【 オールマイティなローンは無い 】
先日、住宅ローンセミナーでお話をした際に
参加者の一人からこんな質問を頂きました。
「 頭金が用意できないけれど、住宅が欲しい。
固定金利が安心だとわかっているけど
それでは、返済額の負担が大きく支払っていけない。
でも、変動金利で借りて将来返済額が増えるのが不安。
どうしたらいいでしょうか? 」
・ 頭金が用意できない ⇒ 借入額が大きくなる
・ 変動金利で借りる ⇒ 返済額が増える可能性大
頭金が少なければ当然ながら借入額が大きくなりますし
今、変動金利で長期間借り入れすれば
将来の返済額が増えることは間違いないと思われます。
わたしはこの人に、上記のような住宅ローンのセオリーを説明した上で
どれも全てまるく治める方法は無いとお伝えし
何が一番優先したいものなのか、をよく考えて
住宅ローンを前向きに検討することをアドバイスしました。
・ 頭金が用意できない ⇒ 物件価格の見直し
・ 変動金利で借りる ⇒ 金利上昇の備えて家計力強化
具体的には、
どうしても頭金が用意できず借入額が大きくなるようでしたら
希望物件の見直しを検討せざるを得ないでしょうし
変動金利で借り入れするのであれば、将来の金利上昇に備えて
奥様が働くといった形で家計力を強化しておく必要があるでしょう。
【 日本でも同じことが起きる!? 】
最近でこそ、長期固定金利で借り入れする人が増えていますが
まだ、短期の固定金利型や変動金利型で借り入れしている人が
多いと言うのも現実です。
アメリカのサブプライムローンも
短期間だけ金利を固定した変動金利ローンでした。
アメリカの場合は、数年の間に金利が
4%以上 も上がってしまったために
多くの人が返済に窮する結果となってしまいました。
日本の金利は、ゼロ金利解除に伴い多少金利が上がりましたが
今の日本経済を考えると、近い将来においては
アメリカのような急激な金利上昇は少し考えにくいかと思います。
しかし、
今までの住宅ローン金利の平均が4~5%前後だったことを考えると
これから20年、30年の間に金利がその程度まで
上がることは全くもって不自然ではないのです。
特に、
長期の変動金利ローンで借り入れをしていて
それでも今、返済が大変といった人は要注意。
ほんの少しの金利上昇で家計が破綻してしまう
可能性大と思われます。
日本でも、実はこういった一部の人に限っては
サブプライムローンを借りた人と同じ問題を
抱えているのです。
アメリカで起こったこの問題は
決して対岸の火事ではないのです。
サブプライムローン問題を通して、
自分にとって安心して返済できる
最適な住宅ローンというものを考える人が
増えていくことを願っています。
第一週担当玉井がお送りしました。
次回またお会いしましょう!