この大学の医学部は研究第一主義だけどさ | 昔、卵巣がんだったことがあったような~(^^ゞ

昔、卵巣がんだったことがあったような~(^^ゞ

旧ブログ名は「卵巣がんでした~(T^T)→勝手に治った宣言v(^O^)/」
大学病院で卵巣腫瘍を切除
 →卵巣癌Ⅱc期ですと~ぉ(T^T)
 →もう一回手術~(T^T)
 →抗がん剤も~(T^T)
 →勝手に治った宣言v(^O^)/
 →めでたく終診\(^O^)/

今日の仙台は雪になりました。
このところ、みなさんのブログで桜をたくさん拝見させていただいていますが、
こちらではやっと梅の花が咲き始めたか、というくらい。
春らしい春はもう少し先かな~

口腔外科入院の記事を書いていて、
私は通院先の大学病院の婦人科があんまり好きじゃないんだな~、とつくづく感じました。
2006年の初診のときからすごく感じ悪かったし、
子宮体がん0期の温存治療の間は、それこそ今のサエさん並みにトラブルに見舞われました。
点滴の留置針の刺し直しはデフォルトで、悪けりゃ10本以上だし、
静脈麻酔の薬剤で呼吸が止まっちゃったり、
流産手術後に腹痛で受診したら、痛いのは当たり前!と怒られて帰されたけれど、
その晩激痛になって、仕方なく他の病院へ駆け込んだら、
骨盤腹膜炎(CRPが2桁)になっていて、そのまま緊急入院したことも。

医者側から見れば不可避だったことなのかもしれないけれど、
最大のがっかりは、一連の経過観察中に卵巣がんを見落とされていたこと。
検診でがんを予防することはできないけれど、
2ヶ月毎に腫瘍専門チームが診るという内診台に乗っていたのに、
見つけた時にはもうⅡc期で、もう子宮は残せませんって何よ!、と思ったこと。
納得がいかなくて、いつから卵巣は腫れていたのですか、と訊いたら、
他の先生が診ていたから、わかりません、とか
8月のエコー写真は薄くなってしまっていてよく見えない、とか
挙句の果てに、そういう質問は主治医にしてください、とか。
主治医って誰ですか、誰に訊いたら答えてもらえるんですか、と食ってかかったら、
その先生、固まってたけど。

なんだかな。
ひとりひとりの先生はそんなに悪い人じゃないし、
たぶん医師としての能力だって劣っているわけじゃないんだと思うんだけどな。

通院先の医学部は「研究第一主義」という理念を掲げているくらいで、
伝統的に臨床<研究という風土があるから、
新しい治療研究や臨床試験が盛んに進められているけれど、
数ヶ月生存期間が延びただけで「すごく効果のある薬ができた」という世界。
よく耳にするエビデンスという言葉が指し示すデータも、
その多くは患者が思うようなはっきりしたものではなく、
最初から期待する効果の差というのが微妙なものだからこそ、
医療者と患者との信頼関係がもう少し良くなったり、
患者側が抱く不安感がもう少し軽減されたりすれば、
今やっている研究のデータが思うような方向へ動くんじゃないかな、とも思ったり。

ほら、夏におっぱさんや春さんと聴きにいった講演会で、
「同じ抗がん剤を投与しても、経験の浅い医師が使うと効果が出ない」って
腫瘍内科専門の先生が言ってたじゃない?


さてと、口腔外科入院記録の最終篇書きますかね。

3月22日(手術翌日) 6:00起床
病棟の電気がつくまで、ぐっすり。
周りのベッドの方々が動き出すのを感じながら、もうちょっとまどろんでいたいな、と思う。
でも、すぐに看護師さんが朝の検温に来室してしまったので、
しかたなくもそもそと身支度する。

体温は、昨夜と同じく36度台。
朝食後から内服薬開始になるので、薬袋を渡される。
カロナールとパセトシンカプセル。
カロナールは朝から、抗生物質のパセトシンは退院後の夕方から。
何故かというと、朝の分の抗生剤は8時から点滴で入れちゃうから。

採血しますよ、と言われたので、点滴用のチューブから?と訊くと、
残念ながらここからは取れないんですよね、と看護師さん。
でも、難なく一発で採血OK。ああ、針刺しのストレスないのってステキ。

去り際に枕元に転がしてあったアイスバッグに気づいて、
新しいのお持ちしますね、とさりげなく回収される。
手術直後から腫れが少しでも少なくなるように、と貸出ししてくれていたもの。
朝になったらさすがに融けていたので、頼もうと思った矢先のこと。
毎週繰り返されるルーチン仕事ではあるのだろうけれど、
言われる前にささっと動いてくれるのが小気味よいほど。
そういえば、入院中一度も「ちょっと待っててください」という言葉を聞かなかったし、
自分からナースコールを押すこともなし。
お願いしようかな、と思う前に、もう看護師さんがベッドサイドにいる、という感じ。

7:30 朝食 全粥刻み食、というもの。
ちょっと物足りなくて、追加で塩羊羹をかじる^^
photo:04


食後におそるおそる歯磨きをしてみる。
やわらかくやさしくブラシをあてる分には問題がないよう。
出血もなし。

8:00 抗生剤点滴スタート
朝だからといって手抜きされることなく、IDと薬剤名の読み合わせはきっちりと。

8:30 診察のため外来へ降りる
看護師さんがカルテをトートバッグに入れてもたせてくれる。
検査追加になったので、と診察の前に、地下のレントゲン室に寄り道。
まだ患者さんがまばらなフロアに入っていくと、
仕事の準備をしている職員の方々が口々にあいさつしてくれる。
こういうの、あの大学病院では絶対にない(笑)

受付したらすぐに撮影室に呼び入れられて、パノラマを撮影。
取り残しチェックかな。
撮影中に点滴が逆流して、管が真っ赤に。
わわわーっと慌てたら、背の高い技師さんが点滴バッグをさっと持ち上げてくれる。
しばらく座っていれば戻りますよ、とにっこり送りだされる。

2階の外来へ到着。
待合の椅子を見渡すと、同じ点滴セットをつけた女性が2人並んでお話ししている。
仲間に違いない!、と話しかけたら、お二人とも前日の抜歯だったとのこと。
しばし、雑談しているうちに、昨日の2つの手術の間のほんの数十分に、
熊谷先生が外来でもうひとつ抜歯処置をしていたことが判明。
その方はものの10分で終わったそうな。

ややあって、診察に呼ばれる。
いかがですか、と熊谷先生。
口の中をのぞいて、ちょっと腫れちゃったね、と残念そうな顔。
昨日切ったあたりには舌の神経が通っているのだけど、
舌がしびれたり、感覚がおかしかったりはしないですか、と訊かれる。
全然問題ないです、と答える。
まずは1週間後に糸取りをしますが、
腫れが治まるまではこちらで診させてくださいね、と言われて終了。

ありがとうございましたー、と診察室を出ようとしたら、
傷が深いから菌がつくと大変なので、抗生剤飲み忘れないでね~、と声が追いかけてきた(笑)

9:45 病棟へ戻る
ナースステーションに寄ってカルテを返す。
退院OK?と訊かれて、
なんにも言われなかったけど、退院証明書挟まってるからいいんじゃないかな、と言う。
一応確認しますね、と看護師さんが電子カルテを開くと、
退院って書いてある、大丈夫、とのこと。

じゃ、さっさと荷物まとめようー、と言ったら、
点滴終わってからにしてください、と(笑)
11時前には終わりますから、昼前には出られますよ、と言われる。
入院費の計算もその前には出ます、と病棟クラークさんからも口添え。

10:00 会計計算完了
病棟クラークさんがベッドに金額を書いた紙を持ってきてくれる。
3割の自己負担で33,500円也。

10:45 点滴終了
まだちょっと残ってるけど外しちゃいますか、と看護師さんがやってくる。
針を抜いて、IDバンドを切って、終わり。

バッグに荷物を詰めて、着替えて、ベッド回りを整頓。
ゴミを廊下の大きなゴミ箱に分別しながら入れていたら、
あああ、そういうのはこちらでやります~、と看護師さんが飛んできた。
借りていた手術着と体温計、アイスバッグをナースステーションに届けたら、
ああああー、ベッドに置いておいてもらってよかったのに~、とまたまた。

11:15 退院\(^o^)/
1階の窓口で支払い。
外来の患者さんとは別に単独で呼び出しがかかる。
もらった明細書を見るとひとつひとつの医療行為が羅列されている。
包括計算じゃないんですね~、と思わず口に出してしまう。
手術料が1050点という激安ぶりに仰け反りそうになる。


病院の外に出たら、清々しい青空が広がっていて、
調子にのって、荷物を引っ張りながら家まで歩いて帰ることにする。
あああ、素敵な入院?だったなー、なんて、
半分鼻歌歌いながら帰路につきましたとさ。

(完)


【おまけ】
退院した日の夕食は自重してトマトリゾットをつくりましたが、
翌日からはいつもどおりの食事で全く問題ありませんでした。
痛みもなく、液体が傷にしみることもなく。

歯磨きは糸が取れるまではやりにくい状態でしたが、
ブラシをあてても痛くはなく、抜糸後は通常どおりです。

抜歯で少しダイエットになるかしらん、と思っていたのですが、
完全にあてが外れました(^^ゞ