抜歯の抜糸 | 昔、卵巣がんだったことがあったような~(^^ゞ

昔、卵巣がんだったことがあったような~(^^ゞ

旧ブログ名は「卵巣がんでした~(T^T)→勝手に治った宣言v(^O^)/」
大学病院で卵巣腫瘍を切除
 →卵巣癌Ⅱc期ですと~ぉ(T^T)
 →もう一回手術~(T^T)
 →抗がん剤も~(T^T)
 →勝手に治った宣言v(^O^)/
 →めでたく終診\(^O^)/

昨日、抜歯の抜糸をしてきました。
ニコニコ顔の熊谷先生にいかがですか、と訊かれ、
痛みもしみたりも全くありませんが、腫れは退院時とあまり変わらない感じです、と報告。
頬の外側から触診をして、埋まっていた歯の頭が外側向いていたから、
少し炎症が長引いているのだと思います、とリンパ節もチェック。
感染はなさそうだけれど、念のためもう少し抗生剤を飲んでください、とのこと。

抜糸自体は一瞬で終了でした。
4ヶ所にふた針ずつ糸がついていたのですが、全部で30秒もかからなかった感じでした。
前歯の間の糸がなくなってスッキリ。
1週間後にもう一度診てもらってから、紹介元の先生のところへ戻ることにしました。

8時半の予約で、8時35分に呼ばれ、
あっという間の処置の後会計で、病院を出たのが8時50分。
薬処方されたのですが、まだ院外薬局が開いていないという状況(笑)


さて、入院記録後篇。

3月21日(手術当日)10:00 飲水ストップ
薬剤師さんが訪室。この後使う薬一覧を渡される。
妹のダンナにものすごく似た方で、説明を受けながら何度も顔を見つめてしまう(笑)
顔だけでなく、話し方やリアクションまでそっくり。もしや本人?って思うくらい。

初日に看護師さんが手にしていたのと同じタイムスケジュール表を見ながら、
どのタイミングでどんな点滴が入るのか教えてもらう。
チラ見したら、熊谷先生の字で指示がびっしり。
これがあるから、看護師さんも薬剤師さんもきっちり時間通りに動けるのね。
点滴が終了した後や退院後の服薬についても指導あり。
抗生剤と一緒に乳酸菌が処方されていたので、
この乳酸菌は抗生剤にやられちゃわないの?と訊いたら、
それはですね~、ほら、ここに「R」ってついてるでしょ、
やられないようにちゃんと工夫されているんです、すごいでしょ、
と、突如キラキラモードになる中年男子の薬剤師さん、ちょっとカワイイ。

11:00 手術着が届けられる。
中はどのくらい着てもいいですか、と訊くと、
以前は少し中に着ても良かったんだけど、今はショーツのみになっているとのこと。
歯だから全然関係ないのに、スミマセン、と看護師さん。
寒くないように上にはおってくださいね、と言われる。

11:30 売店にプリンを買いに行く。
術後最初のオヤツは、同僚が美味しいと言っていたゆずチーズプリンに決定。
戻ってから手術着へ着替え。

11:45 点滴の針だけ先に入れされてくださーい、と看護師さん登場。
いつも入りにくくて苦戦するので、と伝えたら、すごく丁寧に血管を探してくれた。
緊張するー、とかなんとか言いながら、さっくり一発でOK。
しかも、大学病院の婦人科で10回以上トライしてダメだった場所!
先日のCT造影剤でも3回失敗した場所!!!
腕が良けりゃちゃんと入ると証明された感じ(爆)
点滴開始までヘパリンロック。
引っかからないように、と管を輪ゴムで束ねたのだけど、
輪ゴムがかゆくなるから、とさらにガーゼを巻き、ネットを被せる。
かゆくなったら言ってくださいね、というスタンスの大学病院との違いを
ひしひしと感じる。

12:30 点滴開始 きっちり時間通りに開始
セフメタゾン1g+ソルコーテフ100mg/生理食塩水100mlを2時間でiv
点滴バッグをつなぐ前に、IDバンドを見ながら名前と生年月日、薬剤名を声に出して確認。
あらかじめ薬剤師さんから説明を受けているから、
万一間違っていても、自分で気がついて指摘できるから、安心。

寒いと思うので、手術着の下はやっぱり着ていきましょう、と言われる。
手術室の手前に更衣室があるので、そこで脱いでもらったら、
あとはこちらで病室に持ち帰りますから、とのこと。
臨機応変、柔軟な対応に感心する。

14:00 歯磨きをしていたら、呼び出し。前の手術が早く終わったとのこと。
点滴スタンド片手に歩いて手術室へGO。
入口で脱ぐものを脱いで、病棟の看護師さんに預ける。

手術室の看護師さん、病棟の看護師さん、私、の3人でIDチェック。
まず、IDバンドを目視しながら、手術室看護師さんと私で名前と生年月日を読み合わせ。
次に病棟看護師さんと手術室看護師さんの2人でID番号の読み合わせ。
大学病院の手術室には4回入っているが、自分も一緒に確認したのは初めて。

確認後、手術室看護師さんが点滴バッグを持ってくれて、手術室へ入室。
明るくてきれいな空間。クリーム色の壁と天井。軽快な音楽がかかっている。
看護師さん2人と歯科衛生士さん1人がスタンバイ。
歯科衛生士さんは、外来でいつも熊谷先生をサポートしている方。

今先生来ますからね、と言われながら、
心電図とパルスオキシメーター、血圧計をつけてもらう。
あと、鼻から酸素吸入のチューブも。
枕代わりの丸いわっかが清潔でほっとする。
大学病院の手術室のわっかは、汗臭くて、毎度げんなりするの。
おとーさんの枕のニオイみたいな(笑)

待っている間に、寒いですか、とバスタオルをかけてもらう。
手術が始まるとこの上に布がかかるので、みなさん汗だくになるんですけど、と言われる。
口のとこだけ穴があいた状態になるんだそう。

14:30 熊谷先生登場
入口からまっすぐこちらに来てくれて、じゃ、始めますね、とニコニコ。
今度は熊谷先生と看護師さん、私の3人でIDと手術内容の確認。
IDバンドに2人が手を添え、番号と名前、生年月日を読み合わせ。
手術内容は、左側下顎第二臼歯埋伏歯抜歯手術です、と先生と看護師さんが声を合わせる。
左下ね、と、先生がもう一度私に確認。
ハイ、間違いありません、よろしくお願いします、私。

疲れたら遠慮なく知らせてくださいね、
ちょっと時間はかかるから、やすみやすみいきましょう、とナースコールを手渡される。
鎮静のためのホリゾンを入れます、と声をかけられる。
痛くない?と確認され、そうでもないですけど、ちょっと腕が重くなってきました、と返す。
あ、ホリゾンってしみるんでしたっけねー、と言うと、
そそ、血管痛あるからゆっくり入れるね、と先生。
ぼーっとしてくるからね、と言われるが、まったくその気配なし。
意識はくっきりはっきりしたまま(^^ゞ

少し待って、顔全体を覆う布を被せられる。
ハイ、口あけてー、の声に、お願いしまーす、と、あーん。
局所麻酔の注射。キシロカイン。
ほどなく口の中が痺れてきて、手術開始。
歯の内側の歯茎を水平方向に切ったようだけれど、よくわからず。
そのあと、ドリル?がががががっとあごの骨を振動が伝わってくる。
何かする前に必ず、○○しますね、と伝えてくれる。
ここまで、痛み、不快感、不安など、全くナシ。

私の埋まっている歯はそのままの形では取り除けず、
細かくしながら少しずつ取り除く戦略で。
ちょっと砕いて、骨を取り除いて、吸引して、
ピンセットかペンチみたいなもので埋まってる歯を動かしてみて、の繰り返し。
何度めかに、パチンと小さな音がして、割れたかな、と先生の声。
それでまず見えている歯の根っこ側を引っ張ったのだけれど、
その前後の歯の根に挟まっていて、抜けず。
もうちょっとかな、とまたドリル。
こんなに動いてるのにな、と言いながら、ぐいっと引っ張られて、
顎が痛いですー、と伝えると、ごめんね、と左顎に外側から手を添えてくれる。

疲れはしないものの、少し飽きてきて、しばしされるままになる。
あ!、と声がして、なんじゃー、と思ったら、根っこが取れました、とのこと。
いつのまにか口腔外科のもうひとりの医師、加藤先生の声が頭の上から聴こえる。助っ人?
あと半分ね、とまたドリル。
ときどき破片が舌の上にのっかって、看護師さんに拭き取ってもらう。
自分の心拍の音が規則正しく聴こえる。全然緊張していないらしく、落ち着いたペース(笑)

もう一度パチン、と音がして、歯の頭の部分も割れたのが感じられる。
よし、これで取れるね、と熊谷先生。
自分でも先生が引っ張っているものが動いているのがわかる。
しかし・・・これが、うまい具合に挟まっていて抜けてこない。
先生があっちゃこっちゃ知恵の輪を解くように引っ張ったけど、ダメ(>_<)
これ、難しいね、と一時膠着状態になる。
ちょっと写真見て来る、と先生が席を立つ気配。
足元のほうのディスプレイに大写しになっているレントゲン写真を確認に行ったらしい。

じゃ、その間に休んじゃおう~、と口を閉じる。
と、思ったら、すぐ先生が戻ってきて、ハイ口あけてー、と再開。
もう取れると思うんだけどなー、もうちょっと頑張ってみていい?というので、
どーぞどーぞ、と返す。
歯の外側を切るより、内側だけのキズのほうが治りがいいから、
できればこっちから攻めたい、とのこと。

先生が悪戦苦闘?する中、退屈になった私は口を開けたままちょっとだけうとうと。
あー、腰が痛くなってきた、言う熊谷先生に、加藤先生からもう少し!と励ましの言葉が^^
ふふふ、なんだか良い感じの師弟関係だな、と思ったり。

ほどなく、あ!と四方から同時に声がして、抜けた感がある。
ふぅ、と一瞬の沈黙。もしや終わり?と思った瞬間、
えーと、状況を説明しますと、歯の頭の部分の3分の2が取れました、とのこと。
まだだったか~(>_<)
取れた歯を見てか、加藤先生が、でかっ!と言っている声が聴こえる。
確かにこの根にしては頭が大きいね、と熊谷先生も同調。
その根が吸収されて小さくなってるのは、私知ってましたけど、と心の中で思う。

さて、もう少し!と気合い声。
残りはするんと取れるかと期待したけど、また知恵の輪状態。
仕方ない、もう少し広げますか、と前歯の方向へドリルの範囲が少し移動。
途中、疲れない?と訊かれ、
私はだいじょうぶですけど、先生休んでください、と思わず返してしまう。
最後は一同無言状態になる。そのまま、残りの歯が抜けて、その一瞬全ての動きが止まる。

加藤先生、そっちから見て、取り残しないかな、と熊谷先生が尋ねる声に、
加藤先生が犬歯のところに小さいのがあります、と答えている。
これで大丈夫かな、もうないかな、という声に、
こちらからは見えません、という言葉が重なって、
取れました、生理食塩水で口の中洗いますね、と声がかかる。
洗浄が終わったな、と思うと、布を通して、熊谷先生の指が見えたな、
と思ったら、縫合スタート。すごい手際がいい。
切っていないはずの歯の外側にも糸をかけたので、ちょっとびっくり。
全然痛くはないけれど、針を刺される感触と肉の間を糸が通るのはよくわかる。
最後に前歯の外側できゅっと糸を結んで終了。

ハサミの音がやんで、先生の手が離れる。1時間45分、と熊谷先生の声。
思わず、お疲れさまでした、と私が言ってしまう。
いや、それは、私のセリフです、と熊谷先生苦笑い。

顔の上の布が外され、心電図と血圧計を外してもらう。
手術台の隣にストレッチャーが用意されて、コロン、と移動。
手術着の前が大きくはだけてしまって、あわあわする。
コレ、取った歯ですけど、いりますか?と紙袋をもらう。
わー、欲しいです、見たい!と言ったら、
粉々になっちゃったけどね、と熊谷先生の声。
頭のほうで何か書き物をしている姿が視界に入って、
長時間ありがとうございました、腰大事にしてくださいねー、と手を振ったら、
その場にいた全員に笑われた。

手術室の入口手前のところでしばらく待機。
病棟からのお迎えを待つ間に、手術室の看護師さんと雑談。
その間、通りかかった何人もの職員の方が、口々に、
おつかれさまでした、お大事に、と声をかけてくれる。
感心して、そういうふうに言うきまりになっているのですか、と訊いてみると、
そういうのはないけれど、自然にみんなそう言いますよ、とのこと。

そんな話をしていたら、病棟のベッド到着。
今度はポロリしないように気をつけてコロンと移動して、
手術室の看護師さんに手を振ろうと振り返ったら、
熊谷先生が見送りに出てきてくれていて、またびっくり。
大学病院で受けた手術では婦人科の医師が見送ってくれたことは一度もなかったよ、なんて。
一日くらいは唾液に血が混じるけど、飲み込むと気持ちが悪くなるので、
吐き出してくださいね、と言われる。

ありがとうございました~、と手術室を後にする。
エレベーターで6階へ。
病室のカーテンの中におさまって、酸素ボンベをつなぎ換えてもらう。
なくても全然問題ないような気もするけれど、
18時までは起き上がらないでくださいね、と念押し。

今、何時ですか、ときくと、16時半。
必要なもの頭の周りに出すので言ってください、と言われたので、
時計と文庫本とボックスティッシュ、ipodを出してもらう。
18時になったら、水を飲んでも良くなって、歩行に不安がなければトイレもOKとのこと。
19時に食事出ますからね、とも。

熱を測ってもらったら、36度台で安心する。
手術中に使っていたラクテックにロピオン注入。
この点滴は20時に終わって、そこから抗生剤の点滴を1本して、
22時には管を外しますから、と先々の予定を教えてくれる。
夜間は点滴がつながってない状態でゆっくり眠れるスケジュールになっている。
転倒防止にもなっているのかな、とも思う。

さすがに気が抜けた状態になり、うとうと。
足元に看護師さんの気配を感じて目を開けると、
体温測ってくださいね、と一通りのチェックを受ける。
時計を見るとちょうど18時。
歩いてみますか、と言われて、はい、と普通に起きようとしたら、
わー、ゆっくり、ゆっくり!と止められた。
(卵巣がんの手術後に比べると)余裕な気がする、と口に出しつつ、
そろりと立ちあがるも、何の問題もなし。スタスタとトイレへ。
その間にベッド回り片づけるのでゆっくりどうぞ~、と看護師さんに送りだされる。

ふふふん、ふん、と鼻歌交じりにすっかりきれいにされたベッドに戻ると、
着替えお手伝いしますよ、と言われる。
手術着一枚は心もとないので、喜んで私服に着替える。
看護師さんには袖に点滴バッグを潜らせてもらう。

落ち着いたなー、と思ったら、術後最初の食事。
これも時間ピッタリの19時。
photo:03

食事開始の許可時間が18時の通常の食事に間に合わなかった場合は
ナースステーションでチンして用意できる食事になるそう。
それでも準備してくれるのがありがたいな、と思う。
昔大学病院で夕方に飛び入り手術受けたときは、その夜はもちろんナシ、
翌朝の朝食まで食事の伝票忘れられて、絶食が3日に及んだことがあったくらい。

予告どおり、やっぱり物足りない量だったので、
用意しておいたゆずチーズプリンを追加。うまーい。
20時に点滴バッグの付け替えをしてもらった後、軽く歯磨きして、寝る準備。
22時までは起きていようと思ったけれど、消灯と同時に睡魔に襲われる。

看護師さんの気配にハッと目が覚めると、22時。点滴終了。
チューブをまとめてもらって、布団の中へ。一瞬で落ちる。

(ながいなぁ、もう一回だけつづく)