このブログを書きはじめて2年半が経過しました。
一般的な刀剣鑑賞の知識はまったく身についていない反面、妙な事ばかり詳しくなった気がします。
このブログを書き始めてから学んだ事で一番大切なことは、日本刀の周辺は悪意に満ちているという事です。
ここでいう日本刀の周辺というのは、趣味で刀を買っている人の事ではありません。
日本刀に関係してお金を稼いでい人たちの事です。
まず銘のある刀の半数は偽銘だと聞きます。
昔からお金のために偽物を作ってきた人がたくさんいるためです。
偽銘の刀では保存刀剣の鑑定書をとれません。
これをとるために銘を消して錆つけしなおすという行為もよく行われているようです。私はこういう改造もあまり好きではないのですが、これはこの業界では一般的に認められている事のようです。銘消しの工作料金を記載しいる職人のHPもありました。
しかし、これはつまり同じ方法で偽銘の刀を作る事もできるという事です。
次に鑑定書。
ヤフオクで明らかな偽銘刀に保存刀剣の鑑定書がついているものを何度かみた事があります。
鑑定書が偽物である可能性と、本物の鑑定書にあわせて偽銘刀を作った可能性の二つがあります。
正直、どちらも行われていると思います。
登録証だって偽造されたものが売られている可能性もあります。むしろ絶対にあると思います。
日本刀の周辺の悪質さを考えると、鑑定書も登録証も偽造品がたくさんないとむしろ不自然です。
ヤフオクで販売されている刀には、現代の刃物鋼(ダマスカス鋼)で作られたものがあります。私の目から見ても明らかなレベルのものです。ちゃんと登録証がついています。多くの場合、そういう刀の登録証は令和とか最近のものです。
海外から「里帰り品」として持ち込まれた刀は新しい登録証が取りやすいようで、そんな海外製とおぼしき偽物日本刀もちょくちょく見かけます。そもそも、「里帰り品」として持ち込んで登録証を正規にとっているかも怪しいと思います。実在する登録証の偽物だったり、別の刀の登録証である可能性もあると思います。過去に登録証だけがヤフオクに出品されているのを見た事があります。
ヤフオクなどに出品される事は稀でも、裏業界では登録証の売買はむしろ頻繁に行われているのではないでしょうか。くどいようですが日本刀周辺の悪質さを考えると、登録証の売買や不正取得が行われていなければかえって不自然だと思います。
登録証を紛失した、または新規に刀を発見したから登録証をとりたいと役所に嘘をついて伝えればもちろん登録証は新規に発行されるはずです。
同じ刀で何度でも繰り返して登録証をとれますし、銘を消して新たな偽銘をいれてまた登録証をとって、また消して次の偽銘を入れて、、、という事もできるでしょう。
ヤフオクの刀は登録証の写真が載っているものもたくさんあります。その写真の登録証の番号で勝手に所有者の名義を変更して、その登録証の偽物をつくり、偽造刀につけて売るという方法もあると思います。過去にネットに登録証をあげた事がある人が「勝手に所有者登録が変更されていた」という事件がありました。
ヤフオクなどに限った話なのかというと、実店舗でもかなり怪しいと私は思います。実際に店で偽物を掴まされた話を聞く事も珍しくありません。店側が「偽物だとは知らなかった」と言えばそれ以上なにも言えません。法律用語では「善意の第三者」といいます。
しかし、刀なり鑑定書なりが偽物であっても気づかないフリをして詳しくなさそうな客に勧める事ということは、むしろよくある事なのではないでしょうか。そんな店が主導して偽物を作っているとすら聞きます・・・
老舗の名店なら大丈夫と聞く反面、老舗の名店で素人にみられて悪質な刀を勧められて買ってしまったという話も聞きます。
長くなるから詳しく書きませんが、刀を工作に出しても何かとトラブルが起こりがちです。
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上記のような日本刀周辺の悪質さは、たぶん日本刀に関係なく骨董品全般に同様なのでしょう。
だから自分の眼力を磨くしかないわけです。
失敗は「勉強代」といわれます。
しかし、私は日本刀は好きだけど骨董品が好きなわけではありません。
そんな理不尽な勉強代など不愉快きわまりない。
だから古い刀には手を出す気になれないのです。
もし古い刀を買うのであれば、真贋とか鑑定書とか関係なくモノを見て良いと思えるもので価格が納得いくものであればそれで良いと思っています。たぶん買いませんが・・・
新作の刀が一番だと思うのですが、注文してから完成まですごく時間がかかるので万人には勧めにくいかもしれません。
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上記の内容はすべて素人の妄想です。ウラをとっている話は全くありません。本気で信じないでくださいね。
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私の刀↓