信楽焼の粘土で作り、登り窯で焼いた作品です。 | 国立けんぼう窯のブログ

国立けんぼう窯のブログ

東京都国立市中1-9-4


 信楽焼焼の大きな特徴の一つに 緋色と呼ぶ独特の窯変があります。
 写真の一輪挿しは、登り窯で焼いたものですが、全体に複雑な色合いが現れています。その中でオレンジ色っぽく見えている部分が緋色と呼ばれている部分です。
 この緋色は特に釉薬を掛けて焼いたものではなく、粘土で作ったものを、ただ薪を燃やして焼いただけのものに偶然あらわれる窯変なのです。
 薪の炎や灰の中に含まれるいろいろな成分が、粘土の表面を自然に変化させることによりこのような色合いが出現するのですね。
 つまり、これは電気やガスを燃料とする窯では、灰が降りかかることがないので、この緋色が偶然あらわれることはほとんどありません。
 自然の力って本当に面白いですね。今日はこれから登り窯の焼成に出発します。今回は、どのような作品が焼き上がることでしょうか、頑張って焼いてきます。