2023夏アニメ 7月25日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年夏アニメのうち、7月24日深夜に録画して7月25日に視聴した作品は以下の3タイトルでした。

 

 

政宗くんのリベンジR

第4話を観ました。

今回はまず冒頭は前回の続き、政宗が吉乃に子供の頃の自分が愛姫にフラれた時の真相を確かめる場面から始まります。子供の時に政宗は幼馴染の愛姫と「何があってもずっと一緒」と誓い合っていたのにもかかわらず突然に愛姫に「あんたなんか好きにならないわよ!豚足!」と罵倒されてフラれてしまい、以後は愛姫に復讐するために生きてきた。その方法は痩せて外見が変わった自分が正体を隠して愛姫に近づいて愛姫を惚れさせてからフるという、子供の頃に自分がされたのと同じことをやり返してやるというものでした。そして愛姫のお付きのメイドである吉乃は政宗の復讐計画にずっと協力してくれていた。

だが、パリに修学旅行に行った際に愛姫との会話の中で政宗は自分が子供の頃に愛姫に会わなくなった経緯の記憶と愛姫の記憶に食い違いがあることが分かり、それ以降考え抜いた末に、あの日、屋敷にいたはずの吉乃が愛姫になりすまして「あんたなんか好きにならないわよ!豚足!」と言った可能性があることに気付いた。ただ、明確な証拠があるわけではないことは前回も指摘した。それでも政宗が愛姫の屋敷に吉乃に会いに来たのは、とにかく吉乃に直接疑問をぶつけて事の真偽をハッキリさせたかったからだろうと前回は思っていました。

だが今回の冒頭の場面で政宗がどうして急いで吉乃に会いに来たのかの理由が語られている。それは吉乃を信じたかったからでした。政宗は自分の復讐計画に懸命に手を貸してくれていた吉乃の誠意に感謝しており強い絆を感じていた。その吉乃を疑うのが嫌だった。だが状況証拠的には吉乃はどうしても怪しく思えてしまい、吉乃自身の口から「そんなことを私がするわけがない」とハッキリ否定ほしかったのです。その言葉さえ貰えれば政宗は安心して吉乃を信じることが出来たのです。

ところが吉乃はアッサリとその疑惑が真実であることを認めてしまう。吉乃の説明によると、愛姫と政宗が子供の頃に会っていた時期、安達垣の屋敷に住み込みしていた吉乃は水疱瘡に罹っていてずっと部屋の中に居たのだが、その際に愛姫が政宗と一緒に居る時に楽しそうにしているのを窓の外に見て政宗に嫉妬していたのだという。その頃、愛姫は両親の仲が悪くてイライラしており、吉乃に八つ当たりしていたようだが吉乃はそれでも誠意をもって愛姫に仕えていた。だが愛姫が政宗の前では楽しそうにしているのを見て吉乃は頑張っている自分が蔑ろにされているように思えて腹が立った。

その後、吉乃の水疱瘡が愛姫に伝染してしまい、症状の治まった吉乃が愛姫の看病をしていたが、病床で愛姫は既に両親が離婚することが決まり母親と離れ離れになることを打ち明け、でも政宗と一緒だから大丈夫なのだと言う。それを聞いて吉乃は自分よりも政宗が愛姫にとって大切な人間となっていることに嫉妬してしまった。そして愛姫が眠った後、政宗がイジメっ子に追われて屋敷にやって来たのが聞こえて、吉乃は愛姫に似せた人形に被せてあったカツラを取って被り、愛姫の服を着て、愛姫になりすまして窓越しに政宗に向かって「あんたなんか好きにならないわよ!豚足!」と罵倒して傷つけたのです。

吉乃の目的は愛姫と政宗の仲を引き裂いて、再び愛姫の信頼が自分に向くようにするためでした。小岩井家が代々メイドとして安達垣家の当主に仕える家系であり、自分が愛姫に仕えなければならない立場なので、愛姫と自分の信頼関係に割って入る他人を排除したいという焦りのようなものもあったのでしょうけど、基本的には吉乃は愛姫のことが好きであったので、単純に政宗の存在が目障りだったのでしょう。これがきっかけで愛姫と政宗の仲が悪くなればいいというぐらいの子供のちょっとした嫉妬心から来るイタズラだったと思えばいいでしょう。

ところがそのまま政宗が屋敷に来なくなり、愛姫は政宗はイジメから解放されたくて自分を利用しただけで、ずっと一緒にいるという誓いは嘘だったのだと勘違いして男性不信になってしまい、ストレスから大食いキャラになってしまい、言い寄る男を酷いフリ方をする人間になってしまった。それを見て吉乃は自分が愛姫にとても酷いことをしてしまったと気付いて後悔した。両親の離婚によって追い込まれていた愛姫の唯一の心の拠り所だった政宗との関係が壊れて、愛姫の心は完全に壊れてしまったのです。だが正直に自分の罪を告白したところで、愛姫と政宗の関係が壊れてしまった現実が変わるわけではない。その現実が変わらない限り愛姫の心が元に戻ることはない。だから吉乃は当初は政宗のことを探し出して愛姫と仲直りをさせようとして政宗を探し回ったが、イジメっ子たちに聞いても転校してしまった政宗の行方は分からなかった。

そのまま月日が流れて愛姫と共に高校に入り、このままどうすることも出来ないと諦めて愛姫に仕えていた吉乃は転校してきた政宗と再会した。愛姫の方は子供の頃の政宗の印象が強く残り過ぎているのと、もともとニブいのであの政宗とは分からなかったようだが、吉乃は面影があったのですぐにあの政宗だと分かったという。それで話しかけたところ、政宗が愛姫への復讐を企んでいることを知り、政宗があの時の一件で愛姫を深く恨んでいることを知った。

それで吉乃は自分の罪を正直に告白しても政宗は自分に対して激しく怒って、結局は自分たちと疎遠になって去っていくだけだと思い、それでは愛姫の心を救うことは出来ないと思った。政宗には昔のように愛姫と仲良くなってもらい、「残虐姫」と呼ばれてしまうまでになった愛姫の凍った心を救ってもらわなければならない。それで吉乃は政宗の「愛姫を自分に惚れさせてからフ捨てる」という復讐計画に協力することにした。

もし、それが上手くいって愛姫が政宗に惚れるような展開になれば、それは愛姫の男性不信が治って元の性格に戻るということを意味していたからです。普通の男ならそんなことは不可能だと思えたが、何せあの「政宗」本人なのだ。愛姫はあの「政宗」だとは気付いていないが、別にあの「政宗」と再会して恋に落ちるというシナリオにこだわる必要は無い。誰かと恋に落ちることが出来さえすれば愛姫の凍った心は救われるのであり、その可能性も最も強く感じさせてくれる相手があの「政宗」本人である真壁政宗だったのです。それに、この方法ならば吉乃は過去の自分の罪を告白して無駄に愛姫を傷つけなくても済む。これで自分は愛姫に対する罪滅ぼしをして、愛姫の心を救うことが出来ると吉乃は考えて、以降は政宗の計画に手を貸して、政宗と愛姫の仲が深まるように画策するようになったのです。

ただ、ここで大きな問題は、政宗の目的がそもそも復讐である点です。それについては、この吉乃の告白を驚いて聞いていた政宗もツッコミを入れる。自分は愛姫を惚れさせてから最終的には捨てるというつもりなのであり、それは吉乃も知った上で協力してくれていたはずだと。それなのにどうして、そんな復讐に手を貸すことが愛姫への罪滅ぼしになるというのかと政宗は困惑して吉乃に問い質す。これは確かにその通りであり、いくら愛姫が政宗のことが好きになって男性不信が治ったとしても、最後に政宗に捨てられてしまえばまた男性不信に逆戻りです。しかし吉乃はその心配は無いのだと言う。愛姫が元通りの素直な性格に戻れば、きっと政宗は本気で愛姫のことが好きになり、捨てたりしないだろうと吉乃は予想していたのです。

そうして吉乃は政宗の復讐計画に協力するフリをして、政宗と愛姫をくっつけようとしていた。それは紆余曲折を経ながら順調に進展していると吉乃は思っていた。だが吉乃の計算外な事態が起こった。あの「政宗」になりすました偽者の兼次が婚約者として現れて、「政宗」が戻ってきたと勘違いした愛姫が兼次と仲が深まっていったのです。いや、吉乃の目的は愛姫の男性不信を治すことだから、別に兼次と仲が深まってもいいはずなのです。仮に兼次が単に初対面の男として現れて愛姫と仲を深めるというのなら別に吉乃は問題視しなかったでしょう。だが兼次はどういうわけなのか「政宗」になりすまして愛姫を騙して仲を深めようとしている。そこには明確に悪意が感じられた。このままではきっと愛姫は兼次に裏切られて深く傷ついて更に心が壊れてしまうと吉乃は危惧した。しかし愛姫が兼次を「政宗」だと思い込んでのめり込んでいくのを吉乃は止めることが出来ない。それを阻止することが出来るのは本物の「政宗」である真壁政宗だけだと思い、吉乃は政宗のケツを叩いて頑張らせ、同時にコッソリと兼次の行動を妨害したりもした。

しかし、それで兼次に目を付けられた吉乃は政宗とコソコソ何かをしている証拠を掴まれ、それを親に告げ口されて動きを封じられてしまった。更に政宗もパリで愛姫と喧嘩してしまい、関係が決定的に悪くなってしまった。これで政宗の復讐計画と共に、吉乃の政宗と愛姫をくっつける計画も行き詰ってしまい、兼次の魔の手から愛姫を守る手段が無くなってしまった。そういう状況の中で政宗が突然屋敷にやってきて過去の自分の罪に対して疑惑を向けてきた時、吉乃はいっそ自分の罪を告白してしまおうと思ったのです。

その罪を告白してしまえば吉乃は政宗にも愛姫にも深く恨まれることになる。だが、全ての元凶は吉乃だったのだと分かれば政宗の愛姫への復讐は意味を失う。そうなれば政宗は正体を隠す必要が無くなり、「本物の政宗」として愛姫の前に現れて「偽物の政宗」である兼次の嘘を暴いてその企みを潰して愛姫を救うことが出来る。また、もともと復讐計画の進展の中で政宗はもう十分に愛姫に惹かれており、愛姫も同様に政宗に惹かれているはずであり、そこで吉乃の罪の告白でパリでの喧嘩も過去の別れも全て誤解に基づくものだったということも分かれば、自然に政宗と愛姫は和解して愛し合うようになり、愛姫の凍った心も救われるはずだと吉乃は考えた。

そういうわけで吉乃は自分の過去の罪を告白した上で、政宗に対して愛姫のもとへ行くよう頼む。今、愛姫が兼次のことを「政宗」だと誤解させられたまま兼次に騙されようとしていることを伝えて、愛姫と兼次がデートしている場所を教えて、そこに行って愛姫を救ってほしいと吉乃は政宗に頼みます。それは吉乃自身が今は動けないからでもあるし、この状況で愛姫に真実を伝えて兼次の嘘から救うことが出来るのは政宗だけであるからというのも理由でした。

だが、政宗がその頼みに従って愛姫のもとへ駆けていった後、吉乃は1人残って苦しそうな様子となり、この後、意外なことを口にします。それによると、どうやら吉乃は政宗の復讐計画に協力しているうちに政宗に惹かれていったようなのです。子供の時に初めて政宗を見た時は嫉妬の対象でしかなく大嫌いだった。その後、高校で再会した後は愛姫の心を元通りにするために復讐計画に乗ったフリをして騙して利用する対象でしかなかった。だがそうして何度も会って苦楽を共にするうちに、いつしか吉乃は政宗に惹かれていったみたいです。

だが、吉乃は子供の時に愛姫のフリをして酷いことを言って政宗を傷つけ、愛姫との仲を引き裂いた。そして高校で再会後は政宗の復讐計画に協力するフリをして自分の計画のために政宗を利用しようとしていた。このように吉乃は何度も政宗を裏切ってきた人間です。だから吉乃は自分が政宗を好きになる資格など無いと思っていた。その上、今回こうして自分のやってきたことを全部バラしてしまった以上、もう政宗の傍にいる資格も無いと思っている。それでも政宗に惹かれている自分も居る。だから、吉乃としてはもうなったら出来るだけ早く政宗と愛姫が結ばれてほしい。そうなれば自分も諦めがつくと思って、それで今すぐに愛姫のもとに行って決着をつけてくるよう背を押したのです。

だが、政宗の方はそんな吉乃の期待に応えるような状態ではないようでした。吉乃も吉乃でギリギリの状態だったので、政宗のそうした異常には気が付かなかったようですが、政宗は政宗で吉乃の驚きの罪の告白を聞いた後、非常に苦悩している様子でした。そりゃ今まで理解者であり協力者だと信じ込んでいた吉乃にずっと子供の頃から裏切られ続けてきたことを知ってショックは受けたでしょう。吉乃も政宗の様子がおかしいのはそうした自分の裏切りを知ってのショックによるものだと思ったのでしょう。だが、政宗の苦悩はそれだけが原因ではなかったのです。

そもそも、そんな酷い裏切り行為を聞き、自分と愛姫の別離の原因が吉乃の嘘だったのだと知ったら、政宗はもっと吉乃に対して怒りを爆発させて然るべきです。ところが政宗は吉乃に対してそれほど怒りを示していない。もちろん怒りが全く無いはずはないのだが、吉乃だけを責めようという様子ではないのです。また、全て吉乃が悪かったのだと分かった以上は、もうこれで自分と愛姫は昔のように仲良く出来るというような喜びの反応も示してはいない。吉乃としてはそういう反応を期待していたのでしょうけど、話はそう単純ではないのです。

たとえ子供の時の別離が吉乃のせいであったとしても、その誤解が解けたからといって時間が巻き戻るわけでもなく、離れ離れだった時間の重みは消えることはなく、現在の政宗と愛姫の関係性が一変して昔の関係に戻ったりすることなど無いのです。時間は残酷であり、別離の瞬間の出来事よりも、別離の後の年月に政宗と愛姫のお互いが積み重ねてきた行為の方が現在に大きな影響を与えている以上、あの夜の吉乃の行為だけに全ての罪を被せて糾弾したところで、現在は何も変化はしないのです。政宗と愛姫の関係性も変わらないし、愛姫の歪んだ性格も、政宗の醜い心も何も変わらない。それを変えることが出来るのは吉乃の罪の告白などではなく、政宗と愛姫のそれぞれの反省しかないのです。

政宗は吉乃と別れて愛姫のもとに駆けていきながら「吉乃はバカだ」と言いながら「俺はバカだ」とも言っており、更に「みんなバカだ」とも言っており、政宗は吉乃だけでなく自分も愛姫もみんな間違っていたということが分かっている。また、愛姫の取り巻き軍団に遭遇した際にも「俺がゲスだというのならその通りでいい」とも言っており、自分がゲスな行為をしていたことも理解出来ている。また、パリで愛姫に「自業自得だろう」と非難した時のことを思い出して「自分が愛姫に何を言う資格があるのか」と反省している様子もあり、それは政宗が自分の現在の状態こそが「自業自得」の結果だったのだということに気付いたことを意味しています。そんなことにも気付かずにパリで愛姫に「自業自得」と言ったことを恥じているのです。

ただ、だからといって愛姫の現在の状態が「自業自得」ではないなどとは政宗は思っていない。ようやく愛姫のもとに辿り着いて兼次をぶん殴った後、政宗は愛姫に向かって「たとえ全部が誤解だったとしても今のアンタの性格ブスが許されるとは思えない」と言い放っており、愛姫にも落ち度があることを認めている。その上で、それでも自分の名前を騙るようなゲスに騙されるのを見過ごすことは出来ないというのは、吉乃が期待していたような「愛姫への愛情」などではなく、あくまで友人としての親切程度のものでしょう。

そして、おそらく愛姫もこうした政宗と同じような認識を持っている。だからパリで政宗に「自業自得だろう」と言われた時にショックを受けたのです。愛姫自身が本当は子供の頃の政宗との別離が「自業自得」だったことが分かっているのです。また、前回のファミレスの場面で愛姫が「政宗」だと思い込んでいる兼次が「ずっと待っているよ」と言った際に愛姫が泣き出したのも、その「自業自得」に関係しているのでしょう。

ここで話を整理する意味で、子供の頃の政宗と愛姫が離れ離れになってしまったのは吉乃のあの夜の行為が原因だったのかということを考える必要がある。答えは「否」です。吉乃の行為はきっかけに過ぎない。そもそも子供のイタズラ程度の行為に過ぎない。あんなことをした程度で全ての責任を吉乃に被せるのは酷というものです。吉乃は責任感が強い性格だから全て自分の責任だったかのように言っているが、あんな子供のイタズラ程度で壊れてしまう関係の方が脆弱すぎるのです。

そもそも、政宗と愛姫はあの別れの日の少し前に「どんなことがあってもずっと一緒にいる」という約束をしていたはずです。それなのに、政宗は愛姫に酷い言葉を浴びせられたぐらいで二度と屋敷に行かなくなってしまった。愛姫も政宗が屋敷に来なくなったらすぐに政宗に騙されたと決めつけて悲しみにくれてしまった。どうして2人とも、もう一度会って話し合おうとしなかったのか。そのための努力を少しでもしただろうか。いや、そうした努力をしていたのは吉乃だけであり、政宗も愛姫ももう一度会おうという努力すらしなかった。「どんなことがあってもずっと一緒にいる」という約束をしていたはずなのに、その約束を2人とも破ったのです。

愛姫が「政宗」を名乗った兼次と会った後ずっと微妙な態度であったのも、何となくそうした後ろめたさがあったからだったのでしょう。そしてパリで政宗に過去の話をした時「悲劇のヒロインぶるなよ。自業自得だろう」と言われた時、図星を突かれた気分になって動揺したのです。あの時の政宗は愛姫が自分に「豚足」と罵倒したと思い込んでいたので、単に愛姫が過去を捏造して話していると思ってキレただけだったのですが、愛姫は「豚足」の話は意味は分からないながらも全く別の意味で図星を突かれてしまったと感じたのです。

それまでは「約束を破られて自分がショックを受けた」という認識であったのだが、政宗に「自業自得だろう」と言われて、「すぐに諦めて引きこもってしまった自分の方が政宗との約束を破ったのではないか」ということに気付いてしまったのです。そして、その後で大食や男性不信に逃げてしまった自分の生き方を恥じた。そして、そんな自分のもとに戻ってきてくれた政宗(実際は兼次)はずっと約束を覚えていてくれて自分のことを想い続けていてくれたのだと思うと申し訳ない気持ちになった。パリで政宗との喧嘩の後、兼次と出会った愛姫がいたたまれない様子であったのも、前回ファミレスの場面で兼次が「僕は愛姫ちゃんのことをずっと待っているよ」と言った時に愛姫が泣き出したのも、そういう「政宗」に対する申し訳ない気持ちによるものだったのでしょう。

一方で政宗の方は吉乃の罪の告白を聞いて、愛姫が全く悪くなかったことを知った。そして、自分の愛姫に対する復讐心が全く見当違いの無意味なものであったことも知った。同時にこれまでの長い年月の努力も全く意味の無いものだったと気付いて愕然とした。そして、これまで全く悪いことをしていない愛姫に対して見当違いの復讐心を向けて、騙すようなことを繰り返してきた自分の行為を思い出してその醜さや浅ましさに恥を覚えた。

そして、どうしてこんなことになってしまったのだろうと政宗は途方に暮れた。全ては吉乃のせいなのかとも一瞬思ったが、そうではないということにすぐに気付いた。もう一度安達垣の屋敷に行って愛姫とちゃんと会って話をすればこんな勘違いはすぐに解消したはずなのだと政宗は気付いたのです。それなのに自分は愛姫にちょっと酷いことを言われただけでただ悲しみ、すぐにそれは怒りに変わり憎しみに変わり、恨みに凝り固まった。そうしてその後は復讐のために生きてきた。なんと醜い人間なのだろうかと政宗は自分が嫌になった。そんな自分がパリで愛姫に対して「自業自得」だと言ったことも恥ずかしく思えた。確かに今思えば愛姫もそういう意味で「自業自得」な人生を歩んできたのだろうとも思えるが、それ以上に「自業自得」であったのは見当違いの復讐心に呑まれて愛姫との約束を破っていた自分の方だったのだということに政宗も気付いたのです。

このように、政宗は愛姫との関係を壊したのは自分だったという認識を持つようになり、愛姫は政宗との関係を壊したのは自分だったという認識を持つようになり、それでいてお互いに現在は内心では惹かれ合っている。その状態で今回、政宗は愛姫を兼次から救うために自分が本物の政宗だと遂にバラしてしまった。だが政宗はこれまで復讐心に呑まれていた自分が愛姫を愛する資格は無いという罪悪感を持っていると思われ、また愛姫もこれまで政宗の思い出から逃げて酷いことばかりしてきた自分が政宗を愛する資格は無いという罪悪感を持っているでしょう。これに加えて、兼次も妹の病気の治療という理由で愛姫を騙しているという罪悪感に苦しんでおり、吉乃もまた政宗と愛姫をずっと裏切り続けてきたという罪悪感を抱えながら政宗に惹かれてしまっている。更に言えば寧子も何か政宗に隠し事をしている様子であり、どうにも人間関係が複雑になってきて次回が非常に楽しみです。

 

 

SYNDUALITY Noir

第3話を観ました。

今回はノワールと契約して晴れて新人ドリフターとなったカナタを、そのお祝いだと言って先輩のトキオが童貞喪失させてやろうと言って歓楽街コロニーの風俗店に連れていくという話。ちょうどカナタに一緒に依頼をこなそうと誘いに来てエリーがそれを知って嫉妬して、アンジェとノワールを連れてカナタを連れ戻そうとして追いかけていき、途中でシュネーという美女のメイガスを拾い、シュネーも歓楽街コロニーにマスターを探しに行くというので一緒に行くことになる。

一方、トキオと別れて風俗店の待合で順番待ちをしているカナタは同じく待合に座っている変な黒仮面の男と会話することになり、黒仮面の男は女神を探してここに来たと余裕たっぷりで尊大な態度で話しかけてくるので、カナタは黒仮面の男を風俗の熟練者だと思って尊敬し、良い助言を貰えたと思って喜ぶ。

その頃、歓楽街コロニーの近くでエリー達はエンダーズの襲撃に遭遇し、ドリフターの責務でエンダーズと防衛隊の戦いに助太刀し、ノワールには運んできていたカナタのコンフィをカナタに届けて防衛戦に加わるようにと頼み、シュネーの運転で歓楽街コロニーに向かう。そしてエリーとアンジェがエンダーズと戦う一方でノワールは風俗店の待合室でカナタを発見し、共に出動することになる。またシュネーの探していたマスターというのが実は黒仮面の男で、黒仮面の男は「女神」という存在を探していて、誤情報で風俗店に来ていただけだった。それでシュネーと合流した黒仮面の男もどうやらドリフターっぽくて一緒に出撃する。

歓楽街コロニーの外ではエンダーズとの戦いでエリーが窮地に陥るが、そこにカナタが助太刀に入り、カナタとエリーは一緒に戦いエンダーズを倒していく。しかし、まだ戦いに不慣れなカナタは少しの油断から窮地に陥るが、そこに黒仮面の男のコンフィが助太刀してカタナは助かる。そして黒仮面の男のコンフィが凄まじい戦闘力でほとんどのエンダーズを倒して去っていく。そして戦いが終わり、カナタはエリーに風俗に行こうとしたことをこってり絞られるが、改めて一緒に初めての正式な依頼をこなすことにしてドリフターとしての第一歩を踏み出す。一方、トキオは風俗店に行こうとしたところをムートンに見つかってずっと追いかけっこをしており戦いにも気付くことがなかったようです。

このように相変わらず軽いノリで青春ロボットアニメをしています。新キャラの黒仮面とシュネーが美形コンビなのでてっきりシリアスキャラなのかと思ったらとんでもない大ボケばかりかましてくるキャラで笑ってしまった。基本的に登場人物は全員アホのようですね。まぁこの作品にはもともと大してシリアス要素は求めてないので、それぐらいの方が楽しくて良いです。

 

 

Lv1魔王とワンルーム勇者

第4話を観ました。

今回はギャグ満載で面白かったです。まず魔王がマックスに魔界の女性を彼女にしろとか言って魔界の美女の写真集みたいなのを見せる。ゼニアが作った写真集らしいのだが、いきなりゼニアがエロいポーズで載っていて笑った。その他、オークの美女は単にブタだし、ちょっとマシかと思ったら下半身がヘビだったり、人間が良いとマックスが言ったら元人間のガイコツ女が出てきたりする。それで魔王がマックスに好みのタイプを聞いてみたところ、魔王が変装用に使ってる女子高生姿がマックスの好みのどストタイクだったみたいで変な空気になってしまう。

次は、魔王がマックスに魔物になって自分の部下になるよう誘う話。あまりに好待遇なのでマックスの気持ちは揺らぐが、マックスは結局断る。人間であることにはそんなにこだわっていないが、魔族になることで自分らしさを失うのは嫌だからという理由でした。そこでマックスは自分らしいやり方で金を稼ぐと宣言し、ゲーム実況系のユーチューバーとしてデビューする。しかし全く再生数が伸びないので、どんな動画を作ったのか魔王が見てみたらヒドいものだった。喋りがダラダラしていて語彙も足りなくてギャクも寒くて全然ダメ。他のタイプの動画も作ってみたが全然ダメで、マックスは諦めてしまう。

そこで魔王が自分も何でも協力すると言って励ましたら、女子高生姿で生配信することになってしまう。それがなんかエロい感じの配信になってしまい視聴者にウケて、その視聴者との遣り取りの流れでマックスもなんとなくエロいことを求めて、魔王がそれに応えて服を脱ぎ始めてしまい運営に動画を削除されてしまうというオチで終わりました。

まぁ面白かったんですけど、前回が謎のシリアスだっただけにちょっと脈絡の無い印象。ギャグに脈絡など不要という考え方もあるが一流のギャグには脈絡もありますから、上位ランクにいくにはもうちょっと脈絡は欲しいところ。ギャグの内容自体もムチャクチャ面白いというわけでもなく、一流声優の力に頼ってるところが大きい。だから、その場ではかなり笑えるのだが、後であんまり満足感は無いんですよね。まぁでも面白いのは間違いない。普通に面白いギャグアニメって感じですね。