに描かれたエピソードであったので、この作品のファンは大好きなエピソードだったんじゃないでしょうか。私もこの2人の関係を描く本筋がどんどん進んで欲しいと思っている派なので今回みたいなのは歓迎なんですが、今回の内容だけではまだちょっと薄くて、今後に期待ですね。

今回はまず前回のラストシーンの謎が明かされます。猫猫が風明の関係者であったというのは、猫猫が人攫いによって売り飛ばされた先がある商家で、名目上は猫猫はその商家の出身ということになっていて後宮に奉公に出されていたようです。その商家というのが風明の実家と関係していて、風明の関係者はみんな処罰されて後宮からも追放されるので、猫猫も後宮から追放されることになってしまう。壬氏の権限でそれを止めることは出来るのだが、そういう特別扱いをされることを猫猫は好まないだろうと考えて壬氏は悩みます。

猫猫の方は後宮から追放されたくないので色んな人に相談し、その過程で壬氏にも相談して自分が追放されることを知ります。それで壬氏に追放されないよう取り計らってもらおうかともするのですが、やはり権力者に媚びることに抵抗があり、言葉足らずになってしまい2人の想いはすれ違い、猫猫は後宮を追放されることになってしまい実家に帰り、借金返済のために妓女として遊郭でアルバイトすることになる。壬氏が落ち込んでいるのを見て高順が気を利かせて猫猫のバイトしている遊郭に壬氏を遊びに行かせて壬氏と猫猫は再会し、気持ちのすれ違いがあったことを知った壬氏は金を出して猫猫の借金を返済してやり、猫猫が後宮に戻れるようにしてくれたっぽい。そこで今回は終わり次回に続きます。なお来週の12月30日深夜の放送は休止であり、次回の第13話は年が明けて1月6日深夜の放送となります。